【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「そこまで、いい組み手だったよ、2人とも」
ここで、根津校長から終了の合図が下され、緑谷の緊張が一気に解け、そのまま手を両者は下ろし、互いに同じタイミングで礼をした。
「いやー……いいもん見れたわ、オールマイトが退がるなんざスクープだぜスクープ」
「相澤、今から彼をB組に貰えんか?そちらには爆豪に轟と居るだろう、それで戦力差が釣り合う」
「やるかよ……この子はうちのクラスの……っと、1人に肩入れはよく無いな……だが、誰よりも努力馬鹿だよ」
ブラドキング、プレゼント・マイクが、緑谷の担任である相澤に、この組み手で見せた実力に騒がしくした。
「それで……オールマイト、僕と組み手をした理由は?こうして先生方を呼んだ理由は何故ですか?」
この組み手の真意やいかに、それを問うと、私が話をしようと、根津校長が何やら取り出して来たのだ。
「この人達をキミは……覚えているかい?」
幾つかの写真だった、無論覚えていた、これらは……自分があの日、レスキュー訓練で倒した敵たちだったと。USJ内の監視カメラから取り込み、現像したものだろう。
「あー……何人かは顔を、確かヴィラン連合だとか言ってたような、結局はこの襲撃班達は何者だったんですか?」
自分が脊髄を引き抜いて蘇生した者、玉を潰し遺伝子の行方を絶った者、轢死体並に叩き潰したものと様々だ。
「最近ではあるが、このヴィラン連合の活動が少しずつ起こり始めていてね、特に君は……その手首の男、ヴィラン連合の首魁、死柄木弔をドン引きするくらいに殴り倒したのを映像で確認している」
「あ、こいつが……」
そんなに強かったのか、めちゃくちゃ動揺して叫んでいたし、そうは見えなかったがと、あの轢死体ヴィランが首魁である事を知らされ緑谷は驚いた。
「問題はそうじゃない、仮に……まぁ多分、生きてるだろうし、生きてなかったらそのまぁ……うん、ちょっとややこしい事になるからあれだが……生きている事にしよう……君への私怨を彼は抱いていると思うのだ、あーんな潰れたカエルのがましにしてたでしょキミ?」
「あの時は……殺してでも皆を守る覚悟でしたから」
勢い余って殺してたらちょっと庇えないので、生きていると仮定した話をと困り果てたオールマイトにその時はそれこそ覚悟していたと、手錠も覚悟の上だと言う。
「そこで今日、諸々落ち着いてここに呼んだわけだ、キミの実力を見てもらうために……キミ自身が彼らと渡り合えるのか確かめるために、私の先生と、昔組んでいたサイドキックにもね」
「へー、オールマイトに先生とサイドキックが……サイドキック!?」
「随分と翻弄されたようじゃのう、受精卵」
「仲違いして呼ばれたらこれだ……やはりきみは引退をするべきだった」
背後から声が掛かり即座に振り返る緑谷、そこに居た小柄な老人と眼鏡をかけたスーツの男と目が合う。
「グラントリノ先生、サー・ナイトアイ……どうだろうか、彼の実力は」
この人たちが、オールマイトの師匠と元相棒……尋常ならざる雰囲気を前に思わず殺気を滲ませる緑谷に、まず老人……グラントリノが語る。
「強くはある……そこらのヒーロー事務所に放り投げて活躍もできよう、だが……荒い、師匠や先生が居ない中自己流でこうまで来た執念は分かるがな、本当の強敵に対した時、その荒さは命取りになろうな」
眼鏡の男、サー・ナイトアイがさらに続いて評した。
「まずそもそもヒーロースーツが気に入らん、オールマイトの正統後継者であるならば、そんな殺し屋かヴィランじみた服を変えることだな、私は認めないぞオールマイト、この危うい少年がキミの後継者だなんて」
服装をダメ出しされながら、緑谷は待ったをかけて返した。
「いやいや、そんな僕がオールマイトの正統後継者になんてなるわけ……なんの話?」
「なんじゃ?お前、オールマイトの後継者としてわしらに見て貰う事、聞かされておらんかったのか?」
グラントリノから、とぼけた事をと言われ、オールマイトの方に顔を向けて、あっ!という顔を彼がした。
「あ!?言ってなかった!!体育祭でエンデヴァーに言ったけど、君本人にも言ったと勘違いしてた!!」
やっちゃったぜ!という顔を浮かべ、しばらく時間が止まって、数秒後。
「えええぇえええええええええええええーーーーーーー!!!!!!???」
雄英高校敷地内に、その声は響いたのだった。