【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「どぁああ!おぁああ!?」
背骨が前に引き寄せられ軋む!?初めての感覚に驚きながら斥野は等速直線運動じみた動きで、勢いよく緑谷の近くまで引き寄せられた!!
「シッ!」
「ぐ!?くぅう!!」
そして近づいてきた瞬間に、緑谷のアッパーカットが顎に放たれたが!間一髪両手を顎に当てて斥力を発生させ防ぐ!
「シャアっ!!」
「おぅあ!?」
だがそれで終わらない!むしろそれは撒き餌だとばかりに、緑谷の右足が斥野の着地してすぐの両足を蹴り払う!!両足共に真横まで薙ぎ払われて地面に転び落下していく斥野だったが!
「せりゃああああ!!」
「おう!?がっ!おぁあ!!」
明らかに!一瞬自分の身体が"宙に一時停止"させられ、無防備なボディにストレートを!そのまま左足で横腹を蹴り上げられさらに浮き上がり!追従して跳躍した緑谷の右振り下ろし打ちが顔面に命中して床に思い切り叩きつけられた!
空中三連コンボなんて、格ゲーじゃあねぇんだぞと!目まぐるしく変わる景色の中、それでも間合いを取って仕切り直さねばと叩きつけられた勢いを使い横に転がる斥野だったが━━!
「Come Here!!(逃すかぁ!)」
「うぁああ!?」
今度は右足首から引き寄せられて無抵抗なまま捕まえられ!
「イーヴルスラァム!!」
「がっはぁあ!!」
その右足のひざ裏を肩に抱えて思い切り自分ごと跳ぶように振り投げる、足を使った一本背負いで!ビタァアアン!!と凄まじい音が体育館γに響き、揺らした!!
怪我の中で、ようやく戦いを見れるくらいには回復した光は目の前の光景に何も言えず見続ける事しかできなかった。
あの一年で一番強い、そして自分を一方的に痛めつけた斥野力弥が……こうも一方的に、何もできずにただ殴られ、蹴られ、投げられて痛めつけられるなど、想像もできなかったのだから。
「お前の個性はぁ!」
「はぉう!?」
身体がくの字に折れ曲がるほどのボディブローを叩き込まれて。
「瞬間的には強力なぁ!斥力を発生させられるがぁ!!展開してから長時間持続はできないんだろう!!」
「がはぁあ!!」
顔が歪むほどの左フックを振り抜かれ、血を床に散らし。
「そしてぇ!面で展開した時はぁ!!その斥力で弾き返す力もぉ!点に比べたら弱い!!だからぁ!敵の攻撃が見えれば点で斥力を展開してぇ!範囲攻撃には面で防いでいる!!」
「ぶぁあはぁ!」
右のストレートが、斥野の鼻を平らに凹ませた!
「ならば攻略法は簡単だ!!対応できない物量と変幻自在の連繫で!!徹底的に攻め叩く!!」
拳が、蹴りが、膝が、肘が!様々な方向から斥野の肉体を叩き、穿ち、砕いていく!!最早斥力の防壁を展開する事すら許されないままに!制服は血に染まり破れながら、何よりも逃げる事すらも許されなかった!
「お……ああ……おああ……」
やがて、そこに居たのは、顔を酷く晴らし、足もガクつかせて、血の涎を垂らしてなお、斥野力弥は立っていた。
最早勝負は決した、これでもういいだろう十分だと光も思っていた。
しかし!!緑谷出久は左手の人差し指で斥野を指差し言い放つ!!
「Finish Him!!」
それは、死の宣告!!
緑谷出久こと、イーヴルヒーロー・イズクが!ヴィランに最後の必殺技を放つ前の口上!!その指に示され、この宣告を聞いた者は、例外なく見るも無惨な姿となり、二度とまともな生活が送れなくなる程に痛めつける『必殺技』発動の宣言!
左手を伸ばし、照準に、右手は弓引くように!!光活人も、その技の名を知っていた!!
それはかつて、雄英に襲撃したヴィラン連合の首魁であった死柄木弔を敗走させた!!緑谷出久の必殺技、その代名詞!!
「バイオレントォオオオオオ!!ラァアアアぁああアッシュァアアアアアアアア!!」
さっきの連撃が!!手加減していたとまで言われても仕方がない『暴の雨』が!!容赦なく斥野の肉体を打ち砕いていく!!そして!!最後の一撃を顔面に振り抜いた瞬間!!斥野の顔面が拳の形の凹みを作り!!脊髄は拳に頭部ごと引き摺り出されて、残った首から下は体育館γの宙を幾度も回転しながら、ドサリと落下した。
「……フェイタリティ!!」
仰向けに、身体中の骨があらぬ方向に曲がり、白目を剥き血の泡と明らかに危険な痙攣をする、一年最強であったはずの斥野力弥の姿に、光は口が閉じれなかった。
これが、死柄木弔を、AFOを打ち倒したヒーロー……。
『恐怖の象徴』
イーヴル・ヒーロー・イズク!!
顔面が凹み、脊髄付き生首となった斥野から、拳を抜いて髪を掴み抱え上げ、緑谷は聞いちゃいないだろうがと言い放つ。
「安心しなよ、全部単純骨折だ、脊髄は刺し直すしリカバリーガールに治して貰えばすぐ復帰できるよ、ただ……」
いや、明らかに殺してますよね!?加減したの緑谷先輩と、さっきまでボコボコにされた相手ではあるが斥野の姿がまだマシな方だと、緑谷の口述でしか分からないが心配する光。
もう、こいつに対して先輩らしい接し方もする気は無いし、大嫌いではあるので、緑谷は苛立ちを徹底的にぶつける事にした。
「新時代のオールマイトなんて嘯いて、こんな無様に負けてどんな気持ち?まぁ僕なら……首 吊 っ て 死 ぬ け ど?」
あー……スッキリしたなと、反応無しな脊髄付き生首の斥野を、首なし遺体の方に投げ捨ててから緑谷は言った。
「明日からヒーローネーム変更してこい、ドブカスヒーローチンカス……分かったか」
言いたい事も言い終わったが、やっちまったなと後に残った虚無感と共に、捻じ曲げた体育館γの入り口が騒がしく、やがてこじ開けられて、晴日と共に雄英教師達が雪崩れ込んできた。
「パイセン!!大丈夫━━」
晴日が呼んだのだろう、しかし斥野の無惨な姿を見て、一番前に陣取った担任のエクトプラズムが、緑谷と、斥野、壁際で休む光と見てから、緑谷は彼に見えるように両手を挙げた。
「ごめんね、光くん、晴日くん……多分明日から、僕は雄英から居なくなる」
そうだけ伝えて、緑谷は雄英教師のヒーロー達に取り囲まれ、治療ロボットは斥野を担架で運ぶのであった。
・バイオレントラッシュver.FATALITY
緑谷出久こと、イーヴル・ヒーロー出久の必殺技、マイナーチェンジバージョン。以降この仕様となっている。
凄まじい暴の雨で相手の身体を破壊し、顔面を殴り抜きながら脊髄をぶっこ抜くという、正しく『FATALITY(致命的)』な必殺技。