※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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465話 †先輩⭐︎後輩†

「いや〜……ここに来るのも久々だなぁ」

 

 緑谷出久はそう言って、目の前に聳え立つ事務所を見上げながら呟いた。

 

「えっと……この事務所は確か……」

 

 その横にはヒーロースーツに着替え済みの、光活人も居た。彼は職場体験の為に、話を通してくれた緑谷について来たのだが、そんな彼もこの事務所が『如何なるヒーローの事務所』か、知らないわけではない。

 

「そ、サー・ナイトアイ、かつてオールマイトのサイドキックであったヒーロー、その人の事務所だよ!光くん!」

「えぇええええ!?み、緑谷先輩の人脈どうなってるんですかぁ!?」

 

 いい反応だ、ちょっと嬉しくなった緑谷。まぁ人脈というか、厄介事で関わりを持ってしまったから自慢できる事ではないが……少し胸を張って緑谷は光に語る。

 

「僕の最初のヒーローインターン先でもあってね、先輩のツテからキミの事を話したら職場体験を許してくれたよ、さぁ行こうか!」

「は、はい……えらいとこに来てしまったなぁ……」

 

 飛んだ大物ヒーローのところに来てしまったぞ、すごすごと緑谷に着いていきながら落ち着かない光だったが、今更になりある事に気付いた。

 

「あの、先輩……ヒーロースーツどうしたんですか?いつもの黒いのは?」

 

 そう、緑谷のヒーロースーツが変わっていたのを今更になって光は気付いて、ようやくかと事務所への階段を歩きながら、緑谷は語った。

 

「ああ、僕はこの事務所で活動する時、そして敬愛する先輩と活動を共にする時は、このヒーロースーツを着るようにしているのさ、それがインターンの時に出された条件だからね」

「そうなんですね……」

 

 ヒーロースーツをわざわざ着替えるほど、礼を尽くす緑谷の先輩とは……光は生唾を飲み込みながらも、ついにその事務所の扉の前に辿り着く。

 

「失礼致します、お久しぶりですサー・ナイトア━━」

「あひゃひゃひゃひゃ!あひ!あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

「!!?」

 

 緑谷が開いたドアの先から聞こえた笑い声に、光は驚いた。その目の前には水色の肌の女性が、何やら機械に磔にされて両脇を猫じゃらしみたいな棒にてくすぐられているという、理解し難き光景が広がっていたのだから。

 

「いつになったらその声の大きさとユーモアを維持できるんだバブルガール、貴様うちに来て何年目だ」

「ご、ごね!ごねひやはぁあはあっは、はっはっはっはっはっ!」

「えーっと……先輩、これは……」

 

 後輩の光からどういう状況か説明を求められた緑谷だったが……僕も分からん!と笑顔が固まってしまってた。

 

 やがて、サー・ナイトアイは緑谷と光に気付き、鋭い眼光を向けて擽り拷問機械を止めて、数秒の静寂の後言い放った。

 

「何だ貴様ら、邪魔するなら帰ってくれるか?」

 

 冷たい拒絶!!これタイミング間違えたか!?光は話が通っている筈のプロヒーローからの拒絶に何も言えなかった。

 

「あ、失礼しました……」

 

 それは緑谷先輩もだったらしい、緑谷がそう言うやドアを閉めてから、光はどういう事ですかと慌てるも、緑谷は人差し指を立てて悪戯に笑みを浮かべ、咳き込んで喉の調子を整えながら4〜5秒待ち……。

 

「いや何でだよ!!用があるから来たんですけど!?」

「吉◯新喜劇!?」

 

 緑谷はドアを強めに開けながら、サー・ナイトアイ向かって手を伸ばし言い放った!この流れに光も思わずツッコミを入れてしまうが、事務所内は風の音が聞こえそうなくらい静寂に包まれた。

 

「……間が少し長かったな、精進しろ緑谷」

「あ、はい……すいませんでした」

「ええーー!?」

 

 真っ当にツッコミのタイミングをダメ出ししたナイトアイに、緑谷はすごすごと気をつけをして一礼する様に、光は理解が追いつかず、声を上げるしかなかった。

 

 これが、サー・ナイトアイ事務所。

 

 掲げる標語は『元気とユーモアのない社会に、明るい未来はやって来ない』である。

 

 と言うわけで、サーからの洗礼を受けた光であった。

 

 

「紹介します、こちらプロヒーローのサー・ナイトアイ、かつてオールマイトのサイドキックだったヒーローであり、僕の初めてのインターンを受けてくれたお方だ」

 

 緑谷は改めて、光の職場体験で世話になるプロヒーロー、サー・ナイトアイを紹介した。

 

「は、初めまして!光活人と言います!」

 

 光も、ビシリと背筋を伸ばし自己紹介として名を名乗れば、ナイトアイは眼鏡の位置を直しながら彼に言った。

 

「話は緑谷から聞いている……しかし、驚かされたよ」

「えっ……」

「この暴力とゴアとグロを濃縮したヒーローの仮面を被った子から、キミのような正統派の、王道な個性の生徒が紹介されるとは」

「がはっ!」

「言われてるねぇ緑谷くん」

 

 緑谷からの紹介と聞いて、ナイトアイは身構えていた。類は友を呼ぶ、どんな猟奇的な個性の生徒の職場体験を頼みに来たのかと思ったら正統派なヒーローの代名詞な個性の生徒で、逆に驚かされたと語る。

 

 緑谷はナイトアイの言葉に刺されて呻き、バブルガールもニタニタ笑って弄るのであった。

 

「これから一週間だが、忖度はしない……職場体験とは言え厳しく評価は付けさせて貰う、心して掛かってくれ」

「は、はい……」

 

 厳しい言葉に気を引き締める光、いよいよ職場体験とは言え、プロの現場を体験するとなれば、命に関わる事すらあるのだ。

 

「うちのサイドキックも紹介させて頂く、バブルガール、そしてセンチピーダーだ」

「よろしくね、光くん」

「どうぞよろしく」

「あ、はい!よろしくお願いします!」

 

 ナイトアイからサイドキック2人を紹介されたところ、緑谷はあれ?と事務所内を見回した。

 

「サー、ルミリオン先輩は……」

 

 そう、肝心のルミリオン先輩、通形ミリオの姿が無いのだ。もしかして出払っているのかと緑谷は尋ねれば、ナイトアイは答えた。

 

「お前を待ってずっと待機しているそうだぞ?何かに気付くまで出てこない気らしいが」

 

 ちょっと呆れ気味ながら、ナイトアイはそう語る。緑谷は、自分を待って待機しているが、気付くまで出てこないと言われ……閃くや頭上に電球が灯った。

 

「ザルバ……感じるか?」

「えっ?えっ??」

 

 緑谷は突然、声がまるで切り替わったように渋い声でそう呟くので、光は何事かと目を丸くした。

 

『ああ、ホラーの気配だ』

「うわぁ!!?」

 

 その呟きへのアンサーとばかりに、光が立っていた場所、背後から声が響くや、その壁を通り抜けて、白を基調としたヒーロースーツに身を包んだマッシブな男が現れたのであった!

 

 その姿を見るや、緑谷は満面の笑みを浮かべ、深々とお辞儀をしたのであった。

 

「ミリオ先輩、ご無沙汰してます!」

「久しぶりだね、イズク!卒業式以来だ!」

 

 6月の遅れた卒業式以降、顔を合わせる事ができなかった。緑谷は、この再会を大いに喜び、通形ミリオもまた緑谷との再会を喜ぶのであった。




※原作ヒロアカと違い、通形ミリオと緑谷出久の好感度は非常に高い。また、このセキアカ内において通形ミリオは『牙狼シリーズ』のファンであり、緑谷と語り合う仲であり、特技に『ザルバの真似』が追加されている。

・ヒーロースーツ『TAIGA』
イーヴルヒーロー・イズクこと、緑谷出久がルミリオンとチームアップする際に着用するヒーロースーツだ!普段の黒から全く違う白色のロングコートは正統派ヒーローの証だぞ!戦い方はほぼ変わらないけどな!

まんま、牙狼〜TAIGA〜の冴島大河のコートだぞ!
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