※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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473話 †名門⭐︎汚辱†

 業寒市……緑谷出久、爆豪勝己の実家がある折寺区に隣接する栄えた街であり、折寺の住民も買い物に出たり遊びに行ったりと賑わった街である。平日の朝は通勤時間を超えて就業時間で人の姿は少なく、通形の走らせるナイトアイ事務所の社用車も、渋滞に巻き込まれる事なくスイスイと街中を走っていた。

 

「免許取ってたんですね、ミリオ先輩」

 

 助手席に乗り景色を眺めながら緑谷は、通形が運転免許取得していた事に少し驚いていた。いつの間に取ったのか、そんな時間あったのかと考える緑谷に通形は言う。

 

「去年のうちに実はね!雄英は在学中の免許取得許されてるから、イズクも18になったら取りなよ!」

 

 やはり在学中にかと、自分もそもそも普通自動二輪とヒーローモービル資格取った事から、雄英は自由な校風でそのあたり許されていたなと思い返した。

 

「うーん……僕普通二輪持ってますから……」

「そう?けど便利だよ、あ!ここ右かな?」

「ですね、立派な門があるらしいです」

 

 車の免許は、バイクの免許を持っているがいずれ取るべきなのかと考える緑谷に、通形が道を尋ねれば、スマホの地図は右へ示されていたので緑谷は頷いた。

 

 そうして地図通りに進めば、立派な校門と、奥に聳え立つ校舎が目視で確認できた。その校門には何人かマスコミらしい者が待ち構えているのを、車内から2人は目撃した。

 

「あのミカエルの件、ニュースにもなってたから取材にも来てるみたいだね?」

「マスコミはフットワークが軽い……裏門あるみたいですからそちらから入りましょうか」

 

 中学生によるヴィラン犯罪、そのヴィランが名門私立の生徒となれば飯の種にもなるし騒ぎ立てたくもなるようだ、裏門から駐車場に入ろうと緑谷の提案に、通形はそれがいいとハンドルを切った。

 

 外周を周り、校舎が近くに見える裏門へ辿り着き、通形がウィンカーを点灯させたところで、警備員が気付いて駆け寄って来たので、通形は窓を開けて警備員と対面した。

 

「失礼します、当校に何用でしょうか?」

「すいません、昨日起きた学生ヴィランの件で、お話を伺いたく尋ねたのですが」

 

 ヒーロー活動免許を警備員に見せた通形、それを拝見した警備員は少し顔を顰めたが、免許を返して通形に言った。

 

「警察やマスコミもですが、今日はヒーローも尋ねて来ますね、どうぞ中へ来賓の駐車場は入って左奥です」

「ご協力、感謝いたします」

 

 食傷気味な位に尋ねてくる人が多いようだ、警備員が裏門を開けると、通形はそのまま敷地内へ入って行った。雄英も去年は、ヴィラン襲撃やらでマスコミはうんざりするくらい来てたなと思い返した緑谷は、やがて通形が駐車場に車を止めて、エンジンを切るとシートベルトを外して外に出た。

 

「ここが蛍陽中学校か……」

 

 荘厳な佇まいは歴史ある風格を思わせる、名門私立のこの学舎から、学生ヴィランが生まれ現れたのだ。

 

 

 私立蛍陽中学校。

 

 静岡県は業寒市にある名門私立中学校。この学校の卒業生には総理大臣だとか、有名政治家、官僚、果ては大企業の社長がかつて通っていたと言われている。ヒーローが活躍し、超人社会が崩壊するまでも教育方針は変わらず『名門』を守り続けて来た私立中学校である。

 

「行きましょうか、ミリオ先輩」

「ああ、行こう」

 

 その私立中学校から、ヴィランが生まれ被害を撒き散らしている。話を聞きに行こうと緑谷と通形は歩き出し、来賓受付となる事務室へ向かう。

 

 と、ここで緑谷と通形は、その受付へ向かう道中に見知った背中を見かけるのだった。

 

「あれ、あのヒーロースーツ……」

「あ、シンリンカムイに、Mt.レディ?」

 

 事務室前受付に、事務員と話をしているのは、シンリンカムイとMt.レディだった。それだけではない、その傍の椅子に座っていたり壁に背中を預け立っていたりと3名に、緑谷は声をかけた。

 

「峰田くん、瀬呂くん、上鳴くん、キミ達も学生ヴィランの話を聞きに来たの?」

 

 緑谷が呼びかけた、その声に3人は各々振り向き、まさかのクラスメイトとの遭遇に声を交わした。

 

「あ!緑谷にミリオ先輩!?」

「おぉ、総大将!!」

「緑谷、お前もか!!」

 

 緑谷と通形に、もしかして2人も学生ヴィランの話を聞きに来たのかと3人が声を上げたところで、シンリンカムイとMt.レディも気付いて振り返った。

 

「ルミリオンか、デビューしてから破竹の活躍みたいだな」

「あ、あー……どうも緑谷くん」

「あ、はい、その節は……」

 

 シンリンカムイは、ルミリオンがデビューから凄まじい活躍を讃える横で、Mt.レディは夏合宿の際に脊髄をぶっこ抜かれた事にトラウマがあるのか首筋を触りつつ後退りして挨拶した。緑谷は、まぁそうなるよなと諦め気味に深々と頭を下げたのだった。

 

「お二人が居るという事は、エッジショットも?」

 

 ルミリオンがシンリンカムイに尋ねた、彼らはエッジショットとチームを組み『ラーカーズ』というヒーローチームで昨年下半期から活動しているので、エッジショットも来ていると思うのは自然な事である。

 

「いや、エッジショットはまだ復帰できる状態ではないから事務所でデスクワークだ」

「そうですか……お二人も学生ヴィランの件で?」

 

 やはりそう簡単に、復帰ができるまで回復はできないらしい。エッジショットの近況を聞いた通形は引き続き、2人にここへ来た理由はやはりと尋ねた。

 

「ええ、何せ……うちのサイドキックが1人殺されてるのよ……惨たらしい姿でゴミ捨て場に放棄されてたわ」

 

 気まずい表情が一気に切り替わり、Mt.レディから語られた事態に、緑谷も通形も唖然としたのだった。

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