【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
職場体験1日目の夜、緑谷出久はグラントリノ事務所……とは言えない廃墟の中だけ改装した住処、その外に出ていた。その廃墟の横、小路には幾つものゴミ袋が打ち捨てられたままであった。その場所で、緑谷は顎に手を当て呟く。
「三つのスタイルか……まるでティ◯とかダイ◯みたいだ、それにまとめ上げないといけないのか」
師匠であるグラントリノより、先程の練習の後において言われた事を緑谷は思い出していた。
『さて、お前さんが今まで戦った映像をワシも見た限り……三つも纏めにゃいかんわ!多すぎるわぁ!』
『あいたーー!』
スパコーン!と小突かれて、お前節操なさすぎじゃ阿呆!と叱られた。
『全く、その努力を少しは友達と遊んだり恋をしたりもできたろうに!そこまでしてヒーローに固執するとは……同情しかできんよ……本当おまえさん、ようヒーローになろうと思い続けたな、普通折れるぞ』
『す、すいません……遊ぶ友達も、恋ができる女の子も……周りに居なかったので』
『……ごめん』
『いや、いいです、仕方のないことでしたから』
幼少期から今日まで全てを費やしてここまでに至った、そんな経緯を想像してしまっただけでなく、抉ったグラントリノは謝罪した。
『うう、めちゃくちゃ痛い……それで、僕の戦い方は三つに纏められる……というわけですか?』
『そうさな……しかしなんと説明すればよいか、こうも難解な事になろうとは……』
本当に難しい、言葉にできないと何歳か分からない老人が頭を捻る事態に陥るとは。
『何より、わし自身もそう言った、個性社会で失われた武術には疎くてな……ワシとの組み手で試し、お主の模倣した技術や見つけた知識からまた手探りで固めていくしかない』
『いえ、手探りは慣れてます……ところで、その三つのスタイルってどんなイメージですか?』
『うむ……まず一つ目は……』
グラントリノが、自分を見てイメージしたらしい、三つの『ヒーローアーツ』そのイメージを、緑谷はメモに記しており、それを確認した。
①つめのイメージ
・荒々しくも鋭い、決して腕力や脚力だけでは無く、全てを打ち砕く……武術ではあるが、そこには冷酷さが感じ取れた、破壊のアーツ。
②つめのイメージ
一つ目と真逆、水面のように穏やか、しかし反撃に転じれば怒涛となる、投げではあるが力の投げでは無い、打撃もまた鮮やかに思える、流体のアーツ。
③つめのイメージ
形は無い、命を感じない、あらゆる手段を使い素早く敵を無効化する、時には身につけた武器、地形すら味方とするそれは、上二つよりも恐ろしい、非情のアーツ。
「物騒だな……①と③同じじゃないの?」
文章にして読んでみると、①と③に違いあるのか?そう思いながら緑谷はメモを閉じた。オールマイトの師匠、グラントリノが自分に見たヒーローの象りであり戦闘術『ヒーローアーツ』
それを手にする模索が、今始まった。