※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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518話 バディ制度 下

 L・H・Fアリーナは、学生のクラブ活動や訓練のためだけでなく、フットボールリーグ会場としても貸し出されているロサンゼルスの名所でもあった。

 

 朝の校長から模擬戦を言い渡されたのは8:30として、現在時刻12:45……四時間程度で二人の模擬戦は大イベントよろしく告示から開催、そしてアリーナを彩れたのは"個性"の成せる技だろう。

 

 そして、明らかにアリーナにはL・H・Fの生徒以外も入り満員御礼!定期的にやってるとしか思えない程の慣れがロサンゼルスの人間には見えた!

 

 カンカンカン!!

 

 ゴングが鳴り響き、そして始まる音楽!さながらクラブミュージックじみたダンスソングと共に、アリーナの中へ純白のストレッチリムジンが入場して来た!

 

『ロサンゼルスの皆さんこんにちは!真昼から今日このL・H・Fアリーナってで何が行われてるって!?今日はNFLのスケジュールははいっちゃいないが!あの学園の問題児レックスと、日本からやってきた最凶の仮免ヒーローイズクが一触即発!バディを組むか組まないかでいっちょやりあうってんだからこりゃ見逃せない!実況は私、ウルトラ・ランブル次世代実況者を目指すL・H・F三年ヴィンス・スカリーがお送りいたします!』

 

 実況まで行われている最中、リムジンから出て来たモデル級の美女達が、そのドアを開ける。そこから現れたのは、無論レックス・G・ウィンドソー!彼を知らない者は潜りだと言わんばかりの声援、それと同じブーイングまでも混ざり合って混沌とした声がアリーナを響かせた!

 

『相変わらず派手な入場は、我が校の問題児にして皇帝、レックス・G・ウィンドソー!彼の実力を知る人々からは歓声が!傲慢さを知る者からはブーイングが放たれて混沌そのもの!しかしそれ全て飲み込んでこそ、エリート!トップに立つ者と、スタンディングを見せております!』

 

 侍らせた女性達にマントを預かってもらい、手を掲げるレックス。最早勝利に揺るぎなし、勝つのは私、そうだろうと疑いすらない笑みを見せる。

 

 そして再び、ゴングが三回なり響き、響いた銅鑼の音に会場の人々は気付いた!

 

「おい!?この曲!!」

「ああ違いない!!」

「くるぞ!くるぞ!!準備しろ!!」

 

 アメリカ人の少年も、かつて少年だった男達ならば、余程でなければ誰でも一度はこの"ゲーム"に触れて、その音楽を知っている!電子音が刻むメロディー!そして繰り返される『Test Your Might』のフレーズ!!

 

 やがてその盛り上がりの最高潮となった瞬間!観客達が一斉に声を張り上げた!!

 

 

MORTAL KOMBAAAAAAAAAT!!!

 

 

『L・H・Fアリーナに響き渡るTechno Syndrome!!モータルコンバットのメインテーマソングを背に!!やって来たぞ!!世界の悪が恐れる恐怖の象徴!!AFOを!トムラ・シガラキを打ち倒したその名はイズク・ミドリヤ!!見せるかサブ・ゼロ直伝脊髄ぶっこ抜き!!見せるか必殺のフェイタリティ!!勝利のトロフィーはレックス!テメェの脊髄だと堂々入場!!』

 

 実況と音楽が響き渡る中、緑谷もまた演出隊の計らいでスモークの中から入場した。L・H・Fアリーナは、アメフト用フィールドのまま、50ヤードのラインまで緑谷は歩き、待っていたレックスと睨み合う。

 

『ルールは簡単!個性あり!時間無制限、ギブアップか戦闘不能と外部審判が判断するまで、戦いは終わらないデスマッチ!さぁ防護フィールド展開!言っとくがそれでも安心できないから、最前列は避難準備を万全になぁ!!』

 

 観客席とフィールドを隔てるシールドが展開!恐らく天空の棺にも似た電磁シールドかと、緑谷は見上げて見回す。

 

「逃げずに来たのは褒めてあげるよ、最も?ここでキミが築き上げた日本での実績や栄光も、この僕の踏み台となるだけだがね?」

 

 あいも変わらず自信満々なレックスに対して、四時間という時間は緑谷を落ち着かせていた。何も怒りから言葉を返さず、ただいつも通りにリラックスして相手と対峙する。

 

『さぁ運命のカウントだ!試合開始まで、3!』

 

 アリーナの画面に数字が映し出され、シグナルが鳴り響く!

 

2!観客達は息を呑む!!

 

1!!レックスと緑谷の拳に力が入る!!

 

『試合開始ぃいいいい!!』

 

 ブザーが鳴り響いた瞬間!!

 

 緑谷出久が、即座に踏み込み飛びついて、レックスの顔面を鷲掴みにした!

 

「いきなり!?」

「もう決着付ける気か!!」

 

 観客席に移動していたマイケル、そしてビルが、瞬時に踏み込んでレックスの頭を掴む緑谷に、瞬殺で終わらせる気かと息を呑む!

 

 だが……!!

 

「ダメじゃないかイズク、そんな秒殺劇なんて観客は望んではいないよ!」

「チッ!!」

 

 手を離してバック転で距離を離した緑谷!奇襲の秒殺ぶっこ抜きは耐えられ、許されなかった!

 

 緑谷出久の個性であり、イーヴルヒーロー・イズクを象徴する必殺技『脊髄ぶっこ抜き』それは、相手の頭部から頸部に触れる事により、その脊髄を頭部ごと引きずり抜いて殺傷する、一撃必殺の個性である!

 

 だが……この脊髄ぶっこ抜き、意外な事にも『耐えれる』のだ!筋力、力押しで!!

 

 この脊髄ぶっこ抜きに耐えられた人間は、現時点で3人!

 

 1人目!平和の象徴、オールマイト!

 

 2人目!かつて緑谷を追い詰めたヴィラン、マスキュラー!

 

 そして……3人目は!!

 

「ヒーローの鉄則……盛り上げる事は大事!最高潮まで盛り上がってからこそ悪を倒す、これこそヒーローが一番必殺な事だろう?」

 

 目の前の……レックス・G・ウィンドソー!!

 

 しかも、前2人はまだ緑谷が入学して数ヶ月の、まだまだ発展途上の時期の相手!このレックスという男は、成長した緑谷出久の脊髄ぶっこ抜きを力で封じた、最初の男という事になる!!

 

「……マスキュラーよりも……なにより……期末試験のオールマイトよりも強い力!!どうやら、自信があるのも頷ける!!」

 

 手に感じた首の力は、マスキュラーやオールマイトすら超えた膂力だった!単純なパワーなら、下手をすれば今までの誰よりも強いと見た緑谷は、息を吐いて拳を握り構える。

 

 それを見たレックスは、ビシリと緑谷に人差し指で指し示し言い放った!

 

「さぁ、It's Show time!!僕の為のヒーローショーの幕開けと行こうか!!」

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