※この作品はR-18です。

【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】   作:ぶっこ抜きデク

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520話 歴史的一戦

 レックス・G・ウィンドソー!

 

 個性"リッチ"!!

 

 自身が身につけた物!受けたサービス!食べた料理に至るまで!その『値段』によって身体能力が際限無しに上昇する!

 

 高価な宝石や貴重な素材の服やアクセサリー!高級なエステやマッサージ!一流シェフが調理する最高級の料理!食べて身につけて体験すれば、その力は金がある限り無限大!

 

 ただし!『食事やサービス』に関しては一時的なパワーアップになる為、主に装備品がパワーアップベースとなる!

 

 

「さながら"ゴージャスなアイアンマン"だね?会社乗っ取られたり経営立ち行かなくなって無一文になったらどうするんだ」

「ご心配なく、その時はまた一から稼ぐさ?僕にはそれだけの頭脳も経営センスもパパとママから授かっているからね?」

 

 あまりにも金食い虫な、強いかと言われたら寧ろ金の無い人間が持てば無意味な個性。『扱えたら強い』というピーキーさに、緑谷は苦笑した。

 

 その個性が扱える『生まれ』も『育ち』も彼は持って生まれた。その自信も培ってここに立ち、あの性格ながら、笑みを崩さず戦っている。

 

 その笑みや、自身や、あり方は……自身が憧れてやまないたどり着けない『憧れ』が過ぎってならなかった。

 

 緑谷はしばらくレックスを見つめ、そして口を開いた。

 

「ごめんレックス、正直舐めてた、ただのボンボンのおぼっちゃまとね」

 

 出て来たのは謝罪の言葉。ハッキリ言った、申し訳ないがキミを侮っていたと、ただのわがまま金持ち脛齧りと。それは違った……彼もまたあり方や出力は違えど、同じヒーローの道を歩む同輩なんだと。

 

「ははは!大概の解っちゃくれない人からはそう言われるさ、それを僕は毎回覆して来たから些細な事、謝る必要ないよ……それで?降参するかい?イズク・ミドリヤ?」

 

 何度も同じ事を言われたし、その程度覆す事わけないから謝るような事じゃないと、レックスは笑い飛ばす。本当に度量まで大きいなと、緑谷も流石に笑みが溢れた。

 

「まさか?けど……僕も立ち止まる訳にいかないからね、ちょっとだけズルをさせて貰う」

 

 しかし、緑谷も負ける気はない。この留学で少しでも怨龍に近づく為に、強くなる為に躓く訳にはいかない。

 

 今まで、その力を手に入れてからはヴィランにしか向けて来なかった力。雄英の実践演習でも決してクラスメイト達に向けなかった力を、緑谷は初めて、同輩のヒーローにその力を向けた!

 

「だから、死んでくれるなよレックス?」

 

 両手を外から内に回して、更に腹の前に交差させる!浮かび上がる触手が模るは生物のようなベルト!駆動音が鳴り響き、緑谷の放つ殺気、殺意を色濃く叩きつけられたレックスは、ぶわりと顔に冷や汗が浮かぶが、歯を見せて笑みを崩さず言い放つ!

 

「死なないさ、なぜかって?この私だからね!」

 

 レックスも、まだこの先があるのかと肝を冷やしたが、自身の芯は決して揺らぐものかと迎撃体制は整えた!

 

「変身!!」

 

 ベルトが妖しく輝き、ヒーロースーツの上から触手が這い回り、形を作り出す!黒に白のラインが入った、生物のような鎧を纏って、紫色の闘気滲ませた緑谷が顕現する!

 

『オーマイガー!?Henshinだ!!イズク・ミドリヤがパワーレンジャーみたいに変身したぞ!いや、見た目からしてガイバーかぁああ!?』

 

 仮面ライダーは浸透して無いのかと、実況が昔ハリウッドで映画化したヒーローの名前が出て来て、緑谷はそっちかと鎧の中で乾いた笑いが漏れそうだった。

 

「これを同じヒーローに使ったのはキミが初めてだ、そうでもしないと勝てないと思ったからね」

 

 改めて言っておく、ヒーローにこの力を使うのはレックス、お前が初めてだと。

 

「光栄だよ、だが……最後に立っているのはこの私だ!!」

 

 レックスはそれに応えた、しかし勝つのは僕だと!互いに示し合わせた訳でなく、ゆっくり2人は歩み寄り、そして!

 

 2人の拳は顔面を射抜き、その衝撃に身体を逸らした。

 

「ハァッハァ!!」

「おォオああ!!」

 

 更に一撃!レックスの金に宝石をあしらえたアーマーが、宝石を散らしひしゃげ、緑谷の生物のような装甲もレックスの拳に千切れ飛ぶ!

 

 しかし、そこから殴り合うかと思えば、次の蹴りを放つレックスに、緑谷は回避して肘打ちを叩き込むも、その肘を受け流し立ち位置を入れ替えながら回り込み、レックスは緑谷を投げっぱなしジャーマンで観客席まで投げ飛ばす!

 

 防護シールドがあるも観客はその勢いに逃げようとしたが、緑谷も自らを引き寄せて受け身を取り、レックスに再度突貫!片足のヒーローキックを叩き込めばレックスはそれを腕を交差させ真正面からガード!

 

 

 レックスの立っていた周辺にクレーターが出来上がる威力!されどそのままレックスは緑谷を押し返し、宙舞う緑谷に自らも飛翔して空中戦に発展した!

 

『ヤベェよ生のドラゴ◯ボールの空中戦なんて初めて見たぞ!!こんな試合ウルトラランブルでも見た事ねぇよ!!配信にしとくべきだったーー!!』

 

 拳が、蹴りが交差する度に風がアリーナに吹き荒れる!やがて制した緑谷が、レックスの首根っこを掴むとそのまま叩きつけようとしたが!力任せに突き放して2人は地面に落下した!

 

「まだぁ!!」

「こっちのセリフだぁ!!」

 

 しかし即座に立ち上がり、互いに真っ向から走って向かい、レックスは拳を、緑谷は蹴りを放ち!衝撃波が発生した!!

 

『これは決まったか!?ど、どっちが立ってる!!』

 

 実況が、観客が、砂埃舞うフィールドに目を凝らす。

 

 倒れ伏していたのは……レックス!うつ伏せに倒れ、それを変身が解けた緑谷が見下ろしていた!

 

『た、立っているのは、イズク・ミドリ━━』

 

 だが、緑谷もまた膝から崩れ落ち、フィールドに倒れ伏した。

 

『い、いやイズクも倒れた!?これは……どうなんだ!!どっちか立ち上がるのかぁああ!!』

 

 互いにフィールドに倒れ、観客は壮絶とする中、いよいよフィールド外に居た審判団の黒人が、2人に走り寄った。

 

 そして、両者の手をそれぞれ持ち上げ、力無く地面に落下して意識が無い事を確認し、審判が手を交差させ、アリーナの大型ビジョンに結果が映る!!

 

『DRAW』と!

 

『審判のルイージ・ハマサキが手を交差させた!両者ノックアウトの引き分け!!勝負つかずのドローだぁあああ!!』

 

 両者ノックアウトによる引き分け!アメリカと日本のヒーローアカデミア代理戦争とも言えるこの模擬戦の結末は……共倒れの引き分けで幕を下ろしたのだった!!

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