【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
そして時間は経過していく……ひたすらにグラントリノとの手合わせを繰り返す緑谷、だが未だに掴めずに居た。
「ほれほれ!好き放題じゃ!少しはこのおいぼれに当ててみんかい!」
「ぐぅう!?あはぁ!!」
グラントリノの個性『ジェット』その足から噴射するジェットによる高速移動から、様々な方向よりヒットアンドアウェイを行う戦法!さらに!ここは室内!まるで無限に跳ね続けるスーパーボールの様な攻撃と、更には不規則なタイミングに緑谷は、何もできず打ちのめされていた。
ここまでぼろぼろにされたのは……轟との戦いと、リンチにあった時と、昔本気の喧嘩をしたかっちゃん以来だ……。どうしたらいい、どうしたらこの男に一撃当てれるんだと考える最中ーー。
『いや待った、なんで僕はこうもやられ続けているのだ、これ普通に……実践なら死んでるよね……』
そんな当たり前が過ぎった、そもそもまず回避からだろう。今の今まで、先手先手で相手を押し潰してきたから……そちらは全く持って考えていなかったと。
「くっ!?」
「ほぉ?」
無様ながら、緑谷は避けた、グラントリノの反発戦法の一撃を回避してみせた。だが!
「避けたか!だがどうする!そんな避け方では攻撃には移れんぞ!」
「その、通り、ごぶぅ!!」
避けては攻撃に移る隙がない!タタラを踏み膝を折り曲げかけた緑谷は、足に力を込め耐える。
もっと無駄を無くせ!相手をよく見ろ!平静になれ!視野を広げて……広げて。
その瞬間ーー緑谷の中でパズルのピースが嵌った。自ずと、その戦い方への『構え』になっていく。
「忘れてた、どんな正義のヒーローも言ってた、パターンみたいだけど、納得しかない台詞……」
「むっ!?」
「力だけが、全てじゃあない……!」
歩幅を狭く、緑谷は気合いを入れ直し意識を切り替えるように、所作を行った。右手と左手が大きく円を描き、握り拳は解いて、そのまま正面に開手にて構える!
この時も、グラントリノには見えていた!滲む紫の殺意が、青く色を変色していく様を!来たか!グラントリノの口端がニヤリと歪み、試しにと真正面より突貫!
「ふっ!」
その攻撃を、緑谷は移動しながら触れて、軌道をずらし回避する!壁を蹴り反発!さらに軌道を変え真上寄りの奇襲!
「はっ!」
「おおう!?」
軌道をずらされただけでなく、その勢いを利用するように壁へぶつけに掛かる!まだ不慣れだが、もう攻撃に移るという成長速度にグラントリノは、壁に張り付き止まり、笑みを見せた。
「掴んだか……一つ目!」
「はい……これは、今はもう廃れた合気道……なのかな、柔術だっけ……古武術だったか……」
殴る蹴るばかりだった自分だったが、記憶の端にあったできなかった技術が、今更になってこの組み手により蘇ったみたいだ。
「まるで液体じゃったのお主、いや……違うな、流体のが正しいか?」
さながら、流体の如く形を変えて対応し、反撃に転じた戦い方だったと、師であるグラントリノは評して、両手の平を緑谷は見た。
「流体……Fluidですか……なら、この戦い方は……フルイドスタイルとでも付けようかな」
「おまえさん、必要以上に相手を叩きのめすからのう、一番ヒーローらしいかもしれん、まぁ個性にも繋げてしまえるあたりある意味一番怖いかもしれんな!!」
受け流して相手を捕縛するという、一見優しいが、もしもそこに個性を使えば抵抗できない相手を簡単に殺せる恐ろしさすらあるなと、師は笑った。
こうして……緑谷は提示された三つのうち、一つ目のヒーローアーツに目覚めたのだった!!