【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
『こいつ……死柄木が持っていた写真の……』
ステインは殴り倒されるもすぐに立ち上がり、衣装こそ違えど見ゆる眼差しにこの黒衣の少年が、死柄木を痛めつけた者だと理解した。
『こいつ……本当にヒーロー志望か?血の匂いが濃い……こちら側の人間が、必死にヒーローを演じようとしているのが分かる……』
匂い立つ、血の香りがする。ステインの眼差しが自身を見据えるのを、緑谷もまた、感じた事もない気配に冷や汗が流れる。
『意思ある目だ……何がなんでも目的を遂行するという……何がこの人を凶行に走らせている!?あれは……僕の違う姿だ!!』
果たして……今の僕に、この男を倒せるのか。スマホで位置情報を記した地図を一斉送信し、飯田の近くに放り投げる。
「み、緑谷くん……手を……出すな……キミには……関係無いだろう」
こうまでされて、まだ言うかと、流石に緑谷は飯田の真面目で意固地な様に呆れて溜め息を吐いた。
「あのさ……キミの体験先の人心配してたよ、何かあったらって、勝手な行動して傷付いて、迷惑かけてる自覚あるの?」
「な、なにを……」
「君みたいな人が、復讐になんて走ったらダメ、あとは任せて……こいつは僕がきっちり……カタにはめてあげるからさぁ」
立ち上がったステインに対して、ゆっくり歩み寄る。ステインは対して迎え撃つように間合いに踏み込むのを待った。
「口だけは達者な小僧かと思ったが……俺を前にして嘯くか……」
「嘯きかどうか、今分からせてあげるよヒーロー殺し」
恐らく…‥勝負は最初の数秒で決まる……そこでダメなら死ぬしかないと緑谷は覚悟を決めた。だから、考えろ、生存するために、決して油断するな、周りを見ろと言い聞かせた。
その最中に、最後のパズルが組み上がった。しかし……それが無に帰すか、生存して意味を成すか、今が瀬戸際!!
「かぁあ!!」
緑谷がステインの間合に入った瞬間、ほぼ同時に!ステインの刃こぼれした日本刀の間合いを踏み込んで潰す緑谷!笑うステイン!引き込んだと罠にかけたという笑みでなく、判断力の良さに笑って、また別のナイフを鞘から抜こうとしたがーー。
「ぬぅうーー!?」
脊髄が、背骨が引っ張られた感覚に驚く!こいつの個性か!?何をした!!その間隙を突くように、緑谷はステインの日本刀を持つ右手首を左手で掴み、喉輪を右手で掴んだ!
「ぐぁあ!?」
「そんでぇぇーー!」
そのまま、ステインの身体を街路の壁に、体勢を入れ替え叩きつけ押さえ込み、腹部に膝を叩き込む!!
更に膝裏へ足払いをかけてステインに片膝を突かせ、体がズリ下がり頭部が落ちてきたところにーー!
「だあっ!!」
顎への膝!意識を断ちに掛かる容赦無い壁と膝によるサンドイッチ!!
『あれは……初めての演習で爆豪くんを叩きのめした膝蹴り!!けど、より鋭く無慈悲にーー!?』
ステインの意識は朦朧として、床に崩れ落ちる、その最中にも、緑谷の右拳が、一発、二発、三発と叩き込まれ……ヒーロー殺しステインはうつ伏せに倒れ伏した。
環境を利用し、接敵数秒にて無慈悲のコンビネーションを持ってして相手の意識を断ち切るヒーローアーツ……。
『クライムスタイル』
死に際の戦いで目覚めた、その力で、緑谷はこの生存競争を制したのだった。