【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
期末試験を控えた最中、爆豪と口喧嘩して落ち込んでる緑谷に、八百万は声をかけた。
「緑谷さんもよろしければ、今度勉強会に参加なさいませんか?」
「勉強会?」
「ええ、皆で集まって筆記対策をしますの、いかがですか?」
顔を赤らめ、宙に赤と青の柔らかいプリプリと文字を浮かべている八百万に、緑谷は儚げな笑顔で応えた。
「じゃあ、お言葉に甘えようかな?」
「はい!今度の休みに私の家で行いますから、お待ちしてますわ!」
八百万は嬉しそうにまたプリプリと字を宙に浮かべる、その話を聞いた麗日は……まさか、いやこれはと思わず話しかけていた。
「わ、わたしも!参加していいかな!勉強会!」
更衣室の件もあるが、もしやと感じていた。だから思わず、私もと声を上げていたのだ。
「麗日さんもですか!是非是非どうぞ、皆で頑張りましょう!」
余裕の現れか、はたまた普通に勉強する人数は多い方がいいからか、八百万は麗日の飛び込み参加を許した。
その後ろで緑谷が峰田くんもどうかと誘って、おいらは一人集中派なんだと断っていた。
そうなんだねと会話している緑谷が、八百万の体から浮かぶプリプリが気になり、赤い方を掴んで眺めてから齧ると、赤くなって火を吐いたので、峰田が即座に飲み物を差し出していた。あの浮かぶ字の赤い方は、相当辛いらしい。
そんな緑谷を他所に、麗日は少々焦っていた。
まさか……クラスメイトの女子全員が、緑谷に好意を抱いて居たとは知らなかったから。無ければあんな、更衣室であのような変態じみた悪戯に乗り気にはならないのだから。
麗日お茶子は、緑谷出久が好きである。これは、入試の時から抱いた感情だった。だって仕方ない、自らの身を挺してロボの下敷きから助けてくれた男の子だったから。しかも、個性によるいじめを受け傷を抱えながらも、必死に、直向きに毎日、ヒーローになる為努力している姿を見て靡かない子が居るだろうか?
両親にも助けて貰った話をしたら、そいつを絶対捕まえてうちに婿入りさせろと応援してくれる程には気に入ってくれた。
「あ、あのさ、八百万さん……」
「はい?」
「八百万さんもその……緑谷くんの事……」
だから尋ねてしまった、皆が帰った後に、同じ気持ちなのかと。というか、そうでなければあんな恥ずかしい所業できないだろうし、最早答えを知った上の確認だった。
「最初はまぁ……からかいだったのですよ、面白い反応なさるから……けど、そんな恥じらう姿も、笑顔も、素敵だなと……」
彼女は最初面白がって、色々していたらしい。しかしその愛くるしさが堪らなくなったのだと。
「あと……私一度緑谷さんにシて貰ったんです……」
「え!?な、なにをしたんですか!?」
「脊髄を抜いてもらいましてーー」
まさかもう、既にそんな関係に!?と思ったら、まさかの話であった。どこで!?いつ!?頼んでやってもらったのかと、八百万が脊髄をぶっこ抜かれて血を吐き、崩れ落ちる様を想像した。
「ち、ちなみにだけど……どんな感じだった?」
つまり、あのぶっこ抜き経験者はこのクラスで爆豪と八百万だけとなる!女子で唯一の経験者!その感想はと聞いて彼女は……プリプリと身よじりしながら赤面し答えた。
「激痛も恐怖もありましてよ?ただ、生き返ったその時には本当に生まれ変わったような感覚で……はしたない話が私……濡らしてしまって」
あかん、ハイレベル過ぎる……違う方向で目覚めてないかこれはと、口を開けて驚くしかなかった。
「オホン、つまりその麗日さんも彼を?」
「う、うん、私は…‥入試の時に潰されそうになったのを、身を挺して
助けられたんだ……」
「まぁまぁまぁ!それは!同じ人を好きになってしまいましたのね!」
手をぎゅっと握られ、それは好きになって仕方がないと頷く。
「ですけど緑谷さんは1人しか居ません……だから……」
「うん、そうだね、これからは恋のライバーー」
「2人とも娶っていただきましょう!」
「ほえ?」
もうこれからは敵同士と思っていた麗日は、その斜め上の話にまたも唖然とした。
「ああ、勿論正妻は麗日さん、私は内縁の妻でいいですから!」
「な、ないえん?せーさい?」
日本は一夫一妻である、そんな政治家の隠し子じゃあるまいにと思っていた麗日であったが、そんな上流階級とかそんなの日常茶飯事だったりするのかなーと思いながら、敵になるより2人で愛した方がいいよねと思ったので……。思考放棄の末受け入れる事にした。
仲の拗れが起こったそのすぐ側で、緑谷を狙う同盟ができた事を、本人は知る由もなかったのである。