【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
週末……八百万邸宅に上鳴、耳郎、芦戸、瀬呂、尾白、そして緑谷、麗日の7名が招かれ、合同勉強会が開かれた。あまりに広大な八百万邸宅に、やはりお嬢様だと皆ギャップを感じながら、場違いすぎる講堂にて、紅茶や菓子を頂きつつの勉強会。
中間テスト一位の八百万と四位の緑谷が教える側となり、他五名の指導にあたりつつ自分が分からなければ分かるものが教えて、穴を埋めていく。
「いずくっち、ここなんだけどさー」
「ああ、ここは……」
その最中、上鳴が分からない部分を緑谷に聞こうとして、彼が近寄った時に……気付いたのだ。
「え……いずくっち香水つけてる?」
そう、匂いに……その言葉に緑谷は遠ざかりつつ尋ねた。
「あ、ごめん……嫌いな匂いだった?」
「い、いや……意外だな、そんなん付けるイメージ無かったから」
意外な、というよりも上鳴は何かあったのかと感じた。緑谷と上鳴は峰田とたまにつるむ事があるし、カラオケに行った仲だ、その時には香水なんてつけてはいなかった。
しかし……何か嗅いだことあるようなと思い出していると……緑谷が理由を話した。
「あぁ、うん……ミッドナイト先生に言われて、ヒーローならおしゃれも必要だって」
「へぇ、ミッドナイト先生が……」
「それで先生から貰ったのを使ってるんだ」
「あ!そうか!ミッドナイト先生の……匂いーー」
上鳴の一言に、勉強会の全員に電流が走った。それは上鳴自身にもであった、気づいてしまったが故に……上鳴は聞いてしまった。
「え……いずくっち……まさかミッドナイト先生と……」
「え?あはははまさか、ただヒーローに必要な心構えとか、なりたいヒーローについて相談乗ってもらっただけだよ、で、ヒーローは身だしなみも大事と言われてね」
「そ、そうか……」
「あ、八百万さん、お手洗いはどこかな?」
「あ、はい、外出て右に……」
「ありがとう」
緑谷がお手洗いにいく為講堂を出た瞬間、上鳴は耳郎と瀬呂に言った。
「あのさ、俺……そっち系な筈ないんだけどさ……すんげードキッとした」
「言わないで上鳴、分かるわ……なんていうのかな、大人になろうと頑張る高校生と大人なのに子どもみたいな雰囲気が板挟みしてて……」
「男に香水を、しかも自分と同じ匂いのやつ渡すって……そーゆう事だよな」
上鳴は決して自分は、そっちではないと、そっちじゃあないとは言うが、今の緑谷の匂いに興奮した事実を懺悔した。耳郎も、隣で漂う匂いと声と、様々なエッセンスに、女ながらわかると頭を押さえる。
そして瀬呂の言葉に……八百万と麗日は理解してしまう。あの教師、マジに唾付けに来たのかと。
「まさかの伏兵ですわね、いや……体育祭から既に片鱗はありましたわ」
「いやぁ……倫理的に流石に……ないのでは?」
先日同盟を結んだ二人からすれば、まさかの伏兵出現に焦りを募らせる。
「いやー……進んでんねみどりっち」
「いやいや流石に、それはないかと」
芦戸、尾白は受け流すように、我関せずと言った中、緑谷は戻ってきた。
「ただいまー……あれ、どうしたの皆んな」
「「「「「「「ううん、なんでもないよ」」」」」」」
こうして、勉強会の時間は過ぎていく。各々が勉学に、そして実技への鍛錬を行い、やがて……その日は到来した。