【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「うぁあああああ!?爆豪と緑谷が容赦無く叩きのめされてるぅうう!!」
「死んじゃう!!死んじゃうよ2人ともぉ!!もうやめてぇ!!」
「ば、爆豪はアニメ映画のボスがやるみたいに、緑谷は浮いてたとこを格ゲーみたいに……ひでぇよ……」
「おいおい……幾ら何でも……てか緑谷、ぶっこ抜けなかったのこれ初めてか?」
「あの最凶の個性まで封じられたら、どう勝てばいいんだよ……」
A組生徒、大絶叫。体育祭優勝者と、ネームドキラーの2人が、仲違い中を差し引いてもオールマイトにボロボロにされる様を見て、そしてオールマイトが情け容赦なく2人を叩きのめす様に戦慄する。
『全く……いくら成長が嬉しいからってやりすぎさね、2人じゃなかったら死んでたよあの馬鹿』
リカバリーガールすら、この惨状にやりすぎだと冷や汗を垂らす。原因は正統後継者指名したあの子だろうが、それでも死んだらどうするんだと肝が冷える。
画面で先に立ち上がったのは爆豪、ヨタヨタ足でまだ負けてないと執念で足を立たせているだけで最早終わりも近い。リカバリーガールは即時治療ができるように、モニターを離れる準備を始めた。
「君の苛立ってる原因は分かるよ、緑谷少年の急成長と活躍だ……」
未だ背中を押さえのたうち回る緑谷を他所に、立ち上がった爆豪にオールマイトは語り始めた。
「君のここまでは彼への屈服と反抗の繰り返しだと、幾度も殺されたがそれでも屈せず、彼より先へと、彼を越えるためと走り続けた……君に取って最大の敵は彼だ……そんな彼が追いついたと思えばまた先に行っている…‥焦りを抱えるのは分かる」
「…………」
「焦って心を乱しても何にもならない、着実に一歩一歩進んでいけば、キミは彼より強くなれる、才能ならばキミの方が上だ、力だけじゃなくーー」
「黙れよオールマイト……」
憧れからの慰めは、爆豪にとっては誇りを傷つける他ならなかった。そんな事は、最初から分かりきっていたのだから。
「あの……クソヴィランの力ぁ借りるくらいなら……負けた方がまだ……ましだぁああ……!」
「え……」
爆豪の嗚咽じみた叫びを、ようやく痛みがマシになった緑谷が聞いた。
「はぁ……?」
今言った台詞、本気かと、信じられないとふらふら立つ爆豪に、その顔は呆然一色だった。
ちがう……緑谷は頭の中で呟く、かっちゃんがそんな、弱音を吐くわけが無いと、そんな事を吐かす輩でないと、緑谷は信じていたのだ。
『て、テメェクソヴィラン!幾ら何でもやりすぎだ!!マジのヴィランになる気か!!あぁ!?』
入学しばらく、少年院戻りのハク付きの3年が、喧嘩を売ってきた。彼からすれば学校は自分の王国、それが自分の居ない間になくなってたのだからまぁ怒る。
調子に乗るな一年坊、言い切る前に玉を潰して、顔面を窓ガラスに叩きつけて、鼻を踏み潰した。3年からすれば彼は希望だったのだろう、生意気な1年にこうまでされて、彼ならばどうにかしてくれると。
許しを乞う彼の指を、3年教室に連れて行き、全員の前で右手4本から一気に折った。なにしろ入学してすぐ、同クラス、1年、2年、3年から狙われて返り討ちにして、まぁ気が立ってたから……二度とそのような事が無いようにと、指から腕から足まで、まともに動かせないようにする気だった。
何しろ彼は犯罪を犯した『悪』だから、大人になろうと碌な奴にならないし、じゃあまぁ今日のうちに入院生命維持チューブ生活でも構わないだろうと。
『なに?邪魔しないでよ爆豪くん、こんな奴らが居るから悪は無くならないんだ、ならもう種から断つのが、効率いいだろうさ、二度と生まれぬように、芽吹かないように……こうやって』
左手の四本を折った、幾つか千切れたか、まぁ縫ったら繋がるか、今の再生治療は凄いらしいし、うん。
『緑谷ぁあああ!!』
そうしたら、思い切り殴られた。震えた足で、あれだけ脊髄抜かれて泣いて許しを貰っていた彼が、僕を殴り倒したのだ。
その日僕は初めて、かっちゃんに喧嘩で負けたのだった。