【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「テメェクソヴィランどっち走ってんだ逆だ逆!あと引きずるんじゃあねぇ俺の身体を!」
「仕方ないでしょ!兎に角なんとかしないと!」
表通りに飛び出して、脱出ゲートと逆に走りかけた緑谷をナビゲートする脊髄つき生首の爆豪。こんなふざけた状況が立て続けに起こったら平静も失うと、兎に角脱出ゲート目指して走る!
「先回り!さて……覚悟はいいかなお二人さん!!」
「わぁはやい……」
追跡ではなくオールマイトに先回りされ、ゲートは目視こそできたが遥か遠く。自分はぶっこ抜いて生きてる脊髄爆豪と、その亡骸を抱えている状態……どうしたらいいと緑谷は歯噛みした。
「だから、さっさと戻しやがれクソヴィラン!!俺はオールマイトを倒すんだよ!!」
「さっきゲボ吐いて諦めた人が何言ってんのさ、どのみち勝てないなら死んで黙っててよ!足手纏い!!」
「言いやがったなテメェ!頸動脈噛み切ったるからこっち来いやぁ!!』
「うわぁ!巻き付くなよもう!?」
「えーと……なんだねこれは?」
オールマイトも困惑してならなかった、なにせ脊髄の姿で生きている爆豪少年が、急に緑谷少年の首に巻きつき悪態を吐き言い合ってるのだから。
そうして困惑している最中、蛇のように脊髄を巻きつけてきた爆豪を引き剥がして、緑谷は頭上に閃きマークの電球が浮かんだ。
「そうかそうか、そんなに戦いたければ戦おう、僕も一緒に戦ってあげるよ」
緑谷が爆豪に見せた悪魔の笑みに、流石に脊髄爆豪も顔が引き攣った。一緒にオールマイトと戦ってやると言い、引きずって運んできた首無し爆豪の足を離し、目をぎらつかせてオールマイトに顔を向けた。
「お、おい、クソヴィラン、何考えてやがる?」
「み、緑谷少年?何をする気かね?私猛烈に嫌な予感がーー」
脊髄の向きを変え、首根っこ近くをまるで剣の柄の如く掴み、爆豪の頭が柄尻となり、残りの脊髄を剣に見立ててオールマイトに向けた。
「爆豪脊髄剣!!」
その名前を聞いた瞬間、爆豪が、何より試験官たるオールマイトすら待ったをかけた。
「やめろバカ!まじでやめろ!!悪かった謝りますから!!許してください緑谷くん!!」
「緑谷少年!?それはヒーローどころかヴィラン役の私でも!本物ヴィランでもやらないと思うよ!!倫理的にアウトだとーー」
「今更遅い!!覚悟しろ!!オールマイトーーー!!」
「わぁああああ!助けてオールマイトーー!!」
友達の脊髄を武器にして飛びかかる、正統後継者緑谷の所業。さらには普段の自尊心すらかなぐり捨てて子どものようにヒーローの助けを呼ぶ爆豪、こんな事態人生初体験で判断が出来ず、兎に角止めねばと、爆豪の脊髄を掴みにいくオールマイト。
脊髄代わりの刀身が、オールマイトの手のひらに触れた、その瞬間だったーー。
「ぬわぁああ!!」
「へ?」
爆発が起きた、オールマイトの手の周辺で、爆炎の煙にのけ反り後退するオールマイトと、明らかに脊髄損傷コースだっただろう緑谷は、その爆豪の脊髄を見て……唖然とした。
「か、かっちゃん……なにそれ、なんか変形してない!?」
A組生徒は、この事態に困惑せざるを得なかった。
「ど、どうなってますの?確か、裏通りから緑谷さんが、爆豪さんをぶっこぬいたまま出てきて」
八百万は理解の範疇を超えていると口が開きっぱなしになった。
「み、見た感じ生きてたよな、爆豪は」
切島も最早唖然とするしかなかった。
「それで緑谷ちゃんが、爆豪ちゃんの脊髄を剣みたいに振ったら」
蛙吹も冷静に分析したが理解などできず。
「えーと、爆発が起きた、で……今映ってる爆豪は……」
映る映像の現実を夢としか思えないと瀬呂があんぐりとなって驚愕し。
「何かかっこいい剣みたいになってるーーーー!!?」
その変化に峰田が叫んだ。
そして……。
「あ、あれおかしいな、なんか俺も他人事じゃないというか、あんな感じの武器に見覚えがあるような」
「はぁ!?あんた大丈夫?あんな武器そこらにポンポンあるわけないでしょ!?」
上鳴は、別次元の光の巨人の景色を受信しかけて、耳郎に大丈夫なのかと心配されるのだった。