【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
「す、凄い……まるで、ベリ◯ロクみたい……」
緑谷出久は年甲斐もなく、目をキラつかせて爆豪の脊髄の変わり様を見た。湾曲して、硬さもない蛇腹だった脊髄は、綺麗な反りを持った美しい刃となり、ただの頭部はメカの様に変わり果てている。メカの爆豪勝己は多分こんな頭部だと思わせるその意匠は、さながら昔見たヒーローの武器そのものであった。
「待てクソヴィラン!マジで俺の頭から背骨どうなってんだ!?お前がなんで俺の個性使えてんだぁ!!」
爆豪当人からすれば自分の脊髄で何を遊んでいるのか、どんな風に肉体を変えているのか恐怖と困惑で一杯だろう。しかも自分の意思に関わらず個性を扱われていては説明も求めたくなる。
「今キミ剣になってる、めちゃくちゃかっこいい、後で八百万さんにプ◯バンクオリティでお金払って作ってもらいたいぐらい」
「人様を剣扱いとかまじにふざけやがって!!離せ!!さっさと元に戻せゴラァア!!」
「その反抗的なのもベリア◯クみたいだ、そうさな……爆豪脊髄剣改めて……うん!爆炎脊髄剣カツキロク!そう命名しよう!!」
「名前つけてんじゃあねえよ話を聞けぇ!!」
名前をつけたのをよそに、まさかの爆炎を受けたオールマイトは、緑谷の突如現れた異様な力を前に唖然としていた。
『馬鹿な!いくらなんでも荒唐無稽すぎる……脊髄を抜いた相手を、武器にして、自分の力として扱うなんて!』
様々なヒーローとチームアップして個性を見てきた、様々な個性のヴィランを相手取って来たオールマイトも、ここまで緑谷の個性が幅広くなるのはあり得ないと思ってしまう。
『抜いて、個性を自らが使えるだなんて、それは、それは……!』
脊髄を引き抜くのが基礎になり、それから引くという力への派生はまだ分かるが……幾ら何でもこれは最早『もう一つの個性』としか思えない!
『あの男とほぼ同じではないか!?』
そして……類似した個性を持ったヴィランを、オールマイトは知っていた!だからこその動揺であった。
「それじゃあ行こうかカツキロク……このままゲート近くまで、オールマイトを押し切る!!」
「勝手に決めるなぁあああ!?」
そして、2人?の共闘攻撃が始まった!!
「そりゃああ!!」
「むおっ!?」
基本もクソもない、子どものチャンバラごっこの様な縦斬り、しかしその軌道に爆炎が吹いて、刀身以上の間合い、爆豪の個性の爆発を発生させてオールマイトを後退させた。
「えいやぁあ!!」
特撮の殺陣のような回転切りで更にオールマイトとの間合いを遠ざけ、周囲に爆風が発生!そのまま緑谷はカツキロクを逆手に持ち変え、後頭部に出来上がったボタンを押した。
「「ハウザースプレッド!!」」
自分の意思と無関係に、カツキロクとなった爆豪は緑谷と必殺技の名を叫んだ挙句、その口から散弾のような爆炎を撒き散らした!
「ぬぅあああああ!!」
ハンデの重りありでも、この波状攻撃にオールマイトはガードを固めて耐えて下がる。そして緑谷は見た、脱出ゲートまであと少し!横を抜けて自分の全速力ならばギリギリ抜けられるまで近づいた事に!
そしてふと、瓦礫の残骸の中から転がったらしいそれを足元に見つけ、緑谷はカツキロクことかっちゃんに話しかけた。
「かっちゃん、折衷案なんだけど、ちょっと乗らない?」