【原作完結】僕の脊髄ぶっこ抜きアカデミア【オリジナルストーリー開始】 作:ぶっこ抜きデク
そうして、ショッピングモール内、とんこつラーメン『じゃあどう屋』のカウンターにて、緑谷とラーメンを啜る羽目になった死柄木だったが、結構いけるなと啜っていた。
「やっぱりラーメンは豚骨、麺は固め、味濃いめ、油はまみれるほど多めの早死に三段活用だと思うんですよ死柄木弔さん、そして無料高菜があったらもうたまらない」
店員が置いてくれた、無料高菜をラーメンの丼に入れる緑谷に、なんだその早死に三段活用とはと怪訝な顔で尋ねる
「健康に悪いだろ……」
「ジャンクなもの食べる時に健康を考えるの?死柄木さんは?」
「いちいちムカつくなお前……」
納得してしまうのが腹立つなと、さっきは入れないと言った高菜を壺から小皿に出して齧ってみたら、あ、食べれるとなった死柄木はそれを浮かべて混ぜず、麺で纏めて包むように挟んで啜った。コリシャキな高菜が噛む度に豚骨スープと混ざり合って……また納得して苛立った。
「で、死柄木さんはなんでヴィランやってるの?お金?」
サイドメニューの餃子を緑谷がこちらに出してきて、自然と箸で摘んで食べてしまった。噛みながら死柄木は言った。
「金じゃない、気に入らないモノ全部壊したいからだ、ヒーローの卵には分からないだろうがな」
正義の味方を志す輩が悪の心などわかるまいと吐き散らす、するとーー。
「あ、わかる、昔にはなるけど……もうこいつら全員殺した方が平和にならねーのかなーって思ったりしたもん」
「はぁ?」
このヒーローの卵、共感してきたのである。口を開けて思わず左の席の緑谷に、マジかこいつと死柄木は顔を向けた。
「僕の住んでる折寺ってさ、治安悪いんだよねー……中学で犯罪走る奴ばかりでヒーローに迷惑かけるし、大人も汚いし、まっさらピンにした方がよくないかなって考えるくらいだもの」
「ああ……そんなとこの生まれにしてはお前、見てくれはいいんだな」
「開発区側生まれですから、知ってるんだ?折寺……しかも生まれて持ってきた個性がこれだし、おかげで両親は親族から悪魔を産んだと全員から絶縁されるしねー」
なんだそれは……どうしてそうなって、ケロッと普通にしていられるのだと箸が止まり死柄木は聞いた
「お前……なんでヴィランになってないの?普通そんな立場なら何もかも絶望してんだろ?」
「あ、それ聞くんだ……もうこれしかないんだよね……運が良かっただけ」
「運が……」
「こんな人殺しの個性でも、自分の子だと見捨てなかった両親、腐りかけたところを引き上げてくれたオールマイトのおかげ……かな?」
死柄木は、また一口啜って、ああもう無いと差し出された餃子をまた一つ取り齧り付いてから言った。
「運がいい、か、ああ余計ムカついてきたよお前……けどじゃああれか?オールマイトに出会わなかったらお前はこっちに居たのかよ?」
「かもねー……腐ってた時期だし、替え玉頼む?」
「いいよ……なぁ、今からお前こっち来なよ、入ってきた奴も碌な奴じゃないしさ……」
共感するなら、まだそんな気持ちがあるならもうこっち側に来いよと死柄木は緑谷を引き込もうとした、緑谷はそれに対して死柄木同様、マジなの貴方と顔を向けて来たが、にかりと笑った。
「やだね、僕はヒーローになると決めたからさ」
無論断られた、分かってはいたが……けど、ムカつくし腹立つし、このままマジで殺したくなったが、死柄木はこのヒーロー馬鹿の行く末にありそうな景色の一つを思いついて嘲笑う笑顔で言った
「あっそ……でもいつかさぁ、お前正義に裏切られるよ、コミックでよくあるやつ……傲慢な市民に後ろ指刺されて罵倒される日がさぁ」
その行く末にお前後悔するよと言われた緑谷は、お冷を飲み下して言い返す。
「そうなっても僕は戦うよ、ヒーローとしてね」
言い返された死柄木は、舌打ちしてから財布を取り出して、千円札一枚出してから席を立ち上がった。
「分かったよ、次に会ったら殺し合いだ……気が変わったら頭を地べたに付けたら入れてやるよ」
「そっちこそ、もう今日みたいに見逃さないからありがたく思いなよ」
互いに悪態を吐きあい、死柄木は立ち去った。殴り倒せたら、相打ち覚悟で止められたかもしれないが、周辺被害まで出したら責任は取れないと緑谷は判断して、帰ってもらって正解だなと胸を撫で下ろす。とりあえず、全部終わったら警察に連絡しなければ、渡された千円札を見ると……サラサラと粉になっていて緑谷は歯を見せ笑った。
「あのヴィランめ……」
まぁ自分が誘った身だから奢る事にしようと、緑谷は伝票を手にレジへ向かった。