『さ……さむい……なのに……』
ヴヴヴヴヴ……。
ユリアは不気味な音で意識を取り戻した。
まず感じたのは……。
「ひっ……」
ユリアは巨大な虫にも機械にも見える不気味な乗り物に乗せられ、空を飛んでいた。
良く見ると、その乗り物の装甲は、黒騎士達の鎧と同じ材質のように見えた……が……ユリアには、それに気が付くほどの心の余裕は無かった。
「い……いや……やめ……」
ヴヴヴヴヴ……。
両手は背中で縛られたまま。空飛ぶ乗り物に取り付けられた拘束具で足はガニ股に開かされ……そして、股間からは振動が伝わる。
「ぐははは……どうかな、我が軍自慢のこの飛行機械は?」
ドロスの声が響くが、姿は見当らない。
「あ……あ……あ……あ……ああああ〜ッ‼」
だが、ユリアは股間に伝わる振動のせいで答える事が出来ない。
毎晩のように侍女達に嬲られ、性感を開発されたクリストリスを刺激され続ける。
「では、しばらくは空の旅を楽しむが良い。この先、一生、空など見る事が出来るか判らないのだからな」
突然、乗り物の動きが乱暴になる。
不規則に上下左右に動き、その度に股間に伝わる刺激の強弱も変る。
刺激がゆるくなり、束の間、理性を取り戻した次の瞬間、痛みに近いまでに強い刺激に変る。
「い……いひ……いひひひ……」
いつの間にか、ユリアを乗せていた乗り物は洞窟のような場所に辿り着いていた。
人間の背丈の数倍の高さ……大規模な軍隊の行軍さえ可能なほどの幅。
その洞窟がどこまでも続いてる。
洞窟の壁には、巨大な燭台が取り付けられ、不自然な色の炎が燃えている。
壁や床は……たしかに石なのに、何故か、生物的な雰囲気が感じられた。
「どう云う事だ? 約束と違うではないかッ‼」
意識は有るが快楽で惚けていたユリアが、理性を取り戻した切っ掛けは……ドロスの怒号だった。
「占いの結果でございます。その娘は生贄の1人」
若い女の声だった。
ユリアが、声の方向を見ると……そこには黒いフード付のマントで全身を覆った者が居た。
人か魔物か……声以外では性別しか判らないが、ただ、若い人間の女であってもおかしくない背格好ではあった。
「待て、生贄になるのは……たしか……」
「生贄となるのは2匹の雌畜生のつがい。そのつがいの片割れが、その王女にございます」
「ば……馬鹿な、この娘は王女とは言っても……」
マントの中から手が出る。その手も黒い……革か何かで出来た長手袋で覆われている。
黒マントの人物は、その手で「言うな」というゼスチャーをした。
「気が早くございませんか、ドロス殿。貴方が、国を裏切り、魔に魂を売り渡した理由は、ひとえに、その王女への復讐の為。なるべく長く苦しませてこそ、復讐は甘美なものとなります。王女に真の絶望とは何かを判らせるのは、まだ、先にいたしましょう」
「たしかに、貴殿の言う通りだが……」
「まずは……王女に生贄の儀式を手伝ってもらいましょう……。予言の日『4つの月の合』の夜は、まだ先……。まずは、ゆっくりと……」
「そうだな……。では、洗い浚い吐いてもらうぞ……お前ら人間が伝説の救世主の武器と信じる『
「そ……それは……」
「我々、魔の者も呆れるほどの淫乱ぶり、楽しませてもらったが、とは言え王女は王女。容易くは吐くまい。……じっくりと、貴様の心を折ってやろう……」