メリクリ。
提督とクリスマス - いつからだろう。クリぼっちでも寂しいと感じなくなってしまったのは -
やあ諸君、提督だ。
ただいま自分はいつもの
今日はクリスマスイブ。
つまりは12月24日だ。
周りはカップルだらけで、お一人様には厳しい光景と言えるだろう。
だがしかしっ!!
今の自分はただの独り身などではないっ!!
帰れば、美女たちがわんさかとお出迎えをしてくれるのだァ!!
……まあ、全員セフレ止まりなのはナイショの話だが。
カレカノとか全く羨ましくないぞ、うん平気だ!!
───そんなことは置いておいて…。
独り孤独にイルミネーションを眺めているのには、ちゃんと理由がある。
先程も言ったが、明日はクリスマス……。
クリスマスにやることと言えば一つだろう。
そう、パーティーだ!!
ちょうどクリスマス当日に二人の艦娘が着任するため、歓迎会も兼ねてクリスマスパーティーをすることになったのだ。
しかしながら、稼ぎ頭の金剛と足柄は海上警備のため動くことが出来ず……。
間宮さんと伊良湖さんは、当日の料理のために当然動けず……。
第六駆逐隊の面々は非常に行きたがっていたが、香取がそれを許さず……。
結果、大淀と明石のエロスリットバカコンビと、飾り付けなどの買い物に来たのである。
───来たのだが。
大淀は『休憩 〇分:××円』の看板を見つける度に「ていとくぅ~ん♡ 大淀、疲れちゃいましたぁ~♡」などと言いながら、その見た目からは想像も出来ない程の力で袖を引っ張ってくるし……。
明石は必要も無いのに、ド〇キの18禁コーナーを一生漁り続け、「うわ提督、見てください!!♥ あの駆逐艦娘のコスプレですよ♥ パーティーにこれを着てったら、"聖夜"が"性夜"になっちゃったりして♥」などと、どこで笑ったらいいのか分からないギャグで永遠に時間を潰してくるし……。
二人はとにかく誘惑と悪ふざけを繰り返し、ショッピングを遅らせに遅らせた。
その結果、日中は買い物リストの半分ほどしか買えなかったのである。
そのことをお昼を食べている間に間宮さんへ報告したところ、二人にはまとめて雷が落ち、彼女たちはスーパーの特売周回へと強制配置転換を食らったのだった。
そうして残りの買い物を孤独に終えた自分は、物は試しとイルミネーションをソロで攻略しに来たという訳だ。
イルミネーションの下では、若いカップルや老夫婦たちが笑顔で談笑している。
数年前までは深海棲艦の侵攻による自粛ムードで見られなかった光景だ。
この景色を守ることが、自分たちの任務なのだな……。
そんなことに思いをはせていると───
───ぽつり。
ひんやりとした水滴が額にぶつかる。
雨の予報は無かった気がするが、季節外れの通り雨だろうか。
見上げれば、星々が浮かんでいたはずの夜空にはところどころに厚い雲が見え始めていた。
……さて、帰るか。
すっかり冷え切った身体を擦りながら、イルミネーションへと背を向ける。
この寒さだ、もしかしたら今年は"ホワイトクリスマス"かもしれないな。
本当に降ったら第六駆逐隊の娘たちは喜ぶだろうか……いや流石に子ども扱いし過ぎか──と、一人ごちながらも、ほんの少しばかりの駆け足で帰路へとついた。
─「ねえねえ……"アレ"っぽい?」
─「うん、そうだね……。少し尾行してみよう。」
───確かに"雨"は近づいてきていた。
───────────────────────
街の中心地からバスを乗り継ぎ、郊外へと出る。
軍人とは思えぬラフさだが、タクシーや自家用車を乗り回せるほどの余裕はないのだ。
自分以外には若い女性が二人乗っているだけ。
その女性たちも会話はしておらず、静寂が場を支配していた。
走行音だけが車内に響く。
ふと、エロスリットバカたちがうるさくしていた行きの事を思い出す。
今との差で風邪を引きそうだった。
『次は終点……。』
運転手さんのアナウンスで我に返る。
ここ最近は常に人肌に触れ続けていたせいか、孤独に弱い身体になってしまったようだ。
そそくさと荷物をまとめ、降りる準備を始める。
前方を見やれば、若い女性たちもここで降りるようだった。
ここらには
まあ珍しい人たちも居るものだな──と至極どうでもいい事を考えながら、運転手さんからお釣りを受け取ってバスを降りる。
バス停へ立つと同時に、北風がひゅうと吹いた。
身を刺すような寒さにぶるりと身を震わせる。
暖房の効いた車内が恋しくなってくるが、そうも言っていられない。
先程まで星々が散りばめられていた夜空には、すっかりと重たい雲のカーテンが広がっていた。
……こんな日だし、少しばかりショートカットしてしまおうか。
そう決めた自分は、普段は通らない少し治安の悪い道へと足を延ばし───
「そこのお兄さん、ちょっと良いかい?」
「待つっぽい!!」
───瞬間、待ったがかかる。
振り返ると、そこには赤と青の二つの双眸があった。
バスに乗っていた若い女性二人組だ。
─片や、肩ほどまで伸びた黒髪を三つ編みのおさげにした、空色の瞳の優しげな雰囲気の女の子。
─片や、それとは対称的に透き通るような金髪を腰ほどまで伸ばし、頭頂部の両側が犬の耳のようにぴょこんと跳ねているのが特徴的な、深紅の瞳の女の子。
どちらも治安の悪いここらには似つかわしくないほどの美人だ。
しかしながら、荒事になったとしても彼女たちだけでどうにか出来てしまいそうな──只人ではない雰囲気を纏った二人だった。
だがこんな美人さん方が自分に何の用だろうか。
車内に何か忘れ物でもしていたのだろうか。
それとも道案内だろうか。
現地民ではあるがそれほど詳しくないのだが…。
そう疑問に思いながらも、何でしょうか?と返答しようとした瞬間だった───
ぐおんッ!!
───青い瞳の女が一気に距離を詰めてくる。
咄嗟の判断で、心臓と頭部への攻撃を警戒する。
教官の教えだ。
『提督』という役職は危険も多い。
いざという時の護身術も士官学校の必修科目なのだ。
しかし、これらの対策は全く役に立たなかった。
何故なら彼女の狙いが"
ぐわしっと股間を鷲掴みにされる。
ひうっ……と情けない声が口から漏れた。
「夕立、これは間違いない…♥ "
「時雨、本当っ?!♡ やっと"
どうやら青い瞳の女の子は『時雨』、赤い瞳の女の子は『夕立』というらしい。
随分と特徴的なお名前だ。
そんな『時雨』と『夕立』の二人は、股間を握られて動揺するこちらの懐へするりと入り込んできた。
二人が左右から絡みつくように身体を密着させてくる。
「ねえ……今、お時間あるかな?♥
雨も降りそうなことだし……♥
三人で少し"お話"をしたいんだけど♥」
─『時雨』はこちらの耳元に顔を寄せ、吐息たっぷりに囁いてくる。
静かながら粘度の高い声により、ガリガリとコチラの理性が奪われていく。
「そうっぽい!♡ そうっぽい!♡
ねえ♡ お兄さぁ~ん♡
一緒にステキなパーティしましょ♡」
─『夕立』の方は服の上からこちらの乳首をカリカリ♡と刺激しながら、「はっ♡はっ♡はっ♡」と発情した犬のように息を荒げている。
ジワジワとした刺激に、意識が徐々に"そちら側"へと傾いていく。
さわさわ♡♥
すりすり♥♡
おまけに両サイドから伸びた手たちがズボンの股間部を甘ぁ~く刺激し続けている。
ここまでされたのなら流石に気付く。
これは、『逆ナン』だ。
「ここで降車するってことは……♥
これからイッパツ、どっぴゅ~ん♥って風俗でブッこ抜こうって思ってたんだろう──違うかい?♥」
時雨が、その清楚な見た目からは想像も出来ないほど大胆な淫語で誘惑する。
本当は全く違うと叫びたいが……。
あまり軍属であることを大っぴらにして、要らぬいざこざを起こしたくはない。
近隣住民との関係悪化は、そのまま鎮守府運営のダメージになるからだ。
苦し紛れに、ここら辺に住んでて帰りたいだけなんです……と、嘘のような本当のことを言ってみる。
「誰にでも分かるを嘘付かないで欲しいな……♥
土地勘の無いボクらでも、この辺りに民家がないことくらい流石に分かるよ♥」
時雨がニヤニヤと笑いながら、そう断言する。
それに夕立も「そうっぽい!♡」と続く。
嘘ではないんだが……。
まあ誰もこんな寂びれた風俗街に家があるなんて言葉を信じたりはしないか。
ここらで働いていると言った方が、まだ信じてもらえたかもしれない。
これも嘘ではないし。
そんなこちらの葛藤など知らん顔で、時雨はまたも囁き始めた。
「もしそれが本当だったとして……♥
どうして本気で抵抗したり、警察を呼ぶって言ったりしないんだい?♥
それってさ……ボクたちでも"イイ"かなって思ってるってことだよね♥」
彼女たちほどの美女に言い寄られて悪い気はしていないのは確かだが……。
だが、一応こちらも軍人だ。
穏便に済ませられるならば、それに越したことはない。
軍人であるという部分は隠しつつ、二人を傷つけたくないのだと伝えると時雨は静かに笑った。
「ふふっ……♥ 優しいんだね、お兄さん♥
ますます君のことが欲しくなっちゃったよ♥
でも大丈夫さ、ボク達はとぉ~っても"強く"てね♥
お兄さんがどれだけ頑張っても負けないと思うよ♥」
女性にそこまで言われて、カチンと来ない男は居ないだろう。
本意ではないが、傷つけない程度に抵抗させてもらおう。
───ふんっ!
…あれ?
─────ふん゛っ!!
………あれあれあれ?!?!
いくら力を籠めようが、
そ、そんな……。
士官学校での地獄のようなトレーニングは何だったのか……。
「ごめんね、お兄さん♥
ああは言ったけど、最初から逃がすつもりはないんだ……♥
大丈夫さ、安心してよ♥
ホテルの料金は全部こちらが受け持つから♥
お兄さんは
絶望に打ちひしがれる自分を見て、時雨の笑みがますます深くなる。
三日月のように細められた目の奥にはハートを幻視してしまいそうなほどの"熱"が籠っていた。
「フゥ゛ーッ……♡ フ゛ゥ゛ーッ゛……!!♡
もう我慢、できないっぽいィ~……ッ゛!!♡
時雨ッ゛!!♡ 早くイこッ゛!!♡♡♡」
夕立はもう限界と言わんばかりに、ぐっちょり♡と濡れた股間をこちらの脚に擦り付ける。
ああ、あぁ……。服がダメになってしまう。
「おっと……"ツレ"がもう我慢出来ないみたいだね♥
……それにボクもちょっとヤバいんだ♥
思っていたよりもお兄さんの力が強かったからか、子宮が『つよオス食べさせろッ゛!!♥』ってジンジン疼いちゃってるんだよね……♥」
そう言うと、時雨はこちらの耳たぶを甘噛みしてきた。
……どうやら相当ヤバい女たちに目を付けられてしまったようだ。
だが力負けしてしまっている以上、自分にはどうすることも出来ない。
それに───
───心の何処かでは"
「それじゃあ、行こうか……♥」
「早くっ!!♡ 早くっ!!♡」
両腕を組みつかれ、ズリズリと引きずられながら夜の街へ消えていく。
ごめん皆、今日は帰れなさそうです。
改めましてメリークリスマスです。
本当は香取教官との話を先に投稿したかったのですが……。
もう少しお時間を頂きそうなので、お先にこちらを投稿します。