※この作品はR-18です。

ラブライブ! Another 一つ屋根の下で   作:伊崎ハヤテ

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 武蔵が海底から見つかりましたね。それに関したアンソロを書いている人がいるんだろうな。だいぶ艦これに毒されてますね。ニコ動でもラブライブよりも艦これ動画を見る様になってしまいました。いつまでこの作品を書いていられるだろうか……。
 さて駄話はそれ位にして本編、どぞ。



微熱からみすてりー Vol.1

「えぇ~?! 悠くん風邪ひいちゃったの?」

「どうやらそうみたいだ」

 俺はベッドから上体を起こして穂乃果に自分の状態を説明する。夏が終わって朝のきつい日差しはもうないと言うのに身体が熱い。

「この時期は温度調節が難しいからな。半袖で寝たのが裏目に出たみたいだ」

 喋るだけで喉がいがいがする。出来る事なら喋りたくない位だ。

「と言う訳で今日は一緒に途中まで行けない。悪いな」

「じゃあ穂乃果も学校休む! 悠くんの看病する!」

 その気持ちに心が温かくなるが、首を横に振った。

「お前にはお前の学校があるだろ。ちゃんと行きなさい」

「やーだー! 悠くんと一緒に行きたいのー!」

「我儘言うな。今日も練習あるんだろ? 皆に迷惑かけてどうする?」

「あっ……」

 メンバーのことを指摘してやると駄々をこねて回していた腕がぴたりと止まる。

「気持ちは嬉しいけどさ、俺のせいで海未やことり、他のメンバーにまで迷惑かけたとなると俺も目覚めが悪い。俺の為と思って行ってくれよ」

「うん……」

 しょんぼりと視線を落として俺の部屋から出て行こうとする。しかしすぐに頭を上げてベッドへ乗り出してきた。

「練習が終わって帰ってきたら穂乃果が看病する! だから――」

 頬に伝わる少し湿った柔らかい唇の感触。彼女へと視線をむけるとウィンクをして身を離した。

「これで少しでも良くなって、ね♡ じゃ、行ってきま~す!」

 俺の言葉も聞かずに彼女は階段を下りて行った。

外に響く彼女の足音が遠ざかると俺はベッドに横たわった。さっき穂乃果の唇の感触があった所をなぞる。それを思い出すと体温が急激に上昇した。

「馬鹿、逆効果じゃねえか……」

 この顔の熱さが風邪のものなのか、別の代物なのか、俺には解らなかった。

 

『たっだいまーっ!』

 元気な声で眼が覚める。窓を覗くと空はオレンジ色。どうやら夕方まで寝ていたみたいだ。額のすでに温くなった布巾を除けると、穂乃果が勢いよく戸を開いてきた。そして大声が風邪で弱った頭をシェイクする。

「悠くん! 大丈夫?!」

「大丈夫だからもう少しゆっくり入ってくれ。こっちは病人なんだ」

「あっ、ごめん……」

 しゅんとする穂乃果の後ろから海未とことりが姿を現した。

「言ったでしょう穂乃果。病人相手に騒いではいけません。お邪魔しますよ、悠」

「お見舞いに来たよ~」

「お、二人ともありがとうな」

「どういたしまして~」

 二人とも床に腰掛ける。しかし穂乃果の姿が見えなかった。

「あれ、穂乃果は?」

「ほのかちゃんなら『悠くんの為におかゆを作るんだー!』って台所へ行ったよ?」

 ことりの答えに俺は不安を覚えた。付き合って二ヶ月程経ったが、俺は一度も穂乃果の手料理を食べたことがないのだ。風邪になって弱気になっているせいなのか、不安がぬぐえない。

「それ、大丈夫なのか?」

「どう、でしょうね……?」

 海未は苦笑いしながら視線を逸らした。その反応からするとあまり良いとは言えないようだ。

「ことりたちがほのかちゃんちにお泊りしたときにほのかちゃんの料理食べたことがあるんだけど……」

「あれは思い出したくありませんね。たまに夢に見ます……」

 二人が気まずそうに視線を外す。これは相当やばいみたいだ。

「二人とも来てもらって悪いんだけど、穂乃果の料理を見てやってくれないか?」

「いいの? ことりたちはゆうくんの様子を見たらすぐ帰るつもりだったんだけど……?」

 ことりは首を傾げる。俺と穂乃果を二人っきりにさせたいその気持ちはとてもありがたい。が、今は命が最優先だ。

「今の状態で穂乃果の独創的な料理を食べたらどうなるかわからん。ここは俺の為と思って、頼む」

 両手を合わせてことりに頼み込む。ことりはんー、と途惑っていたが、海未が眼を輝かせながら口を挟んだ。

「ことり、いいではありませんか。ここは悠の気持ちを汲んで、穂乃果と一緒におかゆを作ろうではありませんか!」

 お前は穂乃果と一緒に居たいだけだろ、と言いそうになったが俺は口を噤んだ。まだ死にたくないしな。

「うん、じゃあことりたちはほのかちゃんの所に行くからゆうくんはゆっくり休んでてね~」

「ああ。ありがとうな」

「穂乃果、今行きますよー!」

海未の張り切った声を聞きながら俺はベッドに寝転がり、意識を手放した。

 

 ふと眼が覚める。窓から外を見れば空は真暗に染まっていた。ついこの間まではこの時間でも明るかったはずなのにな。季節が過ぎ去ったことを実感してしまう。

『悠くん?』

 コンコンと戸をノックする音が聞こえる。その後静かに戸が開かれる。

「おかゆ出来たよ!」

 お盆に置かれた小さな鍋を掲げて笑う。その笑顔に身体を巣食う苦しさが少し紛れた気がした。

「お、ありがとな。あれ、海未とことりは?」

「うん、二人とも穂乃果のおかゆ作り手伝った後帰っちゃった」

「あの二人が?」

 ことりはともかく、海未が大人しく帰るはずがない。民間療法と称して俺の首に長ネギを絞めるように巻きつけるんじゃないかと思っていたんだが。

「ことりちゃんが海未ちゃんの首根っこを掴んで連れて行ったみたいだったよ。『あとは二人でごゆっくり♪』だってさ」

「ことりのやつ……」

 その気遣いに少し照れくさくなる。ことりには今度改めてお礼を言わなきゃな。

「さ、穂乃果特製おかゆを食べて食べて! ことりちゃんにアドバイスもらいながら作ったんだ!」

 蓋が開いて姿を現したお粥を見て喉がごくりと鳴った。魚の切り身と青ネギが散りばめられていて、衰弱した身体がそれを欲しているのが解った。

「はい悠くん、あーん……」

 穂乃果が匙で掬うと俺の口元へ運んでくる。恥ずかしさからまた少し体温が上がる。

「いや、一人で食べられるって」

「病人は無理しないの~! はい、あーん!」

 これはあーんするまで続きそうだな。俺は観念して口を開けた。

「いい子いい子~」

 子供をあやす様に匙を口に通す。俺は口を閉じて咀嚼する。とろみがかったアツアツの米が喉を焼きつくす。

「あつぅ!」

「あ、ご、ごめん! はいお水!」

 むせる俺に穂乃果は水を差し出した。俺はそれを貰い喉を潤した。

「少し冷ませばよかったね。よーし……」

 再び匙に掬うと穂乃果はそれに息を吹きかける。ふーふー、と彼女の息を吹きかけられたお粥は湯気がだいぶとんでいた。

「はい、あーん!」

「またやるのかそれ」

 苦笑いしながら口を開ける。今度は喉を火傷することなく味わえた。

「お」

 思わず感嘆の声が漏れた。その様子に穂乃果は嬉しそうに笑う。

「ね、美味しいでしょ?!」

「ああ、美味い」

 出汁が入っているのか、白米と魚に程良い塩味がある。そこに青ネギのシャキシャキとした触感が相まってうま味を引き立てる。

「気のせいか食べた途端にぽっと温かくなるな」

「でしょ! ことりちゃんのアドバイスで擂った生姜をいれたんだ~」

 なるほど。風邪ひいた時には生姜は身体にいいからな。ことりには礼を言っても言いきれない位だ。

「海未ちゃんも温まるには七味トウガラシをいっぱい入れるといいって言ってたけどウチにはなかったんだ~」

「いや、それは無くて正解だな」

 海未の奴、どうしても俺を始末したいらしい。

「おかゆはまだ残ってるから、もっと食べてね!」

 俺の反応に気を良くしたのか穂乃果は再び俺の口元に匙を近付ける。

「いや、あとは食べられるって」

「いいの~! 悠くんは無理しちゃ駄目~!」

 その後も完食するまで穂乃果の「あ~ん」は続いた。

 

「おいしかったよ。ごちそうさま」

 少し恥ずかしい食事を済ませ、穂乃果にお礼を言う。言われた本人は頬を緩ませて笑う。

「美味しく食べてもらえてよかった! お粗末さまでした~」

 その笑顔が眩しくて、嬉しくて。つい彼女の頭に手を伸ばした。

「あ……」

 手を置くと頬を朱に染めながら柔らかく笑う。それにつられて俺も笑顔になる。

「いつもありがとうな、穂乃果」

 隣にいてくれて。傍で笑顔でいてくれて。

「あ、ありがとうって……。穂乃果こそ悠くんにありがとうって言いたい位だよ!」

「どうして?」

「どうしてって……」

 穂乃果は眼を逸らしながらもじもじとしている。恥ずかしいのかぼそぼそと呟くように答えた。

「一緒にいてくれて……、穂乃果を好きでいてくれて……」

 その答えに体温が急上昇する。俺は恥ずかしくなって掛け布団を被った。

「そ、そろそろ寝るわ! 早く寝た方が治りが早いだろうし!」

「う、うん! そうだね!」

 穂乃果も恥ずかしがって反対方向を向いた。恋人同士なのに、こんなに恥ずかしがり合っているのがまた恥ずかしく感じた。

「水が欲しいとか、何かあったら呼んでね! 隣からすっ飛んで来るから!」

 寝ながら頷いた。ありがとう、俺だけの看護師さん。俺は感謝の念を感じながら目蓋を閉じた。

 

 夢を見た。そこには二人の女の子がいた。一人は長髪の凛としたシルエット。海未だ。右手で誰かを叩いたのか、その手は震えていた。俺が夢見ている角度からは窺えなかったが、彼女は歯を食いしばっているようだった。

 もう一方の女の子は膝を地に落とし、叩かれた頬を抑えていた。顔は見えないが、髪でわかる。茶色の髪にサイドポニー、彼女は――

 

 目蓋を開けるとそこは真暗な天井。自分の部屋の天井だった。

 起き上がって呼吸を整え、額の汗を拭う。変な夢だった。うすぼんやりと夢の光景が蘇る。二人の間に何が起こったのだろうか?

「すぅ……」

 突然聞こえる吐息に視線を向けた。そこには足を崩して、授業中のように眠る穂乃果の姿があった。俺が眠るまで起きていてくれたのか。

「悠くん……」

 呟く穂乃果の様子を見つめる。今まで気付かなかったが、彼女は制服のままだったのか。自分のことを疎かにする位に俺のことを心配してくれたのか。

 嬉しくて身を屈めて額の髪をさらさらと撫でる。露わになったそこに唇を押し当てた。

「ありがとうな、穂乃果。大好きだ」

 普段なら面と向かって言えない言葉。今なら言っても恥ずかしさを感じない。

 俺は余りの毛布を取り出し、彼女の肩にかけると掛け布団を被った。

 さっきの夢の事は、考えない様にしよう。所詮は夢だ。そうなるはずがない。そう信じよう。

 布団に潜った俺は再び穂乃果の方へ顔を向ける。安らかで、幸せそうな寝顔。

「あんな顔は絶対にさせないから」

 俺は彼女の頬を撫でると再度夢の世界へとダイブした。

 

 




 艦これの如月の同人誌を見つけて買いました。後書きには如月好きの提督の悲しみが伝わってきました。どうやら三話のショックから書きかけの原稿を投げ出す程の傷を負ったようです。絶対許さねえぞ花田ァ!
 とぼやきはそれ位にして後書きですね。

 季節の移り変わりには風邪はひきやすいですね。去年の夏から秋にかけて僕も風邪をひきました。現在は花粉と戦っています。健康が一番。
 お粥を食べるシーン、実は海未とことりもいる場面だったのですが、ここは二人きりのシーンであるべきだと変更。悠の「民間療法として~」はその名残です。実は僕はあまりお粥を食べた覚えがありません。その為お粥に不適切な表現があった場合お詫び申し上げます。魚の切り身が入ったっていいよね? ふぐ雑炊とかある位だし!

 前回架空デュエルの話ですが、一部キャラのデッキは決めました。ことりはRRに決めました。とりだし。たまに黒いし。海未は悠に対してはギミックパペット、もしくはファーニマルにしようかと考えてます。依然穂乃果と悠のデッキが決まらねぇ……。と言うかファンの方々は遊戯王解るだろうか……。

 ご意見ご感想デッキの案、お待ちしてます。
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