※この作品はR-18です。

ラブライブ! Another 一つ屋根の下で   作:伊崎ハヤテ

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?「こんなの小説じゃない、ただの自己満足よ!」
俺「だったら読めばいいだろ!」
 まあ二次創作ってのは自己満足の延長ですから。更に言えば世の中の作品は「読んでもらいたい、見てもらいたい」という自己満足から始まってますからね。
 今回から注意タグにあった、「アニメシナリオへの介入」が絡んできます。アニメのシナリオを至上とする方はご注意を。
 さてさて、本編どうぞ。



微熱からみすてりー Vol.2

「おい、穂乃果?」

 居間で朝食をとっている穂乃果に声をかける。しかし彼女はうつらうつらとしていた。暫くして声をかけられたことに気付いたのか返事を返してきた。

「ご、ごめん悠くん。何?」

「いや、さっきからぼーっとしてるからさ、気になってるんだが」

 起きた時からそうだった。夜更かしでもしたんだろうか、足取りがふらふらしていた。それだけでなく、顔も赤い。

「ううん、大丈夫だよ。元気元気!」

 穂乃果はにこりと笑った。しかしその笑顔にもいつもの明るさが薄れていた。

「ホントに平気か? 気のせいか顔も赤いぞ」

「大丈夫大丈夫! ほらこんなに――」

 元気であることを見せたかったのだろうか、勢いよく立ちあがろうとしたが、眼が焦点を失い身体はバランスを崩し始めた。

「穂乃果!」

 俺はとっさに彼女の身体を支える。寄り添って解る、彼女の吐息。苦しそうに息を吸ったり吐いたりしている。

「お前――」

 額に手をあてがうと、それは平常時の体温ではなかった。

「風邪ひいたのか」

「えへへ、穂乃果も、油断しちゃったみたい……」

 多分俺の風邪がうつったのだろう。それでも穂乃果は力なく笑った。

「これじゃ今日学校行くのは無理だな」

「そんな! 穂乃果、7時からダンスの練習があるんだよ! 学校行かなきゃ!」

「今日は休め」

「でも穂乃果が行かなきゃ皆に迷惑が――」

 抗議しようとするが、咳き込みふらふらと俺の方へ倒れ込む。俺は彼女の抱きとめる。

「そんな状態で練習したら逆に皆に迷惑をかけることになるぞ。それだけじゃない。他の連中にうつってμ’sが文化祭に参加出来なくなる方が致命的だろ」

 穂乃果が練習に躍起になる気持ちも理解出来る。音ノ木坂学院の文化祭が迫っているらしく、彼女達μ’sは必死に練習していた。廃校がかかっているからか、大分穂乃果は焦っていた。

 そんな彼女も皆に迷惑をかけるかもしれないと指摘されると渋々と納得してくれた。

「わかった。じゃあ今日は学校お休みするね……」

「そうしとけ。ことり達には俺から連絡しとく」

 穂乃果は自分の部屋へ行こうとするが、咳き込み、廊下にへたり込んでしまう。

「部屋まで俺がおんぶしてやろうか?」

 冗談混じりに笑いながら言ってやると、穂乃果は弱々しく俺に両手を指しのばし、小さく呟いた。

「おんぶ」

 普段元気な穂乃果が見せる、その表情に俺は顔を赤らめながらも穂乃果の前に屈みこんだ。

 

『え、ほのかちゃん風邪ひいちゃったの?』

「ああ。そう言う訳で穂乃果はお休みだ」

 穂乃果を部屋に戻し、廊下でことりに電話をかけた。彼女は驚いていたが即座に受け入れてくれた。

『うん、わかった。他のメンバーにもそう伝えておくね』

「助かるよ。俺も学校から帰ったら穂乃果の看病を――」

 そこまで言いかけて甘い声は突然少し低めの凛とした声に変わった。

『穂乃果は無事なのですか!』

 ちょっとうみちゃん~とことりの困惑した声が小さく聞こえた。どうやら彼女の携帯を奪ったらしい。

『悠、もしかして貴方は、穂乃果が病に伏せっているのを放っておいて学校に行こうとしているのではないでしょうね?』

『いや、俺だって学校あるし――』

『見損ないました! 貴方がそんな人だとは思いませんでした!』

『帰ったら俺が看病――』

『貴方は最低です!』

 何も言わせてくれやしない。だったらどうしたらいいんだ。

『私も出来る事なら今すぐ飛んでいって穂乃果の看病をしたいです! 穂乃果の身体を拭いたり、衣服を脱がせたりしたいです! ですが私まで休んだらμ’sに更なる迷惑をかけかねません。ですから、ほんっとうに不本意ではありますが! 貴方に看病をお願いしたいのです!』

 彼女の声の荒げ方から必死さが伝わる。嫌いなはずの俺にこんなに頼み込むほど穂乃果が心配なのだろう。一部不純な欲求が混じっていたのは多分気のせいだ。

「わかったよ。俺が残って穂乃果の看病するよ。それで文句ないだろ?」

『わかっていればいいんです』

 ふんと鼻息荒くする声が再び甘いさえずりへと変わる。

『ゆうくん、じゃあほのかちゃんの看病お願いね?』

『ああ。頼まれた以上出来る限りのことはしとく』

『練習が終わったらことり達もお見舞いに行くね』

『悠! くれぐれも――』

 海未の言葉が途中で途切れた。ツーツーと携帯からは音が流れる。ことりが切ったのだろう。俺は自分の部屋へと戻りながら制服のネクタイを解き始めた。

 

「穂乃果、入るぞ」

 戸を叩き部屋に入る。穂乃果はパジャマに着替えていてベッドに横になっていた。

「あ、悠くん」

「飲み水持って来たぞ」

 少し大きめのコップを穂乃果に差し出した。蓋に空いた小さな穴から刺さるストローに彼女は口付ける。

「ありがとう。ちょっと楽になったよ」

「塩分が多めに入った飲料水だからな。風邪ひいた時には丁度いいんだ」

「よーし、この調子ならすぐ良くなり―」

 喋っているうちに再び咳き込む。俺は慌てて彼女の背中を撫でた。

「無理に喋るなよ。俺は自分の部屋にいるから何かあったら携帯で呼んでくれ」

「悠くん……」

 掠れた弱々しい声。振り向くと彼女は俺の服の袖を少しだけ掴んでいた。熱のせいか顔がだいぶ赤い。

「ここにいて……」

「穂乃果?」

 喉が苦しいのか絶え絶えな声で、瞳を潤ませながら呟いてきた。

「悠くんに、そばに居て欲しい……」

 いつもの彼女からは想像もできない弱々しい姿。病気になるとこうも心細そうになるのか。

「部屋から本とってくるからちょっと待っててな」

 俺が微笑み返すと布団に半分隠れた顔が嬉しそうに笑った。

 

 それから空がオレンジ色になるまで穂乃果と一緒にいた。ただ話すこともなくただ一緒にいたいだけだった。それでも穂乃果にとっては良かったらしく、熱で顔を赤くしながらもその寝顔はすこし安らかだった。

 外のチャイムが鳴ると下からきい子さんの声が響いた。

「悠くん、ちょっと出てくれる?」

 穂むらの仕事が忙しいのだろう。少し早口に聞こえた。俺はわかりました、と返すと穂乃果の部屋をあとにした。

 再び外のチャイムが鳴り響く。俺の脳裏にはなんとなく来客のシルエットが浮かび上がっていた。俺は苦笑いしながら戸を開けた。

「どちらさ――」

「穂乃果は無事ですか!」

 やっぱりな。凛とした声に長い黒髪。園田 海未だ。その後ろには苦笑いすることりの姿が。

「ごめんね、ゆうくん。海未ちゃんがどうしてもって……」

「うん、わかってた。君のせいじゃない」

 俺とことりがため息混じりに笑い合っていると海未はずかずかとあがっていく。

「今行きますよ、穂乃果!」

「あ、待ってようみちゃん~!」

 それを慌てながらことりも後を追う。病人がいるんだから少しは静かにして欲しい。

「あ、海未ちゃんだ!」

 俺達が部屋に戻ると穂乃果は起き上がって笑顔で迎えてくれた。

「穂乃果、具合はいいのか?」

「うん、まだ熱は下がらないけど、少し良くなったみたい」

「穂乃果……。良かった……」

 海未はほっと胸をなで下ろした。

「もう、海未ちゃんったら心配しすぎだよ~」

「心配します! 穂乃果は私の――」

「うみちゃん、病室では静かに、だよ?」

 ことりの注意に我に返った海未は口をつぐんだ。海未を抑える時のことりは本当に頼もしく思える。注意された海未ははっとして我に返る。

「私としたことが……。騒がしくて申し訳ありません」

 しゅんとする海未に穂乃果はえへへと笑う。

「大丈夫だよ。今まで静か過ぎて退屈だったもん」

 穂乃果の言葉を聞いて海未がきっと俺を睨みつける。

「悠! 貴方がいながら穂乃果を退屈させたのですか!?」

「病人は病を治すのが仕事だろうが。少し位の退屈は我慢してもらわなきゃ困る」

 何だろう。もう彼女の理不尽にも慣れてきた気がする。

「まあまあ海未ちゃん。その位にして~。ほのかちゃん、お腹空いてない?」

「うん、お腹ぺこぺこだよ~」

 穂乃果は苦笑いしながらお腹をさすった。するとことりは思い付いた様に顔を輝かせる。

「じゃあ今日はことりがおかゆ作ってあげるね!」

「おぉ! ことりちゃんのおかゆかぁ~。ことりちゃんの料理美味しいんだよね!」

「そうなのか?」

 視線をことりに向けると彼女はえへへと微笑んだ。

「ちょっと手伝って欲しいことがあるからゆうくん借りるね?」

「え、悠くんを?」

 穂乃果は一瞬顔を曇らせるがすぐに頷いた。ことりは安心した様に笑顔で応えた。

「ことり、私は?」

「うみちゃんはここでほのかちゃんのお世話をお願いできる?」

 その言葉に海未は眼を輝かせた。

「任せて下さい! 穂乃果の着替えから穂乃果の着替えまで何でもやりますよ!」

 着替えしかしねーじゃねーか。欲望丸出しの海未に流石の穂乃果も苦笑い。

「もう、海未ちゃんったら。着替えはもう済ませたよ~」

 落ち込む海未をよそに俺とことりは台所へと足を向けた。

 

「しかし、海未を部屋に残しておいてよかったのか?」

 調理をしながらことりに話しかける。ことりは青ネギを刻みながら答える。

「風邪ひいた穂乃果ちゃん相手に欲望をぶつける程うみちゃんはケダモノじゃないよ~」

「けっこうひどいこと言うのな」

 俺は苦笑いしながら土鍋に火を付けた。ことりは手を動かしながら喋り始めた。

「ゆうくん、ありがとね」

「なんだ、唐突に」

 視線を向けるとことりは手を止め俺を見つめていた。そう言えばことりと二人きりで話すのは初めてかもしれないな。

「ほのかちゃんを好きになってくれて。傍に居てくれて」

 視線をまな板に落とし、刻まれたネギに向ける。

「ゆうくんと出会う前のほのかちゃんもとっても素敵だったけど、ゆうくんと出会ってからすっごいキラキラしてるんだ」

「キラキラしてる?」

 ことりは感だけどね、と苦笑いしながらネギを鍋に入れた。

「ゆうくんが傍にいて、すっごく楽しいんじゃないかな。一緒に居て幸せなんだよ、ほのかちゃんは」

 第三者から言われて少し照れくさい気持ちになる。幼なじみでほのかを見ていたことりだからこその言葉だった。

「ことりはね、ほのかちゃんには幸せになって欲しいの。それが出来るのはことりや海未ちゃんじゃない。悠くんなんだなって思うの。だから」

 具が入った鍋をかき混ぜてにこりと微笑んだ。

「ほのかちゃんのことよろしくね? 必ず幸せにしなきゃ駄目だよ?」

 薄々とは感づいていた。俺が穂乃果と付き合うようになってからことりの俺への接し方が柔らかくなっているのを。そっか。俺の事を認めてくれてたんだな。

「ああ。必ず俺が穂乃果を幸せにしてみせるさ。その為には―」

 焚きあがった白米を鍋に入れて俺はにやりと笑った。

「ことり達も幸せにならないとな?」

「ことり達も?」

「そう。穂乃果にとって自分の幸せは俺が傍にいることだけじゃない。ずっと一緒にいた幼なじみである二人が幸せになることも穂乃果にとってハッピーなことだと思うぞ」

 自分の幸せに思う所があるのかことりの頬は少し朱に染まった。

「うん、そうだね……」

 少し視線を落とすことりの表情を、俺は見ることは出来なかった。

「よーし、お粥かんせ~い♪ 早速持っていこ~♪」

「じゃあ鍋は俺が持っていくからことりは食器を持って行ってくれるか?」

「は~い」

 二人で穂乃果の食事を持って二階の部屋へと移動した。戸の前に着いたのに中からは何の声も聞こえない。

「海未がいるにしては静か過ぎやしないか?」

「たしかにね。どうしたんだろ?」

 そっと戸を開けると、人が倒れていた。海未だ。

「うみちゃん!」

 ことりが慌てて彼女に駆け寄る。海未は鼻血を出しながらうーん、とのびていた。

「一体何があったんだよ?!」

「わからない! うみちゃんに何が起きたんだろ?」

「―のかの……」

 俺達が状況を把握出来ないでいると海未が小さな声を絞り出し始めた。

「何があったの海未ちゃん?!」

 ことりの問いに弱々しくも海未は答える。

「穂乃果の……、寝顔が……。寝顔が……、ガクッ」

「うみちゃーーーん!」

「いや、死んでないからな。自分でガクッって言ってたぞ」

「ほのかちゃんの寝顔が何だって言うんだ! ほの――」

 ことりは寝ている穂乃果を見て表情が固まった。そして次の瞬間。

「ぴぃ!」

 鼻血を出してひっくり返った。

「おい、ことりまでどうした!?」

「ほのかちゃんの、寝顔……、可愛過ぎる……。そっか、うみちゃんはこれにやられて……、カハッ」

 ことりの意識もどこかへと飛んでいってしまった。俺も穂乃果に視線を向けると、そこにはあどけない顔で寝ている穂乃果がいた。その頬は赤く、少し苦しそうな呼吸が護ってあげたいという保護欲を駆りたてる。

「まあ確かに可愛いけどさ……」

 鼻血出してぶっ倒れるかフツ―? 俺の愛が足りないのか、彼女達の愛が深すぎるのか。

「むにゃ、悠くん?」

 ぱちりと瞬きをすると穂乃果が目覚めた。

「悪い、起こしちゃったか」

「ううん、お腹空いたから丁度良かったね。所で、なんで海未ちゃんとことりちゃんが倒れてるの?」

「いや、大したことじゃない。さ、お粥食べさせてやるよ」

「ホント?! あーんしてくれるの?!」

「今日だけだからな?」

「わーい♪ 悠くんありがとう!」

 寝ていたからか、少し元気になった気がする。俺は匙にお粥を掬うと、彼女の口元へと運んでいった。それを穂乃果は美味しそうに咥える。

「ん~♪ 美味しい!」

「ことり特製のお粥だからな」

「ことりちゃん、ありがとう!」

 穂乃果の感謝の言葉は、今のことりには届かないだろう。穂乃果、友達はもっとよく選べよ。そう思ったが、友人のお粥を嬉しそうに食べる穂乃果を見ていると、その言葉はどこかへ行ってしまった。

「ほら、悠くん! もっとちょうだい~!」

「わかったよ。お前は小鳥かよ」

「ことりちゃんはそこで寝てるけど?」

「知ってる」

 二人がのびている間に俺は穂乃果にずっとあーんをすることになった。

 

 翌日になると、穂乃果の熱は殆ど下がった。

 




 俺達は大和の発進シーンが見たかったんだ! 艤装を装着するとこが見たかったんだ! それが無いなんて、これじゃ合体シーンのないゲッターロボと同じだ!
 人には何かしらどうしても相性が悪いものがある。俺は花田十輝とは相性最悪らしい。ラブライブも艦これも肌に合わなかった。俺の作品が肌に合わない人がいるだろうし、人それぞれなんだよな。言わなくてもいいことだと解っているのに、花田叩きが止まらない。ダレカタスケテー。わりとマジで。

 次回架空デュエルにすると言ったな、アレは嘘だ。
 書いてはいるのですが、デュエル構成がなかなかどうして……。カードが場に出た時に効果の説明をいれると文章がかなり長くなる。悠の先攻1ターン目でもう2600文字オーバーしてるし。まだのびるだろうし。カードテキスト抜けばだいぶカット出来るけど、カードの説明なしじゃ何してるのか解らないだろうし、難しいですね。

 今回の話は穂乃果に風邪がうつったというお話でした。ちょっとオチが弱い気がするので修正するかも。アニメでは文化祭でのライブの時に風邪、というか疲労でぶっ倒れたらしいですね。じゃあ文化祭の前に風邪で倒れさせとけば良いんじゃね? そう考えて今回の話にしました。アニメシナリオ好きな方、ごめんね? 今後シナリオに大分干渉する話が続くのでご注意を。それでも穂乃果と悠の甘々なものは表現出来るといいなぁ。

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