シノンとの行為を行う事になった。
それに関して、俺は未だに戸惑いを隠せなかった。
先程までの会話を聞く限りでも、シノンは、俺と同じ時代。
そうじゃなくても、それに近い倫理観を持っているはずのシノンが、提案を受け入れたのに、俺は驚きを隠せなかった。
そのまま、シノンと共に近くの洞窟へと入る。
「その、確認したいのだけど、これからやるのって、やっぱり」
「・・・まぁ、そうね、セックスよ」
「Oh」
俺は思わず顔に手を当ててしまった。
聞き間違いではなかったようだ。
けれど、なぜ。
「その、シノン、なんで、こんな俺と?」
「・・・さっきの会話で、なんとなくだけど、あんたからの臭いに惹かれて、身体の疼きがあった。それが、ねこごろしだというのは、分かったわ」
そう、ゼータの言葉を思い出すように、シノンは呟く。
実際には、どれ程の効能なのか、俺自身は知らない。
けど、シノンの様子を見ても、かなりの効果があるのを目に見えて分かる。
「だけど、俺達は、その、会ったばかりだよな」
「・・・まぁ、そうね、けどね」
そうしながら、シノンは何かを思い出したように、こちらを見る。
「この世界って、ストレスがかなり溜まるの。それもね、前の世界でのストレスや悩みが比にならない程に」
「えっ」
それに対して、俺は、どう反応すべきか、分からなかった。
「一時でも、友達だと思っていた奴らが、自分の家に男を連れてきた。もしも、私がそのまま帰っていたら、どうなっていたのか。
考えるだけでも恐ろしい事は、分かるわよね」
「それは」
どう言えば良いのか分からなかった。
それでも、シノンは続ける。
「こっちの世界に来て、皮肉にも自分が求めていたはずの強さを手に入れた。だけどね、それ以上に、色々と嫌になっているのよ、そんな時に」
そう、シノンは、俺の方に目を向ける。
「あなたの香りは、惹かれたの。ねこごろしというのが、どういのか分からないわ、けど」
シノンは、真っ直ぐと見つめる。
「たぶん、もぅ、私自身、理性がどれぐらい保てるか分からない。だから」
そう、追い詰められたような目をしている彼女に対して、俺は。
「・・・分かった」
それには、俺もまた頷く。
「正直に言えば、俺がどんな事を言っても、変わらない。けど、少しでも君にとって、良い結果になれるのならば」
俺もまた、座る。
「良いよ、シノンの好きにして」
「・・・本当に」
そう、シノンの言葉に頷く。
「この世界に来てからの嫌な事も、この世界に来る前にあった嫌な事も。全部が、俺との行為で吹き飛んでくれるならば、良いよ、だから」
両手を広げる。
「来て」
俺は、その言葉をシノンに呟く。
次回作品の中心になる種族は?
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