「やあルミちゃん。かれこれ2ヶ月ぶりかな?元気にしてた?」
「…」
私は久しぶりに男に会っていた。
だが、此度の面会はこれまでとは決定的に異なる点があった。
それは───
「それにしても、まさかルミちゃんの方から連絡してくれるなんて…」
「………うるさい。これは、『暫くシなかったから』とかの変な口実作らせないため、だから…」
「…そっか!じゃあ行こうか。」
そう、今回は男からの呼び出しではない。
私が…私自らの意思で、男を呼び出してしまったのだった。
モモトークで日時を素っ気なく簡潔に伝え、男からの返信には一切の既読を付けずに。
とても人を呼んだ側の態度とは言えないそれは、私の無意識下における最後の抵抗なのだろう。
私はまだ正常なのだ。これは、脅されて無理矢理されているのだと。
理性はそうではないと決を出している。
だが私の心が、僅かな尊厳が、そう自分に言い聞かせていた。
──────
「ぁ“………けへっ………ぇ“…………………」
「あぁ…やっぱりこうしてると落ち着くねぇ。」
裸で圧し潰される私。
何度も何度も味わったこの圧迫感。
それにより膨らまない肺、飛び出そうな内臓、白んでいく意識。
男の屈強な体躯から受けるそのいずれもが、始めた時とは印象が異なっていた。
膨らまない肺はただの窒息感から、生殺与奪を握られている被支配の悦びに。
飛び出そうな内臓は苦痛から、自身の身体の境界線を認識することで生の実感に。
白んでいく意識は虚無から、浮遊感を伴う幸福に。
何もかもが反転し、屈辱は悦びへと変質していた。
(やっぱ、り…これぇ…気持ち、イイ…!)
涎に涙、鼻水までもを垂れ流し、白目になりながらそう感じる。
自慰では決して得られない快楽が、ここにはあった。
だが本番はこの後だ。男と何度もそのままの意味で肌を重ねてきた。
故にわかる。男はもうすぐその身を持ち上げると。
男も私の限界を、完璧に知り尽くしているから。
「っげはぁぁっ、ひゅうぅぅ…!!!はぁぁっ!!ひゅうぅぅ…はぁぁ…!!!」
圧迫感からの解放に調教され切った身体が歓喜し、空気と共に流れ込んだ男の体臭は私の雌を昂らせる。
脳は激しい絶頂の奔流を認識し、全身を強張らせた。
強張った身体は背を逸らせ脚を、爪先までピンと伸ばし、愛液をダラダラと垂れ流す。
シーツはあっという間にぐしょぐしょになり、吸水性の限界を超え、ベッド上に水溜りを作っていた。
「ふぅ…お疲れ様、ルミちゃん。じゃあマッサージして今日は終わろうか。」
「んぎょお“っ!?!?」
男の調教の最後の仕上げ。
調べて知ったその名は体外式ポルチオ。
これで達することは腹イキとも言うらしい。
「お“っ…!!お“、お“お“おぉぉぉ…!!!」
汚らしい嬌声を上げてイキまくる私の身体。
男の指が子宮を腹から的確に、力強く圧し潰す。
キュンキュンと疼き続けているポイントは抉られ、卵巣はコリコリと転がされる。
自分で子宮を撃った時とは比べ物にならない。
何せ、自分でやった時は一発で一瞬だが、男の指圧は断続的かつ要所を虐め抜いてくるのだ。
おかげで愛液は分泌の域を超え、水やりの時のホースの様にジョッ、ジョッ、と噴かされていた。
小さくなったこの身体によくそれほどの汁が入っていたな、と我が事ながら少し驚く。
そうして私は自身の身体の神秘を感じながら、肉悦を与えられ続けた。
「ふぅ…こんなものかな。じゃあまた…何だい?」
暫くして男は喘がされ続け、全身を小刻みに痙攣させる私を置いてベッドから去ろうとする。
それを私は…引き留めた。
「待っへ…待っへぇ…」
「ふむ…ルミちゃんはどうしたいの?」
もう無理だった。限界だった。これ以上は耐えられなかった。
男は最初から一貫して、ある事だけはしなかった。
それは性行為。いや、性器はもちろんの事、キスもしないし後ろの穴にも、クリトリスにも裸に剥いておきながら一切触れる事すらしてこなかった。
その上でこれまでの調教が行われてきたのだ。
「もしかして…セックス、したくなっちゃった?」
今の私の頭は生殖本能からくる衝動、性欲に支配されていた。
子宮が疼いて、疼いて仕方がないのだ。
圧し潰しとポルチオによって私の子宮は熱を持つという次元を通り越し、溶鉄の様に熱を放ち、理性を全て焼き尽くして本能を曝け出させる。
そこに男は自らの男根を見せ、私に尋ねてきたのだ。
故に私は自らの言葉の意味も、それが齎す結果も、全てを理解した上で迷い無く応えた。
「は、い…!ルミは…ルミは…!!」
「おちんちん、欲しいです…!ルミの子どもマンコを、お兄さんの太っといので…!!」
「身体だけじゃなくて、子宮も…ぶっ潰して、下さい…♡」
最大限に媚びたセリフを、最大限媚びた声音で、喉から振り絞る。
その姿勢もまたガニ股で、頭の後ろで手を組み、腰を突き出すという無様極まり無いもの。
冷静であれば絶対にしないであろうそれを、今の私はしていた。
認めたのだ。身体が、心が、私の全てが。
そうした方が、私は雌として幸せになれることを。
この男によって変えられた身体は、もう男無しにはどうしようもないことを。
「…いいよ。」
男は悠然と構え、私に微笑みかけながら告げた。
「本気で行くから…ちゃんと持ってね?」
その笑みは言い終わると同時に獰猛なものへと変じる。
男はこの時を、この瞬間を待っていたのだ。
私は男に頭を鷲掴みにされ、顔からベッドへとうつ伏せにさせられる。
そして───
「げ、え“ぇぇぇぇぇ!?!?!?」
「ふぅぅぅぅ…!」
男の太い腕に胴体をギリギリと締め付けられ、全体重をかけられながらその肉棒を突き込まれた。
腕すらも動かせず、完全に逃げられない状況でのその一撃を、私はどこにも逃せない。
故に私の細く狭い膣の膣肉をミチミチ、ブチブチと押し広げて進み、子宮口と肉棒がキスする感覚を余す所無く感じさせられたのだ。
「ぁ“………ぁ“………!!」
私は調教の成果か、かろうじて意識を保っていた。
しかし、私のそんなギリギリの状況など、男の預かり知る所ではない。
男は遠慮無くピストンを開始する。
「ぎゅ、うぅ“、ううぅぅぅぅ…!!」
ずちゅう、ずちゅう、とピストンの度になる水音。
遂に、遂に来たのだ。私の胎の中に、熱い肉棒が。
それもいつもの圧し潰しをしながらだ。
一突き毎に私の知る快楽の上限値が更新されていく。
際限無く、どこまでも快楽のレベルが上がっていく。
酸欠で朦朧とする意識にその快楽が刻み込まれ、更にあと戻りできない領域を進んで行っている自覚まであった。
「ふふ…ロリマンコ、だけあって…!キツくて、吸い付く、様だね…!」
「おまけに、若返らせてる、からか…ヒダも、ちゃんとあって、具合も良い…!」
「ぇ“…………ぇ“………へ…………」
もう男の声は殆ど聞こえない。
あるのは明滅する視界と膣肉を刮げ上げて全てを焼き尽くす肉悦を齎す肉棒の感覚、そして、多幸感だけだった。
だが男も長らく我慢していたのか、限界は早めに来た。
肉棒が、膨らんでいるのだ。
そしてそれは、私の中で爆ぜた。
「少し早いが…!出…!!」
「お“っ……!?」
ドクン、ドクン、と波打ちながら広がっていく熱。
これが射精、その感覚。
雌としての充足感や本能に根ざす欲が満たされる事による幸福感が脳に焼き付いていく。
そうして私は男への完全敗北と、その悦びを知りながら意識を失う事となった。
──────
「今日はありがとうございました、ルミ会長!」
「ふふっ、お安い御用だよ。」
玄武商会の宣伝も兼ねた食事マナー講習のため、私は梅花園に来ていた。
目の前のココナちゃんは嬉しそうにその表情を綻ばせ、私に頭を下げる。
私達の料理で喜ぶ梅花園の園児達の姿も見れ、とても晴れやかな心持ちで帰路に就こうとしていた時だった。
「ルミお姉さん、ありがとう!」
「っ!?」
「あ、こら!急に抱きつくのは失礼ですよ!」
一人の園児が、突如私に礼を言いながら抱きついて来た。
その行為自体には何の問題も無い。
だが、園児の頭部が当たった箇所が問題だった。
「っ───〜〜〜!!!」
下腹部。
私がもうどうしようもなく開発され、性感帯となったその場所。
ドスン、と響いたその衝撃が私の子宮を震わせ快楽で脳を染め上げる。
「失礼しました、ルミ会長…ルミ会長?」
「だ…大丈夫、だよ…!それじゃあ、また…!」
「ぁ…」
ギリギリで保った理性で何とか別れを告げ、足早にその場を立ち去る。
…本当に危なかった。
危うくオホ声を上げて雌汁を撒き散らし、失禁マゾイキするところだった。
「ほ…お“、ぉ…!!」
私は腹を手で抑えながら車へと向かう。
そして懐から取り出した錠剤を飲みながら、助手席へと飛び込んだ。
「お疲れ様でした、ルミ会長。…おや?」
「どうされましたか?そんな、発情しきった雌の顔に臭いまでプンプンさせて。」
運転席にいたのは、あの男だ。
私は限界を迎えた理性を放棄し、縮みゆく身体で男に縋り、願った。
「スイッチ、入っちゃった…!子宮、キュンキュンして、無理ぃ…!」
「潰してっ…!大好きなお兄さんので、ルミの子宮、ぶっ壊してぇ…!」
そこに玄武商会会長の姿はどこにもない。
あったのは救いようの無いマゾロリの、無様に媚びる姿だけだった。