※この作品はR-18です。

ガールズ&パンツァー PINK!   作:Colonel.大佐

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「恋人」最後の夜に

 仕事も終わり、くたくたになった身体を引きずるように動かしながら帰路につく。今日も一日、嫌な事や疲れる事があったが、とにかく家に戻ったら忘れようと思いつつ、夕暮れもとっくに落ちかけた空を眺めながら、住宅街を歩きまわる。

 マンションの階段を上がり、自宅のドアを開ける。鍵はかかってない、決まって、この時間にドアの向こうにいるのは誰なのか解りきっている。

「ただいま」

 靴をそそくさと脱ぎながら呟く。

「おかえりー」

 台所からいつもよく知る彼女の声が聞こえる。

 ひょっこりと顔を出して俺の顔を見ると、ニッと笑ってから「今日の夕飯は芋の天ぷらだから!」と言って調理に戻る。

「かきあげとかは?」

「ない」

 ぱりぱりと揚げ物を作る音を聞きながら、また芋の天ぷらかと思うが、彼女の作る料理はいつ食べても美味いので気にしない。

 とりあえず疲れたからリビングに向かい、部屋の端に鞄を放ってからソファーに寝そべった。

 不意に、視界の中にたんすの上にある写真立てが目に入る。写真の中にいたのは、もう何年も昔に撮ったであろう制服姿の彼女――杏と、その友達。赤っぽい茶髪も、子供っぽい笑顔も、更に言うならその小さな体躯も――髪型以外は全く変わらない。

 大洗女子学園を卒業し、生徒会長という職を退いてからもうかなりの時間が経つというのに、杏は未だに周りから「会長」と呼ばれている。この間も友人の河嶋さんが、杏に向かって「会長」と何度も呼ぶ光景を目撃している。

 だが、それも納得だろう。もう何年も一緒に暮らしてきているが、杏に染み付いた「会長」と言うか、大人な人というイメージは俺自身も否定はしていない。

 

 暫くして夕飯が出来上がる。ご飯、味噌汁、漬物、サラダ、芋の天ぷらと――急ごしらえの野菜で作った、かきあげが何個か。

 椅子に座り、テーブルに広げた料理を見て食欲が刺激される。

「へへっ、じゃ、いただきまーす」

 杏はそのまますぐにご飯にありつく、俺も続いて、空の胃袋へ思う存分、杏の手料理を放り込んだ。

 おろしポン酢をつけた芋天を齧りつつも、杏と何て事のない会話を交わす。

「河嶋がさー、今度結婚するんだって」

「へぇ、あの片眼鏡の?」

「そうそう。職場の後輩の子が相手らしくて、もう籍も入れたし後は挙式ってとこまでいってるって」

 杏はそれから感慨深げに、遠い目で話を続ける。

「西住ちゃんも結婚したし、小山なんかもう赤ちゃん3人目デキてるんだってさ……時間の流れは速いよねぇ」

 そう言われると、確かにそんな気がしなくもない。

 杏に「なんかさお金かかんないみたいだからルームシェアをしない?」と誘われたのは18歳の冬だった。大学がたまたま近いから、昔から顔馴染みで知ってる人だったから、そんな関係で始まった杏との生活も、そろそろ10年目が見えてくるほど長く続いている。

 でも、そんな時間はあっと言う間だったような気もしてくる。歳を取れば時間の流れが速くなるとはよく言うが、歳を取った証拠なのだろうか。

「……まだ昔話するほど歳とっちゃいないかな」

 杏の作った味噌汁を啜りながら、事実から目を背ける言葉を苦し紛れに呟く。

「まー、そうだよねー」

 杏が笑う。

 棚の上の写真を見てから、杏を見る。

 その姿は写真の時から、ときおり気分で変える髪型以外は殆ど変わっていない、背も顔も体も、そして声も。俺だけが歳を食っている感じで、どこか不思議な気もする。杏も同じ様に写真を見てから、不意に感慨深い顔をする。

「あたしもさぁ、子供の頃は今ぐらいの年頃になれば……いや、やっぱなんでもないや」

「……その最後の一個のかきあげ、俺にくれ」

 杏は意地悪な笑みを浮かべると箸でヒョイ、と最後の1個になったかきあげを浚っていった。

 こやつめ。

 

 夕食を終えて、2人で後片付けをしてから、テレビを見たり実りのない話をしたりして、風呂に入る。

 いつもの夜、いつもの日常。そうこうしている内に、時計の針は真夜中に変わり、仕事疲れを風呂で癒してから、とりあえず寝る事に決める。

 寝室のツインベッドに先に入り「先に寝る」と伝えると、杏は「ん、わかった」と答えてから、リビングへと戻っていった。

 横になりつつも、どうも夕飯の時の杏の顔を思い出してひっかかりのようなものを感じていた。

 10年近く暮らしていれば、杏のこともよくわかる。どこか表情に、何かを隠している色があった事も。

 それから少しして、杏も寝巻きへと着替え、ベッドに潜り込むと、そのまま就寝した。

「……まだ起きてる?」

 俺が狸寝入りだとわかっているだろうに、杏は尋ねる。

「起きてる」

「そのさ……夕飯の時に話そびれたんだけど……」

 杏は珍しく歯切れが悪い。でも、この感じは深刻な話でもなさそうだと感覚でわかる。

「あたしたちさ、結婚したほうがいいのかな」

「結婚?」

 いきなりの話に思わず俺は反応してしまう。

「だってさ、付き合ってからさ……もうあと1年もしたらさ、10年だよ?」

 杏はそう言うと、ぎゅっと布団の中で俺の手を握った。

「確かに今の関係はさ、互いにとってもいい関係だって気はするけど……そろそろ、あたし達もさ、もっと、あと一歩先の事をしよかっなー、って」

「……」

 思わず言葉に詰まる。

 確かに今の関係は互いにとってもいい関係であるような気はする。結婚すれば守るものも増えるだろうし。

 でも、杏の口調はいつものとそれと違った。大抵、杏がこういう口調で迫ってくる時は、真剣な話をしている時だ。

「……じゃ、明日にでも籍入れに行くか?」

「……私でいい?」

 何を今更、と答えると杏は「そうだと思った」と答えて、にししと笑ってから、ぎゅっと俺の体へと抱きついた。

「正直さ、ずっと待ってたんだよ?この日が来るのがさ」

 杏の顔を見る。いつもと違う顔、でも、この10年間に何度も見ている、心を許した彼女の顔。

「ま、実際、こんだけ長い付き合いだと、もう結婚してるようなもんだったし……」

「あ、そうだ」

 杏は何か思い出したように俺の手を再び握る。

「欲しいものがさ、あるんだよね」

「……結婚指輪?」

 多分違うんだろうな、と思いつつも候補を挙げてみる。杏は顔を少し赤めてから、首をふる。

「その、さ……赤ちゃん、欲しいかなって」

 だよね。

 

 脇の机に置いたベッドランプのスイッチを押す。窓から漏れる明かりに照らされていた部屋が、ぼんやりとした暖色の明かりに包まれる。

 布団を畳み、準備を始める。寝間着を脱ぎつつも、杏は「あ、ちょっと待って」と言ってから、ベッド脇の机からあるものを取り出す。

 杏はヘアゴムを髪に通し、髪を結う。

 セミロングから、ツインテールの髪型にした途端に思わずぎょっとしてしまう。相変わらず老けるという言葉をしらない杏がこの髪型をすると、まるで記憶をそのまま切り取ってきたかのような感覚に囚われる。

 一緒に暮らすようになったその時の、杏の姿がそこにあった。

「へっへへー、こっちの方が喜ぶでしょ?」

 小悪魔的な顔で杏は笑って見せるが、むしろ昔を思い出して不覚にも下半身がいつもよりも早く反応してしまった。

 それに気が付いて、杏はニヤニヤと微笑みながら自分の寝間着を脱いでいく。

 上も下も脱ぎ、僅かに膨らんだ胸を隠すスポーツブラと、パンティも脱ぎ取った。若く白い肌と、小柄で子供のようなボディラインが目に入る、杏は全部脱ぎ終えた俺を無理矢理ベッドの上に押し倒すと、身体に跨リ、何も包み隠さないその秘所を堂々と俺の顔の前に押し出した。

 69の姿勢を取ると、杏は半分ほど勃ったモノにキスをしてから、舌を這わせて舐めながらフェラをしていく。すでに手馴れた杏の口技を堪能しながら、無駄毛も処理した杏の花弁もこちらで堪能する。

 その陰唇を指で開き、あらわになったそこを下で舐める。その上にある可愛らしい豆も適度にいじりながら、刺激させていく。

「んっ……っ……んんぅ……」

 ちゅぷちゅぷといやらしい音を立ててモノを咥える杏も、その刺激に思わず声を漏らしていく。

 愛撫や刺激を続ける内に、舌先に唾液以外の液体の味が伝わっていく、その穴へ人差し指の先をゆっくりと挿入していく。

 蜜壷の入り口は少しきつかったが、とろとろの愛液に濡れるそこは、指先を咥えるように飲み込んでいく。さらにもう1本、中指も入れて徐々に穴を広げていく。

 杏も自分の中に押し入っていく指の感覚に声をもらしながらも、懸命にモノを小さい口でくわえ込み、大きくしていく。

 やっと杏が口を放すころには、すでにモノは硬さを保ち、今か今かと待ちくたびれたかのようにそそり立っていた。

「ねぇ……しよっか?」

 杏は俺の顔を見ると、にっと笑った。

 

 杏をベッドの上へと寝かす。

 横たわるその姿は、さながら子供のようで。まるで中学生と寝ているような――いけない事をしているような錯覚になるが、こんな事はもう何度目かもわからない。

 太ももを掴み、足を開かせる。十分に濡れて、受け入れる準備のできたそこへ、避妊具も何も付けていないモノの先端をあてがった。

 今更互いの言葉を確認することもなく、杏は少し目を伏せてから俺を見た。愛液のにじむその膣口を、押し広げて先端が、膣内へと入っていく。

「んっ……」

 杏は声を漏らして、自らの中へと入り込む太い物体をくわえ込む。

 体格の差もあるが、そこは狭く、きつく締め付ける。こっちも、一気に押し込まず慣らして行くように、ゆっくりと腰を動かして、奥を目指して挿入していく。

「なん、か……いつもよりおっきい……」

 余裕なんてないだろうに、杏は苦し紛れに笑ってから軽口を漏らす。きつく包まれながらも、最も奥まで挿入を終えて、深く繋がったままの状態で止まる。

 最初の内は痛すぎて入らないと言っていた杏だが、何度もこうした情事にふけるうちに彼女も鳴れてきた――もっと言うなら、身体が合ってきたというべきか、今ではこの行為もさほど苦はない。

 シーツを掴んで耐えていた杏も、しばらくその姿勢のままで慣れてきたのか、強張った身体からゆっくりと力を抜いて、俺の身体を抱き寄せるかのように、か細い腕を俺の首に回す。

「あっ、んぅ……」

 モノを動かす。ずりずりときつく包む膣内を、先端が引っ掻いていく。その感覚に杏も声を漏らす。

 彼女が大丈夫そうなのを確認すると、ゆっくりと抽送を開始した。

 その小さな身体で、必死に掴むようにモノを咥えこみながら、愛液で濡れた秘所をやさしく描くように、ゆっくりと抽送を続ける。

「あっ、はぁっ、あぁっ……」

 感覚の集中する秘所を絶え間なく刺激されながら、杏は途切れ途切れに、気持ちよさから押し殺した声を漏らしていく。

 そういえば、生でするのも久しぶりだっけ、としょうもない話を思い出す。

「やっ、ぱ…いつもよりっ…んんっ…かたいじゃん」

 余裕が出て来て笑いながら軽口を呟いて杏は笑うが、その姿がたまらなく愛おしくて、意地悪でもするように、腰を掴んだ手を外して、その親指の腹を結合部の上にある敏感な場所に当ててこする。

「んんぅ…!!」

 杏の身体がビクッと一瞬だけ跳ねる。敏感なクリトリスを刺激されて、一瞬だけきゅっとモノを締め付けられる。

 それから、腕を這わせて、その手を生白い下腹部からほのかに膨らんだ胸へと持って行く。ちょこんと胸の先端についた、乳首を指でつまんだり、指の腹でころころと撫でてみる。

「ちょっ、あっ!んんっ、そこはぁ、はぅ……!」

 効果はあったようで、杏は性感帯を絶えず刺激されて、段々と大きな声を漏らしながら反応していく。

 腰の動きを早め、杏が感じる部分を攻めながら刺激させていく。

「はぁっ、うぅ、んんっ!!」

 腰の腰から突かれる衝撃と刺激に杏はシーツを掴みながら耐えていく。

「んんっ、うっ、んぅぅぅ――!!」

 声を押し殺していた杏が、先に快楽の爆発を迎える。

 体をぴくぴくと震わせながら、モノをきつく締めて杏は絶頂した。絶頂の余韻を受けながら杏は蕩けた顔で、腰の動きを止めた俺を見た。

「……ゴメン、イっちゃった……」

 杏は笑ってから、荒い呼吸を整えつつ呟く。

 対するこちらは、久しぶりのセックスで消耗する体力と、今日の仕事疲れが加算して、まだまだ先だけど辛くなっていた。

「わりぃ……俺もちょっとその……疲れた」

「あー……そうだったねぇ、ごめんごめん」

 杏は責める事もなく笑うが、身体は興奮したままだし、まだこちらもフィニッシュには程遠く、杏の中でギンギンと硬さを保っている。

「じゃ、私が交代するから……ね?」

 

 ベッドの上に横たわると、杏は俺の上に跨ると、M字に足を開き、硬くそそりたったモノに秘所を当てがう。外気に触れて冷たいものを感じていたモノが、すぐに温かく湿った感触に包まれる。

「んっ……」

 騎乗位の姿勢をとった杏は、そのまま腰を動かしていく。

 ベッドがぎしぎしと揺れ、杏のツインテールも同じ様に揺れていく。

「んっ、はぁっ、あぁっ、んっ」

 リズミカルに腰を振りながら、杏は刺激に声を漏らす。肉を打つ音に咥えて、結合部からはじゅぷじゅぷといやらしい音が漏れ、その姿と合間って言いようのない劣情を催していく。

「んんっ、もうっ、いま、妊娠するくらい、濃いの、ちょうだい」

 腰を使いながら、杏は懇願するように俺を見る。上半身を浮かせて、キスを送ってそれに答える。

「んっ……んぅ……」

 互いの唇を重ね、さらに舌を絡ませて互いの口を犯す。

 息苦しさで口を離すのが惜しいほどの濃厚な口付けを終えてから、杏は二度目の絶頂を迎える為にペースを速めていく。

「杏、そろそろ、出そう」

 こみ上げてくる射精の感覚に、思わずこちらも声が漏れる。その反応を見た杏は、追い打ちをかけるように腰の動きを早めていく。

「出る……出るっ……!」

「はぁっ、んっ、イって、出して!んんっ、あっ、ああっ!!」

 杏が達するのとほぼ同時に、俺は勢いよく白濁を杏の中へとぶちまけた。

 熱く脈打ちながら吐き出される精液を、その小さな身体で受け止めながら、杏もぴくぴくと絶頂を味わいながらモノを締め付け、こぼすまいと必死に腰を押し付ける。

「―――っ!!」

 声にならない声を漏らしながら、絶頂から解放された杏は、深く繋がったまま俺の身体へ覆いかぶさった。

 互いに荒い呼吸を繰り返しながら、行為を終える。蕩けた顔のまま、うっとりと快楽を体の髄まで味わった杏の頭を撫でながら、互いの鼓動や体温を感じて事後の余韻を味わう。

 杏の中に出し終え、すっかり硬さをうしなったモノは萎縮を始める。精液や愛液で濡れた半勃ちのモノが、杏の中からずるりと抜ける。腰を浮かした杏は、そのまま俺の隣へと横たわった。

「……赤ちゃん、出来るかな?」

 先ほどまで、俺のを咥え込んでいたそこを指先でなぞりながら、杏は朱のさした顔で笑ってみせる。

「ま、今ので出来なくても……」

「次がある、でしょ?」

 杏はそう言って唇で俺の口を塞ぐ。それから、その身体を起こして、俺の上へと再び跨った。

「……2回戦目、出来そう?」

 愛液と精液でぬるぬるになっていたモノを、杏の細い指が包み込む。射精を終えて萎えかけていたモノが、意図せずにその刺激にむくむくと再び活力を取り戻し始める。

 俺の答えを聞く間もなく、杏はその腰を沈めて、再び騎乗位で無理矢理俺を犯すように、2回戦目へ突入した。

 

 

 あれから一週間後、役所に行って手続きをすませてから、晴れて杏と俺は籍を入れ、10年近くにわたる同棲生活に、そして恋人の関係にピリオドを打ち、晴れて夫婦として生活する事になった。

 正直守るものが増えてしまったし、ついに結婚という人生の墓場へ足を踏み入れてしまったが、杏も俺も今までと特に変わらない生活送っている。殆ど気持ちの問題だろう。

 結婚式はいつにするかとか、この報せを誰に送るかとか、色々と思う事はあるものの。とにかくそういった考え事を一旦脇へ置いといて、いつものように仕事を終えて、帰路へ付き、自宅へと帰る。

 夕暮れ時、いつものようにドアを開けて自宅へと入る。

「ただいまー」

「おかえりー」

 相変わらずキッチンから返って来るのは杏の声。しかし、これが新妻からの言葉だと思うと何か感慨深くなる気もする。

 靴を脱いで、キッチンまで向かうと料理の下ごしらえをしていた杏が俺を出迎えた。

「……あれ、何か豪華?」

 準備されていたのは全部、俺と杏の大好物。いつもの美味しいけど簡素なメニューとは違ったラインナップに思わず声を上げてしまう。

「ちょっとお祝い事があってさー、嬉しくて思わず作っちゃった」

 杏はニコニコと笑ってから、エプロンのポケットに手を入れる。

「じゃーん」

 杏は笑いながら、見せびらかすように体温計のようなモノを取り出した。

 それが妊娠検査キットだとわかった瞬間、杏は俺が詳しく確認しようとする間もなく、飛び込むように抱きついた。

「えっへへ……デキちゃった」

 子供ような屈託のない笑顔を浮かべてから、すりすりと頬を胸へ寄せてくる杏を思わず抱き返した。

 近い内に、この家も騒がしくなりそうだ。

 

<了>

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