ガールズ&パンツァー PINK! 作:Colonel.大佐
ブリザードの愛し方
雪の降るプラウダ高校学園艦の夜。
プラウダの戦車道用格納庫にUAZを停車させる。ドアを開けて外へ出ると防寒着に身を包んだ身体でもはっきりとわかるくらいの寒さが身体を突く。新雪をぎゅうぎゅう踏みながら、格納庫のドアを開けて中へと入った。外とは違ってむんむんとした熱気であり、恐らくはプラウダ名物の焼肉パーティーかジンギスカンパーティーの催しでもしていたのだろう、楽しそうに談笑していたプラウダの戦車道受講生の少女たちが、後片付けの準備をしている。
今日はサンダース大付属高校との練習試合があり、白熱した試合を終えてきて打ち上げパーティーをする事になった、と風の便りで聞いている。状況を見る限りではその通りの事をしていたのだろう。
「おいカチューシャ、どこにいる」
俺は声を上げる。俺の声に気が付いた少女達の中から、一際小柄な少女――プラウダ高校の戦車道隊長であるカチューシャが駆けて来た。
俺の携帯に飛んできたメールの内容は「格納庫に来なさい」の一言だけ、メールの主はいつだったか所要でアドレスを交換した戦車道隊長、カチューシャその人だ。
「久しぶりデカいオッサン、用事があるから呼んだのよ」
相も変わらず無礼な言葉使い、いつもの事だ。
「デカいオッサン言うな。で、用事って?」
カチューシャは、部屋の一角をぴっと指差した。
「ノンナよ」
カチューシャが指差す先にはちょっとした人だかりが出来ていた。嬉しそうに写メを撮る少女、はしゃいでいる少女、その子たちを見て「ちょっとそのへんにしなさいよ」となだめている少女。騒ぎの中心であるノンナが何らかの他愛も無いトラブルにでも巻き込まれているのだろうか。
「何があったんだ……?」
「どうもこうも無いわよ、今日の打ち上げパーティー用に用意した飲み物の中にウォッカが入ってたのよ、それでノンナが飲んじゃってあの有様よ」
パーティー用に持ってきた長机の上に、空になったスミノフウォッカの瓶を何本も置いて、顔を真っ赤にしたノンナが突っ伏していた。「もう飲めませんカチューシャ……」とうわ言のように呟き、いまにも寝息を立てそうなくらいの勢いだ。
普段のクールな姿――それもブリザードのノンナとまで言われる少女――とはあまりにかけ離れた姿に周囲は好奇心でざわめき立っていた。
「お前あれだけ飲ませたか」
「飲ませた、じゃなくて飲んじゃったのよ」
カチューシャは心底困ったように俺を見る。
「そろそろお開きにしたいけど、私じゃノンナなんか背負って寮までは運べないし、かと言ってここに泊まらせるのも悪いし、戦車に乗せて運ぼうにもこんな時間だし……」
「じゃあ俺が送っていくよ、どうせその為に呼んだんだろ」
「話が早くて助かるわ、さすがは彼氏さん」
カチューシャがニヤニヤと笑いながら話すが、俺は半ば呆れ顔だ。
「ノンナには黙ってろよ、あいつまだ俺との関係が皆にバレてないと思ってんだから」
「はいはい、じゃ、後はよろしくねー」
カチューシャは意地悪く笑った。
プラウダ高校は雪の学園艦である。
大抵のシーズンでも雪がある学園艦で、それ故か地上に出ている建物は少なく、逆に甲板の下では構造物や重要施設が大量に設置されている。ノンナの住む学生寮は珍しく学園艦の甲板にあった。レンガ作りの古めかしそうなアパートであり、あまりのグレードの低さ故に地下に比べて入居率の低い学生寮で、部屋はほぼガラ空きだ。もちろん、監視カメラと言った大層な物はついていない。
半地下の駐車場にUAZを停め、俗称KGBの異名が名高い風紀委員にお咎めされないか心配しながらノンナに肩を貸して部屋の前まで運んでいく。
「さゆーず ねぇーるしぃー……」
若干酒臭い吐息と、すっかり半分船を漕ぎながらソビエト国歌を口ずさむノンナに呆れながらもずるずると寮の扉の前まで連れて行く。
「ノンナ……もう酒は止めといたほうがいいぞ。幾ら治外法権だからって17で酒飲んでたら普通は補導だぞ」
ダ、ダ、と生返事をされながらも、ギシギシと音のなるぼろい床をブーツで踏みながら歩く。
そもそも何で女子高生のパーティーにウォッカを仕入れる連中がいるんだバカ、という話だがここはプラウダ、かつての共産主義国家ソビエトの影が色濃く残る学園艦、酒類に関しての取り扱いがかなりガバガバなのは昔からの話である。
ノンナが何かロシア語で独り言をもらしたような気がするが、それに気にも留めず寮のドアの前まで辿り付いた。
「鍵を」
ノンナは覚束ない手でポケットから部屋の鍵を取り出す。
そういえば、いつも俺はドアの前までで部屋から先は入った事が無いんだっけ、と余計な事を考えながらカギを回してドアを開け、電気のスイッチを入れた。
初めて入るノンナの部屋は、実に殺風景だった。カーペットの上に勉強机、ベッド、本棚一つ。出入り口の近くには小奇麗に整頓されたキッチン、隣に並んだ2つのドアはトイレと風呂場。
とにかく、ノンナの靴を脱がせてベッドまで連れて行く。
「おいノンナ、大丈夫か」
ベッド上にノンナを下ろす、そのままぐったりと横になるノンナだったがやがて搾り出すように「水を……ください……」と呟いた。
暫くしてから酔いも覚めてきたのか、キッチンで注いで来た水の入ったコップを手に、ベッドに腰かけてちびちびと水を飲んでいたノンナは酔いも醒めて徐々に普段の調子に戻り始めてきた。
「すみません……ご迷惑をかけてしまって」
「いいよ別に」
隣に座り、他愛も無い会話をしつつも、どこか居心地の悪い感じの空気が漂い始める。
恋人になり始め、お互いの関係で一歩前に出たばかりとは言え、ノンナの態度はまだどこか硬い。
「ただ今日はいつに増して……その……凄かったな」
いつものノンナだったらもうっ、と言って照れる筈なのだが、思っていたような反応は返ってこない。
「酔ってしまえば、もう一歩先に踏み出せると思って……」
ノンナはそう呟くと、肩を寄せて、俺にもたれかかった。
「もっと、恋人として先の事をする、勇気が出ると思って」
「それって……」
いつもは見た事の無い、ノンナの表情に思わずドキッとする。それから、ノンナは意を決したように言う。
「私を――抱いてください」
ノンナの懇願で部屋の電気を消す。
制服のボタンを外し、上着を脱がしていく。スカートにも手をかけ、するりと下ろす。飾り気のない地味なベージュのブラとショーツが目に入る。恥じらうノンナを尻目に、ブラのホックに手をかけて少し苦戦しながらも外す。ブラを下ろした瞬間、目を見張るほどの大きな乳房が顕になった。
「あまり……じろじろ見ないで下さい」
そう懇願するノンナであったが「綺麗だよ」と呟き、ショーツに指をかけ、そのまま一度に引き摺り下ろした。
片足を上げさせて、引っかかったショーツを取り除くと、ノンナの一糸纏わぬ姿が顕になる。
窓から漏れる雪明りでもはっきりとわかるほど日本人離れした白い肌と惚れ惚れするような身体のライン、その肌に触れるたびにノンナの体がぴくりと僅かに反応する。後ろからその肌に指先を滑らせ、ノンナの感触を確かめていく。
ベッドの上に腰掛けた俺の上へ座らせ、背中からノンナの身体を堪能していく。
手の平に収まりきれない程に、たわわに実る乳房を掴む。んっ、とノンナが微かに声を漏らした。
柔らかさと弾力のある手触りを楽しみながらも、もう片方の手はノンナのお腹から下腹部へ向けて下がって行く。へそのさらに下、整えられ薄っすらと生える茂みに手が触れたあたりでノンナの身体が一瞬だけ強張る。だが、その強張りは一瞬だけで、やがて全てを受け入れる。
茂みの下にある、ノンナの秘部に指先をあてがう。まだ濡れず、受け入れる準備の出来ていないそこの感触を確かめてから、指先で陰唇を、その上からゆっくりと愛撫していく。
「んっ……そこはっ……んんっ」
始めた誰かにそこを触られる事を許したであろうノンナは、その感触に微かに声を漏らす。
その間も、もう片方の手はノンナの胸を責ながらも、ノンナの髪の中へ鼻先をうずめる。
微かに残ったシャンプーと、汗の香りが鼻腔を刺激する。その香りを楽しみながらも、指先はノンナの秘部を蹂躙していく。
「んんっ……はっ……んっ……」
ノンナが声をもらし始める。汗とも尿とも違う液体が指先に伝わり始める、指を這わせたり擦ったりしながら、ついにその入り口から中へと指先を入れていく。
「んんっ!」
びくり、とノンナの身体が一段と強く反応する。指先は何の抵抗もなくノンナの中へと入り込む。肌よりも一際熱く、包み込むように指を締めようとするその中で指を動かし、ゆっくりと抽送を繰り返していく。
動きがある度にノンナの切なげな喘ぎ声は数を増していく。身体が熱を帯び始め、息遣いも早くなって行く。
抽送のスピードを速めながらも、指先でノンナの“感じる”部分を責め立てる。
「あっ、んんっ……そこっ……だめです…っ」
ノンナの懇願と共にスピードを速める。すでに蜜で溢れたそこを責められ、その乳房も責められたノンナは、強い刺激によって絶頂に迎えられていく。
「あっ、ああっ、ああっ、んうぅっ!!!」
声にならない声を押し殺しながらも、ノンナの身体はピクピクと震える。絶頂を迎えたノンナの強張った身体は、少しして弛緩し、どっと俺の身体へともたれかかる。
徐々に荒くなっていく呼吸。ノンナはそれから顔を俺に向けて、物欲しげな顔で尋ねる。
「これで……終わりではないですよね……」
これから先、自分を少女から女にするという“行為”についての最終確認。
「……本当にいいのか、俺で」
情けない言葉を思わず漏らしてしまうが、ノンナはこくり、と頷いた。
「はい……お願いします、私を、女にしてください」
ノンナはベッドの上で仰向けになる。
見れば見るほど、情欲をそそるような体つき。そして、普段はクールでそれこそブリザードの、という二つなまで持つ普段の彼女とは想像もできない姿。ノンナの顔には朱色がさし、恥じらいながらも、ねだるような気持ちと緊張の混じった表情でこちらを見返している。
ノンナの上に跨りながらも、こちらも身体を隠す最後の1枚となったパンツを脱ぎ取る。
起立し、硬くそそり立つそれを見たノンナがはっと息を呑んだ。
ノンナの両太ももを持ち上げ、正常位の姿勢を取る。開かれた太ももの付け根、さらにその前、指を受け入れたそこは、すでに男のモノを受け入れる準備を終えたかのように濡れていた。
先端をゆっくりと陰唇に這わせる。ノンナは目を閉じて、始めて男を受け入れようとする。
「おねがい――します」
ノンナの声に呼応するように、あてがった先端はノンナの膣口を押し広げるように、ノンナの膣内を蹂躙し、純潔を奪い取った。
「んんっ……!うぅん……!」
声にならない声を上げて、ノンナの身体が強張る。
「大丈夫か」
身体を気遣いながらも、ノンナの頬をそっと撫でる。目の端にうっすらと涙の玉を浮かべながらも、ノンナがその手を撫で返す。
「はい…っ…大丈夫ですから……」
精一杯の笑顔を浮かべるノンナがたまらなく愛おしい。
そのまま口付けを交わす。小鳥が啄ばような口付けをしてから、腰を動かし、モノをゆっくりとノンナの奥底へと突き進める。
指とは比べ物にならない異物感、そして初めての痛みに耐えていたノンナも、次第にモノを受け止めていく。
先端がノンナの奥へと当たり、深く繋がる。
ノンナの荒い呼吸と、温風を送る古ぼけた空調機の音だけが部屋の中に響く。
「動くぞ」
そう伝えると、腰を動かし、ゆっくりと抽送を始める。
動かすたびに、苦しげな声を漏らすノンナだったが、やがてその声は刺激を感じている嬌声へと変わっていく。
「んっ……んうっ……あっ……ん」
切なげに上げられる声を聞きながら、ノンナの指先がこちらの手を求める。それを握り返し、指を絡めながらがっちりと掴む。
突く度にリズミカルに揺れる乳房と、初めての感覚に蕩けはじめたノンナの表情が劣情をさらに駆り立て、ペースを上げていく。
抽送のペースを上げ、肉がぶつかる音と結合部から漏れる淫らな水音が響く。
「ああっ、んんっ、んうっ!あっ!!」
激しく求められたノンナもまた、それに反応してモノを膣内で締めていく。包み込まれ、締め付けられる度に情欲の塊を吐き出そうになるが、堪えるように腰を動かし続ける。
ささやかに揺れていた乳房もまた、激しく上下に揺れる。ノンナの嬌声が部屋の中に響く。
「私っ……もうっ……そろそろっ……」
込み上げてくる快楽の波にノンナが声を上げる。
モノもすでにはちきれんばかりに怒張し、身体の奥から込みあがった快楽の波が一気に駆け上ろうとする。
「ノンナっ……!ノンナっ!!」
爆発するかのように情欲の塊をノンナの膣内へと放出する。ノンナもまた絶頂に導かれ、精液を吸い上げようとするように膣内でモノを咥えこんだ。
「んんんっ……んぅぅ~……!!!」
声を押し殺しながらも、ノンナも初めての感覚に身体をよじらせる。
絶頂が終わり、ぐったりとその身をベッドの上へ預けたノンナからモノを引き抜いた。愛液と破瓜の血と、ノンナの膣内に吐き出した精液が混ざった液体が、どろりと筋になってシーツを汚していく。
荒い呼吸を繰り返しながら、ノンナは蕩けた顔で俺の身体を抱き寄せる。
求め合うように、今度は互いの舌をからめるような深い口付けを交わした。
翌朝。汚れたシーツを洗濯機にかけ、シャワーを浴びてからノンナと学生寮を出た。
昨晩のせいか、ノンナは歩調が少しぎこちない。大丈夫か?と尋ねるとノンナは「大丈夫です」と答えて、駐車場に停めたUAZに乗り込んだ。
「……昨晩の事はカチューシャにも、他の皆にも他言無用ですからね」
と、乗り込んでシートベルトをつけながら、ノンナが顔を僅かに赤らめて言う。わかってるよ、と言いながらも俺はエンジンをかける。プラウダにしては珍しく今日は快晴、溶けかかった雪を踏みしめながら車をプラウダの戦車道格納庫へと走らせた。
しばらくして車は目的地へ到着し、車を駐車場に停め、ノンナと一緒に格納庫まで歩く。
格納庫の前にはすでに戦車道の受講者たちが集まっていた。その人ごみの中から一際目立つシルエットがこちらへとやってくる。
「おはようノンナ!」
1年生の子――確か名前はニーナちゃんだったか――に肩車されながらいつもの制服ではなく自慢の専用パンツァージャケットとメットに身を包んだカチューシャが俺とノンナを出迎える。
「おはようございます、カチューシャ」
ノンナはいつもと変わらぬ顔と声で答える。
「昨日は大変だったんだから、もうあまりお酒で無茶はしないでよ」
「すみません」
頭を下げるノンナだったが、カチューシャはそれからにひひと笑って俺の顔を見た。
「それから……“昨晩はお楽しみ”だったわね、彼氏さん♪」
カチューシャの不意打ち、こいつもこの程度のジョークを言うようになったか。そして、ノンナの表情が僅かに変わった。
「何の話ですかカチュ……」
「まあな」
ノンナの言葉を遮るように答える。いつもの無表情を決め込もうとしていたノンナの顔が、茹でられたカニのようにポンと赤くなる。
「っ――――!」
声にならない抗議の声を上げるノンナを尻目に、当の問いを投げかけたカチューシャ本人は興味津々な態度にシフトしていく。
「えっ、まさかホントに!?ホントにノンナと……!」
「ホ、ホントだべか!?」
下のニーナちゃんも目を丸くする。
黙ってノンナの肩を抱いて引き寄せる、いつものように抗議の声と冷たい顔をするわけでもなく、観念したかのようにノンナは口元に薄い笑みを浮かべて、目を瞑ってから顔を近づける。
口付けと、カチューシャとニーナちゃんの黄色い声が殆ど同時に重なった。
<了>