※この作品はR-18です。

迷宮資源で奴隷娘とハーレムを   作:prime67

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春の64日


101.辺境伯家からの褒美

昨日は『スパルタクス団』との対人戦をやり興奮していたからか、なかなか夜伽が治まらずに激しくなってしまった。

 

色魔ジョブで”精力増強”のスキルを有効にし、ソフィア・フレイヤ・イリス・アフロディアの4人を2回づつ楽しんだ。

 

遊び人にも”精力増強”のスキルを付け、精力増強*2で一段大きくなった物でエゲリアの中にも出している。最後にアルフリーダも抱いた時には既に空っぽで、流石のアルフリーダの名器でも遅漏になってしまう。一段大きくなった物で最奥を20分も突き続け、アルフリーダは痙攣して意識を飛ばしてしまった。彼女の身体に負担をかけてしまい、まだまだ未熟者だ、反省しなくては。

 

 

そして今朝は、ユリアとヴァニーユで目覚めている。最初に起きたヴァニーユが、ほむらの銅剣で火炎剣のスキルを発動して湯を作り、熱いタオルで息子を包んでくれた。朝立ちはカチカチで、二人は舌で舐め上げ始める。

 

「ヴァニーユは上手だね。素敵な性奴隷を買えて、本当に幸せだよ。」

 

「ご主人様、ヴァニーユは繁殖の奴隷ですから、昨夜の極太のも受け入れますよ。臨月になったら、『お迎え棒』として毎日突っ込んで下さいね。安産になりますから。」

 

「え〜、あんな大きいのユリアは無理かも、産まれちゃうよ。でも旦那様の極太でも子供の頭よりは細いし、出産前に『お迎え棒』で広げとけば痛いのがマシになるかも・・。」

 

「ご主人様、昨夜はアルフリーダの人生で一番良かったです。もっと長い時間耐えられる身体になりますから、またやって下さいね。」

 

アルフリーダの喘ぎ鳴きを思い出しながら、ユリアに指を入れ、最後はヴァニーユが乳首で擦り上げ抜いてくれている。女性11人で内2人が妊婦、ハーレムの維持には公平に出すのも大事だろう。人数的には、この辺が限界かもしれない。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

何時もより遅くなったが、日課の早朝の迷宮に、いつものメンバーで出かける。

明日は帝都の高級服屋に納品に行く日だ。ウサギの毛皮は村人からの供給で賄える体制になったものの、ウサギの肉は我々で集めねばならない。

 

「エゲリア、昨夜は無茶をしちゃったけど、迷宮での戦闘は大丈夫? 」

 

「奥イキが連続で来るのって最高なんですけど、昨夜は腰が抜けちゃいました。凶悪なの毎日は身体が保ちませんけど、3日に1度くらいならエゲリアは耐えられます。今でも旦那様のが股に入ってる感触が抜けませんが、戦闘に支障はありません。」

 

ソマーラの34階層に、ラピッドラビットを狩りにワープで出る。34階層には、33階層のケープカープと32階層のグミスライムも混ざるので、遊び人には火魔法をセットする。

 

メテオクラッシュ!

ファイヤーストーム!

バーンストーム!

バーンストーム!

 

ボーナス魔法のメテオクラッシュは、火属性and土属性のダメージを与える全体攻撃魔法で、ファイヤーストーム6発分以上、中級魔法のバーンストームだと3発分以上の威力があると推定している。消費MPが膨大だから毎回撃つのは厳しいものの、メテオクラッシュを加えた魔法四連射の火力密度は圧倒的だ。魔法の斉射で、火魔法が弱点のケープカープとグミスライムは消えた。

 

あっという間に魔物は消えウサギの肉が貯まっていくものの、やはり、魔法四連射を毎回撃つにはMP回復が間に合わない。メテオクラッシュを常用するのは無理があるな。

 

「ご主人様、ついでです、バニーグローを狩りにボス部屋にも入りますね。ドロップ品のハイヒールは、アフロディアの分も欲しいですから。あの子、スリムな長身ですから、きっとハイヒールが似合いますよ。」

 

バニーグローは”魅了”の魔法を放つ魔物なので、女性だけのパーティで入るのがセオリーと、数日前にソフィアから習っている。イリス・フレイヤ・エゲリア・ソフィア・ノラの5人でボス部屋に突入し、ご主人様は待機部屋で留守番する。

 

 

10分程でソフィア達がダンジョンウォークで戻り、ドロップした底の赤いハイヒールは、ノラが手に持っていた。

 

鑑定!

脚装備:ハイヒール(空き)

 

「やった。イリス、(空き)スロットが付きのハイヒールがドロップしてるよ。防御力に不安はあるけど、アフロディアには”魔法使い”用の装備品として、後日に試させてみよう。英雄ジョブで近接戦闘をさせる時は、防御力の高いサイハイブーツに履き替える運用かな。」

 

「あの、ご主人様、ソフィア・ミラ・イリスの3人とも、アイテムボックスのやり繰りが限界に近付いてます。腐らないドロップ品は物置きに出しちゃってますが、それでも空き空間の種類に余裕が無くて・・。ハイヒールは入りませんでした。」

 

イリスの槌とノラの槍と自分のダマスカスステッキは、街中だとアイテムボックスに入れている。1個でもアイテムボックスの枠は1種類ずつ消費するんだよなぁ。探索者Lv45のアイテムボックスは45種類×45個、鍛治師のアイテムボックスは10種類×10個の固定だ。貴重品のスキル結晶や金貨・銀貨も入れるし、階層が上がってドロップ品の種類も増えている。ミラを探索者にしたものの、早くも容量の限界が見えている。

 

さて、どうするかな。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

朝食に帰宅すると、パンとシチューと温野菜がテーブルに並んでいる。

手洗いを済ませ朝食を始めた後、アイテムボックスの不足について、情報共有も兼ねて話題に出してみた。

 

「それなら、ヴァニーユに全員分の皮の小袋を縫ってもらいましょう。銀貨はアイテムボックスに収納しないで皆で分けて持つんです。銀貨を入れた皮袋は首から下げて胸の谷間に入れとけば、盗まれずに安心ですよ。」

 

アルフリーダの提案は、ソフィア・エマ・ミラ・アフロディアの顔色を変えた。が、気付かないフリだ。乳の価値は大きさよりも感度だし、貧乳はステータスって格言は至高だよ。

 

「そうだね、今は銀貨をアイテムボックスの外に出すことで誤魔化そう。そう遠くない将来に”博徒”を取れるから、その後は自分も探索者を育てて冒険者にするよ。ソフィアもミラも、まだ探索者のLvは上がる。もうしばらくは、何とかなるかな。」

 

 

あれ、ソフィアとアルフリーダの二人に左右から迫られてる。胸の谷間に銀貨の入った皮袋を収納する話じゃないよな。

 

「ご主人様、午後からは辺境伯家の帝都事務所に行きませんか? ご主人様は『スパルタクス団』の捕虜を取った武功がありますから、辺境伯家は褒美を出さなければなりません。辺境伯の爵位を持つ大貴族の面目は、我々の側が忖度しないとマズイですよ。ご主人様が褒美を受け取らないと、貴族の矜持を傷つけることになるんです。アーデルハイトさんなら盗賊の拷問尋問も終えてるでしょうから、早めに行った方が良いですよ。」

 

どうやら真面目な話の様子だ。確か、中国の封建制度は血縁関係を基盤にしてて、ヨーロッパの封建制度は土地に付随する利権を介した主従契約だった。日本の『ご恩と奉公』は、権威による領地の公的承認だ。この世界の貴族の主たる存在意義は迷宮討伐で、庇護下に入ると迷宮や盗賊などの外敵脅威から守ってもらえる。力こそ正義の社会なら、むしろ辺境伯家は悠然と構えるのでは・・、無理かな?

 

「ソフィアの言う通りです。ご主人様は貴族の庇護を必要としない自由民ですから、主従関係はありません。だから辺境伯家にしてみれば、ご主人様に褒美という名目で利益供与することでしか関係を維持する手段がないんです。彼らは、借りが溜まって焦ってると思いますから、真摯に対応しないと、次に何が来るか怖いですよ。」

 

「なるほど、ソフィアとアルフリーダの懸念は理解した。それじゃ午後から、辺境伯家の帝都事務所を訪ねようか。褒美の件は任せるから、面倒が少ない方向で話を纏めて。客観的には”辺境伯家の息のかかった者”に見えるんだろうけど、ウチは貴族の庇護が不可欠じゃないから、一定の距離は取りたいんだ。相互扶助なら良いけど、貴族に使い潰されるのは嫌じゃん。」

 

「了解です、ご主人様。ソフィアも元伯爵家の一番奴隷ですから、貴族家との落とし所はお任せ下さい。その辺もふまえて、アーデルハイトさんと話します!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

朝食後のお茶を嗜んだ後、ベイルの35階層に”芋虫のスキル結晶”を狙いに行く。ミスリルスレッドも欲しいので、午前中の迷宮はシルバーキャタピラーのボス周回をする。まあ、コツコツ作業になりそうだ。

 

しかし幸運にも、割と早めに”芋虫のスキル結晶”が落ちたので、そそくさと迷宮探索を切り上げる。

 

 

お出かけ前に風呂に入り汗を流したいので、服をリビングで脱ぎ、手拭いと石鹸を持って露天風呂までワープで2往復する。が、ノラは生理が来たので、留守番して昼食を作っておくそうだ。

 

お湯張りはバーンウォール& アクアウォールの『重ねがけ』だが、今日はアフロディアのウォーターウォールも発動させてみた。これだと少し”ぬる湯”になったが、女の娘達が交代で、”ほむらの銅剣”を手に取る。

 

「呼びかけたるは我が心、感じ現る剣の意思 奔流、火炎剣!」

「呼びかけたるは我が心、感じ現る剣の意思 奔流、火炎剣!」

「呼びかけたるは我が心、感じ現る剣の意思 奔流、火炎剣!」

 

エマ・ミラ・ヴァニーユが順番に詠唱し、露天風呂を適度な温度まで”ほむらの銅剣”で加熱する。

結果的にお湯張りの時間は半分近くに短縮できた。日々是改善は大切だね。

 

 

女性達は髪を洗い始めたが、ご主人様は一番奴隷のイリスを洗っている。種族特性なのか、イリスの絹のように細い髪の毛や陰毛を触るのは、割とお気に入りだ。

 

「ご主人様、辺境伯家の帝都事務所に行くメンバーは誰にしましょう?」

 

「今日は政治的な話だけだから、大人だけで行こうか。アルフリーダ・ソフィア・イリスの3人が同行して。」

 

「了解です、ご主人様。他の子達はヴァニーユを手伝って、エプロンを仕上げさせますね。台所用と寝室用、2種類づつ作らせます。」

 

後の予定が詰まっているので、ヴァニーユの『侍女の嗜み』は我慢したが、前を洗う”ついで”に、手でサクッと抜いてくれた。

 

「ヴァニーユは気が利くし上手だね。まだ18歳なのに、できた女で素敵だよ。」

 

「繁殖で育った女ですから、子供の頃から奴隷メイドの教育を受けてますもん。ご主人様の種を搾り取るのは、ハニトラ対策の基本です。」

 

湯船で暖まるのもソコソコに、帰宅もワープ2往復だ。さて、軽く昼食を取ってから、帝都まで出向くか。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

辺境伯家の帝都事務所の重厚なドアノッカーを、アルフリーダが叩いて来訪を知らせる。ドアを開けたのは、アルフリーダが出向した時に顔見知りになった使用人らしく、我々を招き入れ、奥へアーデルハイトを呼び戻った。

 

 

「こんにちは、アーデルハイトさん。差し入れに、今年最後のアスパラガスを持って来た。今年は、例年より遅くまで生えたらしいよ。」

 

「あらマモル様、待ってたわ。『スパルタクス団』の件は上手く儲かりそうよ。さあ、入って。ベルガーも居るから、チャチャっと打ち合わせしましょう。」

 

辺境伯家の皆さん、疲れた顔をしてるな。人が増えてるけど、ベルガーもアーデルハイトも24時間働く系のタイプだからなぁ。しかし、ブラック労働なんて言葉が存在しない世界なのに、増員してるんだからベルガーは優しい。

 

「おお、マモル殿ではないか。『スパルタクス団』の捕虜じゃがの、昨日連行してすぐ、アーデルハイトが拠点の情報を吐かせたぞ。それでの、用済みの盗賊は帝国騎士団に売ってやった。さらにクーラタルの領主にも打診してみたら情報を欲しがっての、午前中に会いに行ったわ。西にはクーラタル傘下の小貴族がいるから、庇護の義務を果たさねば面目が立たぬのだろうよ。」

 

「流石はベルガー殿、仕事が早い。昨日の合戦で弱った所に騎士団が二つも介入すれば、『スパルタクス団』も四散するでしょう。これで一安心ですよ。」

 

「それでの、帝国騎士団もクーラタルの領主も、情報の対価に武器庫を開きおった。見てくれ、マモル殿、山分けにしようぞ!」

 

ベルガーの笑みは、大貴族の一族郎党と言うより、経営者のそれに近いな。執事のセバスチャンが進み出て、アイテムボックスから何やら取り出す。

 

鑑定!

武器:聖槍

武器:聖銀のプレートメイル(空き)(空き)(空き)(空き)(空き)

 

 

「ベルガー殿、この輝きはミスリル(=聖銀)ですよね。捕虜の盗賊の持ってた情報でここまでの対価を引き出すとは、素晴らしい仕事です。若輩者の私達では、遠く及びません。流石ですね。」

 

「なに、我は同行しただけで、ほとんどアーデルハイトの仕事じゃよ。それに、捕虜を取りに行ったのはマモル殿のパーティで、我らは戦果の手伝いをしたにすぎぬ。まあ、かなり楽しませてもらったの。」

 

「マモル様、なんなら二つとも持ってく? 辺境伯家としては、この辺でマモル様からの借りを清算しときたいの。褒美をケチる家なんて噂が出ちゃうと、マズイのよね。」

 

聖銀のプレートメイルは、空きスロットが五つも付いてるお宝だ。オークションでも見たことない希少品を取って来るとは、偶然にしてもベルガーは引きが強い。空きスロット無しの聖槍は不要だな。『ミスリル素材を独り占めにするのは流石に欲張り過ぎ』とか言っとけば、他の褒美に変更してもらうのを不自然には思われないだろ。イリス達には、アイコンタクトが通じると思いたい。

 

「ベルガー殿、アーデルハイトさん、無作法者ゆえ配慮が足りずに申し訳なかったです。ミスリル素材の装備品はプレートメイルだけ頂戴したいと思いますから、聖槍は騎士団で使って下さい。イリス、アルフリーダ、ソフィア、詳細はアーデルハイトさんと話し合ってくれ。」

 

「え〜と、ご主人様、ミスリル以上の装備品を製造可能なのは、鍛治師の上位ジョブの隻眼だけなんです。なので、スキル結晶の融合に失敗して装備品が素材に分解しちゃうと、ミスリル以上だと鍛治師では元に戻せません。一方で、隻眼に転職できるまで経験を積んだドワーフは極めて稀な存在です。それ故、スキル結晶が融合されたミスリル以上の装備品は、家宝レベルで希少なんです。」

 

「あら、ソフィアも良く知ってるじゃない。マモル様、という事だから、間違ってもイリスに融合をやらせちゃ駄目よ。聖銀のプレートメイルへの融合一発勝負なんて、想像しただけでプレッシャーが物凄いもん、いくら何でもイリスが可哀想だし潰れちゃうわ。」

 

「・・・・・。」

 

うん? ソフィアに見つめられてる、何が言いたいんだ? イリスのスキル結晶の融合が100%成功するのは、ソフィアも十分に承知してるのに。

 

あ、防具商人の存在か。聖銀のプレートメイルなんて稀少な装備品、見たら防具鑑定したくなるのが人情だ。スキル結晶を融合した防具を作っちゃうと、万が一バレた時、一緒にいるドワーフのイリスが隻眼だと誤解されかねない。隻眼は金のなる木だから、イリスを拉致ろうとする輩が寄って来る可能性か。相手が辺境伯のパーティ並みの実力だったら、今の我々では勝てないわ。

 

(空き)スロット5つ付いた聖銀のプレートメイルは惜しいが・・、う〜ん、こりゃ、今は我慢かな。

 

「アーデルハイトさん、鍛治師の修行も兼ねて、イリスには積極的に融合をやらせる方針だったんだ。でもまだウチのパーティでは、聖銀のプレートメイルを扱うのは早いかもね。アーデルハイトさん、両方ともザビルの騎士団で有効活用してください。ウチは、イリスの修行に使える迷宮素材を頂いた方が嬉しいですよ。」

 

よし、ソフィアの口角が上がったぞ。正解を引けたみたいだ。後で、ご褒美をあげなきゃな。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ウチの女性達がアーデルハイトと褒美の話をしている間、ベルガーと二人で白ワインを開け、茹でたアスパラガスを摘む。さて、ここからが外交の本番って奴かな。

 

「それにしても、マモル殿は末恐ろしいの。その若さと釣り合っておらん見識が、不思議でならん。大貴族家に生まれておれば、どうなっていたかの?」

 

「それはベルガー殿の買い被りです。私には貴族の資質がありませんから、勘当されるか、暗殺でもされているでしょう。」

 

「相変わらず、マモル殿は謙虚よの。普通の冒険者は、自分の力を過信するのだがのう。それはそうと、『スパルタクス団』が四散した後、帝国はどうなると思う?」

 

う〜ん、政治の話は避けたいが、仕方ないか。辺境伯家の政治はベルガーの主たる任務だろう。

 

「今回の件で疲弊した帝都西方は、統治を回復させるのに並々ならぬ苦労があるでしょう。この世界の主たる脅威は迷宮なのに、肝心の迷宮に入る現場戦力が、『スパルタクス団』の一件で失われているのが痛いですよね。」

 

「大局では、人類が損をして迷宮が得をしているの。元々、帝都西方は中小貴族領主が多い地域ゆえ、未討伐の迷宮も多いのだ。迷宮の拡大で土地を放棄する、負のスパイラルが加速しそうじゃな。マモル殿、どうすれば人類は迷宮から解放されるのだろうか?」

 

「手間隙のかかる地道な話ですが、生産力を上げて人口を増やし、増やした人口を戦力にして迷宮討伐に投入するしか思い付きません。あるいは、固定で想像を絶する強力な武器が得られた時ですかね。それでも、討伐不可能な階層まで育った迷宮は成長を続けます。結局の所、迷宮を管理し続けるしか人類の選択肢はないと思ってます。」

 

最上位種の魔物が出るのは67階層のボス部屋からだから、ウチのパーティなら今の流れでも66階層までは突破すると思う。おそらく100年前のミチオ君達のパーティも通った道だろう。戦力的に迷宮討伐しまくったんだろうが、迷宮を根絶やしにするのは無理だった。今は帝国解放会も崩壊しているので、ミチオ君の時代より条件は悪化している。

 

「やはり、マモル殿もそう思うのか。今となっては、迷宮からの解放は無理筋よの。その考えに辿り着いたのも、我らは全盛期を過ぎてからでの、マモル殿より大分遅かったわ。」

 

100年前のミチオ君達の迷宮討伐は、話が後世に伝わって無いのだろうか? セリーが自身の著書『鍛治とスキルと迷宮について』に何か書き残してそうだが、帝都の図書館では紛失しているっぽく見つからない。ミチオ君の一族郎党が子孫を残していれば、伝来している可能性はあるけど・・。先々は、調査すべきだろうなぁ。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ベルガーと二人で白ワインを一本空けた頃、アーデルハイト達4人が褒美の件を合意し、報告会となる。聖銀の装備品を辞退したからソコソコの物が貰えるとは思ってた。しかし、彼女達が合意した内容は想像以上だった。

 

第1項:スキル結晶20個(@5,000*20=10万ナール相当)

第2項:ドープ薬5個(@8,000 *5=4万ナール相当)

第3項:カメリアオイル60個(@500 *60=3万ナール相当)

第4項:マモルモノベにアーデルハイトとヒルデガルドが相続される際、同時に二人が身に付けている装備品一式も贈与する。

第5項:辺境伯家は『迷宮の淑女』商会に、ザビルの街への出店店舗を提供する。

 

 

 

「ご主人様、第1項のスキル結晶20個の内訳は、以下の通りでアーデルハイトさんと合意しています。」

 

【スキル結晶】

コボルト:6個

コウモリ(回避)4個

ハチ(ダメージ増進)4個

人魚(水属性)3個

灌木(麻痺)1個

サイクロプス(攻撃力)1個

スライム(物理ダメージ軽減)1個

 

「マモル様、イリスは良い所を突くのよ。希少性が高いスキル結晶がサイクロプスとスライムの二つだけなら、騎士団にある在庫で用意できると思う。ドラゴンのスキル結晶とか欲しいと言われても、無理なのよね。引き渡しの用意しとくから、近いうちにザビルの町に遊びに来て。」

 

「あの、アーデルハイトさん、第2項のドープ薬って飲み過ぎても意味無いって聞きますけど・・。」

 

「ザビル騎士団でも25年前からデータを取ってるけど、ドープ薬は3個までなら、自力でレベル上げした者との差が生じないのが確実よ。ウチの騎士団だと、探索者Lv47でドープ薬3個飲んで冒険者に転職する者が多いかな。4個でも問題無さそうだけど、サンプル数が少なくて断言するには弱いのよ。」

 

貴重な情報をもらった。ソフィアが他人事の顔をしてるが、あと一つで探索者Lv47だ。使わない手は無い。

 

「それで、アーデルハイトさん、第3項のカメリアオイル60個ってのは・・?」

 

「カメリアオイルを原料に最高級石鹸を作るって、アルフリーダから聞いたわ。材料のカメリアオイルはウチの騎士団で集めさせるから、いくらでも供給する。私にも、最高級石鹸を回してね。うふふ、帝都でも入手できない高品質の石鹸なんて、凄く楽しみだわ。」

 

「ベルガー殿、第4項の死後相続の時の話ですが、アーデルハイトさんやヒルデガルドさんの装備品なら相当に高価では? お身内の方々が良い顔をしないでしょうに。」

 

「何を言うマモル殿、愛する一番奴隷を装備品無しで放り出すなど考えられん。可能なら、持参金も付けて送り出したいくらいだぞ。」

 

「流石はベルガー様でございます。ソフィアも亡きブルーノ伯爵から”頑強の指輪”を私的に頂いていて、相続された若様に纏め売りに出された時は、膣の中に隠して持ち出しました。主人のマモルからも、『頑強の指輪はソフィアの私物で、亡きブルーノ伯爵との思い出と共に大事にするように。』と仰せつかっております。」

 

「なんと、それは素晴らしく含蓄のある話ではないか。ソフィア殿、教えてもらい感謝するぞ。一番奴隷への寵愛で、我らがブルーノ伯爵に遅れを取る訳にはいかぬ。これは、我が主人にも報告せねばならぬ話よの。マモル殿、問題など微塵も存在せん。文句を言う愚か者など、我が家中には不要じゃからの。」

 

辺境伯家は伯爵家より遥かに格上だから、貴族の矜持ってやつかな? それとも、アーデルハイトとヒルデガルドの肩身が狭くなると思うのが貴族の思考か? いや、その辺を考慮した上で、ソフィアとアーデルハイトが握りを入れたプロレスかも。

 

 

「アーデルハイトさん、最後の第5項、ザビルへの出店って何ですか?」

 

「ふふふ、良いでしょ。きっとこれが一番儲かるわよ。あ、物件はウチで用意して無償貸与するわ。良い場所を確保するから、少し待っててね。」

 

「ご主人様、アルフリーダが不覚を取りました。最初にアーデルハイトさんから、『辺境伯領に移住すれば、ご主人様が支払うべき人頭税は終身免税にする。』との見え見えの罠が提案されたので、丁重にお断りしました。しかしアルフリーダが移住を断る所までが罠で、本命の店舗出店の話を断るのが難しくなり、押し込まれてしまった次第です。申し訳ありません。」

 

「あら、罠なんて人聞きが悪い。マモル様の拠点が二つあれば、アルフリーダならスプレッドを取って大儲けするでしょ。東方からの産物の入手も便利になるから、きっとマモル様は喜ぶと思うの。」

 

「その代わり、アーデルハイトさんに観察されますから、手口の8割方はバレちゃうに決まってます。そんなんじゃボロ儲けも短命だし、う〜、ハメられました。」

 

ほう、ダメ元で言うだけ言ってみたアーデルハイトの攻撃が、アルフリーダのディフェンスを突破したって感じか。知ってたけど、食えない女だわ。ベルガーも笑っているし、いつものことなんだろう。

 

豊かなハーレム生活が目的だから、我が家に食糧供給してるソマーラ村の農業生産性は、普通に爆上げしたい。ザビルの町に拠点があれば、肥料にするミドリシャミセンガイの貝殻や海藻(アオサ)の安定入手ルートが作れる。東方から、新たな栽培品種を入手できるかもしれない。元の世界では、農産物の単位面積当たりの収量は諸外国の二〜三分一まで落ちて、エンゲル係数は50年前の水準まで上がり、社会全体が貧しくなったんだよ。

 

それと、この世界は金銀貨幣の実物決済する経済だ。帝都とザビルの位置関係でなら、内国為替ってマジもんの錬金術が成立するだろう。この辺の金融技術を教えたら、アルフリーダは興奮して身悶えするだろう。経済を壊さない範囲でやれば、将来の楽しみかな。

 

 

その後は事務的な話になり、明々後日(春の67日)に、ランチ会食の約束をする。サビルの騎士団事務所に昼頃に行って、当主の辺境伯から正式に褒美を受ける段取りだ。しかし、ザビルの町はクーラタルの村より『遙か東』に位置するんだよね。昼頃とは太陽が南中する時だから、当日は早く出ねば。




春の64日 午後
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