※この作品はR-18です。

迷宮資源で奴隷娘とハーレムを   作:prime67

12 / 116
春の4日




11.鍛治師

日の出の少し前で起きて、今日から朝食前にイリスと二人でベイル迷宮に行く。ユリアとエゲリアは村の仕事、アルフリーダとフレイヤは勉強と家事だ。

 

春分の日から春の1日が始まるから太陽が出てる昼間は12時間ぐらいしかない。逆に夜も12時間ぐらいあるけど、そんなに寝れない。照明の発明って人間の活動時間を大きく増やしてる。蛍雪(蛍の光窓の雪)って1,700年前の大陸の人は言ったけど、人間の目じゃ無理な比喩表現を思いついた時は嬉しかっただろう。蜜蝋が取れるようになったら、ジャンバルジャンが貰ったような燭台を作って蝋燭を大量使用しよう。

 

硬革の靴(空き)と槌(空き)は、昨日ベイルの町で買ってイリスが使う。足りない装備は村の武器庫から借りるつもりだ。ユリアとエゲリアが村の武器庫にしてる物置小屋に案内してくれた。

 

「武器庫にあった武器や防具は、前のクソ村長が全部換金して散財してしまったんです。今あるのは、先日の盗賊から鹵獲した装備だけです。マモル様のおかげで、村の防衛力が底上げできました。」

 

村長のユリアが説明してくれたが、村の武器や防具を売り飛ばしてるのが盗賊にバレたんで、襲撃されたのかもしれない。

 

鑑定!

 

一本だけ鉄の剣があったが(空き)は無い。残りは銅の剣とダガーが合わせて30本ほどだ。銅の剣(空き)が一本だけあったので、トカゲのスキル結晶を付ける用にキープだ。防具は全て皮装備だった。残ってる胴装備は皮の鎧しかなかったが、イリスはジャケットより鎧の方が好きなので問題無いと言ってる。あとは皮の帽子と皮の手袋を装備させる。しかし村民皆兵で村の防衛をするなら、今の倍は在庫しとかなきゃ数が足りないな。

 

イリスと二人で、ベイルの冒険者ギルドにワープする。

 

ベイルの迷宮は、門を出て舗装された道を森の方へ進んですぐだと冒険者ギルドで教えてくれた。城壁内と同等の道なのですぐ分かった。過去のベイルの領主が整備したのだろうか?

 

ベイルの迷宮の1階層はニードルウッドで、ブランチを落とす。鍛冶にも使うぐらい火力が強いなら、台所の燃料に使おう。火力が高品位石炭に相当するとすれば煙も少ないハズだ。薪の煙に燻られて生活するなんて嫌だし、QOLの向上は重要だ。炭の最高峰の備長炭なんて簡単には作れないぞ。アナログの最高峰なんてノウハウの塊だ。

 

「イリス、1階層の入り口から入るから、いつもやるマッピングを見せて。」

盗賊の戦利品である黒魔結晶もイリスに渡しておく。自分用にも黒魔結晶を持ってきた。

 

「はい、お任せ下さい、ご主人様!」

探索者Lv10だから1階層なら余裕あるし、得意分野は楽しいよね。

 

1匹しか出現しない魔物は、ボーナス装備のフラガラッハで一撃だから、ほぼ危険は無い。

 

「迷宮のマッピングのやり方って、誰に習ったの?」

丸めたパピルス紙のメモに、何やら独自記号らしき文字列が記されていく。

 

「ドワーフでマッピングなんてする人はいませんから、自己流です。」

羽根ペンを小さな壺に時々浸してる。歩きながら器用だ。

 

「魔物部屋の場所って、推測することは可能?」

圧倒的な火力差がある階層以外は地雷だから避けたい。

 

「地図が埋まってくるまでは何とも言いようがありませんが、不自然な空間ってありますよね。」

ああ、これ天才の類だわ。表現が難しいんだろう。メモは脳内の空間認識部位のどこかの補助なのかな?

 

「最短でボス部屋に行くのって大変なのかな?」

11階層まではボス1匹しか出てこないから、通常の魔物を探すよりボス部屋を巡回した方が効率的だし。

 

「むしろ、そういうリクエストの方が描きやすいから楽です。」

描くって、ある程度は不足情報を類推で埋めちゃうのか・・。

 

そんな会話をしながら、フラガラッハの一撃でニードルウッドを倒して進むうち、中間の小部屋に案内された。まだ2時間半だ。自分一人でソマーラの迷宮に入った時は、中間の小部屋まで4時間かかった。

 

「ここまで描ければ、ボス部屋は結構簡単に見つかりますよ。」

イリスは使える子だなぁ、半分ぐらいの時間でボス部屋まで行けるってことじゃん。

 

「イリス凄いぞ! ここまで優秀だとは思わなかった。偉いな。」

 

「ご主人様って、女奴隷に進む方向を指図されても、平気なんですか?」

 

「え、何か変なの? 探索は明らかにイリスの方が優秀なんだから普通でしょ。」 

 

「多分、普通じゃないです。でも嬉しいから変えなくて良いですよ。」

 

「よくわからないけど・・・。キリが良いので朝食に戻ろうか。」

 

「はい、ご主人様!」

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ニードルウッドのドロップ品であるブランチは、全て台所で出して燃料にする。アイテムボックスの容量が少ないうちは、小まめに整理しなきゃ直ぐに容量不足になりそうだ。

 

朝食はアルフリーダとフレイヤが作った。ベイルの市で買った焼き締めたパンを、スープでふやかして食べるのは昨日と同じだ。昨日ベイルで買い出ししたパンなので5日目のパンよりはマシだが、欧州の口に刺さったら血が出そうなバゲットより固い。野菜は村で作ってるらしい。食生活もなんとか改善したい。

 

「ユリア、ソマーラの村では朝晩の2食が一般的なのかな?」

 

「ソマーラの村と言うより、この辺りの村では1日2食が普通で、昨日のような昼の外食は例外中の例外です。」

 

貧しい村って言ってたし、街道の両側の冬小麦も今一つに見えたし、そもそも緑の革命前の小麦なんて大した反収にならないだろ。

 

「イリス、ドワーフの村ではどうだった?」

 

「基本の食事は朝晩の2食ですけど、日中は屋台も至る所に出てますから、小腹が空いたら間食するって感じです。」

江戸の街ぐらいの食生活なんだ。人間族よりドワーフの方が余裕ある生活らしい。

 

「アルフリーダ、兎人族の食べ物も人間族と同じなんだろうか? 肉は嫌いとか、魚は嫌いとかあるの?」

 

「強いお酒を好む人が少ないこと以外、食事は人間族やドワーフと同じです。魚は冒険者がフィールドウォークで運ばないと直ぐに鮮度が落ちてしまいますので、内陸部では貴族や大商人が食べる高級品です。すごく高いです。」

迷宮資源に依存した社会だから流通もダメダメなのか。米を手に入れるのも難しいのかな。

 

「・・・・・・・。」

 

食生活の改善は急務だ。タンパク質はもっと必要だし。

とりあえず、ウォーターウォールでシャワータンクに給水して迷宮に戻ろう。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

朝食の後、ベイルの迷宮の1階層の小部屋から、イリスと二人で再びボス部屋を目指した。

ここまで、他の冒険者とは出会ってない。

 

「ご主人様、この壁の向こうは魔物が湧いてる部屋だと思うので触らないで下さい。」

ああー、ミチオ君が死にそうになった部屋か。

 

「分かった、気をつける。魔物部屋の位置も明確に記録しといてくれ。全体攻撃魔法の一撃で倒せるようになったら、美味しく頂こう。」

 

「そんなこと・・。ご主人様なら可能なんですか。凄いです!」

 

結局、1時間半で1階層のボスの待機部屋まで到達してしまった。迷宮の入口からだと合計4時間でボス部屋まで到達できたことになる。

 

魔物をフラガラッハの一撃で倒せてるのも影響してはいるだろうが、イリスの空間識別能力は大いに使える。ソマーラの迷宮に冒険者や騎士団が来るのは先の話だろうから、ボス部屋巡回での待ち時間も無い。業務効率化は大好きだ!

 

次は、ボス魔物のウドウッドに挑む。初めてのボス戦なのでフラガラッハをデュランダルに入れ替えておく。念の為、MP切れで魔法が撃てなくなる事態を回避するためだ。戦士も付け、現時点での最大火力で実験だ。

 

最初にファイヤーボールを放ち、イリスが先行し、二人で左右からウドウッドを挟撃する形にする。

 

2発目の戦士のラッシュを当てた瞬間、ウドウッドは煙になってリーフを落とした。そうだ、イリスに拾われる前にリーフを確保しなければ。薬草採取士のジョブは序盤の金策になる。

 

「イリスはウドウッドに槌を当てた?」

 

「2発当てました。」

単体魔法1発+デュランダルでラッシュ2発+イリスの槌2発 =1階層のボスが沈んだ攻撃数

 

「ボスは格段に強くなるんだな。他の冒険者もこのくらい時間がかかっちゃうの?」

 

「えーと、ご主人様は普通じゃないことを自覚して下さい。イリスは6人のパーティで迷宮に入ってましたが、1階層のボスでも今の5倍ぐらい時間がかかっていました。」

 

「そうなんだ、それでも次はもう少し短縮したいな。それより最優先の目的はイリスを鍛冶師にすることだから、少し休憩してから2階層の戦闘に移行しよう。」

イリスに先導されて2階層に上がった。

 

「ご主人様、迷宮での休憩なら、魔物が出てこない小部屋か待機部屋が安全です。」

 

「ずっと迷宮に入り浸りだと気が滅入っちゃいそうだから、迷宮の外で休憩しようか。」

ダンジョンウォークを試してみると、1階層が選べる。そのまま1階層に移動して迷宮の入口から外に出た。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

木陰でステンレス水筒を出して休憩する。元の世界から持ってきたチタンコップは、イリスに持たせてお茶を注いだ。

 

「迷宮探索の休憩で温かいお茶なんて贅沢ですね。こんなに軽いコップも貴重品です。」

まあ、元の世界でもチタンのコップは普及品じゃないしね。

 

「ところで、他の冒険者を全然見かけないんだけど、迷宮ってこれが普通なの?」

 

「クーラタルの迷宮は騎士団が迷宮地図を売ってますが、ベイルの騎士団は売ってないんです。一つの迷宮に冒険者が集まり過ぎると、混雑して稼げません。でも、この辺りの冒険者は死に過ぎて人数が少ないので、地図があって安全なクーラタルの迷宮で冒険者を十分に吸収できるんです。みんなクーラタルに入ってるから見掛けないんだと思います。」

 

集客でクーラタルに負けていること、昨日行ったベイルの騎士団は問題を認識してないんだ。よっぽどになっても改革しないのは、封建制の行政でも同じなんだな。まあ他人に戦闘を見られる可能性が低いのは、むしろ好都合かもしれない。

 

戦士と薬草採取士を入れ替えて、毒消し丸を作る。リーフ1枚から25ナールが10個作れるので、序盤では効率が良い金策だ。

 

ついでに、魔法戦闘特化のジョブ構成に調整してから2階層に行こう。

BPが1足りないからワープを外して、探索者のダンジョンウォークを使うけど問題無い。

 

 

探索者Lv4、英雄Lv2、魔法使いLv2、薬草採取士Lv1、商人Lv1、色魔Lv1

 

シックススジョブ:31

武器五フラガラッハ:31

獲得経験値十倍:31

鑑定:1 ジョブ設定:1 詠唱省略:3 

キャラクター再設定:1 パーティ項目解除:1

パーティジョブ鑑定:2

 

合計:102

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

休憩を終えて、まずは1階層で魔法の実験をしてみる。

 

昨日のソマーラの1階層では、ファイヤーボール3発でスローラビットが倒れた。今の構成だと、ファイヤーボール2発とイリスの槌1発でニードルウッドが煙になった。昨日より強くなってる。

 

 

「イリス、入口まで戻って2階層に行く。魔物が2匹の時に全体攻撃魔法のファイヤーストームを3発撃ったら、突撃して、槌の一振りで一度に2体を攻撃してみてくれ。」

 

「私はやったことありませんが、ドワーフの仲間がよくやってました。出来ると思います。」

 

探索者のダンジョンウォークで2階層の入口に行く。

 

グリーンキャタピラーとニードルウッドの二体が出てきた。後ろに下がりながら魔法を放つ。グリーンキャタピラーは糸を吐かなかった。そして予想の通り、全体攻撃魔法のファイヤーストームだと3発では倒れなかった。

 

打ち合わせ通り、イリスが突撃する!

 

 

 

イリスは1回で成功させてしまった。グリーンキャタピラーとニードルウッドが煙となって消える。

 

パーティージョブ設定!

 

「おめでとうイリス、鍛冶師が取れたよ。ジョブを変えても良い?」

 

「ああぁセリー様と同じです。体が熱くなってきました。凄いです、お願いします!」

イリスのジョブを、探索者から鍛冶師Lv1に変更した。探索者のアイテムボックスは空だったようだ。

 

「アイテムボックスを開いて、グリーンキャタピラーのドロップ品の糸は入れといて。家に帰ったらミサンガを作ってみようよ。」

 

「はい! 八百(やお)千五百(ちいほ)のお宝を収めし蔵の掛け金(かけがね)のアイテムボックス オープン!」

 

「アイテムボックスは、ちゃんと10個あったかい?」

 

「大丈夫です、10個あります、ご主人様!」

 

 

ああそうか、イリスは同学年で一番背が高いと言ってたから、リーチもドワーフにしては長いから当てやすいんだ。マッピングと両立できれば、槌系の武器が向いてるかもしれない。

 

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

『パーティジョブ鑑定』を外してワープに付け替え、薬草採取士も戦士に付け替える。

 

「次は1階層のボス部屋に戻ってレベル上げするよ。イリスは鍛冶師Lv1になったばかりだから、十分に注意してね。鍛冶師のジョブには腕力中上昇の効果もあるし、いろいろ実験を続けよう。」

 

ワープでボス部屋前の待機部屋に移動、イリスを後ろにして突入する。

 

ファイヤーボールを放つ、フラガラッハでラッシュ2発、ウドウッドは煙になってリーフを落とした。

 

「さっきより、攻撃の回数が少なくなりました。」

 

「そうだね、魔法を少しだけ強くしたのと鍛冶師の腕力中上昇の効果だろうな。次は攻撃パターンを少し変えて、ボーナス装備のフラガラッハを使わないで攻撃してみる。今までで一番戦闘時間が長くなると思うから、イリスも魔物の後ろから攻撃に参加してね。」

 

「はい、ご主人様!」

鍛冶師になったんだから、腕力中上昇の効果を試してみたいよね。

 

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 

ボス部屋を出て、再度、ワープで1階層の待機部屋に戻る。

フラガラッハを収納して経験値獲得に振った設定を試してみよう。

 

シックススジョブ:31

獲得経験値十倍:31

必要経験値五分の一:15

MP回復速度五倍:15

鑑定:1 ジョブ設定:1 詠唱短縮:1 

パーティ項目解除:1 腕力上昇:4

キャラクター再設定:1 ワープ:1

 

合計:102

 

「じゃあイリスが先に突入ね。途中で追い越して僕が正面、イリスは気にせず魔物の後ろまで回り込んで挟撃して。」

 

ファイヤーボールを放って、オーバーホエルミングで加速、銅の剣のラッシュが3発入った直後にオーバーホエルミングが切れた。少し距離を取り再びファイヤーボールで燃やすと、イリスが後ろから2発入れた。接近してから再度オーバーホエルミングを唱え、銅の剣のラッシュを4発入れた所でウドウッドは煙になった。

 

「ファイヤーボール2発、銅の剣のラッシュ7発、イリスの槌2発かぁ。ちょっと時間がかかっちゃたね。もう少し改善したいな。」

 

「ご主人様、無茶苦茶なスピードです。それと、これってワンドじゃないでしょうか?」

 

鑑定!

 

「ありがとう、確かにワンドだ。こんなに早く取れるなんて運がいい。買わなくて済んで得したよ。キリが良いし、切り上げて家に帰ろうか。」

 

ボス部屋から出て、ウキウキのイリスと一緒にワープで家に帰った。

一日二食だけど、おやつに果物を出してくれないかな。





春の4日
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。