今日からユリアも、”つわり”が出るまで迷宮に入る。村の仕事はアルフリーダがエマ・ミラ・ノラの3人を率いて処理する、ある意味で業務委託だ。
ファーストジョブの探索者がLv13だと、ギリギリ5thジョブまで付けられた。本当に他に何も付けられなくなるので、ワープで5階層の入口まで飛んでから最終調整をする。アルフリーダもアイテムボックスの数を増やす為にパーティには入れっぱなしなので、探索者Lv11まで育っている。
【マモル】 ワンド 皮装備一式
足装備:硬革の靴(移動力増強)
5ジョブ(15) キャラクター再設定(1) 詠唱短縮(1)
獲得経験値二十倍(63) 必要経験値十分の一(31)
合計111
探索者Lv13:体力(小上昇)
魔法使いLv13:知力(小上昇) MP(微上昇)
英雄Lv6:腕力HP体力MP知力精神器用敏捷(中上昇)
色魔Lv5:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
僧侶LV3:精神(小上昇) MP(微上昇)
【イリス】 革の鎧
武器 :槌(空き)
腕装備:鋼鉄のガントレット(空き)(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
鍛冶師Lv8:腕力(中上昇) 体力(小上昇)
【フレイヤ】 革の手袋 木の盾
武器 :ダガー(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
剣士Lv8:腕力(小上昇) HP(微上昇)
【エゲリア】武器:鋼鉄の剣 革の帽子
足装備:皮のサイハイブーツ
淫乱Lv5:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
【ユリア】武器:鉄の剣
足装備:皮のサイハイブーツ
淫乱Lv1:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
最初に、ベイルの迷宮2階層のボス、ホワイトキャタピラーを周回する。
皮のサイハイブーツを作る素材で『皮4+絹の糸3』を使っているので、絹の糸の在庫が無くなってしまった。ボス戦周回は経験値を貯める効率が良いし、魔物も1匹しか出てこないから包囲してしまえば危険も少ない。
単体攻撃魔法を2発撃ち込み、全員で包囲し袋叩きにするいつもの戦法だ。ホワイトキャタピラーの正面がイリス、後方に回り込むのがエゲリア、右側はフレイヤ、左側にユリアだ。魔法2発を撃ち終わった後、村の武器庫から借りてきた『銅の槍』で、自分もイリスとユリアの間から攻撃参加する。と言っても、2階層のボス戦も1周4〜5分ぐらいに殲滅速度そのものが短くなっていて、槍は一撃を入れる程度の時間しか残ってない。小休止を挟んで2時間半周回した。
帰りにベイルのレストランに寄って、焼きたてのパン30個を受け取って帰る。朝食に食べよう。プチ贅沢だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
朝食で、エマ・ミラ・ノラの3人は生まれて初めて高級パンを食べたと言っている。黒いライ麦パンは膨らまないからなぁ。ソマーラの村はアルプスの山の中のハイジの家より貧しいと言うより、小麦の生産に向いてないのだろう。大麦の収穫も少ないと言っていたので酸性土壌なんだろう。遠くに見える山々は火山だったんだろうか?
朝食の後、一旦パーティ編成を解除し、エマ・ミラ・ノラの3人をパーティに入れる。
パーティージョブ設定!
「皆、エマ・ミラ・ノラが錬金術師を取れてる。村人から変更しとくよ。」
3人は少し興奮した面持ちだが、ジョブを得る意味は大きい。錬金術師は、鹸化反応が起きるタイミングで化学反応とカウントされ取れるようだ。この辺を外部、特に石鹸の既得権益を持っている商家か貴族に知られると危ない。分かっているアルフリーダに、危ないから内密にするよう村娘の教育を任せる。ユリアとエゲリアからも何やら言われているので、大丈夫だろう。
錬金術師のスキル、メッキを使える人材が3人作れたが、どう運用するかは今後の課題だ。今は村の仕事をこなすので精一杯だろう。
台所の五徳の上の鍋を確認すると、ドロっとした石鹸ができている。エマ・ミラ・ノラに再度鍋を温めさせ液状に戻し、水にコボルトソルトを限界まで溶かした食塩水を用意させ、鍋に加えてかき混ぜる。鍋をかき混ぜ続けると、塩析でグリセリンと分離した石鹸が上部に浮いてくる。固まった石鹸を網杓子ですくって、型枠に詰める。このまま4〜5日放置すれば固形石鹸が完成する。
鍋に残った液体をさらに熱して水分を蒸発させる。塩分が結晶化して沈むから、液体部分がグリセリンになる。肌の保湿剤とか、菓子類の保水剤として使えて、便秘の際の浣腸もグリセリン液だ。
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朝食後は、ソマーラの迷宮3階層のボス、ハチノスを周回する。
レベル上げと、レアドロップ品のハラミ肉が狙いだ。
戦術は2階層のボス戦と同じで、単体攻撃魔法を2発撃ち込み、全員で包囲し袋叩きにする。
ハラミ肉が3枚出た所で4階層に移動し、ボスのスパイススパイダーを周回して通常ドロップ品のペッパーを在庫確保する。ユリアも問題なく攻撃に参加しているので、10回周回した所で5階層に移動する。
5階層の魔物はニートアントが最大3匹だが、水魔法が弱点なのでウォーターストーム3発撃つと煙になる。5階層はまだ攻略してないので、イリスがマッピングを始めた。ニートアントは毒を持っているし、せっかく弱点魔法がある魔物だから、接近戦はやらずに魔法で片付ける。混ざって出てくるスパイスパイダーやミノやはウォーターストーム3発では灰にならないが、イリス、フレイヤ、エゲリア、ユリアの4人で包囲し袋叩きにする。
昼食まで探索とイリスのマッピングを続けたが、流石にMP回復速度にBPを振らないで全体攻撃魔法3発を撃ち続けると、MPの回復が間に合わない。MP吸収が付いているデュランダルを出して補給するが、BP63も必要なので経験値系の設定が犠牲になる。この辺も考えなきゃならない。
フレイヤの剣士がLv10になったが、種族固有ジョブの『闘兎』は取れてない。戦士Lv10も取っているし、デュランダルの一撃で魔物を倒すのも以前にやらせている。村の武器庫から借りてきた銅の槍も使わせてみたが、駄目だった。
「みんな、ニートアントのドロップ品『毒針』が貯まってきた。毒で魔物を倒す実験をしてみよう。暗殺者のジョブの取得条件にもなってるので、経験しておいて損は無いしね。」
そのまま1階層に移動して、スローラビット相手に実験する。知力上昇にBPを振って、スローラビットをファイヤーボール1発で倒せるBPの数値を出す。少し少ない値でファイヤーボールを撃てば、スローラビットのHPはギリギリになってる筈だ。
毒針を投げつけるが、毒に変わったかどうか判断ができない。6発投げた所でスローラビットが突然倒れた。
「魔物が毒の状態に変わると青白くなるそうだが、全く解らなかった。見分けられた人はいる?」
イリスとユリアは、黙って首を振る。
「いろはわからないけど、たおれるまえにプルプルしてました。」
フレイヤには、何やら判別出来るようだ。
「プルプルはちょっと難しいな。今度はフレイヤが投げてみて。」
知力上昇に振ったBPを、1減らしてみる。
ファイヤーボールで削った後、毒針を5回投げた所でフレイヤが手を止めた。スローラビットから距離を取る。スローラビットがバタンと倒れ煙になった。
「ご主人様、やっぱりプルプルがどくです!」
「えーと、毒になったのはフレイヤしか見分けられないようだな。次からは毒になったらフレイヤが教えて。」
「はい、ご主人様!」
イリス、エゲリア、ユリアの順に実験を続けるが、いずれも「プルプルです!」で投げるのを止めた直後、スローラビットがバタンと倒れる。フレイヤは、確実に毒の状態異常になったのを判別している。念の為、イリス、エゲリア、ユリアにも聞いてみたが、全く解らないと言う。もしかして・・。
パーティージョブ設定!
「フレイヤ、すごいぞ、やっとだ! 滅多にない種族固有ジョブ『闘兎(とうと)』が取れてる!」
やっと取れた、嬉しくてフレイヤを抱き締めてしまった。フレイヤのジョブを闘兎に変更してみる。
フレイヤ:闘兎Lv1
効果:器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)
スキル:瞬発力上昇、鋭敏、状態異常耐性ダウン
闘兎の取得ハードルは高い。戦士と剣士の両方のレベル上げに加え、毒針で魔物を倒す&一撃で魔物を倒す、の条件も必要なのではないか? 鍛冶師の取得条件と似ているが、闘兎の方がさらに厳しい条件だ。
「フレイヤ、瞬発力上昇!と念じてみて。」
淫乱のアクティブスキル『妊娠』には呪文詠唱が無かった。闘兎も同じで呪文は無いか?
「目の前に、パネルがでてきました。60からいっこずつへっていきます。」
アクティブスキルか・・。カウントダウンタイマーかな?
「フレイヤ、数がゼロになるまで、身体の動きが普段より素早くなってない?」
フレイヤが走り出す。ジャンプする。009の加速装置みたいな高機動だ。60秒間がリミットかな。オーバーホエルミングは時間の経過に干渉するプログラムだが、瞬発力上昇は時間限定で速筋を強化するプログラムっぽい。
「フレイヤ、鋭敏!と念じてみて。」
「またパネルがでてきました。120からいっこずつへっていきます。」
こっちもアクティブスキルで、効果時間2分か・・。
「フレイヤ、今までより感じることが可能な範囲が広くなってない?」
「ご主人様がドクドクしてます。あ、いまスローラビットのあたらしいのが出ました。」
我々の、早期警戒警報装置の性能が上がったようだ。
「最後にフレイヤ、状態異常耐性ダウン!と念じてみて。」
「またパネルがでてきて、ひとをえらべるみたいです。」
「ああ、それ状態異常耐性を減らす対象の生き物を選ぶパネルだろう。スローラビットを探して状態異常耐性ダウンの対象に指定してみよう。毒針で、毒状態になる確率が高くなるんじゃないかな?」
スローラビットは、状態異常耐性ダウンを使うと、毒針1〜3回で毒になった。暗殺者の状態異常確率アップは自分を強化するが、状態異常耐性ダウンは魔物の耐性を下げる効果だ。とすれば、闘兎じゃない人が投げた毒針でも同じ確率で毒になるのでは?
「なるほど、状態異常耐性ダウンを指定した魔物は毒になり易いね。次は、フレイヤが状態異常耐性ダウンを発動させた後、イリスが毒針を投げてみて。」
スローラビットは、同じく毒針1〜3回で毒になる。他人が投げても有効だ。博徒の状態異常耐性ダウンと同じかな。しかし、三つ全てがアクティブスキルなんて、兎人族でもよく解らないと言われる筈だ。そもそも、知らなければ発動できないじゃん。普通は鑑定なんか持ってない。これ、仕様ミスじゃないか?
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昼休憩に帰宅した。
村人と交換したブルーベリーのジャムを、朝焼いたばかりの高級パンに付けて食べる。ソマーラの村の周辺では、夏になると野生のブルーベリーが山ほど取れるが、砂糖が高価なのでジャムにする量にも限度があるそうだ。今年はコボルトスクロースを迷宮から調達するので、ブルーベリージャムも沢山作ろう。
アルフリーダに、フレイヤが闘兎になったことを報告した。
「闘兎そのものが極めて珍しいのに、15歳の女性の闘兎なんて・・。そんなの噂で聞いた事も有りません。ああ、どうしましょう?」
「闘兎の取得条件はほぼ判明してるので、アルフリーダも闘兎を取っておこうよ。あ、そうすると暫くアイテムボックスが無くなっちゃうね。うーん、どうしよう。アイテムボックスを持った奴隷って買えるのかな?」
「ご主人様、低ランクの探索者が、人頭税を払えなくて奴隷に売られることは珍しくありません。身分が奴隷に変更になってもジョブはそのままですから、商家では信用のおける奴隷を探索者にして、アイテムボックスを金庫として使います。」
「それじゃあ今度、『迷宮の淑女』の倉庫兼金庫として、アイテムボックスを持った奴隷を一人買うべきか・・。」
「奴隷のアルフリーダが言うのも何ですが、信頼出来る奴隷を入手するのは大変です。奴隷がアイテムボックスの中身ごと盗賊に寝返ることもありますし・・。大きな盗賊団は悪い奴隷商人を抱えていて、殉死や遺言を書き換えてしまうことも可能なんです。」
「なるほどなぁ。イリスやアルフリーダやフレイヤと出会えたのは、まさに僥倖だった訳だ。」
「あの旦那様、ユリアもエゲイラも裏切りませんよ。メロメロですから。二人とも旦那様の種で孕みますからね。」
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昼休憩の後、一旦パーティを解除し、昨日今日で新しいジョブに転職した5人をパーティに加えた。
ユリア・・・・・・淫乱Lv1
フレイヤ・・・・・闘兎Lv1
エマ・ミラ・ノラ・錬金術師Lv1
全員がLv1なので、まとめてレベル上げした方が効率的だろうし、新しいジョブのスキルを使う練習も必要だろう。エマ・ミラ・ノラの防具は、物置小屋に放り込んでいる盗賊からの鹵獲品で揃えられた。全て皮の装備品だが、入る迷宮は1階層だし、彼女達は錬金術師なのでメッキのスキルも使える。パーティ加入しているので、他人のジョブ効果も有効になっている。5人だけで入っても、ソマーラの迷宮1階層ならフレイヤもいるし全く問題ないだろう。
1階層の魔物は1匹しか出て来ないので、スローラビットを5人で包囲し、袋叩きにするのが基本戦術だ。
エマ・ミラ・ノラの仕事の代わりは、エゲイラとアルフリーダの二人で十分だとも言っている。村の仕事は元々ユリアとエゲイラの二人でやってたのは知ってるが、増えた業務はどう処理するんだろ? 家事は午前中に終わらせてるのかな? 村人向けの告知もバージョンアップするそうだ。
【告知】『迷宮の淑女』
<野菜やウサギの毛皮で交換可能品>
(*枚)は必要なウサギの毛皮の枚数
・糸(1枚)
・オリーブオイル(1枚)
・コボルトソルト2個(1枚)
・皮の靴(2枚)
・皮のミトン(2枚)
・コボルトスクロース(3枚)
・コボルトフラワー(4枚)
・皮の帽子(2枚)←new!
・ペッパー(3枚)←new!
・絹の糸(3枚) ←new!
*兎(詠唱遅延)のスキル結晶は5,000ナールで買い取ります。 ←new!
イリスは、オークションで手に入れた鍛冶師の研究ノートの読解を続ける。フレイヤの闘兎は『器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)』の効果を持っている。何か相応しい武器があれば装備させたいが、器用(中上昇)を生かせる活かせる武器って何だろう? 命中率が関係するなら飛び道具は?
フレイヤ・ユリア・エマ・ミラ・ノラの五人だけで、ソマーラの迷宮1階層に入り、レベル上げをする。エマ・ミラ・ノラの3人もパーティに入れる。獲得経験値二十倍が効くので、短時間でも効率的にレベルが上がるハズだ。パーティメンバーは最大6人なので、エゲイラ・アルフリーダ・イリスの3人をパーティから外して入れ替える。
【マモル】 ワンド
アクセサリー:決意の指輪(3)
5thジョブ(15) キャラクター再設定(1)
鑑定(1) ジョブ設定(1) パーティ項目解除(1)
獲得経験値二十倍(63)必要経験値三分の一(7)
MP回復速度五倍(15) ワープ(1) 詠唱省略(3)
合計111
探索者Lv13:体力(小上昇)
魔法使いLv13:知力(小上昇) MP(微上昇)
英雄Lv6:腕力HP体力MP知力精神器用敏捷(中上昇)
色魔Lv5:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
僧侶LV4:精神(小上昇) MP(微上昇)
【フレイヤ】 武器:ダガー(空き)
闘兎Lv1:器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)
【ユリア】 武器:鉄の剣
淫乱Lv1:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
【エマ】 武器:銅の槍
錬金術師Lv1:知力(小上昇) 器用(微上昇)
【ミラ】 武器:銅の槍
錬金術師Lv1:知力(小上昇) 器用(微上昇)
【ノラ】 武器:銅の槍
錬金術師Lv1:知力(小上昇) 器用(微上昇)
自分は他の5人とは別行動だ。ボーデの街まで一人で行ってみる。ソマーラの村 → クーラタル → ボーデ の順で、設定を少しいじっての移動する。異世界で自分一人でお出掛けするのは少々心細いので『決意の指輪』も装備して出発だ。ワープで行ける場所を増やす地味な作業だが、何事も基本は重要だ。
ボーデは、クーラタルより北に位置するハルツ公爵の居城がある街だった。100年後も同じ血筋で公爵家が続いてるかは分からないが、帝都の商人ギルドの『A・A』だったら、何か知ってる可能性があるかな。今度探ってみるか。
最終的にはハーフェンの漁村に到達し、近くの滝で神官/巫女を取るのが目標だが、少しずつ進めておきたい。
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クーラタルの冒険者ギルドの窓口で聞いてみると、ボーデ←→クーラタル便はエルフの冒険者一人でやっていて、1時間に1回のペースで出る定期便だそうだ。次の便はあと15分ぐらいで出発で、テーブルでお茶を飲んでいるエルフの冒険者を紹介してくれた。
「こんにちは、次の便でボーデまで一人お願いします。」
「はいよ、銀貨3枚の先払いだ。もうすぐ出発だから、この辺で待っててくれ。」
皮袋から銀貨3枚を渡す。一度に5人運べば銀貨15枚=1,500ナールになる。悪くない稼ぎだ。
「この時期、まだボーデは寒いですか?」
「うーん、雪はほとんど溶けてるが、その格好では少し寒いかもしれないな。まあ今日は日が照ってるから大丈夫だろう。」
「こんな盗賊が跋扈するご時世ですが、ハルツ公爵領は平和で良いですよね。」
「そりゃな、先先代のハルツ公爵夫人が、ペルマスクとの交易路を開いたのが大きかった。なにせペルマスクは職人の都市国家で、冒険者が少ない。タルエムの木と琥珀がバンバン売れるのに、ペルマスクに運ぶのは全てハルツ公領の冒険者が独占供給だ。帰りの荷に鏡を仕入れて帝都で転売すれば倍になるし、ハルツ公爵領のタルエムの木で鏡に枠を付けたら高級贈答品だ。交易で稼いだ金で装備を充実させて、エルフ領内の迷宮は全て攻略に成功した。一度こうなったら、もう好循環だな。今ではハルツ騎士団で討伐する迷宮が足りないから、騎士経験を積ませる目的も兼ねて、周辺領主の迷宮攻略を手伝ってるよ。」
そうだよなぁ。ハルツ公爵の城の武器庫にはオリハルコンの剣がゴロゴロしてたし、ゴスラーも魔道士Lv61とかのチートだった。その上で、ミチオ君のパーティもハルツ公爵やカッサンドラおばば様の派閥として生きていたのだろうから、そりゃ好循環が生まれるわ。
迷宮は45階層〜55階層までが一つのグループだから、50階層で誕生した迷宮をコンスタントに攻略しとくのが好循環の意味だろう。56階層以上に育っちゃうと出て来る魔物も一段階強くなり討伐し切れないから、タリカウのように街を放棄することになる。
少なくとも100年前からあるベイルの迷宮は、56階層〜66階層のグループに収まっているのかさえ怪しい。
ギルド窓口の砂時計はまだ落ち切ってないので少し早いが、5人揃ったので出発するそうだ。目の前にポップアップウィンドウが開き、パーティに招待される。”はい”ボタンを押し、エルフの冒険者と一緒に、フィールドウォークの黒い空間に入った。抜けるとボーデの冒険者ギルドのロビーで、帝都より少し寒いかもしれない。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
せっかくなので、ボーデの武器屋に行ってみた。
エルフ領では迷宮が少なくなったので、新規の武器需要も微妙なのであろう、店頭の在庫数も帝都やクーラタルの武器屋に比べると圧倒的に少ない。
鑑定!
(空き)スロットが豊富な欲しくなる武器は無い。パスだな。
防具屋の方にも行ってみた。
武器屋と同じで在庫もさほど多くなかった。が、帝都やクーラタルの防具屋には無かったアクセサリーコーナーが店の一角にある。
鑑定!
アクセサリー:ボディークリップ(空き)(空き)(空き)
「ご主人、このアクセサリーは初めて見るのだが、聖銀で出来ているのだろうか?」
買い!!!!!と叫びそうなのを堪え、冷静を装う。
「これはお目が高い、仰る通り聖銀素材でございまして、種族によってはミスリルとも言ってます。このアクセサリーはボディークリップと申しまして、伝説のエルフの魔導士、ルティナ様も愛用されたアクセサリーです。魔法の威力を強化する女性専用の装備品で、特にエルフ女性の魔法職に好まれます。ただ何せ聖銀製ですから、買えるだけの力がある貴族家も、作れる鍛冶師も少なく、需要が一巡している現在では市場に出回ることは稀です。このボディークリップは、没落した人間族の貴族家が死蔵していた品を運良く入手できたのです。エルフ以外にはほとんど知られてないアクセサリーなので、人間族の防具商人は価値を知りませんから、掘り出し物でしたね。」
「なるほど、やはりボディークリップか。かつて、ミチオ殿のパーティでルティナ殿が愛用していた話は知っていたが、実物を見るのは初めてだ。ご主人の知識も手腕も素晴らしい。で、お高いのか?」
「金貨3枚でございます。」
「んー、希少性の割に安いな。」
「アクセサリーは『身代わりのミサンガ』の人気が圧倒的で、正直、他のアクセサリーの需要が無いんです。ルティナ様クラスの魔導士でなければ、『身代わりのミサンガ』を外すのは怖いですよ。この価格の装備品で、融合を試みるのも勇気が必要ですし。」
「皆の気持ちも理解できるが、それでもボディークリップが金貨3枚なら買わせて頂こう。一見の客なのに、掘り出し物を持って行って悪いな。」
本当は、(空き)スロットが三つも付いてるアクセサリーだから希少なんだが、内密だ。
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ボーデから家の壁まで、直接ワープで飛んでみる。
「うっ、はぁぁ、キツい。」
MPギリギリな感じが強く、膝を突いてしまった。パーティメンバーに、淫乱のMP(小上昇)があるユリアとエゲイラが入ってないのも影響してるか。
「ご主人様ぁ、イリスに掴まってください。」
イリスが家から飛び出して来た。ドワーフは力が強い。イリスがソファーまで肩を支えて運んでくれた。
「心配かけて済まない。ボーデから直接跳んだらMPが尽きてしまった。少し休んだら大丈夫だよ。」
エゲイラとアルフリーダの二人は、村の仕事に行っているので、家にはイリスしかいない。
「イリス、ボディークリップと言うアクセサリーを知ってる?」
「セリー様の著書に出てきたと聞いていますが、何せ素材がミスリルですので並みの鍛冶師では扱えません。」
「見て、ボーデの防具屋で買ってきた。(空き)スロットが三つも付いてる掘り出し物だ。」
「ご主人様、(空き)スロットが三つもあるアクセサリーが存在するって、それだけでも貴重な知見ですよ。これネックレスに似てますけど、どうやって装着するんでしょう?」
「ボディークリップは女性専用アクセサリーで、着け方は知っている。ただ、上半身の服を脱がないと付け難いんだ。」
「ひょっとして・・・。ご主人様、イリスにお願いします!」
イリスがシャツを脱いで、大きくは無い乳房を突き出す。
最初にネックレス部分を着けるのに、イリスを抱き寄せ首の後ろで留め具を差し込む。ボディークリップから垂れている2本のチェーンの先のクリップを右手で摘み、左手で乳房を包み込むが、クリップで挟むにはイリスの乳首があまりに小さい。未出産であるにしても、22歳の未亡人とは到底思えない幼さだ。左手でイリスの乳房を軽く揉みながら、桃色の小さい乳首を口に含み硬くする。勃起させた乳首ならば、小さくてもクリップで挟める。
「んっ・・あぁっ・・。」
「反対側もクリップで挟むよ。」
乳首を口に含み、甘噛みして勃起させ装着する。
「んんっ・・・。」
チェーンが縮んで小ぶりな乳房にフィットしていく。
「ご主人様、これヤバいです。胸が、ご主人様の掌に包まれてるような感触です。」
「イリス、そのままボディークリップを着けて鍛冶をする実験をしてみたいんだけど・・・。」
「あ、普段より上位の装備品が作れる気がします。でも素材が無いから・・。試しに皮のサイハイブーツを作ってみますね。」
鑑定!
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
「(空き)スロットが一つ付いたな。もっと実験を重ねないと何とも言えないが、(空き)が付く確率が上がるなら凄いぞ。」
「いつもより疲労してない気もします。もう一つぐらいなら作れそうなので、やってみます。」
鑑定!
足装備:皮のサイハイブーツ
「今度は(空き)スロットは付かなかった。鍛冶の効率は上がる可能性は強いけど、(空き)が必ず付くまででは無さそうだ。あと、ミチオ君のパーティでは、ボディークリップはエルフの魔法使いルティナの装備品だった。ドワーフの女性にも有効だとすると、種族依存は無いね。」
「ご主人様、仮に(空き)スロットが付く確率が上がるのなら、滅茶苦茶に有用ですよ。ボディークリップは何個買えたのですか?」
「これ一つだけだ。相当希少なアクセサリーらしく、ほとんど市場に出回らないらしい。でもボディークリップの実物で試せるんだから、イリスもボディークリップを具体的にイメージできる。イリスが鍛冶で作れる日が来ると最高だよね。」
「もっともっと鍛冶の研究をします。凄い目標ができました。なんか体が熱くなってきます!」
「ただいまって、ご主人様、もうイリスを剥いて楽しんでるんですか?」
「アルフリーダ、エゲリア、良い所で帰ってきてくれた。イリスの胸を見てくれ、ボディークリップって言う希少なアクセサリーなんだ。アルフリーダとエゲリアも、順番に検証実験してみよう!」
イリスはボディークリップを外す時も、気持ち良さそうだ。さっさとシャツを脱ぐアルフリーダの乳は豊満で、乳首にクリップを着け易いし、乳房に張り付いたチェーンが似合う。
「アルフリーダ、先ずは火炎剣を試してみて!」
「ええっと、いつもより火炎剣で温めたお湯が断然熱いです。これ剣に融合したスキルの能力が強化されてるんですか?」
「それを実験して探っているんだけど、ボディークリップで、火炎剣が強化されるのが今判明した。次にアイテムボックスを開いてみて。」
「特に変わらないです。箱の個数も同じです。」
うーん、何か条件があるな。
「アルフリーダ、ボディークリップを外すよ。」
「んっ・・あぁ。」
「エゲリア、胸を出してくれる? 痛かったら言ってね。」
「ひっ・・うぅ。」
「まず、心肺持久力増強のパッシブスキルが向上してるか検証したい。ちょっと試してみてくれるかな。」
エゲリアはシャツのボタンを閉め、家の外を走ったり飛び跳ねたりしている。
「特に変わった感じはしませんね。いつも通りです。」
「次に、アクティブスキルの避妊を起動してくれる?」
「あれ、いつもよりカレンダーのマス目が多いです。えーと、いつもは28個ある箱が42個になってます。」
「なるほど、ボディークリップは、アクティブスキルに効果を及ぼし、パッシブスキルには干渉してないのか。アイテムボックスの数はレベル依存だから、完全にアクティブと言う訳でも無いしな。エゲリアの避妊ではマス目の数が1.5倍になってるし、ボディークリップは『魔法が強くなる』と伝承されてるが、厳密には『アクティブスキルの効果が1.5倍になる』なのかもしれない。」
「ただいまー。あれ、みんなおっぱいだしてる。フレイヤのおっぱいもつかう?」
言ってる間に、フレイヤはさっさとシャツを脱いで、上半身裸になってしまってる。
「フレイヤ、待っていたよ。エゲリアの胸に付いてるアクセサリーを、フレイヤのおっぱいにも着けて検証実験をしたいんだ。多分、闘兎のスキルの威力が上がると思う。あ、疲れてるのにごめんね。エマ・ミラ・ノラは脱がなくて大丈夫だよ。いやいや、淫乱はエゲリアのおっぱいで検証したばかりだから、ユリアは胸しまって。」
全員帰って来ると忙しい。エゲリアの乳首からクリップを外し、首の後ろに手を回しボディークリップをエゲリアから取り外す。次にフレイヤの首に手を回してチェーンをはめ、クリップ二つをそれぞれフレイヤの乳首に装着する。15歳のフレイヤの乳首もクリップで挟むには幼いが、乳房を揉み乳首を指で転がすと立ってくる。フレイヤはじっと動かず声も出さず、クリップで挟むとビクッとした。
「フレイヤ、瞬発力上昇!と念じてみて。」
「パネルがでてきたけど、さっきまで60からだったのが、90からです。」
アクティブスキルが1.5倍になる、の仮説で正解かな。1分半も009状態が継続するのは、オーバーホエルミングより速度差は小さいが効果時間は長い。かえって使い勝手は良いかもしれない。
「フレイヤ、鋭敏!と念じてみて。」
「またふえてます。さっきまで120からだったのに、180からです。」
ボディークリップの魔法が強化されるの意味は、アクティブスキルの能力が1.5倍になるで確定っぽい。
仮に闘兎の状態異常耐性ダウンの能力まで1.5倍になるとすれば、『魔物に毒針を投げる』攻撃も考慮すべきかも。毒針は、戦闘時間が長くなるボス戦で使うと原作にあった記憶がある。状態異常は、毒>睡眠>麻痺>石化の順でかかり易いので、さらに状態異常耐性ダウン×1.5倍が加わり、ほぼ確実に毒化するなら初手で使うべきだ。
近接戦闘無しに、戦闘時間が少しでも減るなら有用だろう。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
エマ・ミラ・ノラをパーティから外す時に確認したが、3人とも錬金術師Lv2に上がっている。今後、村が盗賊に襲撃された時を考えると、村人全員に『メッキ』をかけられる位までレベルを上げておきたい。3人の武器は、対人戦を考えると今後も槍がベターかな。
今日、ベイルのレストランが焼いたパンは、夜になっても硬くならず美味しかった。今晩のメインは、ドワーフ料理のボルシチを作ってくれた。エマ・ミラ・ノラの3人にとっては初の様だったが、色々な料理が食べられ幸せだと言ってるので良しとしよう。普通の村人の主食はライ麦パンかポリッジで、具沢山のスープ自体が贅沢らしい。やっぱり、農奴制に近い社会なんだよなぁ。
明日以降の基本方針を皆と確認してから、夜伽の時間を楽しもう。
・今回買ったボディークリップは、フレイヤの装備にする。
・フレイヤの闘兎の検証は、優先して継続する。
・昨日出た兎(詠唱遅延)のスキル結晶を、コボルトのスキル結晶と一緒にダガーに融合し詠唱中断。
・ベイルの迷宮5階層の魔物は『睡眠』のスキルを使うので、詠唱中断を入手してから攻略する。
・ソマーラの迷宮5階層の攻略を終わらせる。
・明日は、帝都の高級服屋へ納品の日。
春の14日