毎朝のルーティンワークをこなし、朝の水分補給にお茶を飲みながら、予定を確認する。
今日は朝食の前に、ベイルのレストランに焼き立てパンを取りに行く。3日に1度の贅沢な朝食は楽しみだよね。
朝食後は、ウサギの毛皮100枚とウサギの肉5枚を、帝都の高級服屋に納品する所からだな。同時にオーダーメイドした、絹地の貫頭衣を受け取る予定でもあるから、奴隷全員(イリス、アルフリーダ、フレイヤ、ソフィア)連れて行った方が良いだろう。アイテムボックスの在庫には、ウサギの毛皮は96枚あったから、あと少しだ。
『迷宮の淑女』商会での購買には、ウサギの毛皮も硬貨と同じく使える。そこで村の男は、時間が空けば村の武器庫から剣と防具を借り、ウサギの毛皮を目的にソマーラの迷宮1階層に入る様になった。また『迷宮の淑女』商会の無料サービスで、エマ・ミラ・ノラから”メッキ”をかけてもらえるのも効いている。異世界に労基は無い。村の男をもっと働かせる、次の人参も欲しいな。
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帝都の高級服屋には朝食後に行くとして、早朝の迷宮勤務では、ウサギの毛皮4枚とウサギの肉5枚の入手が必須だ。
ソマーラの迷宮1階層で、二手に分かれる。
1階層のボスも単体攻撃魔法1発で煙になるようになったから、自分1人でボス部屋周回して、ウサギの肉を集めよう。イリス・フレイヤ・ユリア・エゲリアの4人でスローラビットを狩り、ウサギの毛皮を集めてもらおうとした。ところが、イリスが「ご主人様の護衛として一緒に行く!」と譲らない。ユリアとエゲリアはともかく、フレイヤまでもが「ご主人様をひとりにしちゃダメです!」と主張し譲らない。
う〜ん、昨日の出来事が尾を引いてるけど、実は冗談だったとは言えないから、彼女達に従うしか無いかぁ。結果、スローラビット狩りは、フレイヤ・ユリア・エゲリアの3人でやることになった。「一番奴隷のイリスが、ご主人様の面倒を見る!」が、異世界での常識的な感覚らしい。
ラピッドラビットのボス周回で、ウサギ肉5枚を入手する。イリスと一緒に待機部屋で暫く待つかと思っていたが、少し考えが浅かった。フレイヤ・ユリア・エゲリアの3人で動くのだから、移動速度が段違いになっている。ボス部屋周回と大差無い時間で戻って来るじゃん! なら、ソフィアだけじゃなく、イリスの靴にも牛(移動速度)のスキル結晶を融合すれば探索効率が上がるのでは?
思いがけない切っ掛けで、パーティのボトルネックを見つけられ、良かったと思う。
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まだまだ朝食まで時間があるので、10階層の探索を継続する。
ボス部屋まで到達し、ホワイトキャタピラーのボス周回をして、芋虫(身代わり)のスキル結晶を入手し、身代わりのミサンガを作って、オークションで売り捌きたい。バブルは弾けるまで波に乗りたい。
【マモル】革の手袋・帽子・鎧
武器 :ダマスカスステッキ(空き)
足装備:駿馬の硬革靴(移動力増強)
アクセサリー:聖銀のミサンガ(空き)(空き)
5ジョブ(15) キャラクター再設定(1) 詠唱短縮(1)
獲得経験値二十倍(63) 必要経験値十分の一(31)
パーティ項目解除(1) 鑑定(1) ジョブ設定(1)
ワープ(1) MP回復速度二倍(3)
合計118
探索者Lv20:体力(小上昇)
魔法使いLv19:知力(小上昇) MP(微上昇)
英雄Lv10:腕力HP体力MP知力精神器用敏捷(中上昇)
色魔Lv13:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
神官Lv10:MP(小上昇) 知力(微上昇)
【イリス】 革の鎧 イアリング
武器 :槌(空き)
頭装備:革の帽子(空き)
腕装備:鋼鉄のガントレット(空き)(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
鍛冶師Lv11:腕力(中上昇) 体力(小上昇)
【フレイヤ】木の盾 硬革の鎧 硬革の手袋
武器 :強権のダガー(詠唱中断)
頭装備:ダマスカス鋼の鉢金(空き)(空き)(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
アクセサリー:ボディークリップ(空き)(空き)(空き)
闘兎Lv8:器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)
【エゲリア】 革の帽子 イアリング
武器 :鋼鉄の剣(空き)
胴装備:革の鎧(空き)(空き)
腕装備:革のミトン(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
淫乱Lv9:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
【ユリア】 革の帽子
武器 :鋼鉄の剣(空き)(空き)
胴装備:革の鎧(空き)
腕装備:革のミトン(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
アクセサリー:イアリング(空き)(空き)(空き)
淫乱Lv7:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
昨日に帝都で散財し入手した装備『ダマスカスステッキ』と『聖銀のミサンガ』で、強くなるであろう魔法の威力を確かめる。
10階層のグリーンキャタピラーは、昨日までの杖『ケーン』だと、全体攻撃魔法*5発+物理攻撃数発が必要だった。ダマスカスステッキ+聖銀のミサンガで強化した今日だと、全体攻撃魔法*4発で煙になった。魔法の威力が3〜4割は強化されているな。
おそらく、杖系で魔法が強化される効果の効き目は、以下の順番に違いないと思う。
ウッドステッキ < ワンド < 鉄のステッキ < ケーン < 鋼鉄のステッキ < ロッド < ダマスカスステッキ < スタッフ
「昨日までより魔法が強化されてるね。今日からは、全体攻撃魔法3発撃ったら突撃にしよう。グリーンキャタピラーが吐く糸には、くれぐれも気を付けて。毒針を投げ付ける戦術は、グリーンキャタピラー4匹の時だけで大丈夫だろう。」
「「はい、ご主人様!」」
「「了解です、旦那様!」」
戦闘時間は、圧倒的に短くなった。全体攻撃魔法3発+物理攻撃1発で魔物は煙になる。
細かい話だが、魔法を撃ち終わった後、そのままダマスカスステッキで殴るのと、鉄の槍に入れ替えて攻撃するの、どちらの威力が高いのかは判別できなかった。攻撃力としては微妙な差なのだろう。武器を入れ替える面倒が減るので、物理攻撃もダマスカスステッキを常用することにする。
ふと気になって実験してみると、戦士のラッシュは、武器がダマスカスステッキでも発動してビックリだ。ちょっとしたバグか仕様なんだろうが、BPに余裕が出来れば、戦士を併用する事も考えねば。ちなみに、ダマスカスステッキでは剣士のスラッシュは発動しなかった。まあ、そうだよね。スラッシュが『剣』限定で発動なのも、ついでに確認できた。
ボス部屋を発見した所で、キリが良いので待機部屋の壁からベイルのレストランの壁にワープで移動する。
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「奥さん、おはよう。焼き立てパンを取りに来たよ。」
「マモル様ぁー、何でも良いんで食材卸してぇ。他の店が次々と休業していくんで、店さえ開けられればボロ儲けのチャンスなんです! 明日の分の食材を何とかしてくださいぃ。」
「ユリア、村で不足してる物って何かな?」
「春は、餓えの季節なんです。去年収穫した麦を換金し冬に人頭税を払って、残りを村人が食べるのですが、毎年、冬麦の収穫まで麦の在庫は持ちません。今は、ユリア・エゲリア・エマ・ミラ・ノラの5人分は旦那様が村の外から調達した澱粉質を食べているので、去年より少しは持つとは思いますが・・・。」
「奥さんの所ってレストランやってるから、麦の仕入れルートがあるんじゃないの?」
「うちのお得意様に麦穀問屋のオーナーがいて、小麦粉と押麦は卸売価格で買ってますね。」
「じゃあさ、押麦をバレない程度の多めに仕入れて横流ししてよ。食材と物々交換しよう。」
「マモル様、それ良いですぅ。麦ならベイルの町の倉庫に山ほどありますから、値段上がってないですもん。麦穀問屋のオーナーは、少し谷間を見せて上目遣いでお願いすれば、いくらでも喜んで売ってくれます。約束ですよマモル様、うちの店を見捨てないで下さいね。」
奥さんに、手を握られてお願いされた。ユリアとエゲリアが奥さんを睨んでるが、あざとい系の戦術は世界が変わっても同じなんだな。
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さて、帰宅してのルーティンは、フレイヤの乳首を挟んだクリップを外すのに、彼女が膝の上に乗って来ることからだ。フレイヤがスボンまで脱ぐのと、クリップを外した乳首を舐めることが、いつの間にかルーティンに組み込まれている。乳首を吸われながら太腿を撫でられるのが、フレイヤのお気に入りの日課らしい。
春野菜の収穫期に入ったので、朝の食卓も充実している。今日は焼き立てパンもあるから幸せだ。朝食後のデザートも充実させたいが、その辺はもう少し先の話になるかな。
満足した朝食後、イリス・アルフリーダ・フレイヤ・ソフィアの奴隷の4人を連れ、帝都の高級服屋までワープで飛ぶ。いつも通り、店の裏口のドアから入って、すっかり馴染みになった初老の店員と挨拶をする。
「おはようございます。いつもの納品に来ました。」
「おはようございます、マモル様。本日もお越し頂きまして、ありがとうございます。」
何時も通りトレーにウサギ肉を出すと、いつも通り女性店員がトレーごと木箱に入れて裏口から出て行く。ウサギの毛皮は別の女性店員が数を数え、10枚ずつ紐で結えている。
「マモル様、オーダー頂いてました絹地の貫頭衣も出来上がっております。」
「おお、ありがとう! では、試着部屋を貸してもらえるだろうか。4人に着せてやってくれ。」
イリス、アルフリーダ、フレイヤ、ソフィアが、女性店員に試着部屋に連れて行かれる。うーむ、楽しみだ。
「マモル様、準備ができましたので御確認ください。」
凄く良いな。Tシャツ一枚やYシャツ一枚の女性より、貫頭衣一枚を着た女性の破壊力は、倍増してる感じだ。
「うーん、素晴らしい! 流石は帝都で高級服飾店を営むだけの仕上がりだ。御社と取引できて本当に良かった。これからも、末長くお取引をお願いしたい。」
「ご主人様ぁ、絹地の貫頭衣にはパンツを履かないって皆が言ってますけど、恥ずかしくて動けません。」
「フレイヤは恥ずかしくないよ。」
「アルフリーダも大好きですね。」
「再び絹地の貫頭衣を着れるなんて、ソフィアは幸せです!」
「イリスさん、せっかくの絹地の貫頭衣なのに、カボチャパンツなんか履いては台無しですよ。むしろこの場合、パンツを履く方が恥ずかしい女です。オーダーメードデザインは、もう少し先、標準デザインの絹地の貫頭衣に慣れた後にした方が宜しいですね。」
うん、女性店員から気になる台詞が・・。貫頭衣のオーダーメードデザイン?
「そうですね。えーとイリスさん、この標準デザインから、奴隷の身体に合わせてご主人様の好みで作り込んで行くのがオーダーメードデザインで、この店ならではの醍醐味なんです。ソフィアもあれは一生の思い出です。イリスさんも、パンツなんか履いてたら後悔しますよ。」
なるほど、比較的単純な構造の貫頭衣程度でオーダーメイドする理由はそういう事か。ぜひやりたい。
「マダム、ちなみにアルフリーダには、どんな方向性が似合うだろうか?」
「そうですね、お尻の見せ方がポイントになるでしょう。乳は、谷間を敢えて隠しサイドから見せるのが良いと思います。」
プロの意見は、真摯に受け止めるべきだ。この女性店員は出来る!
「なるほど、マダムの言う通りだろう。アルフリーダに似合うデザインになりそうだ。」
「ソフィアさんは、伯爵家で作った割れ目がギリギリ見えるぐらいまで裾を短くしたデザインが好評でしたけど・・。今回はお尻を隠して・・、あ、いっそのこと裾を大胆に斜めにカットしてお尻は覆い、割れ目は完全に見せちゃってはどうでしょう。部屋着ですし、ソフィアさんなら着こなせます!」
「マダムの美意識は素晴らしい! うん、1人ずつ似合うデザインを詰めていくのは楽しそうだ。ぜひ作りたい。次の納品日までに、誰の貫頭衣からフルオーダーでデザインするか決めておくよ。いや〜楽しみだ。」
女性達より先に試着部屋から出ると、清算の準備ができていた。
ウサギの毛皮 100枚 @25ナール=2,500ナール
ウサギの肉 5枚 @160ナール= 800ナール
初老の店員が「実は・・」と言った顔で待っている。
「マモル様、折行って相談なのですが、次の納品日にウサギの肉を大量に欲しいと言ったら、どの程度の量まで可能でしょうか?」
「そうですね、次回だけウサギの毛皮の供給を止めれば、ウサギの肉50枚ぐらいだったら十分に供給可能です。」
単体攻撃魔法1発でボス周回出来るから、3分*50回=150分=2時間半にしかならないが、あまり大量に持ち込むのも目立つ。この程度で許して欲しい。
「その条件で、ぜひ納品をお願いできませんか? 治安の悪化で帝都に避難する有力者の方が増えたので、宴席やパーティで好まれるウサギの肉が品不足なのです。当店も、お付き合いのある貴族家からの無理難題ですと、断るのが一苦労でして・・。」
「そういうのが大変なのは分かりますよ。では次回の納品はウサギの肉50枚ということで、確かに承りました。」
アルフリーダが精算しているのも終わったようだ。老店員に見送られ、裏口のドアから店を出る。
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「アルフリーダ、次回の納品はウサギの肉50枚になったけど、『迷宮の淑女』商会の営業は、いつも通りにウサギの毛皮と交換して。毛皮は腐る物じゃないしね。」
「了解しました、ご主人様。次は商人ギルドに行きますか?」
「いや、アレックスに預けているインテリジェンスカード26枚の件は、今行っても無駄足だろう。どのみち『身代わりのミサンガ』を出来たら直ぐにオークションに出品するから、後にしよう。」
「それでは、スークに行って、気化熱式冷蔵庫にする素焼きの壺と、台所で軟水or硬水を使い分ける用の水瓶を買って帰りませんか? 一度に買うと重いので。」
それもそうだな。魔法での移動だと大量輸送や重量物の輸送には向かないが、パーティメンバーにドワーフがいると、こういう時の限界重量が高くなる。力持ちは地味に便利だわ。
「そうだね。重い物はコツコツ買っていこう。イリス、当てにしちゃってごめんね。」
水瓶をイリスに抱えてもらい、素焼きの壺をフレイヤとアルフリーダが一個ずつ抱えて帰宅する。
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いよいよ、ソマーラの迷宮10階層のボス戦だ。
ホワイトキャタピラーを周回し、芋虫のスキル結晶を取りたい。身代わりのミサンガの落札価格が高騰しているうちに、オークションに出品して稼ぐのが目的だ。11階層までのボス戦は魔物が1匹しか出てこないから戦い易いし、上位の魔物ほどスキル結晶を落とす確率が高い。経験値的にも、ボス魔物1匹と雑魚魔物複数とで大差無い。自分達が装備する分の芋虫のスキル結晶も欲しいので、ここが当面の狩場になる。
ソマーラの迷宮で、我々以外の冒険者パーティは見た事が無いから、ボス戦待ちの渋滞が待機部屋で発生しないのが、実に効率的だ。今までソマーラの迷宮の養分になった村人はいない。なら、このまま誰も迷宮の餌にならないと、迷宮は50階層から成長しないのだろうか? それとも養分を求め、迷宮の外に魔物を大量に放出する様になるのだろうか? この辺も、帝都の図書館で調べる必要があるな。
「皆、まずはボスのホワイトキャタピラーに撃ち込む魔法の数を決める。倒すのに必要な魔法の数を調べるから、皆んなは包囲したら出来るだけ攻撃しないでね。」
だいぶ魔法は強化されている筈だが、それでも倒すまで単体攻撃魔法が6発必要だった。
「ご主人様、4人で包囲して袋叩きすれば危険は無いですから、魔法はMPが勿体無いですよ。2発撃てば十分です。」
「イリス、4人って・・?」
「あ、ご主人様は物理戦闘に参加されなくて全然大丈夫です。今日はステンレス水筒にお茶を入れて持って来ましたから、くつろげますね。」
結局、ボス戦の手順もいつも通りだった。
ボス魔物の出現と同時に、一発目の魔法を撃ち込み、フレイヤが状態異常耐性ダウンの発動を始め、グリーンキャタピラーを指定する。イリスが正面、エゲリアが後ろ、ユリアが右で包囲開始して毒針を投げつける。最後にフレイヤが左に入れば包囲網の完成だ。日々習熟度が上がってるので、2発目の魔法を撃つのは包囲網の完成の後になっている。
魔物が放つ魔法は、フレイヤの強権のダガーで詠唱中断されるから、この包囲スピードだと、グリーンキャタピラーが魔法陣を出して糸を吐く暇が無い。
うん、やることが無い。固定砲台と移動タクシーが今日の仕事になってしまった。パーティ項目解除(1) 鑑定(1) ジョブ設定(1) ワープ(1)を外し、BP4ポイントを知力上昇に振って、少しでも魔法の威力を上げておく。
最初のボス周回には10分かかっていたが、いつの間にか1周9分に短縮していた。魔物のHPの半分以上を物理攻撃で削っている戦闘だから、イリスのレベルが上がったんだろう。鍛冶師は腕力(中上昇)を持っているから、パーティ全体の物理攻撃力が上昇する。さらに午前中の戦闘を終え昼休みに帰宅する直前には、1周8分まで短縮できている。
キャラクター再設定を開くと、探索者がLv21に上がっているので、増えたBP(1)をワープに振って帰宅する。
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昼休憩で、焼いた細めのアスパラガスが次々に出て来る。今朝焼かれた高級パンのサンドイッチも食べながら、お嬢様方はご機嫌だ。
「ご主人様、ふくろだたきはたのしいね。」
「ホワイトキャタピラーは、攻撃が単調だから楽ですね。」
「そうそう、むしろ距離を取ると糸を吐かれるから接近戦が良いよね。」
「思いっきり振っても攻撃が外れないから、気持ちいいよね。」
「ご主人様、あれ、10階層のホワイトキャタピラーの話ですよね。」
「そうだよソフィア、ホワイトキャタピラーの話だね。」
「下層階だと、バーンの次ぐらいに面倒な魔物の筈なんですけど・・。」
「彼女達も、楽しかったみたいで良かったよ。」
「普通はあんな反応にならないですよ。闘兎とか淫乱のジョブって凄いんでしょうか?」
「ソフィアも淫乱のジョブ取ってるから、今度試してみようよ。淫乱には避妊と心肺持久力増強と免疫細胞強化の効果があるから、ソフィアも一度経験しといた方が良いと思う。アイテムボックスの中身を空にしないと探索者のジョブは変えられないから、準備する必要はあるけどね。」
食事も終わった頃、イリスを呼び寄せ膝の上に座らせ、アルフリーダ用に買ったボディークリップを胸に装着する。フレイヤのボディークリップは(空き)3つで今回買ったボディークリップは(空き)2つだが、(空き)スロットの数と『アクティブスキルの効果が1.5倍になる』は関係無いハズだ。
「イリス、(空き)の付いたミサンガを1個作っとこう。素材の糸も余ってるしね。」
「はい、ご主人様、今ぞ来ませる御心の言祝ぐ蔭の天地の、防具製造!」
「鑑定!」
ミサンガ
ミサンガ
ミサンガ
ミサンガ
ミサンガ(空き)
5回目の防具製造で、(空き)スロットの付いたミサンガに成功した。やはりボディークリップを付けると、(空き)スロットが付く確率も上がっている可能性が強いんじゃないかな。
今後の課題として、ホワイトキャタピラーのドロップ品は『絹の糸』だ。在庫が溜まりつつある理由は明快で、ソマーラの村での機織りとは『糸』から布を織る技術のことゆえだ。それこそ女性は、縫い合わせや機織りを一日中しているが、材料は全て『糸』で、冬場には毛糸での編み物が加わる。『絹の糸』をギルドに売っても@20〜@30ナール程度だし、ソマーラの村で絹織物を作る伝統は無いしで、何か大量に消費する術を考えなきゃ勿体無い。
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ソマーラの迷宮10階層のボス戦に戻り、ホワイトキャタピラーを、1周8分程度のペースで周回する。
ただなぁ、これだと2時間に15回転程度しかできず効率が悪い。しょうがなく、イリスには「暇だから」と言い訳して、魔法を撃ち終わったらユリアの後ろから鉄の槍でホワイトキャタピラーを突くことにした。ワープに振ったBP(1)とMP回復速度二倍に振ったBP(3)も、知力上昇に持っていこう。合計で、知力上昇にはBP8を振っている。
だんだん飽きてきた。可能なら、今日中に『身代わりのミサンガ』を商人ギルドのアレックスの所に持ち込んじゃいたいよなぁ、なんて思った頃合い、芋虫のスキル結晶がドロップした!
「旦那様、やりました。スキル結晶が落ちましたよ!」
「よ〜し、早速『身代わりのミサンガ』にして、商人ギルドに持ち込んじゃおう。イリス、お願い。」
「了解です、ご主人様。昼に作った(空き)スロット付きのミサンガだけアイテムボックスに入れてるので、大丈夫です。今ぞ来ませる御心の言祝ぐ蔭の天地の、スキル結晶融合!」
今日2回目の、イリスの両手から出る眩しすぎる光だ。知力上昇に振ったBPを消し、ワープと鑑定にチェックを入れる。
鑑定!
アクセサリー:身代わりのミサンガ
「イリス、今回も融合成功だ、おめでとう。」
アイテムボックスに貯まっていた絹の糸は丁度30個だから、確率的に、今回はスキル結晶が運良く落ちた。一般的に鍛冶師の融合の成功率が10%程度だとすると、身代わりのミサンガを作るのは大変だ。
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ユリア・エゲリア・イリス・フレイヤを伴って、ワープで商人ギルドのロビーに出る。
サイハイブーツの女性4人が並び歩くと、帝都でも、すれ違う全員が振り返る。4人は自覚してないが、食事を十分に食べ、毎日石鹸で洗い、女性ホルモンじゃぶじゃぶ、この世界では滅多に見ない美人だよな。目立つから、もう、アレックスの客だとバレてるんだろう。
「旦那様、壁に貼ってあるオークション落札価格情報の掲示だと、今日のオークションには『身代わりのミサンガ』は出てませんね。」
「そうか。まだバブルは弾けてないと思うけど、こういうのの買い占めは、弾けた時に逃げ遅れた人は悲惨なんだ。故郷では、米って穀物で買い占めやるのが1,000年前からの伝統だったな。」
アレックスが小走りで出て来た。慌ててるので、誰かに言われたんだろう。
「やあアレックス、また持ってきたよ。」
「またって、えー。話は談話室でしましょう。空いてるかな〜。」
アレックスが商人ギルドの受付に行くと、いつもの談話室が空いていたようだ。
「マモル様、お茶が来てから話しましょう。」
いつもより慎重だな。情報漏洩を気にしてる? 今日はイリスを左に、ユリアを右に座らせる。念の為、エゲリアとフレイヤは護衛だ。
「そうだね。商人ギルドのお茶は美味しいからね。いつも楽しみにしてるんだ。」
「ええ、商人ギルドでは、お茶を入れる用の水を買ってるんですよ。贅沢ですよね。」
ワゴンでお茶のポットが来て、人数分のティーカップがテーブルに並べられる。お茶用の水って、軟水を買ってるってことで、売れるんだ。この情報だけで来た甲斐があったな。何処かの貴族家が、魔法で出した水に適当な名前を付け『名水』って言って売ってるんだろう。異世界転生前にも、似たような水ビジネスは山ほどあったし。
「マモル様、昨日のオークションが終わった後、大変でしたよ。身代わりのミサンガを融通しろって。」
「そうなんだ。まあ頑張って。そういうの捌いてこその代理人だし。」
イリスがアイテムボックスから『身代わりのミサンガ』を出し、アレックスが防具鑑定の呪文を詠唱する。
「我は尋ね力を見る、守りの魂立ち出でよ、防具鑑定! 確かに『身代わりのミサンガ』です。あとですね、やっぱり相対取引で売り捌くんじゃなく、オークションなんですよね。」
「うん、オークション出品でお願い。よろしく頼むよ、アレックス殿。」
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日の入りまで、まだ時間はある。
ホワイトキャタピラーは飽きたので、気分転換に、ミノのボスのハチノスから『牛(移動速度)』のスキル結晶を狙いたい。ハチノスは、レアドロップで『ハラミ肉』を落とすから、食生活も豊になって嬉しいし。
「イリス、革のサイハイブーツの素材は『革4+絹の糸3』で、『硬革の靴』と同程度の防御力が得られるんだったよね。」
「そうです。絹の糸は大量に在庫があって、革の素材もまだ在庫が残ってます。革は無くなったら買って下さい。1日1個ぐらいのペースなら、MP切れしないで作れると思います。」
「牛(移動速度)』とコボルトのスキル結晶を融合して、『駿馬のサイハイブーツ』か。さらにコウモリ(回避力)とコボルトのスキル結晶を残りの(空き)スロットに融合して、回避力二倍の効果も付与される。もし想定通り、この装備品で脚が悪い人でも戦えるぐらいに動ければ画期的だよ。ワクワクする実験になる。いやー、本当にイリスを買って良かった。新しい装備を作るのは興奮するね。」
ソマーラの迷宮3階層の待機部屋にワープする。
ハチノスは、まだ単体攻撃魔法1発では倒せなかったが、ユリアかエゲリアが、鋼鉄の剣で1撃を入れると煙になる。ボス周回には最高に効率が良い。
ボスの登場と同時に単体攻撃魔法を放ち、ユリアとエゲリアが左右に分かれ走り出す。正面に囮のイリスが立ってハチノスの突進を誘うものの、イリスに辿り着く前に、ユリアかエゲリアのどちらかから側面を切り付けられて煙になる。囲って袋叩きにする必要さえ無く、フレイヤの仕事も無い。ボス周回1周2分だ。これは良いな。
「ご主人様ぁ、つまんないです。」
仕方無いので、ハチノスの正面に立つ囮の役をイリスと交代させたが、基本的に立ってるだけなので、これも面白くないよね。
「じゃあ、最後の1回はフレイヤが突撃する役ね。」
フレイヤは瞬発力上昇のスキルを発動するから、ファイヤーボールの炎が消える頃にはハチノスの側面でスタンバッている。炎が消えると同時に、強権のダガーで2回刺すとハチノスは煙となって、ハラミ肉を落とした。
「エゲリア、30分で15回戦って、ハラミ肉が2個落ちた。ボス周回の効率としては凄く良いんだけど、ダッシュは疲れないかな?」
「全然大丈夫ですよ。このペースなら半日やっても問題無く動けると思います。むしろ、ユリアの心肺持久力増強を鍛えるのに丁度良いですから、明日もこれやりましょう。これなら、スキル結晶が落ちるのも近いでしょうし。」
「これ、イリスとフレイヤが遊んでるのは勿体無いので、明日は、ご主人様達がボス周回してる間にミノを倒しています。3階層なら最大2匹しか魔物も出ませんから、安心ですよね。」
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帰宅し石鹸で手を洗ったら、部屋着に着替える。もちろん、絹地の貫頭衣の「お披露目会」をしてから夕食だ。
貫頭衣は膝上ぐらいの丈だが、基本的には一枚の長布に空いた穴に頭つっこむ構造だから、脇の下から裾までサイドが空いている。腰紐で縛っているだけだ。
「アルフリーダ、ソフィア、くるっと回ってみて!」
アルフリーダは、お尻も乳も、横からはみ出てるのがそそる。ソフィアは、布をたるませて腰紐で縛り、股下5cmのミニスカート状態にして着こなしてる。回るとアルフリーダのお尻もソフィアの割れ目も露わになって、エマ・ミラ・ノラが顔を赤くして歓声を上げた。
「イリス、フレイヤ、歩いてみて!」
イリスは少し”もじもじ”してるが、家の中なら着れると言ってる。イリスも恥ずかしがらずフレイヤみたいに堂々と着てほしいが、直ぐには無理かもしれない。それよりフレイヤの健康的で発達した兎脚が、貫頭衣と合う。異世界女戦士の”前垂れ”みたいに、脚の露出を強調したデザインが良いかもしれない。
「旦那様、エマ・ミラ・ノラも、貫頭衣を欲しがってる目をしてますよ。」
「エゲリア、そんなこと言ったって貫頭衣は奴隷の服なんでしょ。エマ・ミラ・ノラに着せたら駄目じゃん。」
「では、ご主人様の奴隷にしてしまっては? ご両親や本人達も喜びますよ。」
「アルフリーダ、夜伽は6人で十分すぎるし、そもそも14歳に、アルフリーダの様な身体は無理でしょ。」
「ご主人様、伯爵家ではメイドや女中の服がありましたが・・・。」
「うーん、エマ・ミラ・ノラには、知性と教養と技術をスパルタで身に付けさせ、最終的には侍女ぐらいの立場にしたいんだ。ユリアの家令であるエゲリアと、同じくらいまで鍛えるのが理想かな。だから、メイドや女中の服で働かせている姿を、村人に見せたくないな。」
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10人での夕食は賑やかで、フレイヤは、エマ・ミラ・ノラにブラヒム語で話しかけ、お喋りしている。まあ、フレイヤもエマ・ミラ・ノラもブラヒム語の語彙力は知れているから、困るとソフィアが助け舟を出している。ソフィアは、ブラヒム語・バーナ語・人間語がペラペラだが、むしろ伯爵家では、人間語を使う機会が少なかったので苦手になったと言う。
「今日の夜伽は、貫頭衣の奴隷4人で楽しんで下さいね。」
ユリアとエゲリアは、遠慮してくれるらしい。心使いを思う存分楽しもう。
春の20日