ソマーラの迷宮の入り口から外に出たのは、久しぶりだ。
帰宅するのだが、二手に分かれる。フレイヤ・ユリア・イリスの3人には、先に家に向かって歩いてもらう。アルフリーダ・マモル・エゲリアの3人は、迷宮から出た所で待機だ。
フレイヤとアルフリーダの闘兎同士なら、直線距離で300m程度は、鋭敏のスキルを発動しなくても”おしゃべり”出来る距離のようだ。帰宅した頃合いを見計らい、お互いに鋭敏のスキルを発動してもらう。カウントダウンタイマーが表示されてる180秒間は問題無く”おしゃべり”できて、カウントゼロになると感じられなくなったそうだ。使い方が難しいが、無線通信の代替になる。ボディクリップの効果で制限時間が1.5倍に延びているのが地味に効果的だ。
「旦那様、闘兎同士なら離れていてもお互いに感じられる能力って、知られたらヤバイですよね。使い方は難しいですが、戦術に革命が起きますよ。」
「ご主人様、闘兎の能力なんて、兎人族が自分達でも良く知らないぐらい珍しいですし、その珍しい闘兎が同じパーティに二人集まる確率ってゼロに近いですから、こんな能力を知ってる人もゼロに近いでしょう。せっかく誰も知らないのですから、この能力は秘匿を前提に運用しましょう。”おしゃべり”距離の限界は、周りに人が居ない時と場所で実験すべきです。」
「しばらくは、”おしゃべり”の効果検証が最優先課題だな。アルフリーダが頼りだ。よろしくお願いするよ。」
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アルフリーダ、ユリア、エゲリアの3人が、ベッドルームに籠って検討会に熱中している。
なので、夕食はご主人様が好き勝手に作る事にした。料理はイリスが手伝ってくれる。エマ・ミラ・ノラ・フレイヤは、ソフィア先生とブラヒム語の勉強だ。
米の代わりに押し麦を炊いて、肉多めの肉野菜炒めに餡をし、中華風の餡掛け丼にしてみる構想だ。押し麦を炊いてる時間に、昆布を薄く削って『トロロ昆布』を試しに作ってみた。昆布に蒸気を当てて柔らかくすると、デュランダルで良い感じの薄さに削れる。『肉とアスパラガスのトロロ昆布巻き』を出してみよう。
「イリスと二人で台所に立つのは初めてだね。あ〜、イリスの身長だと台所が高すぎて使い難いな。今まで気付かなかった、ごめんね。」
「いえ、ドワーフはこういうのに慣れてますから平気ですよ。うふふ、なんか幸せな気分ですね。」
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夕食、特に押し麦については評価が分かれた。エマ・ミラ・ノラ・ユリア・エゲリアのソマーラ村出身者にとっては、硬くても白パンの食事が豪華らしい。アルフリーダ・フレイヤ・イリス・ソフィアは、これはこれで美味しいと言っている。まあ分かる気もするから、◯◯丼は避けて、パンとの選択式にすれば大丈夫かな。
「ユリア、闘兎同士が離れて会話出来る能力、どんな感じで検討してるの?」
「想像するだけで可能性や問題点が出過ぎて、整理するのに今暫く時間が必要です。ただ、イノベーションもいいとこなのは明らかなので、旦那様の能力と同レベルで秘匿する必要があることでは、完全一致しました。」
「そこで、この件をエマ・ミラ・ノラに隠すのは不可能ですし運用にも支障が出ますから、内密を担保する意味でも、彼女達を今以上に囲い込む必要があります。具体的には、旦那様の奴隷にするか、妾として孕ませるか、どちらにしてもエマ・ミラ・ノラには入れちゃって下さい。」
「いやいや、そういうの無理なんだよ。14歳の処女を無理矢理って、その手の趣味は無いから。エマ・ミラ・ノラだって嫌がるでしょ。」
「「「・・・・・・。」」」
よし勝った、良識的な大人だぜ!
「あの〜ご主人様、まさか本当に気付いてないんですか?」
「旦那様は、強くて裕福で優しいんですよ。こんな好条件がそろった男に囲われたくない女はアホです。」
「エマ・ミラ・ノラは、ご主人様にやられたいって、いってるよ。」
「あと2〜3年もすれば、エマ・ミラ・ノラの乳やお尻も大きく育つと思いますよ。」
「いや、でも処女だから可哀想だし・・。」
「ご主人様、村娘の処女なんて、高く売る為に守っているんですよ。ソフィアも、伯爵様に10歳で処女を買ってもらった上に、15歳で奴隷としても買ってもらえて凄く嬉しかったし幸せでした。そうだ、ご主人様がエマ・ミラ・ノラの処女を買ってあげるのはどうでしょう? エマ・ミラ・ノラも、ご主人様に処女を売れるなんて間違い無く喜びますよ。一生の思い出になりますし。」
「いやいや、そんな大金は持ってないし。第一、処女を買うなんて鬼畜だろ。」
「「「・・・・・・。」」」
よし勝利だ、今度こそ常識人の発言だ! ロリコン貴族とは違うんだよ。
「大丈夫です。常識を知らなくても、旦那様が迷宮で活躍する障害にはなりません。」
「その通りです。頭が良すぎると他人に理解されないこともあります。」
「皆でご主人様をお支えいたしますから、全く何の問題もありませんよ。」
「えーと、慰めてくれてありがとう。どこが違ってたの?」
「エマが旦那様に処女を売るとして、旦那様はいくら払いますか?」
「エマの処女だろ、高いんじゃない? 10万ナールは下らないと思うよ。」
「旦那様、処女は8,000ナールで売れれば一生自慢できて、ソマーラ村なら三代語り継がれるでしょう。あと、金持ちが好んで処女を買うのは病気の心配が無いからで、性的嗜好とは異なります。エマ・ミラ・ノラ、ご主人様が1万ナールで処女を買ってくれたら、物語の主人公みたいで素敵ですね。」
どんな物語だ?と突っ込みたかったが、エマ・ミラ・ノラが顔を赤くして頷いてる。気付かなかったフリをしよう。
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とりあえず、今日のところはシャワーを浴び、くつろぐことにした。アルフリーダ、ユリア、エゲリアの3人は、リビングで検討会を続けてる。フレイヤがシャワーで洗ってくれ、ベッドではイリスとソフィアが待っている。
「今日は私達が交代で上に乗りますから、ご主人様はマグロで気持ち良くなって下さい。最初はソフィアが入れますね。」
「ご主人様はイリスでもビンビンに立つし、今だってソフィアの膣に入れて気持ち良さそうですよね。どうしてエマ・ミラ・ノラの身体じゃ勃たないんですか? イリスなんか身長145cmですよ。ドワーフにしては高身長ですが、人間族から見れば子供ですよね。」
騎乗位でソフィアが跨ってくれ、数の子天井に鬼頭が当たるよう上下に腰を振っている。流石にソフィアの名器は気持ち良い。
「イリスは22歳の大人の女だって知ってるし・・。ソフィア、気持ちいい、もう出ちゃうよ。」
「ドピュッピュ!」
射精してる間、ソフィアは腰に体重を乗せ、ペニスを膣奥に押し付けている。ソフィアは最初に挿入してから軽イキしっぱなしで、イリスより細くて華奢な壊れてしまいそうな腰だ。身長はイリスより多少高く149cmってとこで、胸も尻も薄く、大人の女性体型から1光年は遠い。
「ソフィア、気持ち良かったよ。イリスに交代してあげてくれる?」
今日は、夜伽の前まで色魔のジョブを付けっぱなしだった。精力増強の効果はあるものの、精子が無限に出る訳でも無い。3人に騎乗位で2発ずつ出した後、最後に屈曲位で3人に1発ずつ出した所で、精子が空っぽな感じになり、もうイケそうに無い。3人とも肩で息をしていて、特にフレイヤは限界っぽい。
「ソフィア、もう出ないけど、ソフィアの膣に入れたまま肉布団でマッタリしたいな。まだ、入れられる?」
ソフィアは上になり、グチュグチュの膣にペニスを挿入して、肉布団として覆い被さってくれる。
「もう膣も痺れちゃって、あまり締まらないと思いますし、ソフィアなんかの貧相な身体が肉布団で良いんですか?」
「ソフィアとイリスは上付きだから、入れたまま愛でる体勢にフィットするマンコだよね。ソフィアの勃ちっぱなしの小さな乳首も愛おしいし。」
左右にソフィアとフレイヤのお尻を掴むが、今日の賢者モードは深いな。睡魔が襲ってくる。イリス達が何かしゃべってるなぁ・・。
【女子トーク】
ご主人様は、エマ・ミラ・ノラでは勃たないの?
(ソフィアは乳無いしお尻も薄いのに、ご主人様はガンガン挿入してくれますよ。)
(フレイヤは15歳だけど、ご主人様はビンビンだよ。)
(イリスは145cmのチビで乳も大きくないけど、ご主人様はガチガチになりますね。)
(貧乳は希少価値と言ってましたし、胸じゃないですね。感度が重要とも言ってたし。)
(エマ・ミラ・ノラは童顔だから勃たないのでは?)
(それかもね。それに、ご主人様の故郷では、フェラは女の基本技能らしいよ。)
(そうそう、フェラが初体験より先で、フェラと男色は関係無いって言ってた。)
(エマ・ミラ・ノラはフェラ出来ないよね。処女だもん。)
(それじゃない? ご主人様はイリスとソフィアの口が好きだし、フレイヤも飲めるしね。)
(フレイヤがエマ・ミラ・ノラに言っとく。けど人間族ってフェラはハードル高いんでしょ。)
(人間族で男色しない男はフェラに興味薄いから、フェラまでする女は珍しいだけよ。)
(一番上手なソフィアがフェラ講習会やって、エマ・ミラ・ノラも呼ぼうよ。)
(それ良いね。口に出されたら、ご主人様の女だよ。)
(ご主人様は、精子を飲むと凄く喜ぶよね。不思議だね。)
(イリスとフレイヤは、美味しく感じるようになるまで、もっと飲まなきゃ。)
(うーん、精子は苦いな・・。)
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<翌朝>春の22日
今朝は目覚めると、イリスとフレイヤとソフィアの3人で朝立ちを握り、いじってる。ソフィアが、熱いお湯で濡らしたタオルを絞り、朝立ちを蒸らしてから拭いてくれた。イリスみたいに熱くて目が醒める。
アルフリーダ、ユリア、エゲリアは、昨晩は遅くまで打ち合わせをしていたのか、3人とも熟睡中だ。3人を起こさない様に、イリス・フレイヤ・ソフィアを伴ってリビングに移動した。
「ソフィア、絹地の貫頭衣は素晴らしいな。チラチラの方が、全裸より魅力的に見えるんだね。ソフィアの割れ目やイリスの乳首がチラチラ見えるのは癒されるし。フレイヤは、上向きの乳首が貫頭衣を着てても解るなんて凄い美乳だよ。オッパイも、まだまだ大きくしようね。」
イリスとフレイヤが、手で扱く強さをソフィアに聞いている。夜明け前の薄暗いリビングのソファーに座り、口や手で奉仕されるのはピンサロみたいで興奮してくる。イキそうになった所でイリスが咥えてくれ、口の中に射精する。朝フェラでスッキリだ。
「うふふ、ご主人様がイキそうになる直前にビクビクしたのを咥えました。イリスはもっと飲みますからね!」
「イリス、男性は射精した前後が、一番感じ易いんです。ペニスに残った精子を全部吸い出す所までが、性奴隷のテクニックですよ。」
ソフィアが先端を咥えると同時に、ペニスに残った精子を指で扱いて絞り、吸い出す。精子を全部絞り吸い出すと、最後にディープスロートで喉奥まで飲み込んでくれた。1分ほど優しく頭を撫で、ソフィアの口からペニスを引き抜く。朝から入れたくなっちゃうので、これ以上は自重しよう。
「ああ、ソフィア、たまらないフェラだった。ソフィアを買って本当に幸せだ。愛おしいな。一生大事にするよ。気持ち良かったな。」
イリスとフレイヤとソフィアが顔を見合わせ、何やらアイコンタクトで頷いている。まあ、気にしないでおこう。
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4人で朝のお茶を飲みつつ、身支度やルーティンを行う。
「イリス、昨日成功した『革のサイハイブーツ(空き)(空き)』にスキル結晶を融合しよう。一つの装備品にスキル結晶を二つ融合するのは初めてだけど、問題無く成功するからリラックスしてやってね。セリーがやってた100年前と同じなら、イリスも大丈夫だよ。」
「ご主人様、緊張するなって方が無理ですよ。最初は、牛(移動速度)とコボルトの方から融合しますね。今ぞ来ませる御心の、言祝ぐ蔭の天地の、スキル結晶融合!」
「鑑定!」
足装備:駿馬の革サイハイブーツ(移動力増強)(空き)
「よし、成功だ。『駿馬の革サイハイブーツ』って名前で、移動力増強のスキルが付いてる。ちゃんと毒針ホルダーも付いてるな。イリス良くやった! でも、今日はここからが本番だね、MPは大丈夫そう?」
「ええ、まだまだ行けそうな感じです。次は、コウモリ(回避力)とコボルトを融合ですね。緊張する〜。今ぞ来ませる御心の、言祝ぐ蔭の天地の、スキル結晶融合!」
「鑑定!」
足装備:駿馬の革サイハイブーツ(移動力増強)(回避力二倍)
「やった! イリス、成功したよ。名前は『駿馬の革サイハイブーツ』のまま、移動力増強と回避力二倍、スキルが二つ付いた。ここまでのレベルの装備品が自分達で作れるのは大きいよ。今後に夢が膨らむな。」
「ソフィアさん、検証をよろしくお願いしますね。この装備で脚に支障がある人が戦力化できる様になれば、戦略が変わると思います。想定通りに改善すると良いんですけどね。」
「よし、朝食前の迷宮はソフィアも一緒に4人で行こう。パーティから一旦アルフリーダを外して、ソフィアを入れる。フレイヤ、ソフィアにサイハイブーツを履かせてあげて。イリス、引き続き闘兎の”おしゃべり”の検討を続けるよう、アルフリーダ、ユリア、エゲリアに書き置きをしといて。」
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ソマーラの迷宮1階層、ボスの待機部屋まで4人でワープする。
ラピッドラビットはスピードが速く、捉え難い魔物だ。しかしソフィアは、物理ダメージ削減の効果がある『頑強の指輪』を持っている。1階層の攻撃が体当たりだけのラピッドラビットでは、仮にソフィアが攻撃を受けてもダメージは軽微だろう。
【マモル】革の手袋・帽子・鎧
武器 :ダマスカスステッキ(空き)
足装備:駿馬の硬革靴(移動力増強)
アクセサリー:聖銀のミサンガ(空き)(空き)
5ジョブ(15) キャラクター再設定(1) 詠唱省略(3)
獲得経験値二十倍(63) 必要経験値十分の一(31)
パーティ項目解除(1) ジョブ設定(1)
鑑定(1) ワープ(1) MP回復速度二倍(3)
合計120
探索者Lv22:体力(小上昇)
魔法使いLv21:知力(小上昇) MP(微上昇)
英雄Lv11:腕力HP体力MP知力精神器用敏捷(中上昇)
色魔Lv14:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
神官Lv14:MP(小上昇) 知力(微上昇)
【イリス】 革の鎧
武器 :槌(空き)
頭装備:革の帽子(空き)
腕装備:鋼鉄のガントレット(空き)(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
アクセサリー:指輪(空き)(空き)
鍛冶師Lv12:腕力(中上昇) 体力(小上昇)
【フレイヤ】木の盾 硬革の鎧 硬革の手袋
武器 :強権のダガー(詠唱中断)
頭装備:ダマスカス鋼の鉢金(空き)(空き)(空き)(空き)
足装備:皮のサイハイブーツ(空き)
アクセサリー:ボディークリップ(空き)(空き)(空き)
闘兎Lv10:器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)
【ソフィア】レイピア 鉄の盾 革の帽子・鎧・手袋
足装備:駿馬の革サイハイブーツ(移動力増強)(回避力二倍)
アクセサリー:頑強の指輪(物理ダメージ削減)(空き)
探索者Lv39:体力(小上昇)
「ソフィア、1階層のラピッドラビットで検証してみようかと思うんだけど、苦手なら言って。」
「いえ、ラピッドラビットは確かに速いですけど、動きが単純なんでむしろ得意です。駿馬の革サイハイブーツの検証には、適してると思います。」
「それは良かった。イリスもソフィアも、ラピッドラビットは得意なんだ。じゃあ、万が一のことが無いよう油断せずに行こう!」
「「「はい、ご主人様!」」」
結果的に、ソフィアは十分動けている。と言うか、体当たりしてくるラピッドラビットを、味方が攻撃し易い位置に鉄の盾で飛ばしている。イリスやソフィアと同じ様な技だ。
ソフィア本人の感覚だと、怪我をする前の9割程度まで動けてる感じだそうだ。英雄には敏捷(中上昇)、闘兎には敏捷(小上昇)があるから、パーティ効果でも若干良い方向に引き上げてるかもしれない。
「ご主人様、ありがとうございます。この前お借りした『駿馬の硬革靴』より、かなり走り易くなりました。もう少し上の階層に行きましょう!」
念の為、1階層ずつボス部屋を上がって行き、11階層のコボルトケンプファーまで来てしまった。ソフィアは、伯爵家のパーティで探索者をLv39まで上げてるだけあって、迷宮探索でのノウハウの引き出しが豊富だ。正直、自己流の我々をソフィアから見たら、相当危なっかしいんだろう。割と頻繁にアドバイスをくれて助かる。細かい現場のノウハウってのは、どこの世界でも貴重だ。
コボルトケンプファーのボス戦も特に問題無く、12階層まで上がった。さてどうしよう。通路の奥にいる魔物はクラムシェルが4匹だ。我々も4人しかいないから、魔物が最大数4匹で出てくると少し嫌だな。
「ご主人様、12階層がクラムシェルで11階層がコボルトって良い組み合わせですね。両方とも弱点の土魔法で倒せますから、ここはボーナスステージです。ボス部屋までガンガン行きましょう! こんなに戦闘時間が短いんですから、適正階層はまだまだ上ですね。」
ソフィアにとっては、相当に戦闘時間が短いようだ。我々のパーティは、全体攻撃魔法2発+物理攻撃数発で倒すのが理想なんだよと言ったら、冗談だと思われている。うちのお嬢様方が特に好戦的なんじゃなくて、常識的な戦闘時間が思ってるより相当長いんだ。なるほどな。
迷宮の中間で、魔物が来ない小部屋を見つけた。キリが良いので、ワープで帰宅して朝食だ。
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朝食は、エマ・ミラ・ノラが普通に作っている。
サラダでは無く、クレソンの『お浸し』が大量に出てきた。クレソンは暖かくなると硬くなるから、春の季節の上旬までしか美味しく食べられないと言っている。メインは、気化熱式冷蔵庫にある残りのハラミ肉を全て焼く勢いだ。そうだよね、成長期だし、ガッツリ肉を食べたいよね。フライパンがフル回転だな。
「「「ごめんなさい、寝過ごしました。」」」
「うん、大丈夫だよ。アルフリーダ、闘兎の運用の方向性は見えた?」
「はい、定時連絡のタイミングさえ合えば、2パーティ運用が最も効果的じゃないかと思われます。迷宮の中から外の会話は聞こえないですが、外ならソマーラの村から迷宮ぐらいの距離は余裕っぽい感じです。」
「なるほど。こちらも、今朝ソフィアの靴を融合したんだ。検証してみたら、ソマーラの迷宮12階層の戦闘でもソフィアの動きは余裕だったよ。あと、ユリアが受精するのは明日だよね。その辺も考慮して運用を考えてね。」
「それは、なおさら都合が良いです。昼食までにはまとめておきますから、ソフィアさんも置いてって下さい。」
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イリスとフレイヤを連れ、商人ギルドまでワープで跳ぶ。
今日は、ロビーでアレックスを捕まえられた。なんか人が多いな。
「アレックス殿、景気はどうだい?」
「マモル様、急に名前が売れちゃったんで、問い合わせ対応に死にそうですよ。談話室を取りますね。」
いつものように、商人ギルドの女性がお茶を入れに来た。お互いに顔を覚えてるので、軽く会釈したりする。
「まず、預かっている『インテリジェンスカード26枚』の件ですが、商家が金貨50枚で直接引き取ることで話がまとまりました。私への仲介手数料は向こうから業務提携という形で貰ってます。向こうはマモル様に興味津々ですが、私がマモル様の代理人ということで宜しいですよね。」
「もちろんだ、面倒は嫌いなので、アレックス殿以外と話すつもりは毛頭無いよ。今後ともよろしく頼むね。」
「ありがとうございます。次に2つ目の『身代わりのミサンガ』ですが、昨日のオークションに出して、過去最高値を更新し落札されました。8万4,000ナールです。『芋虫のスキル結晶』の段階で買い占めが入っているので、『身代わりのミサンガ』は、うちからの出品しか出ないんです。何処から『芋虫のスキル結晶』を入手してるのか、買い占め業者からの探りが大変です。
「イリス、面倒臭い業者が寄って来たら、お仕置きしちゃって大丈夫?」
「駄目です。近寄ってくる業者は、ご主人様の独占代理人たるアレックスさんに回します。面倒なのを上手くやるのが彼の仕事ですからね。」
「マモル様、最後に『コボルトのスキル結晶』ですが、一つだけ4,900ナールで落札しました。今後も同じ指値で宜しいでしょうか?」
「そうだね、コボルトは、引き続き4,900ナールまでで入札して。高値で落としてバブルを飛び火させたくないんだ。他に、何か面白い情報は無いかな?」
「帝都の南側で盗賊が跋扈し流通網が寸断されてる件で、ドホナ・シュポワール・ベイルの騎士団に帝国政府から勅命が出ると噂されてますね。ドブローの街は、絨毯で潤った資金で帝都のロビー活動を頑張りましたから、何とか勅命は回避するようです。」
「騎士団とは可哀想なものだな。人数が動員できそうな裕福な所が回避して、貧乏な所が出陣せねばならぬとは。」
「そうなんですよ。マモル様も、しばらくの間は気を付けた方が良いですね。人が足りない騎士団が寄って来ちゃったら面倒です。疫病神ってのは厄介ですから。」
インテリジェンスカード+50万ナール
身代わりのミサンガ +8万4,000ナール
手数料 ▲500ナール
コボルトのスキル結晶 ▲4,900ナール
手数料 ▲500ナール
合計 +57万8,100ナール
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「イリス、ベイルの騎士団が盗賊に返り討ちにされたら、またソマーラの村の周辺にも盗賊が来るだろうな。入手したコボルトのスキル結晶は対人戦用に使おうと思うんだが、何と融合するのが良いかな?」
「うーん、ご主人様のオーバーホエルミングが対人戦で最強です。牛(移動速度)とコボルトのスキル結晶の融合で作る移動力増強も、全く及ばないまでも、方向性は同じですよね。またハチノスを狩りに行きますか?」
「そうだな、機動力は重要だからな。あとは、盗賊からは物理攻撃しか受けないんだから、ソフィアの頑強の指輪のような『物理ダメージ削減』が付いたアクセサリーを作っておく手もあるな。フレイヤのボディクリップなら一生使える装備品だから、出し惜しみせず付けちゃって惜しくないよね。」
「そうですね。ボディクリップなら、どっち道、今後ずっと使えますもんね。」
「とりあえず、午前中は3人だから3階層のハチノスにしとこうか。単体攻撃魔法2〜3発で煙になるから危なくないしね。」
「ご主人様、魔法だけでたおすと、たのしくないです!」
結局、フレイヤがミノの正面で押さえ、横からダマスカスステッキで殴る練習をしておく。フレイヤは瞬発力上昇を発動させるから、直線的なミノの突進を簡単にいなしている。イリスが槌で横から殴りまくれるから、結果として物理攻撃力は上がるかもしれない。イリスもフレイヤも満足しているので、良しとしよう。
オーバーホエルミングを発動すると、ミノをボコボコに殴れる。ダマスカスステッキにMP吸収を付け、『聖銀のミサンガ』に蜂(ダメージ逓増)を付けるスタイルでも戦えそうな感触だ。レアドロップのハラミ肉が2枚出たので、食生活にも貢献できてる。
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昼休憩に帰宅すると、春野菜のパスタを出してくれ、食べながら検討会の報告を聞く。
アルフリーダ、ユリア、エゲリア、ソフィアの案は、少し複雑だが、複数パーティを作って運用するものだった。
「ご主人様、闘兎同士が離れた距離で会話できる条件は、以下の2点です。」
・会話する闘兎の双方が、同じパーティに属していること。
・会話する闘兎の双方が『鋭敏』を発動していること。
【プライマリーパーティ】
1.マモル=探索者
2.ユリア
3.エゲリア
4.イリス
5.フレイヤ=闘兎
6.(ソフィア=探索者)or(アルフリーダ=闘兎)
【セカンダリーパーティ】
1.(マモル=探索者)
2.ソフィア =探索者
3.アルフリーダ=闘兎
4.エマ =錬金術師
5.ミラ =錬金術師
6.ノラ =錬金術師
「このスキームの大きなデメリットは、フレイヤ&アルフリーダの二人ともパーティメンバーで、アルフリーダがソマーラの村にいる状態を基本にせねばなりません。結果的に、ご主人様のパーティで実際に戦闘する人が5人になってしまいます。今は5人で回っていても、将来的には6人で戦闘すべきですから、ここの改善もネックになります。」
「アルフリーダの仮説ですが、同じパーティにいなくても、二人の場所さえある程度分かっていれば、『鋭敏』の発動で集中すれば”おはなし”可能かもしれません。兎人族の感覚は、かなりの部分を音に依存してますので。具体的には、あらかじめ時間と場所を決めておくのです。この手法で”おはなし”することを”定時連絡”と名付けました。まずは、”定時連絡”の実験をしてみたいと思います。」
「”定時連絡”なら、迷宮探索の小休憩を、迷宮の入口の外でするだけだね。ワープで帰宅するより、ダンジョンウォークで入口に戻る方がMP消費は全然少ないし、良いんじゃないかなアルフリーダ。」
「はい、そして”定時連絡”なら、セカンダリーパーティでも運用できます。セカンダリーパーティとは、ご主人様のパーティが探索終了して休んでいる間、ご主人様を含めて別メンバーのパーティを作ることです。ご主人様が実際に迷宮に入らなくても、ご主人様のパーティ効果は有効に使えます。貴族家の子供に経験値を積ませる手法ですが、ご主人様には獲得経験値二十倍がありますので、普通より圧倒的に有利なセカンダリーパーティになります。」
「ソフィアさん、天才的な発想です! ご主人様にとっても、休んでる間も経験値が入って来てお得ってことですよね。これでソフィアさんを探索者から冒険者にすれば、さらに機動的な運用も可能です。ご主人様、ぜひ採用しましょう。まずは実験からです!」
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実験してみると、今回もソマーラの迷宮の入口から家程度の距離なら、『鋭敏』を発動すればお互いの声は感知できてる。フレイヤによると、パーティ効果で相手がいる場所が何となく分かるなら、その方向に意識を集中するだけなので難しくないそうだ。フレイヤをパーティから外してみるが、問題無く”おはなし”してる。フレイヤとアルフリーダの双方が、お互いに位置を認識してるのがポイントっぽい。
「あとは『定時連絡』の”定時”の方法だね。フレイヤには、故郷から持ってきた腕時計を貸しておくよ。あと数年は動くと思う。アルフリーダの方はどうする?」
「ご主人様の腕時計のような精密な道具は、帝国には存在しません。しかし砂時計があれば、曇りや雨の日でも時間が計れます。持ち運びには不便ですが、村で固定運用するなら問題にはなりません。ガラス製品はペルマスクが産地ですので、買いに行きましょう。帝都の半額以下で買えますから。」
「ついでに、ペルマスクで鏡も買おうか。皆が髪をとかす時、鏡は欲しいよね。あと、絨毯の産地は何と言ったっけ?」
「ドブローですね。絨毯もドブローで買うと帝都の半額らしいです。でもご主人様のワープなら遮蔽セメントが関係無いので、絨毯を壁に掛ける必要は無いと思いますが・・。」
「絨毯を床に敷きたいんだ。故郷では、家の中は土足厳禁が普通だったから、絨毯は床に敷いてゴロゴロする為の物だった。この家も土足厳禁にしたけど、板張りの床は硬くて”くつろげない”から改善したいと思ってたしね。」
「なるほど、やることが増えましたね。全てが旦那様頼りで心苦しいですけど・・。」
春の22日 昼