今朝は、アルフリーダが咥えて起こしてくれている。
「ご主人様、おはようございます。しばらく咥えられないので、朝から2発飲んじゃいますね!」
今日からアルフリーダは、2泊3日で辺境伯家の帝都事務所に出向だ。ユリアなどは大層驚いていたが、アルフリーダは平然としている。今朝のフェラも変わらず気持ち良く、頑張って喉奥まで飲み込もうとするのに興奮したな。
アルフリーダには昨晩も中に出しまくったので、朝のシャワーを一緒に入り、ご主人様が身体を洗うことにした。風呂椅子に座らせ髪を洗った後、軽くリンスをする。石鹸を泡立て念入りに乳房を洗っていると、「もう1発入れます?」と誘われ、両手を壁に、尻を突き出してくれた。ゆっくり挿入して小刻みに突き上げる。背の高いアルフリーダに向いている立ちバックで、ミミズ千匹が収縮した感覚を十分に堪能し、膣奥に押し付けて射精する。
「ふ〜、ご主人様、朝から深イキできました。ありがとうございます。」
「アルフリーダの膣はウチで一番気持ち良いから、しばらく入れられなくて悲しいよ。あ、皆には言っちゃ駄目だよ。」
「ふふ、帰って来たら、また入れてまくって下さい。あ、お掃除しますね。」
愛液まみれの息子をアルフリーダが咥え、残らず精子を吸い取られた。
アルフリーダを立たせ、下半身を石鹸で洗う。尻肉を割り、お尻の穴も入念にだ。アルフリーダでも、お尻の穴を洗われるのは少し恥ずかしいそうだ。最後に石鹸を落とし、膣穴に指を入れ、出したばかりの精子を掻き出す。指を入れていると永遠に愛液が湧き出て来るので、アルフリーダが軽く中イキしたところで切り上げた。
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早朝の迷宮から、上の階層に上がることにした。ソマーラの34階層の待機部屋にワープし、ソフィアのダンジョンウォークで35階層に連れて行ってもらう。
昨日の魔道士の取得もあり魔法の選択に迷ったが、34〜35階層の魔物は弱点魔法が無いので、遊び人には魔道士のサンダーストームをセットし麻痺を狙う事にする。35階層の魔物はパームバウムで、パームオイルを落とすゆえ大量に狩っておきたい。
検証作業も一通り終わった筈だし、獲得経験値20倍*必要経験値1/20=400倍で、経験値重視の設定に戻す。
4thジョブまでしか設定できなくなるのが欠点だが、次のマイルストーンは勇者ジョブの取得ゆえ、割り切る。勇者は、英雄Lv50が取得条件だが、とにかく英雄はレベルが上がり難い。種族固有ジョブのレベルアップは基本ジョブの2倍くらいの時間がかかるが、英雄はさらに経験値を食わせないとレベルが上がらない。
基本ジョブ < 派生ジョブ < 種族固有ジョブ < 英雄&遊び人
ファーストジョブは神官のまま、英雄・遊び人・魔道士の最小構成に変更するが、3〜4日は魔道士が急激にレベルアップする筈だ。魔道士の成長が落ち着くまで、この設定で行く事にする。
【マモル】 硬革の手袋
武器 :吸精のダマスカスステッキ(MP吸収)
頭装備:身代わりの硬革帽子(身代わり)
胴装備:ダルマティカ(空き)
足装備:駿馬の硬革靴(移動力増強)
アクセサリー:ひもろぎの聖銀ミサンガ(知力二倍)(ダメージ逓増)
4ジョブ(7) キャラクター再設定(1) 詠唱省略(3)
獲得経験値二十倍(63) 必要経験値二十分の一(63)
ワープ(1) 鑑定(1) 合計139
神官Lv41:MP(小上昇) 知力(微上昇)
英雄Lv36:腕力HP体力MP知力精神器用敏捷(中上昇)
遊び人Lv30:知力(中上昇)
魔道士Lv5:知力(中上昇) MP(小上昇) 精神(微上昇) 体力(微上昇)
【イリス】 革のサイハイブーツ
武器 :強権の槌(詠唱中断)or全麻の槌(麻痺添加)
頭装備:竜革のカチューシャ(空き)(空き)
腕装備:竜革の手袋(空き)(空き)
胴装備:ダマスカス鋼のプレートメイル(空き)(空き)(空き)(空き)
アクセサリー:いかりの指輪(攻撃力五倍)(ダメージ逓増)
鍛冶師Lv28:腕力(中上昇) 体力(小上昇) 器用(小上昇)
【フレイヤ】硬革の鎧
武器 :強権のダガー(詠唱中断)
盾 :木の盾 (空き)
頭装備:硬革のカチューシャ(空き)
腕装備:竜革の手袋(空き)(空き)(空き)(空き)
足装備:革のサイハイブーツ(空き)
アクセサリー:頑強のボディークリップ(物理ダメージ削減)(ダメージ逓増)(空き)
闘兎Lv28:器用(中上昇) 敏捷(小上昇) HP(小上昇)
【エゲリア】
武器 :強権の鋼鉄剣(詠唱中断)(麻痺添加)
頭装備:竜革のカチューシャ(空き)(空き)(空き)(空き)
腕装備:鋼鉄のガントレット(空き)(空き)(空き)
胴装備:硬革の鎧(空き)
足装備:駿馬の竜革のサイハイブーツ(移動力増強)(回避力二倍)
アクセサリー:増撃の指輪(ダメージ逓増)(空き)
淫乱Lv27:精神(中上昇) 知力(小上昇) MP(小上昇)
【ソフィア】 硬革の鎧
武器 :激情のレイピア(攻撃力二倍)(麻痺添加)(詠唱中断)
盾 :身代わりの鉄盾(身代わり)
頭装備:ダマスカス鋼の鉢金(空き)(空き)(空き)(空き)
腕装備:硬革の手袋(空き)(空き)
足装備:駿馬の革サイハイブーツ(移動力増強)(回避力二倍)
アクセサリー:頑強の指輪(物理ダメージ削減)(ダメージ逓増)
探索者Lv44:体力(小上昇)
【ノラ】 硬革の鎧
武器 :強権のダマスカス槍(詠唱中断)(麻痺添加)(空き)(空き)
頭装備:竜革のカチューシャ(空き)
腕装備:竜革の手袋(空き)
足装備:頑強の竜革サイハイブーツ(物理ダメージ削減)(空き)(空き)
アクセサリー:増撃のイアリング(ダメージ逓増)(空き)(空き)
錬金術師Lv27:知力(小上昇) 器用(微上昇)
最初に遊び人のサンダーストームを撃ち、突っ込んで来るラピッドラビットはアイスウォールで始末する。残りのラピッドラビットは、イリスが弾き飛ばしノラの槍で突かれる。2回目の魔法も最初にサンダーストームを放ち、グミスライムや ケープカープがいる場合には、魔道士の火魔法を撃ち込む。流石に30階層のドライブドラゴンが混ざる事は無くなったが、32階層のグミスライムは割と出て来る。こいつも、ご主人様の優先攻撃目標だな。
少し複雑になったが、割と早めに数的優位を確立してる。35階層も、そう難しくなく突破できそうだな。
「旦那様、パームバウムが落とすパームオイルは、揚げ物にも石鹸製造にも使います。でもパームオイルは常に不足してましたから、揚げ物にはオリーブオイルで”かさ増し”してました。これからは、パームオイル100%の揚げ物ができますから、フィッシュフライがもっと美味しくなりますね。」
エゲリアも揚げ物が大好きだから、本気で嬉しそうだ。元の世界だと、オリーブオイルは干魃で生産量が減少し、高級油になってしまった。しかしこの世界だと迷宮のドロップ品ゆえ、供給は安定している。ゆえに当然ながらドロップする魔物に比例して、オリーブオイル<パームオイル<カメリアオイルの順で高級だ。カメリアオイルで石鹸を作れば、高級石鹸になるかな?
「ご主人様、ラピッドラビットはイリスとフレイヤで如何様にもなりますから、魔法はアイスウォールじゃなくてバーンストームを撃って下さい。せっかく火魔法が弱点なケープカープやグミスライムが混じる階層ですから、弱点魔法がある魔物から殲滅しましょう。」
ソフィアから戦術の修正案を進言される。弱点魔法持ちの魔物からサクッと倒しちゃおうって意味だ。まあ、この方がイリスとフレイヤが楽しそうだから、仰る通りにしよう。最後まで残る魔物がパームバウムになる。
35階層の迷宮探索を続け小部屋を見つけたので、少し早いが早朝の迷宮を切り上げる。今日は、朝食前にベイルのレストランまで受け取りに行く日だ。焼き立てパンの朝食は、3日に1度の贅沢だ。
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野菜の入った木箱をイリスとノラが持って、ベイルのレストランまで、焼き立てパンを取りにワープする。
「奥さん、おはよう。野菜を持って来た。あとパームオイルもあるけど欲しい?」
「マモル様、もちろん欲しいわよ。パームオイルは揚げ油に最適だけど、ギルドで買うと@120ナールもするから気軽に使えないの。でも如何しましょ、お礼が足りないわ。」
「じゃあ、相談に乗ってよ。3日前、奴隷商人のオリビエの商館に、奥さんが言ってた奴隷を見に行ったんだ。買おうかと思ったんだけど、アルフリーダが提示する値段と折り合わなくてね、オリビエが妙に強気なんだよ。エルフで、金髪碧眼の女奴隷だからかなぁ?」
「はあ、オリビエもいい歳なのに成長しない奴ね。資金は回転させてナンボで、良い客は白金貨と同様に希少で得難い宝なのに。オリビエは昔から人を見る目が無いのよ。そうやって、何時も在庫を抱えちゃうしね。アルフリーダが査定したんでしょ、おそらくそれが適正価格よ。任せて、オリビエの奥さんとも友達で、頻繁に店に食べに来るの。今度来たらチクっとくわ。」
まあ、期待せずに待ってみよう。
イリスとノラが、フスマと押し麦、小麦粉、ワインを木箱に詰めている。今日は、ドワーフの水は無いようだ。パンが焼ける香ばしい匂いが漂ってきた。
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帰宅すると、朝食にはウサギ肉のトマト煮込みが出た。迷宮産のウサギ肉も、鶏肉と豚肉を合わせた感じの美味だ。迷宮素材に鶏肉は無いから、そのうち”ウサギ肉の唐揚げ”にしてみたいな。
「ご主人様、朝食の後、帝都のベルガー様の所まで送って下さい。資料の読み込みと打ち合わせをやって、午後から臨時の諸侯会議です。夕方からはパーティで、ドレスはアーデルハイトさんが貸してくれるそうです。」
「辺境伯家は帝都の貴族社会と距離を置いていたって事は、息のかかった貴族も少ないだろう。どうも帝室の忠臣って訳じゃなさそうだし、滅多な事はないと思うけど、くれぐれも気を付けてね。」
「なるべく、面倒事には巻き込まれないよう注意します。それに、闘兎の能力も可能な限り秘密にしときますね。」
「うん、その方が望ましいだろう。まあ、鋭敏を発動すると他人の会話が聴こえちゃうのは『兎人族は耳が良い種族特性だから』で誤魔化せるだろうけど、用心に越した事はないしね。」
パンツやシャツの着替えやノート代わりのパピルス帳を、アルフリーダがリュックに詰めてる。夜会用のハイヒールだけは手に持ち、装備品は装着して辺境伯家の帝都屋敷で外すそうだ。いざという時の用心に、アルフリーダには金貨と銀貨も十分に持たせる。
貫頭衣から、上品そうな服に着替えると、アルフリーダの出撃準備は完了だ。最後に尻肉を揉みながらディープキスをし、明後日の夕方に迎えに行く約束をする。辺境伯家の帝都屋敷、玄関ドアの外側にワープ出口を作り、アルフリーダが辺境伯家の帝都屋敷に入るのを見送って、ご主人様は本日も迷宮探索だ。
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午前中の迷宮は、ソマーラの35階層の続きで、パームバウムだ。
遊び人のスキル設定は短時間では変えられないので、結局の所、遊び人にはバーンストームを設定し、グミスライムやケープカープを倒す。弱点魔法なしの魔物だけになったら、魔道士だけでサンダーストームを撃つ。
「ソフィア、今更なんだけど、そもそも諸侯会議って何するの?」
「元々は、冬の時期に、帝国政府が諸侯に施政方針をお披露目するセレモニーだったそうです。ただ、帝国政府に所属するパーティが必ずしも常に最強とは限らず、今では、帝室直轄領でさえ徐々に迷宮に侵食されてるんです。しょうがないので、政府は、帝国領土の保全に諸侯の力を当てにするよう変化しました。今回は”臨時の”諸侯会議らしいので、何らかの役務を諸侯に押し付けるのが目的でしょう。」
「なるほど。適当対応したら、いい様に押し付けられる可能性が高いもんだから、ベルガーも真剣になってるのか。大貴族も大変だ。」
お喋りを交えながら35階層の迷宮探索を続けると、2時間程でイリスがボス部屋を発見できた。
「割と順調だったね。ボス魔物のカナリアカメリアにも弱点魔法は無いから、サンダーストーム2連射で麻痺を狙うよ。ボス魔物の方が麻痺にかかり難いだろうから、フレイヤは”状態異常耐性ダウン”をお願いね。』
カナリアカメリア2匹には、イリスとソフィアが正面に立つ。2回目のサンダーストーム2連射で、イリスが相手をしてる1匹が麻痺になった。ここまで来れば残りは作業だ。麻痺してるカナリアカメリアを”吸精のダマスカスステッキ”で殴りまくる間、女の娘達5人で、残り1匹のカナリアカメリアを包囲殲滅する。程なく残りのカナリアカメリアも麻痺になり、2匹の魔物は煙に変わって35階層を突破した。
「旦那様、私達のパーティにとって、34〜44階層のボス戦って相当に有利じゃないですか? ボス魔物2匹のうち1匹が麻痺になれば、ボス戦は終わったも同然です!」
「そうだね、エゲリア。カナリアカメリアはそれなりに強かったけど、出現する魔物が2匹なら余裕がある。実質的な戦闘時間も短かったね。これなら、カメリアオイルの取得も順調に進みそうだ。」
「ご主人様、カメリアオイルの実が2個落ちたよ。これで『侍女の嗜み』をするんでしょ。ヴァニーユに教えてもらって、フレイヤも奉仕するね!」
「楽しみにしてるよ、フレイヤ。ところでソフィア、ブルーノ伯爵家では『侍女の嗜み』をやってなかったの?」
「ええ、伯爵様は生粋のロリコンでしたから、胸の薄い女性しか駄目だったんです。伯爵家の侍女だと少々凸凹が足りない身体だからか、『侍女の嗜み』はあまり好まれませんでした。カメリアオイルは、小さい膣の子が”素股”をする時の潤滑剤でしたね。ソフィアは自分の愛液で十分でしたから、使う機会は無かったですけど。」
35階層のボス周回を重ね、1周回でカメリアオイルの入った実が2個づつ、5周したので10個集まった。2階層のボス周回でパームオイルを集めてた時より、大分効率が良い。とりあえず、十分な量だろう。
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「ご主人様、お帰りなさいませ。」
ヴァニーユは18歳の若さではあるが、生まれながらの繁殖奴隷として幼児期から英才教育された上、貴族のお屋敷で奴隷メイドとしても過ごしていた。自然なメイド所作が板についていて、素敵だよな。
「ヴァニーユ、迷宮でカメリアオイルの実を10個取ってきた。うち3個を石鹸を作る実験に使ってくれ。ひょっとしたら、高級石鹸になるかもしれない。残り7個は、ヴァニーユに任せるよ。」
「ご主人様、カメリアオイルは食用油としても高級なので、昼食にフィッシュフライを揚げてみましょう。それと、ユリアとイリスが一緒に『侍女の嗜み』を三輪車でやります。もの凄い贅沢ですよね。」
皆は頷いてるが、贅沢なのがカメリアオイルでの揚げ物なのかor”三輪車”なのか、あるいは両方なのか、ご主人様は常識不足だからか分からないや。
昼食の付け合わせの野菜スープだが、朝に焼かれた高級な白パンと、カメリアオイルで揚げたフィッシュフライ、この組み合わせは相当な贅沢だとイリスとソフィアも言っている。カメリアオイル = 椿油 = 超高級天ぷら店が使用する油脂、勿論こんなのは、元の世界でも経験してない未知の味だ。
あ、確かに美味しい。サクサクパリッと軽く揚がってる。
「ご主人様、カメリアオイルで揚げたフィッシュフライは絶品ですね。パームオイルより、サクッと揚がってます。揚げ物に使うとここまでの味とは、ソフィアは幸せです。」
落ち付いて会話を楽しむのはソフィアだけで、他の娘はフィッシュフライを貪り食べる。パームオイルでも十分美味しいのだが、ヤシやカカオの油は飽和脂肪酸で、構造式としてはラード食べてるのと大差無い。
今後、我が家の揚げ物の標準はカメリアオイルにしよう。オリーブオイルの強い風味での揚げ物は、他の味を隠すしな。高級石鹸の材料になるかもしれないし、カメリアオイルの在庫は多めに持っておきたいな。
「ご主人様、ソフィアにも、カメリアオイルの実を1個いただけませんか? 我が家の刃物の手入れに使う油を、カメリアオイルに替えたいと思います。機能的にもオリーブオイルより凝固点が低いですし、椿油の臭いの方が圧倒的に高級とされています。狼人族のアーデルハイトさんなら確実に嗅ぎ分けますから、念の為に変更しときましょう。」
装備品の手入れは完全にお任せだし、ソフィアの言う通りにしよう。
「旦那様、ミラは生理痛が酷いので、今日は宿舎で休ませています。アルフリーダも出払っているので、人手が足りません。なので、午後からの業務にノラを貸してもらえませんか?」
「了解だ、ユリア。ちょうど今日は満月だし、お風呂は夕食後に皆で入ろう。セカンダリーパーティの迷宮探索も、アルフリーダが帰るまで休止かな。」
「ところでご主人様、白身を揚げたカメリアオイルはどうしましょう? 高価な油ですし、1回で家畜の餌にしちゃうのは、流石に勿体無いと思うんですが・・。」
「そうだよねぇ、ヴァニーユ。あ、ハーフェンの漁村では地引網をやってるんだった。今日は満月だから、潮の満ち引きの差が大きい大潮の日だ。春は昼間に干潮が来る季節だから、今時分は地引網を引いてる筈だよ。揚げ油のカメリアオイルは捨てないで、夕食には何か天麩羅を揚げよう。これから、ハーフェンの魚市場に行ってみるよ。」
「ではご主人様、イリスは、記憶が鮮明なうちに35階層の迷宮地図を仕上げちゃいますね。」
「了解だ、イリス。ソフィア・フレイヤ・エゲリアは、一緒にハーフェンの漁村までワープで飛ぶよ。魚を持ち帰る”桶”を用意してね。」
遊び人の効果設定を”MP(中上昇)”に変更し、必要経験値二十分の一を、MP回復速度二十倍に入れ替える。4人での長距離ワープだが、ハーフェンはザビルよりも距離が近い。大丈夫だろう。
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ハーフェンの漁市場に設置された壁にワープで出るが、MPの枯渇は感じてない。
やはり網を入れたな、既に昼過ぎだが人が多い。ここではバーナ語の方言が話されていて、ブラヒム語が喋れる人は稀だ。しかし、兎人族のフレイヤはバーナ語ネイティブで、伯爵家の一番奴隷だったソフィアもバーナ語はペラペラだ。ご主人様とエゲリアは、アルフリーダからカタコトのバーナ語を教わっているが、方言となると全く聞き取れない。お手上げだ。
あれ、あの猫人族のお姉さん、見覚えがあるぞ。
『あら、あんた、アサリとか桜エビを買ったお客さんじゃない。人間族にしては珍しいから覚えてるわ。今日は地引網を入れて、さっき上げたばかりなんだ。地引網だから小魚が多いけど、魚種は多い。何か持ってくかい?』
「って言ってるよ。なんか、ご主人様のことを知ってるみたい。」
「ありがと、フレイヤ。以前に来た時も、この店で買った気がする。おお、穴子っぽい魚、小さいのに全部刃を入れて血抜きしてるじゃん。うを〜、小アジっぽい魚のエラと内臓を外すの、お姉さん早いなぁ。買おう、小穴子全部、25匹くらいかな。それに小アジも30匹欲しい。天麩羅にして食べよう。フレイヤ、通訳よろしく。」
『あんた、人間族のくせに目の付け所が見込みあるわ。この穴子は美味しいと思うわよ。全部で銀貨1枚でいいから、また来てちょうだい。地引網は夏の初めまでやってるからね。夏至の頃に、イワシが大量入ると盛り上がるよ。』
イリス達が出した桶に魚を入れてもらうが、いくら小魚とは言え、全部で銀貨1枚=100ナールなら安い。アイスウォールで氷が作り放題の今なら、魚が痛む心配も少ない。夏至の頃のイワシは美味だが、ひょっとしてアンチョビにする小イワシなのか? それなら、副産物で魚醤も簡単に取れる。夢が膨らむな。
生魚を買ったので、急いで家に戻る。
ユリア・ミラ・ノラ・ヴァニーユは、『迷宮の淑女』商会&村事務所に出て、イリスが留守番をしていた。庭でアイスウォールを発動し、イリスに氷を砕いてもらう。下拵えをして氷塊で冷やしておけば、夕方まで十分持つだろう。琺瑯バットの出番だな。
最初に、穴子から骨と内臓と外して1枚に下ろし、全部まとめて塩と酢で洗う。”だいたい”滑りが取れればOKだ。細長い魚は背開きの方が楽だと思うが、腹開きでも別に問題ない。料理人じゃないから効率最優先で、アジは、”大名おろし”で3枚にする流派だ。天麩羅だし多少の小骨も無視する。割り切れば、小魚40枚分の天麩羅の種も苦じゃない。
魚の頭と骨と内臓は肥料として、庭に生えてる柚子っぽい柑橘の根本に埋めさせる。野生動物が掘り返すから、30cmは穴を掘って埋めねばね。
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フレイヤ達は氷を入れたレモネードを作ってて、ご主人様にも分けてくれた。エゲリアが、氷と塩少々を入れた桶でキュピコを冷やし始めてるな。
「ご主人様、イリスは35階層の迷宮地図を仕上げましたよ。次は36階層に上がりますか?」
「いや、イリス、鍛冶師の修行として、まだ製造してない鉄の装備品を作っちゃいたい。チェインメイルとシミターが残ってるよね。ひょっとすると、鍛冶師の上位ジョブ、隻眼の取得条件に入ってる可能性もあるからクリアしとこう。」
「鉄素材は1個だけしか残ってませんが、15階層ボスのロールトロールを4周も回せば、チェインメイルとシミターを作る程度の鉄は貯まります。シミターに1個、チェインメイルには4個の鉄が必要ですね。シミターもチェインメイルも、今更ウチのパーティでは使い道が無いです。それぞれ1回だけ修行の為に製造して、新品のうちに売り飛ばしましょう。」
ソマーラの15階層の待機部屋に飛び、ボス周回を始めるが、ご主人様はバーンストームを2連射するだけだ。お付きのロートルトロールは煙に消えるから、あとはボスのロールトロールを囲みタコ殴りにする。1周3分弱で済む楽な作業だ。鉄素材が5個貯まると、待機部屋でイリスに防具製造と武具製造をしてもらった。
「ふ〜、ご主人様、これで鉄素材からの装備品は終わりです。そのうち、鋼と硬革もクリアしときたいですね。」
「そうだね、イリス。じゃあ、帝都の武器屋まで売りに行こうか。幾らで売れるか楽しみだね。」
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「こんにちは、ご主人。4日ぶりですが、今日も売却の品を持って来ました。査定をお願いできます?」
今日は武器屋の方にいた店主だが、武器屋と防具屋、両方のオーナーゆえ、査定も一度で済む。
「おやおや、ドワーフのお嬢さんは久しぶりですな。変わりない御様子で何よりです。どれ、うむ、チェインメイルは丁寧に作れてますな。通常買取価格2,000ナールに、新品の高品質品として300ナールを上乗せして買い取りましょう。こっちのシミターも、悪く無い仕上がりです。こちらも新品の高品質品として、通常買取価格500ナールに100を上乗せしましょう。」
チェインメイル:2,000ナール
シミター :500ナール
割増:400ナール
合計:2,900ナール
「今回も買取価格に色を付けてもらって、ありがとうございます。悪いですね。」
「いえいえ、若い鍛冶師の方は大事にしませんと。お嬢さんの鍛冶は、どれも良い仕上がりですから適正価格ですよ。本日から臨時の諸侯会議ですし、このチェインメイルとシミターは即座に売れるでしょう。帝都に人が集まりますからなぁ。」
「ほう、臨時の諸侯会議が開催されるのですか。政治には詳しくないのですが、何か影響が出ますでしょうか?」
「そうですなぁ、帝都の西側には、中継地が切れてフィールドウォークで飛べなくなった都市も増えてます。ガイウス皇帝の御代に迷宮討伐が一挙に進んだのですが、皇帝がお隠れになった後は、迷宮の侵略の勢いに圧迫されてますな。貧乏貴族を移封しても、迷宮討伐には至りませんしなぁ。かと言って、力のある貴族を移封しようとすればと、帝国が割れかねません。はてさて、今回はどうなりますやら。」
ああ、なるほど。ミチオ君や帝国解放会、ガイウス皇帝なんかのパーティは頑張ったけど、次の世代になってから苦しくなったって意味か。50年ぐらい迷宮に押されてるのかな? この辺の話、ガイウス皇帝以後の歴史は抑えとくべきだ。帝都の図書館と辺境伯家の資料室、両方に当たれば偏見の少ない情報を拾えるかもな。
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次は、探索者ギルドでも情報収集する。
「やあジャンヌ、久しぶり、今日も生薬を持って来たよ。」
「あら、マモル様、7日ぶりね。嫌われちゃったのかと思ったわ。滋養剤も強壮剤も、帝都中で在庫が無いの。横流ししてくれれば無制限で買うわよ。」
「とりあえず、今日は5個づつかな。薬草採取士ギルドの出し惜しみもエグいね。何か変わった事はあった?」
「今日から臨時の諸侯会議で、貴族達が帝都に出て来てるでしょ。息のかかった娘達が”おめかし”してるわよ。あとマモル様って”ヤギ肉”持ってない? 今だけ@200ナールで買うわ。諸侯会議中は、帝都の娼館が掻き入れ時なのよね。」
「え、”ヤギ肉”の話が全く理解出来ないよ。ソフィア、説明できる?」
「え〜と、諸侯会議に出席する為に領地から帝都に出た男って、何故か帝都の娼館に行きたがるんです。それで、ご主人様には必要ありませんが、”ヤギ肉”には精力増強効果があると信じられています。ヤギ肉料理を食べてから娼館に行きたい男向けに、ジャンヌは帝都の飲食店から”ヤギ肉”を頼まれてるんだと思います。ご主人様、良い話ですから、手持ちの”ヤギ肉”は全部売っちゃいましょう。」
あ〜、参勤交代で江戸に出てきた武士が吉原に行きたいってのや、出張のサラリーマンがホテルに女の子呼ぶのと同じか。バイアグラジェネリックを箱買いしてる男っているしな。低階層に入ってる冒険者にとって、全体攻撃魔法を撃ってくるパーンは厄介だから、パーンのドロップ品である”ヤギ肉”は元々品薄なんだろう。
別にどうでも良いので、ソフィアのアイテムボックスに入ってる”ヤギ肉”は、全部売り払う事にする。
滋養剤:@200ナール*5=1,000ナール
強壮剤:@200ナール*5=1,000ナール
万能丸:@100ナール*5=500ナール
ヤギ肉:@200ナール*7=1,400ナール
合計:3,900ナール
ジャンヌには、銀貨1枚をチップとして渡した。が、エゲリアとフレイヤの視線が冷たい。別に、手を出すつもりは無いんだけどな。
ちなみにジャンヌは愛人狙いを公言しているが、イリスとソフィアは『後腐れのない女なら問題ない。』と言い切っている。ジャンヌの鮮やかな紫光りの黒髪は、祖母が孕んだ相手からの遺伝らしい。『うちは持参金とか払えないから、私の祖母も母も、優秀な男に頼んで種だけもらって孕んだの。』だそうだ。
フレイヤによると、辺境伯家の帝都屋敷の方面から慌ただしい気配も感じないとの事だ。とっとと帰宅する事にした。
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「ご主人様、魚を捌いてもらって有難うございます。今年のアスパラガスも、そろそろ終わりです。天麩羅にして食べちゃいましょう。」
「てんぷらぁ〜、てんぷらぁ〜」
ハーフェンの漁村で魚を買った所から見てるからか、フレイヤのテンションが少し変だ。まあ、そのうち戻るだろう。ミラとフレイヤが手伝って、ヴァニーユは夕食の天麩羅を揚げまくる。あ、ユリアとノラも帰って来た。
カメリアオイルで作る天麩羅は穴子・アジ・アスパラガスの3品だが、フィッシュフライ以上に好評で、女の娘達はバクバク食べる。パンの消費は半分程度に減り、夕食は天麩羅が主食だ。夏になったら大量の揚げ物は暑くて大変だから、今のうちに楽しんでくれ。
ちなみに我が家の揚げ油は、1〜2回の使用で破棄し、馬とラバの飼葉に混ぜ食べさせている。我が家の台所に、オイルポットは存在しない。
ちなみに、牝馬の腹には無事にロバの種が着床したので、フスマは馬専用の餌にした。ロバの餌は草とクズ野菜だけだが、ロバは粗食に耐えるので大丈夫の筈だ。牝ロバの腹にも種が付いているので、来春には無事2頭生まれて欲しい。牝馬と牝ロバには、可能な限り多くの子を産んで欲しい。動力源の輓獣(ばんじゅう)は、何頭いても助かる。
計4頭:牝馬(妊娠中)、牝ロバ(妊娠中)、牡ロバ(種ロバ)、ラバ(去勢済)
さて、食後にお茶を飲んだら、風呂に湯を張るか。
春の56日 夜