ご主人様が露天風呂を入れてる間、イリスがスキル結晶の融合をしていた。そして、ユリアから報告も来た。
「旦那様、エゲリアと話して、ソマーラの迷宮の手前に『スリングの練習場』を作る事にしました。直線で50mは取れる広さにします。あと、枝豆を作る畑の手配も終了しました。明日から馬糞や敷き藁を入れて、畑のスキ込みを始めます。人手は、未亡人達を動員して何とかします。鋼鉄の鋤をラバに引かせますから、あっという間に畑に戻しますよ。それと、”エマ・ミラ・ノラの鋤”は彼女達が処女をご主人様に売って入手した美談になってますから、早くエマ・ミラにも突っ込んじゃって下さい。毎日のように、村人から聞かれるんですから。」
ユリアが何か言ってるが、ミラは、生理が終わったら入れようか。生理直後なら、妊娠の可能性は低いからね。
鑑定!
足装備:頑強の竜革サイハイブーツ(物理ダメージ削減)(移動力増強)(空き)
「イリス、ノラのサイハイブーツに”移動力増強”が付いたよ。今回も融合は成功してる。次は”回避力二倍”も付けようね。」
「ご主人様、『移動力増強』は、11人全員に付けたいですから、センマイのボス周回をして牛のスキル結晶を狙いましょう。サーロインも凄く美味しい肉でしたから、一石二鳥です!」
「そうだな、センマイのボス周回は美味しいよね。ユリアもありがとう。寄生ワームを放ったら、生きてる間の十日間ぐらい放置するんだよね。その後に種蒔きだから、夏の終わりには枝豆が食べられるよ。」
「ご主人様、さっき見たらアイテムボックスが1つ増えてました。これで、ソフィアは探索者Lv45です。前回レベルアップしてから6日ですよ。あと5回レベルアップすれば冒険者です!」
「おめでとう。ソフィアが冒険者になってフィールドウォークが使えれば、戦略に柔軟性も増す。楽しみだよ。」
嬉しそうなソフィアの口に舌を入れていると、興奮してしまった。すかさずソフィアにズボン脱がされ、対面座位で跨って来る。ソフィアは、”数の子天井”を擦り付けて抜いてくれる、素晴らしく「デキる女」だ。
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女の娘も全員リビングで服を脱いで、皆を連れ露天風呂までワープで2往復する。
ソフィアの股からは垂れているが、風呂の後に辺境伯家の帝都屋敷まで行くので、中に指を入れ念入りに洗う。ノラとフレイヤがご主人様を洗ってくれてた後は、長身のノラがシックスナインの向きで身体を滑らし、軽く奉仕してくれる。フレイヤは膝枕でご主人様の頭を抱えていて、下から見上げる乳房も素晴らしい。
ノラの膣口とお尻の穴は丸見えだ。ソフィア・エマ・ミラ・ユリア・エゲリアは蜜蝋で綺麗に脱毛しているが、ノラとイリスの二人だけは脱毛禁止で、陰毛が生えた大人の女陰にさせている。獣人のアルフリーダ・フレイヤは、そもそもパイパンの種族なので『人間族の女って大変ね』だそうだ。
「あれ、フレイヤ、胸がまた少し大きくなった?」
「へへ、そうなの。お肉を食べまくってるもん。ご主人様ぁ、お母さんより大きくするから毎日揉みまくってね。お尻だって、ノラに負けないくらい大きくするの。フェラだって、もっと上手になるよ。」
今日はゆっくり湯船に浸かる暇もなく風呂から上がり、イリス・フレイヤ・ソフィア・ヴァニーユに小綺麗な服を着せ、帝都までお出掛けの準備だ。アルフリーダを迎えに行くのに、イリスには手土産の冷えたキュピコを持たせ、辺境伯家の帝都屋敷の玄関ドア横に黒いワープゲートを開いた。
ドアノッカーを叩くと、執事らしき壮年の男性がドアを開くが、後ろからアルフリーダを小走りでやって来る。ハイヒールを履かせている4人より、もうアルフリーダの方がハイヒールに慣れた感じだ。鋭敏も発動してたんだろうな。
「ご主人様、お待ちしてました。実は少々不味い状況になってて、ご主人様も打ち合わせに参加して下さい。ベルガー様とアーデルハイトさんも、会議室でお待ちです!」
ああ、これって確実にヤバい話だろ。手土産のキュピコを執事の男性に渡し、憂鬱な打ち合わせに向かう。
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「おお、マモル殿、アルフリーダ殿を3日も借りて悪かったの。」
「ベルガー殿、顔色が優れない様子ですが、アルフリーダに至らぬ所でもございましたか?」
「いやいや、そうではない。ただ、マモル殿の想定より今の帝国は重症だったようでのう、わしやマモル殿が生きてる間も保たないやもしれん。諸侯会議で、帝国政府が泣きを入れて来たわ。アーデルハイト、マモル殿に状況説明を頼む。」
「はい、帝都の西方が治まってない件が、思ったより複雑な状況なんです。元々、帝都の西方は中小貴族領が多い地域で、地元の中小騎士団の手に負えない迷宮は、帝室直轄領の騎士団が討伐を手伝う伝統がありました。ところが先の冬の季節に、帝都西方の盗賊が緩やかに統合され大規模化したらしく、盗賊が貴族狩りを始めたのです。おかげで、帝都西方の迷宮討伐など完全に放置状態です。」
「え、待って、アーデルハイトさん。いくら大規模化したと言っても盗賊でしょ。ジョブや装備品に優れる騎士団が負けるとは考え難いんだけど・・?」
「中小貴族や冒険者を返り討ちにする度に、盗賊の装備は充実していったのでしょう、並みの盗賊とは一線を画す強さだそうです。盗賊団が中小貴族の騎士団の手に負えなくなってしまい、帝室直轄領の騎士団が討伐に向かったのですが、返り討ちにされ半壊してしまいました。これで中小貴族の領地支配が崩壊したので、ほとんどの帝都西方の村々は冬の人頭税を払っていません。逆に、盗賊団に食料を供給してる様子です。」
ああ、なるほど。貴族狩りで略奪した資金で村々から食料調達するのなら、別に恨まれないよな。村人にしてみれば、人頭税の納付先が離散した”棚からぼた餅”の状況で、盗賊と争う理由が無いどころか、お得意様になってるのか。
「旦那様、マモル様より頂いたキュピコを切って参りました。皆様お揃いですので、軽くお飲み物も用意いたしましょうか?」
「おお、マモル殿、悪いの。何か摘む物とワインも持って来てくれ。飲めない者にはアップルサイダーなどをな。」
流石は辺境伯家の執事だけあって、既にツマミの用意もできている様子だ。乾杯抜きで話を進める。
「村人にとって益があるから、盗賊が一定の支持を得ている状況ですか。これ、ソフィアはどう思う?」
「盗賊に貴族狩りされてしまう様では、もう既存の領主で領地経営は無理ですね。長期的には迷宮から魔物が溢れて村を放棄する事になりますが、田舎の村ならある程度の自給自足が普通ですので、短期的には人頭税を払わないメリットが大き過ぎます。これ、町にある騎士団詰所やギルドなんかも襲撃されてませんか? ソフィアが盗賊だったら、”ギルド神殿”の略奪を狙います。探索者を作ればパーティ効果を使えるのは常識ですから、貴族狩りをする連中ならパーティ編成で戦力強化してると考えるのが自然でしょう。」
「ふむ、アルフリーダ、盗賊の情報って入ってるの?」
「はい、盗賊は『スパルタクス団』を名乗り、青いバンダナを頭に巻いているそうです。想像ですが、青いバンダナとは”盗賊のバンダナ”で、入手ルートを確立したのが強くなった理由じゃないでしょうか? ”盗賊のバンダナ”は盗賊以外のジョブには無価値ですが、盗賊には1〜2万ナールで売れるので、タチの悪い商人にとっては利幅の大きい商材なんです。」
「イリス、”盗賊のバンダナ”について何か知ってる?」
「鍛冶師となって最初に作る装備品は”ミサンガ”で、その延長線上で”盗賊のバンダナ”を作れます。革装備と大差無い難易度ですから、製造できる鍛治師は少なくないでしょう。ただ真っ当な防具商人は買取りませんから、鍛冶師にとって”盗賊のバンダナ”を防具製造する意味は無いんです。あ、防具と言っても”盗賊のバンダナ”自体の防御力は”ほぼ皆無”です。魔法の威力を増す装備品は多々ありますが、他に能力を強化する装備品は、盗賊のバンダナだけですね。」
「イリスも”盗賊のバンダナ”を作れるの?」
「試した事はありませんが、レシピは知っています。素材が糸4個と多いですから、それなりに疲れるとは思いますけど。」
「アーデルハイトさん、何で帝国政府は、皇帝に直属する帝国騎士団を動かさないんでしょうかね? こんなのを諸侯会議の議題にしちゃって、帝国政府の権威も何もないと思うのですが・・。」
「マモル様、その辺が政治なのです。帝国騎士団を盗賊の『スパルタクス団』にぶつけても、完勝するとは限りません。ならば諸侯の騎士団をぶつけ、お互いを消耗させた方が帝国政府にとっては望ましいんです。勝ったら勝ったで、褒美の名目で荒廃した領地を与えて復興させる筈です。今回は、全エルフ最高代表者会議が、派遣する騎士団を取り纏めます。貧乏くじですね。辺境伯家は、領地が帝国の最東端だからで押し通し、騎士団の派遣はせず軍資金の拠出だけで逃げる事ができました。」
「マモル殿、わしが若い頃はエルフの騎士団は尋常じゃ無く強かったんだが、もう長らく、古く育った迷宮の討伐に成功したとの噂は聞かんの。エルフの騎士団が負けた次は、我らも出ずには納得せんじゃろ。逃亡奴隷が『スパルタクス団』に集まる様になると、面倒なことよのう。」
それって、50年くらい前までは、ハルツ公爵の息のかかったミチオ君のパーティが健在だったんだろ。あれ? ベルガーの言い方って、我々もザビル辺境伯家の息がかかった者だから、一緒に出陣してくれって意味か?
「ベルガー殿、これって盗賊+商人+鍛冶師で組んだシンジケートが存在するのでは? 盗賊のバンダナを供給した見返りに、中小貴族を狩って入手した略奪品を仕入れて捌けば、大儲けですよね。とりあえずエルフ貴族には働いて頂くとして、盗賊と組んでる連中は狩っといた方が良いでしょう。”盗賊のバンダナ”の供給を遮断するのです。貴族からの略奪品を捌くなら帝都でしょうから、ベルガー殿なら炙り出すのに最適ですね。」
「盗賊の兵站を叩くのは賛成だが、わしは実務家で演技は得意じゃないのだがのう・・。まあ、帝都西方まで騎士団を出して他人の領地を掃除するなど、金が湯水のように溶けるからの、面倒だがエルフを援護して働かせるのが安上がりよな。アーデルハイト、良きにはからってくれ。」
「マモル様、もう2日アルフリーダさんを貸してくださる? あと護衛にヴァニーユも借りたいわ。」
「まあ、乗りかかった船ですからね。アルフリーダ、上手くやって。ヴァニーユは、悪いけどアルフリーダと一緒に出向してね。でも二人とも、危ない事はしちゃ駄目だよ。」
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その後、女性達を中心に細かい話を詰めている。
略奪品を捌いて資金化しなければ、『スパルタクス団』とか言う集団を維持できない。シンジケートを組んでる商人が換金しているのは、中小貴族の屋敷から略奪した装備品以外の品々と、奪った奴隷だろうと推測される。
奴隷は死後殉死される可能性もあるが、『スパルタクス団』に奴隷商人のジョブ持ちがいれば、貴族家が保有する奴隷は奪える。また、貴族や家人を奴隷身分に落とすだけなら、村長や騎士ジョブでも可能だしな。身分を奴隷に書き換え国外に持ち出せば、自爆玉を飲んでる貴族家の子女は高収益商品だろう。見目美しい貴族令嬢や婦人も、高値で売れるんだろうし。
帝国の東の国境はザビルの町で、その先のカッシームとペルマスクは、帝国外の都市国家になる。そしてザビルの冒険者ギルドは、フィールドウォークの交通拠点でもある。ここで網を張れば、国外に売り飛ばそうとする何割かは取り押さえられるだろう。貴族の婚姻関係は幅広い。親類縁者がいるのなら、そこそこの礼金に変わる。天涯孤独ならば、辺境伯家の郎党に加えれば良い。
「ふむ、良いではないか。我が主人とヒルデガルドにも働いてもらわねばの。ウチの騎士団でやらせよう。」
「ベルガー様は『ご領地から出て来た富裕貴族のご隠居が帝都での買い物を楽しんでる』との設定で、商人ギルドで噂を流しましょう。それと何軒か、帝都の奴隷商館にも行ってみましょう。向こうから寄って来れば、しめたものです。芋づる式に、シンジケートを炙り出します。」
「うん、良いではないか。アーデルハイトの他に、アルフリーダ殿とヴァニーユ殿も引き連れて歩く隠居だな。これは楽しみじゃのう。」
「はい、アルフリーダもヴァニーユもベルガー様の性奴隷の設定ですから、お尻ぐらいなら触っても良いですよ。」
「あら、なら間違いが起こらないように、今夜の夜伽は念入りに抜いとかなきゃ。ところで、マモル様の家では夜伽の順番はどうやって決めるの?」
「え、順番って何?」
「アーデルハイトさん、ご主人様には性奴隷5人と愛人が5人、内処女が2人ですが、一晩で8人も普通なんです。なので、我が家には夜伽の順番は存在しません。必要無いのです!」
何故か、イリスが偉そうに自慢していて、ベルガーとアーデルハイトは絶句してる。
「アーデルハイト、マモル殿は末恐ろしい大物かもしれん。これなら、ヒルデガルドも加えても・・。」
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打ち合わせを終えると、そのまま会食、いや飲み会となった。ベルガーは、人間族やドワーフより獣人が好みの様子だ。ヴァニーユとフレイヤ、アルフリーダの3人が、ベルガーを全力でチヤホヤしてる。ご主人様はイリスとソフィアを同伴してるが、アーデルハイトが割り込んで寄ってくる。大人の女で、見た目は凄く好みなんだよな。
「そうそう、マモル殿、アーデルハイトの強い希望での、遺言を変更する事にしたのだ。わしの死後、アーデルハイトはマモル殿に相続してもらう事にしたぞ。」
「え、いや、ベルガー殿、何言ってるんですか? そもそもアーデルハイトさん程の人材、辺境伯家の外に出しちゃ勿体無いですよ。それにアーデルハイトさんの強い希望って、意味が分かりません。」
「ご主人様、ソフィアもブルーノ伯爵の一番奴隷でしたが、次期当主の若様に売られちゃいました。ましてアーデルハイトさんの強さと美貌なら、オークションで白金貨に届くかもしれません。死後相続だと売られちゃう可能性が高いですよ。それに死後解放で世の中に放り出されるより、力のある主人の奴隷の方が幸せです。ソフィアも10歳から囲われていましたから、アーデルハイトさんの考えは理解できます。」
「流石はソフィアね、分かってるじゃない、亡きブルーノ伯爵様も良い一番奴隷を持ったわ。ベルガー・フォン・ザビルの一番奴隷も、へなちょこ貴族に買われる訳にはいかないの。ご主人様の名を汚すわ。その点、マモル様なら申し分ない男でしょ。」
「申し分ないって、私は単なる自由民ですよ。ザビル辺境伯様に死後相続されれば良いじゃないですか。」
「マモル殿、人生50年の世の中で、わしは69歳で我が主人も65歳なのだ。二人とも明日逝っても不思議じゃ無い年齢での、マモル殿に愛する我がアーデルハイトを託したいのだ。無論、そう簡単に我も死なんが、万が一の備えじゃな。アーデルハイトは役に立つ女ゆえ、マモル殿にも損は無いぞ。」
ああ、駄目だ。拒否する道は塞がれて、徐々に辺境伯家に取り込まれつつある。これが貴族の調略ってやつか。
アルフリーダとヴァニーユを置いて、帰宅しようと思っていたら、アーデルハイトが気を効かして無人の衣装部屋に連れて行ってくれた。
「マモル様、アルフリーダが可哀想だから、チャチャっと入れてあげなさいよ。」
アルフリーダが嬉しそうにカボチャパンツを脱ぎ捨て、お尻を突き出しスカートを捲り上げる。
「ご主人様、前戯無しで突き入れて下さい。3日も入れてないと欲求不満で、このままじゃ、明日からの仕事に差し障ります。」
アルフリーダがハンカチを取り出し、口に咥える。アーデルハイトは、席を外すつもりは無さそうだな。目の前でアルフリーダに入れろってことか?
色魔をセットし、アルフリーダの腰を持って膣口から子宮口までメリメリと突き入れる。乾いた抵抗感は最初のひと突きしか無く、名器からはいつにも増して愛液が溢れ出る。3分ほどでアルフリーダがイキ締まり、我慢できずに膣奥に射精してしまった。アルフリーダから抜くと、彼女は口からハンカチを外して、敏感になっている息子を咥え込んでお掃除フェラだ。
「流石はアルフリーダね、どこに出しても恥ずかしくない完璧な性奴隷だわ。さ、ソフィア達が待ってるから急いで戻りましょう。」
ベルガーに挨拶して、アルフリーダとヴァニーユには2日後に迎えに来ると言い残し、辺境伯家の帝都屋敷を後にする。
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マモル達の帰宅後、それぞれの陣営
【ベルガー側の会話】
「アーデルハイト、マモル殿はどうだった?」
「マモル様はヒルデガルドの前でも立ったけど、あの時は対人戦の後だから激ってたらしいの。でも今日は、普通にアーデルハイトの見てる前で立てて、アルフリーダに突っ込んだわ。普通の男はヒルデガルドやアーデルハイトの前では萎えるのに、マモル様は肝が座ってる。うふふ、マモル様は大物だわ。男って分かり易いわね。」
「そうか、ならばヒルデガルドも、死後相続でマモル殿の所に行かせるかの。マモル殿は兎人族の親子丼が好きらしいぞ。であれば、狼人族の姉妹丼も気に入るであろうから、アーデルハイトとヒルデガルドは末長く大事にされよう。そうなれば、辺境伯家の次世代にもマモル殿の庇護が及ぶだろうの。」
「あら、ご主人はマモル様が辺境伯家を庇護する日が来ると思ってるんですね。」
「うむ、仮に今回の『スパルタクス団』の件を切り抜けても、もう帝都の西は駄目じゃろ。そして帝国騎士団の力では、帝都が迷宮に呑み込まれるのを防ぐのは困難だと言ってるようなものだ。帝都を失った帝国政府など、急速に解体されるわ。北はクーラタルが食い止めるだろうが、東はドブロー辺りが防衛ラインかのう。その時分、あの末恐ろしい若者は、さらに強くなっているだろうよ。」
【マモル側の会話】
「ソフィア、全エルフ最高代表者会議が派遣する騎士団は、『スパルタクス団』に勝てると思う?」
「う〜ん、困難かもしれません。エルフ貴族って一夫一妻制なので、人数が少ないんです。一公爵一侯爵二伯爵ですが、騎士団を全部合わせても200人強でしょう。半分を遠征に出すとして100名、迷宮討伐なら十分な人数ですが対人戦としては相手によります。あとは、戦闘奴隷をどれだけ買い集められるかですね。@20万ナール*50人として1,000万ナール、最低でも白銀貨10枚は戦費が必要です。」
「戦費の負担がキツいね。エルフ領は、麦の作柄が悪そうなのに、踏んだり蹴ったりだ。」
「いえ、逆にエルフ領が食料不足になる予想だから、騎士団の派遣を飲んだのかもしれません。所詮他人の領地ですから、食料の現地調達、つまり略奪をやるつもりで喜んで騎士団を送った気がします。最初に非戦闘奴隷を売って戦費調達しても、奴隷狩りをすれば補充できますし。」
ナポレオン戦争の頃まで欧州も略奪が当たり前だったし、イベリア半島の端のグラダナが繁栄したのも、キリスト教諸国がイスラム教諸国に奴隷を売る中継地だったからだ。この世界でも、略奪は普通の経済行為らしい。困ったもんだ。
「盗賊に落とされた逃亡奴隷も『スパルタクス団』が吸収していれば、戦闘員は軽く200人を超える集団になると思います。エルフ貴族達は、盗賊狩りに慣れた冒険者も、可能な限り雇っておきたい所ですよね。」
目先は戦闘奴隷の値が上がって、非戦闘奴隷の値が下がる可能性が高いな。さて、『遠くの戦争は買い、近くの戦争は売り』は古来からの格言だが、この世界でも有効だろうか?
春の58日 夜