※この作品はR-18です。

ふたなり巨乳高スペック姉に洗脳されてた俺が、もう一度都合のいいオナホに戻るまで   作:ぷるりん@ぷるりん

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03「こんな女で、ごめんね」

 

 

 

 

 

ガチャン。

玄関のドアがしまった音を聞いて、……自然とため息が出る。

 

 

今日も疲れた。

 

最近よく寝れてない。

久しぶりに姉貴と話した日から、昔のことを思い出す時間が多くなった。

 

ずっと無かったことにしてきた人生の恥部が、本当にあったんだと突き付けられるような感覚。

とっくに俺に興味をなくしたのだろうと思っていたが、彼女は本当に何を考えているのかわからない。

 

 

靴を脱ぎ、自室に向かう。

 

玄関には姉貴の靴もあった。

鉢合わせたくないので、さっさと階段を上っていく。

 

 

正直、顔も見たくない。

 

もちろん嫌悪感があるのもそうだ。

しかし、ハッキリ言えば、……俺は姉貴が怖い。

 

 

一見、容姿や能力などの魅力に溢れているのに、しかも腰が低くて親しみやすい美少女。

しかし、それは計算されつくした行動の結果だと俺は知っている。

 

姉貴は人を扱うのが、本当に上手い。

 

 

例えば、姉貴が集団に溶け込む時とか。

 

まず姉貴は、相手に優れた容姿と自分の能力なんかをさり気なく見せつけ、格付けを行う。

それが済んだら、打って変わって親しみやすさと人当たりの良さを全面に押し出し、すっと人の懐に入り込んで見せるのだ。

 

そうしてるうちに大抵は、初めから好感度マックスの人間が周囲に溢れて、姉貴を中心とした人間関係の流れが形成されていく。

 

 

気付けばあの人は欲しいポジションを手に入れていたし、不幸にも目を付けられたヤツは自然に排除されていった。

しかも、コレを当たり前と言わんばかりに、息を吐くように行っているのだから末恐ろしい。

 

俺ですら気付くのに時間がかかった。

 

 

計算づくの行動と氷のような内面を兼ね備えた、怪物。

それが姉貴の正体だ。

 

その恐ろしさは、今でも俺の頭と身体に染み付いて………、

 

 

いや、もうよそう。

これ以上あの人のことを考えるのは。

 

 

これ以上考えても、昔の自分に引き戻されるだけだ。

 

……もう姉貴の人形じゃない。

俺は、変わったんだ。

 

これ以上、人生を狂わされたくない。

 

 

それにあの人ももう、俺にこれっぽっちも興味なんてないハズだ。

あれ以来話しかけて来ることもなかったし、きっとあの日は何かの気まぐれだったんだろう。

 

これからも今までどおり、関わらなければいい。

それだけだ。

 

 

今日はとっとと課題でも終わらせて、好きなことをしよう。

ガチャリ…と、部屋のドアノブを回す。

 

 

 

 

「おかえり~、遅かったね」

 

その声を聞いた瞬間。

ゾッ……と、一瞬で背筋が冷える。

 

 

 

 

ドアノブを回した先には、姉貴がいた。

 

 

 

 

◆◆◆

 

 

 

 

俺のベッドに腰掛ける姉貴を見上げる。

 

 

俺より早く帰ってきたのか部屋着姿だ。

オーバーサイズのTシャツに、柔らかそうな生地のショートパンツを履いている。

 

ちょうど目の前に晒されているのは、女子特有のハリがある太もも。

背が低い俺とは違う遺伝子の良さを見せつけるような、長く伸びたバランスのいい素脚。

 

俺は思春期の男らしく、姉貴の『艶めかしさ』に視線を奪われないよう必死だった。

 

 

そんな俺の苦労を知ってか知らずか、姉貴は突拍子もないことを言う。

 

 

「リョウタ、最近彼女出来たんだってね」

 

予想外の話題。

思わずギョッとしたような、気の抜けたような変な心地になる。

 

 

……当然何なんだ。

今、なんでそんなことを聞く?

 

 

「………それは、姉貴にはもう関係ないでしょ」

 

この人はもう、俺に彼女ができようが一切興味なんてないはずだ。

だって散々使い潰していた俺を、ある日突然放り出したのはあなたなんだから。

 

何だろう。

世間話のつもりだろうか?

 

 

「おめでとう」

 

……ニコリ。

 

 

美少女然とした可憐な笑みを、姉貴はその顔に貼り付ける。

まるで本心で祝福するかのような、純真無垢な笑顔。

 

 

そして、相変わらず恐ろしいほど、顔がいい。

 

 

並の芸能人でも敵わないような、思わず誰もが見惚れるような表情。

ジワジワと男としての生理的な部分が魅了されていくのが分かるって、俺はあわてて目を逸らした。

 

「……!!」

 

イヤだ。

気持ち悪い。

 

 

あんなに都合よく利用されてきた筈なのに、……俺はこうも簡単に惹かれてしまうのか。

自分自身の本能にそこはかとない嫌悪感を感じる。

 

 

これ以上姉貴の顔が見たくなくて、俺は足下に目をやった。

 

そろそろ足が痺れてきた。

固いフローリングに座布団も敷かず正座しているせいで、足が痛い。

 

 

しかし、……こうなっているのは『俺のせい』でもあるので仕方がない。

 

 

先ほど自分がした愚行について、考えを巡らせる。

 

 

 

 

本来、最も個人的な空間であるはずの自分の部屋。

そこに俺が一番警戒している姉貴が、勝手に上がり込んでいた。

 

それを認識した俺の頭は、一瞬で防衛本能が働いたようにパニックになって……。

 

 

頭が真っ白になって、……何してんだとか、出てけよとか、とにかく怒鳴りつけながら力ずく姉貴をどかそうとした。

しかしバレー部エースである姉貴の身体は、俺がちょっと押したくらいじゃビクともしない。

 

だから俺は、姉貴の腕を掴んで、強引に引きずり出そうとした。

 

その次の瞬間……、

 

 

スパンッ……!と、左頬に鋭い衝撃が走った。

 

 

少し遅れて振り抜かれた手を見て、彼女にビンタされたんだと気づく。

サーッと血の気が引き、一瞬で冷静になった。

 

 

姉貴は、青ざめている俺に「話がしたいだけだから落ち着いてほしい」と言った。

 

いきなり手を上げたことを反省しているのなら、正座して落ち着いて私の話を聞いてほしい、と。

正直、俺の部屋なのになんで正座しなきゃいけないんだ、とは思った。

 

今でも俺は、この人が勝手に部屋に入ったのを納得した訳ではない。

 

 

それでも流石に、いきなり手を上げようとしたのは、………悪かった、と思う。

 

 

先程のショックもあってか、……姉貴に正座するのは何だか懐かしい気がして、気付けば俺は正座してしまっていた。

 

少し屈辱的な気もするが、先に手を出したのは俺が悪かったし、この人の神経を無闇に逆撫でするのは、こわい。

まだ耳から口元にかけて手が当たった部分が、ジンジンと熱い。

 

 

とにかく姉貴には早くこの部屋を出ていってほしかった。

 

 

 

 

「……そんなに怖い顔しないで欲しいなー」

 

無言で床を眺めていると、姉貴が茶化すような和ませるような声をかける。

 

 

「………」

 

別にわざと表情を硬くしている訳では無いが、この状況にこの人相手でそれは難しい。

俺は相変わらず無言を貫いた。

 

 

何も言いたくないし、この人に何を言ったらいいか分からない。

 

 

「…………あのね?」

 

そんな俺の表情をうかがって、……だろうか。

姉貴は少し続けるのをためらっているような、迷った表情を浮かべる。

 

 

しばらくして、彼女が口を開いた。

 

「私は、……リョウタと仲直りしたいだけなんだよ?」

 

 

 

 

……………仲直り?

 

 

「…………、ッ……!!!」

 

気付けば、グリッ……と奥歯を嚙みしめていた。

 

 

 

 

この相手は、仲直りって言ったのか、いま。

 

 

ふざけるなよ。

なんで、……今更になって?

 

 

 

 

もう遅いに決まってる。

そもそもお前なんか大嫌いだ。

 

 

だってそっちの方から俺から離れてった筈で。そもそも、俺はあの時離れたくないって言ったのに。俺はあなたのために全部あげるって言ったのに、お前はそれを全部捨てて台無しにして。俺をさんざん利用して孤立させておいて、それが分かってても俺は嫌だって言っていや言わされてたんだ。人の人生をこれだけ台無しにして、抜け出すのに立ち直るのにどれだけかかったと思ってるんだ。お前のせいで、この女のせいでそもそもお前がいなければ、お前さえいなければ俺は普通に生きられたのに。今でも俺は普通じゃなくて普通になれなくて、毎日死ぬほど辛い思いや惨めな思いをしてて、毎日汚れた身体で歩いているのが恥ずかしい。

 

 

眼が熱くなる。

ジワーッと、視界が歪んで行く。

 

 

乗り越えようと必死に努力して、やっと少しずつ忘れられてきてたんだ。でもあの日のこと、言ったことも言われたことも全部全部本当はぜんぜん忘れられなくて。何度も何度も思い出したりしてそのせいで寝られなくて、それなのにお前は、苦しんでいるこっちの気も知らないで全部忘れて勝手に進んでって。

 

 

「あのね、リョウタ」

 

 

何もかも全て持ってるくせに俺から全てを奪った。俺より整ってて何もかも俺より強くて、それなのにお前は俺を自分の人生から追い出していつも自分だけ楽しそうに笑っててずっと悔しかった。一緒に笑ったのも掛けてくれた言葉も約束した事も全部嘘で、お前は自分の欲望の為だけに俺を利用して騙してた。俺なんて虫けらとか落ちてる石ころやゴミみたいに見えてない気付いてないもののように見てこっちに興味なんて一つもないくせに、なんで今更そんな。

 

 

「急に突き放すようなことして、……………今までずっと、一人にしてごめんね」

 

顔中が熱くなって、身体が震えていた。

ポロポロと腕に涙がこぼれ落ちる。

 

 

「……っ゛、……っ…ぁ…………!!」

 

ダメだ。

こんな奴の前で、絶対に泣いてるとこなんて見られちゃダメなのに。

 

「ずっと辛かったよねっ……!!………私もっ、辛かった…」

 

直ぐ側に温もりを感じる。

気付けば姉貴は、俺に寄り添うようにすぐ近くに座り込んでいた。

 

 

「まだ、っ……!リョウタは、私とした約束忘れてないかな、っ」

 

姉貴の声は、かすかに震えていた。

あの約束のことか。

 

そんなの、……忘れる訳がない。

でもそれはあなたから破って。

 

 

でももしかしたら、俺と同じで、もしかしたら。

 

 

「………リョウタっ゛…!!!」

 

ぎゅーっと、とても強く、抱きしめられる。

温かくて、少し汗っかきなあの日と変わらない体温。

 

ダメだダメだ、騙されるな。

信じちゃダメだ。

 

 

「…………ぁ、リョウタ……?」

 

……ダメなのに。

 

 

俺は、震える手で、姉貴の背中に腕を回していた。

成長しても相変わらず、俺より少しだけ大きな背中。

 

 

 

 

姉貴が、より強い力で抱きしめてくる。

俺は自分を、止められない。

 

 

 

 




お前らそういう、……関係だったのか(困惑)

※評価、感想など頂けるとやる気出るのでください!!
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