俺たちのクラスにはイジメがない。
いや、正確に言うと、イジメはあった。でも、今は無くなった、が正解だ。
「あ、おい。今日お前日直だったの忘れてたろ?」
「あ、やっべ。完璧忘れてたわ」
「だろうと思って仕事やっといたぞ」
「マ? 助かるわ。んじゃ、お前の時は俺が代わるわ」
思春期を迎えると俺たちは何かよく分からない衝動に襲われがちだった。大人な奴はそこら辺をコントロール出来たのかもしれないけど、残念なことに俺や他のクラスの奴はそういうのがヘタだった。
だから、俺たちのクラスにイジメが起きたのはある意味で当然だった。自分たちは強いと思って、弱い奴をイジメた。それが何故か楽しくて、楽しくて仕方なくて、悪いことだと分かっていたのに止められなかった。
「ちょいちょい、あんた何か具合悪そうじゃない? もしかして体調悪い?」
「え、そ、そんなことないと思う、けど……」
「いや、どう見ても顔色悪いから。何か無理してんじゃね? 正直に言ってみ?」
「……その、今度のテストが心配で、ここ最近はあんまり眠れてない、かも」
「あー、確かにくっきり隈ができてるわ。ったく、しょうがないからウチが保健室連れてってあげる。そんでゆっくり寝てろー」
「う、うん。ありがとう……」
俺たちは自覚しないうちに荒れていってしまって、教室の空気は最悪になっていた。
実は学校の教師や親たちからも見放されつつあったと後で知った時は驚いた。俺たちはたった十数年の人生で取り返しのつかないところまで堕ちていってしまうところだった。
……でも、それが間違いだったと教えてくれた奴がいた。それも、それを教えてくれたのは俺たちが一番イジメていた奴だった。
「あ、ブサちんじゃん。おっはよー!」
「よっ! 今日も重役出勤だなブサ男!」
「ブサくん、おはよう」
「う、うん……。み、みんな、おはよう……」
それが、二限目の授業終わりに姿を見せた無沙郁男――あだ名はブサ男だ。
女子よりも低い身長の割に横に大きい体型という典型的なチビデブ野郎。髪はボサボサで、よれたシャツが裾から覗く姿からは清潔感なんて言葉は見当たらない。おまけにどもりがちだし、体臭はキツいし、これで勉強でも出来れば良かったんだろうが、何と馬鹿の集まりである俺らより頭が悪いときてる。
まさにイジメられる為に生まれたような奴だった。そして実際そうなった。誰も彼もがブサ男をイジメた。
殴って蹴って、筆箱や教科書をボロボロにして、言葉という名の暴力で詰って、弁当をぶち撒けてやって、トイレの小便器とキスもさせた。
本当にあらゆる仕打ちをブサ男の奴に俺たちは与えた。与えてしまっていた。少し大人になれた俺たちは今ではそれを理解出来ている。到底許されるはずのないことであることも、だ。
けれど、そんな仕打ちを受けたはずのブサ男は、俺たちを許してくれたんだ。おまけに、俺たちの行いが間違っているとも教えてくれた。
それからだ、この教室が変わったのは。
「ブサちん、いっつも学校来るの遅いよね。やっぱりアレのせい?」
「う、うん……。ど、どうしても処理に手間取っちゃうから……。か、家族が手伝って、くれるんだけど、なかなか上手くいかなくて……」
「そうなんだ。私たちに出来ることがあるなら何でも言ってよ。少しでもブサちんの助けになれるよう頑張るからさ」
ブサ男の奴は俺たちにイジメが悪いことだと教えてくれた。本来、俺たちクラスメイトは助け合う仲間のはずなのにイジメをするのはおかしい、それは俺たちという人間をダメにする恥ずかしい行為なんだ、って。
それを聞いた時、俺たちはまさに雷が落ちたような衝撃を受けたね。イジメは悪いこと。そんな当たり前のことに気付けてなかった。おまけに他人を傷付けて、自分自身もダメになってしまっていたことにも。
ブサ男の言葉で、自分の馬鹿さ加減に気付いた奴は涙を流していた。俺もその一人だった。
そんな馬鹿な俺たちでも、ブサ男は許してくれたんだ。友達になりたいとも言ってくれた。信じられるか? 自分をあれだけイジメていた奴とだぞ?
ブサ男のおかげで俺たちはイジメという恥ずかしい行いから抜け出せた。クラス全員が変われた。俺たちはどこよりも仲の良いクラスに生まれ変われた。
だから、みんなブサ男に感謝してるんだ。そして、ブサ男の為になりたいって思っている。
「じゃ、じゃあ、お、お願いがあるんだけど……」
「お、なになに? 何でも言ってみ?」
だって、アイツは、
「オ、オシッコがうまく出来ないから、相田さんと鈴原さんに手伝って欲しいなぁ……」
誰よりも優しいのに、その体にとんでもない障害を抱えているんだから。
「……ブサちんさぁ」
「う、えぅ、やっ、ごめんなさい! やっぱり、む、無理だよね……?」
「いやいや、無理とか言ってないし。別に私たちブサちんのオシッコの手伝いなら全然平気だから」
「ほ、ほんとぉ……?」
「ほんとほんと。ってか、今まで何回もしてきたじゃん。ねえ?」
「うん。何を今更お願いしてるのって感じ?」
ブサ男の奴にそう返すのは、同じクラスの相田紗希と鈴原寧々の二人だ。
このクラスの女子の元カーストトップ。今でこそみんな仲良く平等でやってるけど、それでもこの二人はほんのちょっとだけ他の女子よりも抜けている。
髪を明るく染めている相田は見た目通りのギャルだ。短いスカートから覗く脚はスラっと長く、シャツを大きく盛り上がらせている胸はグラビアアイドルかと思うほどデカい。
そんな相田とよくつるんでる鈴原はダウナー系女子ってやつだ。それでも相田と同じくらいスタイルが良いし、胸だけなら相田以上かもしれない。
「ほら、トイレ行かなきゃなら急ごう? ブサちんのそこ、辛いんでしょ?」
「う、うん……。ご、ごめんね、二人を見てたらつい……」
「謝らなくていい。勃起は生理現象。謝るなら、ブサ君を勃起させた私たちの方」
「そうそう。ブサちんのオチンポ、イライラさせちゃってごめんね?」
「う、ううん、気にしてないよ。じゃ、じゃあトイレに行こっか、うひっ……」
そんな極上と言っていい女子二人に手を引かれて、ブサ男の奴はトイレの方へ消えていった。
普通はまぁ、あり得ないことだ。もしも、俺や他の男子が同じようなことを言えば速攻でぶん殴られて、指導室にでも連れて行かれるだろう。
でも、ブサ男は違う。アイツは仕方がないんだ。
何たって、アイツは一人でトイレもまともに出来ないような難病に侵されているんだから。
『皆さんに聞いて欲しいこと、知って欲しいことがあります。無沙君のことについてです』
それはブサ男の奴が俺たちにイジメの愚かさを教えくれて、今日からみんなでやり直そうと誓ったほんとその日のホームルームの時だった。
担任の野母先生――みんなからノモちゃん先生と呼ばれている若い女教師は、真剣な表情でそんな第一声を発した。
『実は無沙君は難病に侵されているんです。病名は「突発性勃起症候群及び精液過剰生産病」というものだそうです。先生も不勉強なので、今日初めて知りましたけど、とても恐ろしい病気です』
『ノモちゃん先生、それってどういう病気なの?』
『えぇ。男の人は性的な欲求を覚えた時に男性器が大きくなる、いわゆる勃起という生理現象が起こります。無沙君の場合、これが常人よりも遥かに起こりやすいとのことなのです』
『えっと、ノモちゃん。勃起は俺らもしょっちゅうするけど? 特に難病とか言われたことねえよ?』
『普通はそうなんでしょうね。でも無沙君の場合は、勃起をする度に精液が過剰に生産されてしまうんです。その量は普通の人の何十倍にもなるそうです』
『な、何十倍?』
『はい。何十倍も、それも勃起をする度にです。だから、その、無沙君の陰嚢は、勃起の度にパンパンに腫れ上がってしまって、最悪破裂してしまうかもしれない危機を常に背負っているのです……今この時も』
そう悲痛な声で言うノモちゃん先生の後ろでは、下半身を露出して、ビンビンにいきり勃ったチンコを、興奮した様子でノモちゃん先生の尻に擦り付けるブサ男がいた。
たぶんノモちゃん先生に発情したんだと思う、ブサ男の奴は完全に勃起させていた。そして、ノモちゃん先生の言葉が正しいのなら、チンポと一緒にスーツのスカートに擦り付けられている金玉袋には、その瞬間にも急造された精液が溜まり続けていたのだろう。
『この病気の本当に厄介なところは、精液を一人では排泄できないところにあります。本来、男性は自慰行為で性的欲求を満たすことが出来ますが、この病気の場合は根本的な解決にならないそうです。精液を輩出する方法はただ一つ、勃起をする度に異性がその性的欲求を満たしてあげることです』
『それって、ブサちんとエッチなことしないといけない、ってこと?』
『あえて言葉を選ばずに言うならそういうことです。無沙君は男の子なので、排泄する為には女性の手助けが必要不可欠になります』
『つまり、センセは私たちにそいつとエッチして助けてあげましょう、って言いたいんだ』
『……もちろん強制はしません。幸い、無沙君は今も私を使って排泄しようとしています。無沙君の排泄の手伝いは私だけでも出来ないことはないでしょう。ただ、先生も四六時中、無沙君に付いていることは出来ません。だから……』
『ハッキリ言いなよ、先生。私たちにブサ男の相手しろって』
女子の中でも気の強い奴がそう言った。ノモちゃん先生は辛そうな顔をしていて、それを口にしていいか葛藤しているようだった。
ブサ男の奴は我関せずといった感じでノモちゃん先生に腰をヘコつかせていた。その振動で教卓がガタガタ揺れる音だけがしばらく響いた後、ノモちゃん先生は俺たちに、というよりもクラスの女子たちに頭を下げた。
『先生がこんなお願いをするものではないとは分かっています。それでも、貴方たちが彼に体を貸してもいいと思うのであれば、どうか協力してあげてください』
それまでの俺たちだったなら、ノモちゃん先生の誠意なんて無視して爆笑した後、いつまでもヘコヘコしているブサ男の奴を蹴り転がして、その問題のチンポと金玉を踏み潰してやっていたに違いなかった。
でも、俺たちはブサ男に気付かされた後だった。アイツもクラスの友達として何か助けてやりたいと思い始めていたところだった。それは女子たちも同じだったんだ。
『頭を上げてよ、センセ。センセは何も悪くない。そんで、そいつも悪くない。悪いのは、そいつの体に起きてる病気だから』
『そうだよ。ブサ男もそんな大変な病気に罹ってるならそうと早く言ってくれればよかったんだよ。私たちは勃起とかしないから分かんないけど、きっと色々辛かったんでしょ?』
『だよねだよね! ブサちんも水臭いなー。私たちクラスメイトなんだから、隠し事は無しにしてこうよ! で、これからは勃起したらすぐ私たちに言うこと! いいね?』
『遠慮はいらない。私たちはクラスメイトだから。いつでもどこでも、私たちを頼ってくれていい』
『あ、貴方たち……! 本当に、本当にありがとう……! 無沙君もよかったわね。今後は私だけじゃなくて、クラスの女の子たちも使ってあげてね?』
『ほ、ほぉおおおおおおおっ!!!!』
ノモちゃん先生がそう言うと、ブサ男は興奮したように叫んだかと思えばその拍子に射精していた。その勢いと量ははとんでもなくて、ノモちゃん先生のスカートどころかジャケットまで精液塗れにしていた程だった。その光景は、ノモちゃん先生の話が本当だったと俺たちに理解させるには十分だった。
でも、ちょっと嬉しくもあった。俺たちを助けてくれたブサ男を、今度は俺たちが助けられる。そのことが何より嬉しかったんだ。
「お邪魔するよ、っと」
「うおっ!? ……って、ブサ男の奴がいるってことは介助か」
「そうそう。オシッコしたいけど勃起しちゃって出ないんだって」
「そっか。俺出てった方がいい?」
「んー、ちょい待ち。ブサちんどうする?」
「だ、大丈夫だよ。むしろ、い、居てくれる方がいいかも……」
「だってさ」
たまたまブサ男の排泄介助に居合わせた俺は、内心でガッツポーズした。
ブサ男は介助の時、俺のようにたまたま居合わせた男子に見学をお願いすることがある。本人曰く、こうした方が排泄が捗るから、らしい。男子からすれば棚ぼたそのものなお願いなので、もちろん断ることはしない。何せ入ってきたのは相田と鈴原の二人だからな、今日は大当たりだ。
ただし、見学はブサ男の視界に入らない位置からだ。たまーに逆のお願いをする時もあるらしいが、基本的にはブサ男の背後に控えるのがデフォルトだ。
前に馬鹿が誤ってブサ男の視界に入ったことがあったらしいが、一気にブサ男の勃起が萎えてしまって、その時の介助役の女子に死ぬほど罵られたんだとか。
俺はそんなこと死んでも御免なので徹頭徹尾カカシに徹するつもりだ。カカシのことは気にしないで始めておくれ、と目で合図を送る。
「じゃあするけど、最初はどんな風にする? フェラ? パイズリ?」
「オマンコでもいいよ。今日は二人だし、私たちのオマンコをハメ比べて無責任射精、する?」
「そ、それいいね……。で、でも今は手でして欲しい気分、かな……。相田さんと鈴原さんの手、き、綺麗だし……」
「お、前よりスムーズに女の子褒められるようになったじゃーん? サキちゃんのポイントが5上がったよ?」
「そ、それ何のポイント……?」
「んー? ふふ、なーいしょ♡」
そんな甘ったるい会話をしながら、相田と鈴原の二人は手際良くブサ男のズボンを脱がしていく。ブサ男の排泄の邪魔にならないよう、下半身から抜き取ったズボンとトランクスを丁寧に畳み込むと、いよいよ介助の開始だ。
立ち小便器から少し離れた所に立たされるブサ男を、相田と鈴原の体が挟み込んだ。
「うーわ、ブサちんのオチンポもうパンッパンじゃん」
「金玉もそう。今にも張り詰めて破裂しそう」
「本当だ。こんなん絶対苦しいやつじゃん……。ブサちん、よく我慢したね」
「ん、えらいえらい」
「我慢汁もほら、すごい量。ちょっと触っただけでもう手の平ベッタベタだし。ブサちん、このまま我慢汁ローション代わりに使ってくねー」
「う、うん……。あと……」
「それだけじゃ足りないから私たちの涎も追加、でしょ? 分かってるってー」
「ブサ君の好きなこと、何となく読めてきたから」
ブサ男のチンポに、ぐちゅぐちゅと口を動かした二人から涎が垂れ流される。つつつっ、と亀頭から竿の根本まで覆うそれは天然物のローションだ。
相田と鈴原は我慢汁と唾液ローションを隅々に行き渡るように塗り広げていく。チンポと金玉を撫でられる感触に、ブサ男は「おほぅ」と声を上げていた。
正直、男の喘ぎ声なんて気持ち悪いだけだが、そんな声が出てしまうのもよく分かる。何せ、クラスどころかこの地域で探してもトップにいそうな女子二人に甘やかされているんだ。
「ん、んっ。どう、手コキの速さはこんくらいで良い?」
「うん! うんっ! ちょ、ちょうど良い……!」
「そ、なら良かった♡」
「亀頭の辺りもこう、グリグリって気持ちいい?」
「うひぃ! し、刺激強すぎ……!」
「ちょ、ネネってばブサちんがそこ弱いの知ってんでしょ? いきなり射精しちゃったらブサちんが可哀想じゃん」
「でも早くオシッコ出させるには早い方が良いと思う」
「それはそうだけどさぁ、加減ってもんがあんじゃん? おーよしよし、刺激強かったねー? でもこれもブサちんの為だからねー。私のおっぱいギューってして我慢しな?」
鈴原の手の平を使った高速亀頭コキで身を捩るブサ男に、相田が自分の胸を差し出した。すると、ブサ男はちょうどいい休憩場所を見つけたといった感じで、躊躇いもなくそこに顔を突っ込んでいった。
「んふー! んふーっ……!」
「ブサちんってば鼻息荒っ。しかも私の制服嚙んでるし……そんなにネネのグリグリ気持ち良かったん?」
「ん、ふぅ……うんっ」
「なら良かった。気持ちいいことは悪いことじゃない。どんどん気持ち良くなって。あと、サキよりも私の方がおっぱいは大きい。いつでもこっちに移ってくれていい」
「ダメでーす。ブサちんは私のおっぱいに夢中だもんねー? もっと服の上からおっぱいに歯形付くくらい噛んじゃっていいんだよー」
手コキを続けているのとは反対側の手でブサ男を胸に抱き留める相田。ブサ男の奴はそれに応えるように、フガフガと鼻を鳴らしながらより深く顔を突っ込ませていた。まるで餌にがっつく豚のようだと思ったのは内緒だ。
そんな俺の思いを他所に、目の前の介助行為は佳境を迎えつつあるようだ。いつも猫背気味な体を更に小さくしたブサ男が大きく震えている。
「しこしこ♡ しーこしこ♡ ブサちんのオチンポさっきからビクビクしてるね。もう精液射精そうかな?」
「金玉もさっきより大きい。そろそろ出さないと危険かも」
「わ、激ヤバじゃん。ブサちん本当にごめんね? 私たちがブサちんのオチンポ誘惑しちゃったから、今とっても苦しいよね? 辛いよね?」
「私たちがスケベな体をしているせいでいつも君を苦しめてしまう。本当に申し訳ないと思ってる。だから、君はこの体をいつでも使ってくれていい」
「今みたいな手コキでもいいし、お口で舐め舐めもしてあげる。ブサちんならこのおっきいおっぱいにいきなりオチンポ突っ込んでも怒らないからね?」
「ムラムラしたら授業中でも構わない。いつでもブサくんの精液処理に私たちを使って」
「う、うひぃいいいいいいいいいいい!!!!」
謝罪なのか便器宣言なのか分からない女子二人の媚びた声に、俺は釣られてズボンの中を我慢汁でグショグショにしていた。
それをサラウンドで受けた当事者のブサ男の快感はどれ程のものだったのか。ブサ男から突然上がった喘ぎ声が、その快感を示しているようだった。
ぐっちゅぐっちゅと更に粘度を増した水音がトイレに響く。次の授業の始まりを告げるチャイムの音が聞こえた気もするが、そんなものは俺の意識の中に何も残らなかった。
「うひ、ひひっ、ひぃ……! き、気持ち良いよぉ……!」
「気持ちいいね♡ オチンポおててでぐちゅぐちゅにされて気持ちいいよね♡ このままシコシコ続けるから、便器に精液ペッしようね♡」
「掃除のこととかは気にしなくていい。後でクラスの誰かが綺麗にするから。君は何も考えずに精液ビューッ♡ ってすることだけに集中して」
「オシッコするみたいに精液ビュルビュルしちゃお♡ 上手に精液出せたらぁ、私たちがご褒美あげる♡」
「ご、ご褒美……!?」
「ブサ君の好きなこと何でもしてあげる。何でも私たちに命令していいから。だから射精頑張って♡」
「なんでも、命令……っ!」
ご褒美の言葉にブサ男の奴は何を想像したのだろう。それが射精までの最後の一押しをしたのは間違いなかった。
「お、おうっ! で、射精そう……!」
「いいぞいいぞ♡ 金玉に溜まったわるーい精液ぜーんぶ吐き出しちゃえ♡」
「射精するところ最後まで見ててあげる。だからブサ君のカッコいい射精を見せて♡」
「で、射精るよぉ……! 同級生のデカパイ美少女使って精液、射精る……っ!」
――ビュッ、ビュルルルルルッ! ボビュ、ビュルルルルルルルッ!
それはまるで、最大まで開かれた蛇口から水が流れるような勢いの射精だった。
相田と鈴原がチンポの角度を調節することでしっかりと立ち小便器の中に吐き出されていく精液は、あっという間に便器の中に溜まっていく。きっとあまりの粘度ですぐに詰まってしまったからだろう。
でも、それにしたってとんでもない量だ。俺が限界まで小便を我慢したってこうまでは出ない。しかも、ブサ男のそれは精液だ。これが勃起してから作り出された量だと思うとゾッとしてしまう。コイツがどれだけ難病に苦しめられているかが、嫌でも分かってしまう。
相田と鈴原もそれを理解しているんだろう、チンポをゆっくりと擦り続けて射精を促している。気持ちよさそうに体を震わせるブサ男を見つめる二人の視線は、俺たち男子には向けられたことも無いくらいに優しい。
「はーい、最後まで頑張って射精そうねー。金玉にちょっとでも残ってたら辛いもんねー」
「便器いっぱいの射精、とってもカッコいい。ブサ君すごい」
「ううっ、二人とも優しい……。好きぃ……」
「ブサちんそれ何回目だよー。嬉しいけどさー」
「私も嬉しい。でも、ごめんなさい。私たちにはもう彼氏がいるから」
「し、知ってるよ……。でも、それでも好きだって気持ちに変わりはないから……」
「あはは! ブサちんって結構一途だねー。でも、私たち以外の女子にも言ってるの知ってるんだぞー?」
「うっ、そ、それは……。だって、みんな優しいし……。僕のお世話してくれるし……」
「ブサ君は感謝と好意をすぐに結び付け過ぎ。君に優しくするのも、排泄の手伝いをするのも女子として当然。でも、その度に好きになってたら君の恋人がとんでもない数になってしまう。その気持ちは本当に好きな人の為に取っておいた方がいい」
「うぅ、本当に好きなのに……」
一分ほど続いた射精の後、ブサ男はいつものように女子に告白して振られていた。
ブサ男は本当に良い奴ではあると思うけど、付き合うとなると、まぁうん。仕方のないことだと思う。こいつがもう少し容姿が整っていて、身だしなみとかにも気を遣うやつだったらワンチャンあったかもしれないが、現実は非常に厳しいらしい。
「よし、止まったかな。どう、オシッコ出そう?」
「そ、それなんだけど、さっきのご褒美、ここでお願いしてもいい?」
「ご褒美? 私はいいけど、ネネは?」
「私も構わない。何でも言って」
「……っ。な、ならこういうのを――」
と、介助が終わったかと思ったらどうやら続きがあるらしい。ブサ男の奴から出て行けとの言葉もないので、俺ももう少し留まる必要があるらしい。
それにしても、ブサ男の「お願い」とやらはどういった内容だろう。こういう時に限って二人にしか聞こえないようコソコソ話しているものだから、こちらにはどうにも「お願い」の中身を知ることが出来ない。
「――ど、どうかな?」
俺が悶々としていると、お願いを伝え終えたらしいブサ男が、期待するような目で二人を見ていた。
肝心の相田と鈴原はといえば、明らかに呆れたような表情を浮かべていた。
「ブサちんさぁ、私たちはご褒美あげるって言ったんだよ?」
「う、うん。だからさっき言ったのがご褒美で――」
「それくらいのことご褒美でも何でもないから! っていうか、言ってくれればいつでもしてあげるし!」
「で、でも、僕には十分ご褒美っていうか……」
「ブサ君、謙虚過ぎ。君はもっと贅沢を覚えた方が良い」
「……彼女になって欲しいとかでくると思ってたのになぁ。何でもって言っちゃったから、そうなったらもう彼女になるしかなかったのに。ほんと謙虚過ぎるって」
「私も、覚悟してたのに……」
「え、な、何か言った……?」
「何でもない! もう! 本当にさっきのがご褒美でいいの? 後悔しない!?」
「う、うん……! し、しないよ……!」
ブサ男の奴がそう言い切ると、二人は仕方ないといった感じでため息を吐いたかと思えば、すぐに表情を笑顔に切り替えた。
そして今度はブサ男の前に相田、後ろに鈴原といったように位置を変えて、蹲踞の姿勢を取った。それで俺は、ブサ男が何をお願いしたのかが何となく読めた。
「この謙虚さんめ。そんなんだといつか貧乏くじ引いちゃうぞ?」
「そ、そうかな……? 今の僕はいつだって大吉だと思うけど……」
「だから、そういうところ。とにかく、ご褒美をお願いされた以上、本気でやる」
「そうそう。だからブサちん、あんまり気持ち良いからって気絶しちゃダメだよ?」
そう言って笑う相田は、ついさっきとんでもない量の射精を終えてなお半勃ちを維持するブサ男のチンポを咥えた。いや、飲み込んだ。
「じゅ、ずお、ずぞぞぞぞぞぞぞぞっ!!」
「うひぃいいいっ! あ、相田さん、いきなり激しひ……!」
「じゅぱっ! んー、オチンポに残った精液吸い出して欲しいって言ったのはブサちんでしょー?」
「そ、そうだけど……」
「こうしないとブサちんの精液出てこないでしょ? 粘り気すっごいんだから」
「そう。だからその補助をするのが私。それをお願いしたのはブサ君……れろっ」
「ほ、ほぉおっ……!」
ブサ男の前でバキュームフェラをする相田の反対では、ブサ男の尻穴に舌を突っ込む鈴原がいた。
そう、つまりブサ男がお願いしたのはアナル舐めお掃除フェラだったという訳だ。
……いや、これ別にご褒美にしなくてもブサ男の為なら女子は誰でもやってくれるやつだぞ? それをわざわざご褒美に使うってことは、あいつなりの気遣いってやつなのかもしれない。
あぁ、相田と鈴原の言っていた意味がよく分かった。あいつは少し謙虚過ぎるな。
「じゅうううう! じゅぞおおおおお! ぷはっ、あんむ……」
「あううっ……。あ、相田さん、口の中でペロペロされるのヤバいよ……」
「ペロペロが良いの? じゃあ私もペロペロしてあげる」
「ああぁああっ!? そ、そっちのペロペロもヤバいってぇ……!」
「ぷはっ。えっとブサちん、もしかして痛かった? 私、フェラ下手だった?」
「れるっ。私も気持ち良く出来てなかった……?」
「あっ、そ、そんなことないよ……! こ、腰砕けになっちゃうくらい気持ち良いよ……!」
「ふーん、なら良かった♡」
「どうしても立てなくなったら私に体重を掛けていい。私がアナル舐めながら支えてあげる♡」
「ぶ、ぶひっ!」
相田と鈴原、俺たちの中でも特にブサ汚の排泄介助に長けた二人らしい激しい連携だ。相田のフェラだけでも強烈だろうに、鈴原のアナル舐めまで付いてくるのはもはや即死コンボだ。
おかげで見ているだけのはずの俺はもう二回ほど射精してしまっている。ズボンの中は精液の臭いが立ち込めていることだろう。
だから、そんな殺人的なコンボを直に受けているブサ男が、早々にギブアップを告げるのも仕方のないことだったんだ。
「うぅ、おほうっ……。あ、相田さん、もう射精ちゃうよおっ……」
「へぇ、ほうへるんふぁ? ひいひょ、あはひのおくひにひっひゃいはひて♡」
「へ、へぇ……? な、なんて……あひっ!」
「んちゅ。そのまま口に射精していいって」
「う、うん……。あ、相田さんの口に射精すからね……! う、うっ……!」
「んぶっ!? ふ、わぁ、ふぅ……」
相田の喉奥にチンポを思い切り押し付けての射精、アレで気持ち良くならないやつはいないだろう。
ブサ男の奴が腰をぐりぐりと押し付けているものだから、相田の顔はブサ男のチン毛に半分ほど埋もれていた。それでも特に気にした様子もなく、相田は喉奥に流し込まれる精液を黙って受け入れ続けていた。
二回目だからか、どうやら射精はさっきの半分ほどの量――それでもとんでもない訳けど――で打ち止めになったらしい。これで終わりかと思っていると、ブサ男が何かモジモジしている。それに、射精は終わったようなのに相田がブサ男のチンポを放す様子がない。
相田はブサ男の腰の辺りをポンポンと柔らかく叩く。すると、ブサ男は顔を緩ませて、全身から力を抜いた。
「んっ、ふうっ、ごくっ、ごきゅ、ごきゅ……」
相田の喉がまた動くのが見える。それもさっきまで飲み込んでいた精液よりも液体に近いものを腹に収めている感じだった。
「あっ」
俺の間抜けな声っぽいが漏れる。俺は何でブサ男たちがここに来たのかを思い出した。ブサ男は小便を済ませに来たんだってことを。
「ん、ちゅっ。最後まで残さず、サキの中に出して」
ブサ男が力を抜いたことで、思い切り体重が掛けられることになっている鈴原も、ブサ男が放尿を終えるまで献身的にアナル舐めを続けていた。
これ以上ないくらいに完璧な排泄介助。ようやく最後まで出し切ったらしいブサ男は、実に満足そうだ。そしてそこでようやく、ブサ男の視界に俺の姿が入った。
「ふうぅ、えがった……。あ、あれ? き、岸田君もいたんだ……」
「いやいや、最初からいただろ。ってか、ここに居ろって言ったのお前だし」
「そ、そうだったかな……。ご、ごめんね、勃起すると射精することしか、あ、頭になくて……」
「ま、まぁ、俺も良い思いさせてもらったからいいけどよ……」
「そ、そう? な、なら良かった……」
そう言って、ブサ男はニタリと笑った。……こいつは大事な友達と思っているが、この笑顔だけは何故か慣れることが出来ない。
まるで嗤われているというか、見下されているみたいで……いや、ブサ男に限ってそんなことあるはずないな。俺の勝手な妄想で友達を汚すなんて、ブサ男のクラスメイトらしくない。やめだやめだ。
「ブサちーん、オシッコもう大丈夫?」
「金玉の中、精液まだ残ってない?」
「だ、大丈夫……。夕方くらいまでは勃たないと思う……。い、いつもありがとう、二人とも……」
「もー、お礼はいいっていつも言ってるでしょー?」
「うん。ブサ君は私たちの恩人でクラスメイト。助け合うのは当然」
「そ、そうだよね……。じゃ、じゃあまた明日も頼もうかな……」
「まっかせてー! 次はネネと一緒にこのおっぱいでぇ、たっくさん抜き抜きしてあげる!」
「それは妙案。私たちのおっぱいにオチンポ突っ込むの、きっと気持ちいいよ?」
「ぶほっ! あ、明日が楽しみだなぁ……。うひ、うひひ……」
ブサ男と女子二人が笑いながらトイレを後にしていく。俺はぼうっとそれを見送った後、授業が始まっていることに気付いて慌てて後を追った。
案の定、授業途中から入ってきたことを先生に咎められた……が、ブサ男が事情を話して場を治めてくれたおかげで、クラスメイトの奴らに少し揶揄われる程度で済んだ。
やっぱりブサ男はすごい奴だ。こいつがいるだけでこのクラスは何の問題も起こらない。そんなブサ男の友達であることを俺は誇りに思う。
「ありがとな、ブサ男」
「お、お礼なんていいよ……。と、友達を助けるのは当然、だからね……。う、うひひ……」
そして、俺はこいつにこれまでの恩を返していくんだ。
この一生をかけて。