「……終わった、のか」
オーガの村は静まり返っていた。
燃え尽きた家々。
壊れた武器。
チャレンジ1年生。
かつて栄えていたであろう里は、
ほぼ壊滅していた。
シュナが悲しそうに俯く。
「こんなことに……」
ベニマルも拳を握っていた。
「俺達がもっと早ければ……」
俺とカウパーも流石に空気を読んで静かにしていた。
ーー告、ドパガキにしては珍しいですねーー
「うるせぇ」
その時だった。
「ベニマル様!!」
瓦礫の奥から声が聞こえる。チヌゥて。
「!!」
俺達が駆け寄ると、
そこには4人のオーガがいた。
まず。
紫髪。
黒曜石のような角。
露出度高め。
スタイル抜群。
「シオンと申します」
「精子垂らしていい?」
「はい!スライム殿!!」
「え」
「スライムのまんこぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおぉぉぉお!!!!!!!!」
「は?」
ーー告、キモ犯罪者ーー
「俺が言われるんだ」
シオンは下的目でこちらを見る。
「貴方様がベニマル達を救ってくださった方ですね」ジュルッ
「なんか発情してない?こいつ」
「いや妾見てたけどコヤツほぼ何もしておらんぞ」
「異議あり!!!!(逆転裁判3)」
「?ありがとうございます」
礼儀正しい。
しかも美人。
しかも脳波コントロールできる!
「えろすぎ?」
ーー告、性犯罪者Part2ーー
次。
青黒い髪。
褐色肌。
白い一本角。
「ソウエイです」
めちゃくちゃ忍者っぽい。あとめちゃくちゃ早漏そう。2秒でイきそう。
「既に周囲の索敵と射精は済ませています」
「射精は済ませなくていいからね」
「妾の索敵範囲と射精範囲は数十キロだがな?」
「なんで四大竜がマウントとってくんの?」
さらに。
老人のオーガ。
「ハクロウと申す」
腰には刀とバイブ。
異様な達人感。ブブブブ言ってるし。
現実世界の同僚のタクロウという名前を思い出す俺。あいつ俺の遊戯王借りパクしてたなぁ。
「ベニマル様が無事で何より」
最後。
筋骨隆々のオーガ。
小さな二本角。
「現場大男おじ丸だ」
「刀鍛冶と売り専をやってる」
「こいつだけ名前のテイスト違いすぎない?」
「妾いれば武器要らんから精液だけ寄越せ」
「一旦静かにしてくんない?」
4人とも、
かなり強そうだった。
そして何より。
シオン以外全員男だった。
「……」
「露骨にテンション下がってますよ主殿」
ベニマルが真顔で言う。
「いやそんなこと…………」
ーー告、顔に“女1人かぁ……”って書いてありますーー
「女いないと俺の「精子垂らす」が出来ないじゃー〜ーん!!!タイトル回収成功!!」
シオンが少し引いていた。さっき発情してたのになんでだよ。
「この方、本当に主で大丈夫ですか?」
「俺も最近不安になってきた」
「こんなスライム見たことないから妾は面白いけどな」
ハクロウが周囲を見渡す。
「……しかし」
「この里はもう」
誰もが理解していた。
再興は不可能。風俗店とかあったら行きたかったのに。オーガに抜いてもらうとかしたかったのに。
シュナが静かに言う。
「ゴブリン村へ向かいませんか?」
「主殿の村ならば、皆で生きていけます」
ソウエイも頷く。
「賛成です」
現場大男おじ丸は腕を組んだ。
「武器も作れる、おしりの穴も売れる。きっと役には立てる筈だ」
ベニマルが俺を見る。
「……主殿」
「我らを導いていただけますか」
なんか急に責任がデカい。そもそも俺の村じゃなくてゴブリンの村だしリグルドの許可とかとってないし。
だが。
悪い気はしなかった。
「……しゃーねぇな」
「まとめて面倒見てやるよ」ドヤァ
「!!」
4人が頭を下げる。ンギモチィィィィッ!!このまま射精してもバレないかな。ビュッ
「ありがとうございます!!」
ーー告、完全に村長ムーブですーー
「俺村長じゃないしこの後の事考えてないけどな」
一方その頃。
ゴブリン村。
「平和ですなぁ」
しみじみ呟く。
フェラチオ殿は陰茎を舐めながら昼寝。
ビーチク殿は子ゴブリン達の乳毛を燃やし。
モリ夫は酒盛り。
完全に平和だった。本当にそうか?
その時。
「ガルルルルルルル!!!!」
遠吠えが響いた。
「!?」
森の奥から、
大量の狼が現れる。
「狼族だァァァ!!!」
ゴブリン達が悲鳴を上げた。
「まさか……!!」
以前スライム殿達に倒された牙狼族の仲間。
復讐に来たのだ。
数は数百。
巨大な狼達が村へ雪崩れ込む。
「グルァァァァァ!!!」
「うわぁぁぁぁ!!お腹つねられる!!」
だが。
ヒュオッ
「邪魔」
寝起きのフェラチオ殿が軽く息を吐いた。
次の瞬間。
狼達がまとめて吹き飛ぶ。
「「「ギャイン!!!?」」」
ドゴォォォォォ!!!!
さらに。
ビーチク殿が指を鳴らす。
黒炎が炸裂。
狼達が空の彼方へ消えた。
「弱いな」
「過剰戦力すぎる……」
モリ夫がドン引きしていた。
狼族達は完全に蹂躙される。
だが。
その時だった。
ドォォォォォン……
森が揺れる。
巨大な影。
ゴブリン達の顔色が変わった。
「ま、まさか……」
「来た……」
フェラチオ殿が片目を開ける。
「?」
森の奥から現れたのは、
巨大。
圧倒的巨体。
黒銀の毛並み。
燃えるような赤眼。
手にはブレスケア。
そして王者の威圧感。
狼族の王。
その野獣の咆哮だけで、
村全体が震えた。
「グルルルルルルルルル……ゴグルルチンポ……」
身体が震える。
「嵐牙狼族の……王……!!フェラリル…!!」
フェラチオとビーチクですら、
少しだけ真顔になった。
「いや余と名前被ってね?」
つづく……