ドワルゴン王城前。
「では頼んだぞ」
ガゼル王が腕を組む。
その隣には数人のドワーフ。
「こちらが技術者のカイジン達だ」
屈強な職人達が頭を下げた。
「建築技術と売り専なら任せろ」
「ドワーフって基本身体売ってんの?」
俺も頭を下げる。
ガゼル王が咳払いした。
「ただし」
「こいつら毎月金かかるから」
「言い方サブスクかよ」
「広告なしプランだともっと値段上がるからな」
「Netflixみたいに言うな」
「初月無料サービスもあるから」
「人権とは?」
「2ヶ月目からはガゼルポイント払いだ」
「はいはい」
ガゼル王は首を傾げる。
「王国の民だぞ?」
「うん」
「つまり余の物だ」
「暴君すぎる」
カイジン達は苦笑した。
「……まあ否定はできねぇ」
「否定しろよ」
別れ際。
ガゼル王が笑う。
「そうそう」
「何だ?」
「街の修繕費は出せよ」
「うおっ」
「絶対請求する請求」
ソウエイが一歩前へ。
「安心してくださいガゼル王」
「?」
「修繕費の代わりに射精は済ませておきました」
「これが俺の配下なのぉ?」
ガゼル王は満足そうだった。
「うむ。国とは継続課金で成り立つ」
「絶対意味分かってねぇだろお前」
こうして。
俺達はドワルゴンを後にした。
⸻
道中。
カイジン達が笑う。
「王には驚いただろ」
「かなり」
「昔からああなんだ」
「昔からなの?」
「若い頃なんてもっと酷かった」
「これで落ち着いた判定なの嫌すぎる」
別のドワーフが笑う。
「バカで」
「アホで」
「カイジンの事を腟カンジダとか冗談ばかり言って」
「困った王だ」
俺は頷く。
「でしょうね」
カイジンは空を見た。
「でもな」
「あの人のおかげで国がまとまった」
「……」
「毎月変な資格も追加してるし」
「今月は?」
「初級乳首鑑定士」
「ゴミすぎ」
「でもああ見えて誰よりも民を性的に見てる」
「風俗に行けば最前線」
「飢餓になれば最初に腹いっぱい食べる」
「国民が抜けば一緒に抜く」
「だから皆ついていくんだ」
「いい話風にまとめてるけど普通にカスだからな?あいつ」
だが少しだけ。
ガゼル王が智将と呼ばれる理由が分かった気がした。
「まあケツ穴は臭いんだけど」
「いい話風にまとめろよそこは」
⸻
数日後。
「あ」
「見えてきた」
ゴブリン村。
……
いや。
村じゃなかった。
木材が運ばれ。
道路が伸び。
建物が並び。
あちこちで工事が進む。
「街じゃん」
モリ夫も呆然。
「あっしら別にドワルゴン行かなくてもよかったんじゃ」
リグルドが駆け寄る。
「スライム殿!遅すぎてイライラしておりましたぞ!」
「おお!リグルド!」
「まぁ見てくれよ俺の発展した村…いやゴブリンパークを…」
「村の発展と共にお前の態度もデカくなってない?」
そこへ。
黒い炎。香るホルスタイン臭。
「遅いぞ貴様ら」
ビーチクだった。
「何してたの?」
「城を作っていた経験があるからな」
「そんな経験あったっけ」
「敏感乳首城を設計した経験を活かした」
「アレお前が設計してたんだ」
「今回の城は前よりも凄いぞ」
ビーチクが満足そうに笑う。
「城の堅牢さより性感帯を重視した設計だ」
「責任取れよ?」
遠くで。
フェラチオが宴会芸を始めていた。
「裸踊りクンニ祭りじゃぁぁぁぁ!!!!!」
「しばらく見ない間にキャラ変わったね」
フェラチオはゴブリン達を見つめていた。
「祝いの舌だ」ペロッ
「逃げろォォォォ!!口淫される!!」
ゴブリン達が一目散に散っていった。哀れな。
さらに。
木陰。
クラウディが寝転がっていた。
「何してんだ」
「妾疲れた」
「何もしてねえだろお前」
「精神的に、ね」
「キモこの四大竜」
フェラリルも現れる。
「余も足場経験を活かして見回りしてきた」
「ほんとか?」
「なんかほんと全部中々いいじゃないか」
「適当すぎるだろ」
カイジン達は街を見渡し、
静かに笑った。
「十分立派な街になる」
「後は俺たち職人に任せろ」
俺は少し嬉しかった。
「ありがとう」
本当に。
少しずつ。
街になってきている。
その時だった。
カイジンが首を傾げる。
「そういや」
「給料は誰が払うんだ?あと建材費は?」
「……」
「……」
「……」
俺は固まった。
「金」
「ねぇじゃん」
空気が止まる。
ベニマルが静かに手を挙げた。
「ああ」
「今まで村の支払いは俺達鬼人族の貯金から出してたぞ」
「え」
シュナも頷く。
「生活費も建材費も」
シオンも笑顔。
「全部立て替えていました」
俺は絶叫した。
「最初に言えぇぇぇぇぇぇ!!」
「WhatsApp!?オーマイガー!オーマイガっ!!!オーメーコっ!
ウーマナイザー!!!なんか吸うやつ!!」
ーーー告、要約するとヒモ、ですーーー
「金が、ね''ぇ''ぇ''ぇ''!!!!」
つづく…。