※この作品はR-18です。

精子垂らす   作:超絶ゆるふわ乙女

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第7話|突入!!乳首魔城ビーチクヘイム!!立ちはだかる五首貴族!!

 

森を抜けた先で、俺達は揃って足を止めた。

 

山の頂上に、巨大な黒い城が建っている。空を刺すような尖塔、黒い石壁、窓の奥で揺れる赤い灯り。禍々しい魔城としては文句なしの佇まいだった。

 

ただし、城全体の形が若干乳首っぽい。

 

「……デカくね?」

 

「なんで先端尖ってんだよ」

 

モリ夫が俺の肩へ降り、城を見上げながら羽を縮めた。

 

「旦那ァ……あの敏感乳首城、嫌な予感しかしねぇですぜ……」

 

「風雲たけし城みたいに言うな」

 

フェラチオは露骨に嫌そうな顔をしていた。

 

「帰りたい。あと男根舐めてえよぉ」

 

「こんな情けない竜いるんだ」

 

ベニマルは城を睨みながら刀を抜いた。つられて俺も気合いを入れて抜いた。

 

「ここが奴の本拠地か……」

 

ドピュッ。

 

「何を抜いたんですか?」

 

シュナが不安そうに城を見つめていた。

 

「なんだか、空気が淀んでいます……」

 

ーーー告、性癖が終わっている者特有の瘴気ですーーー

 

「そんな判定ある?」

 

⸻

 

城の入口には、黒い石板が掲げられていた。

 

『乳首魔城ビーチクヘイム』

 

「ここへ手紙送る時、毎回この宛名を書かなきゃいけないの何の罰ゲーム?」

 

中へ入ると、外から見た以上に空気が重かった。

 

赤黒い絨毯が長い廊下の奥まで伸び、壁には首の長い乳牛や、異様に発達した乳首を持つ石像が並んでいる。豪華にしようとしている意思だけは伝わるが、何を目指しているのかは最後まで分からない。

 

「コンセプト迷子か?」

 

その時、二階へ続く階段の上から靴音が聞こえた。

 

カツ、カツ、と妙に優雅な足取りで現れたのは、細身の男だった。

 

高そうな服、整えられた髪。そして、両手首だけ異常に巨大だった。

 

「ようこそ、侵入者諸君」

 

「うわ、手首キモ」

 

男は優雅に一礼する。

 

「私は五首貴族が一人、“手首男爵”」

 

「本名ないの?」

 

「ギガン・テクビーノだ」

 

「嘘だろ」

 

テクビーノは、にやりと笑った。

 

「この城へ入ったことを後悔しながら死ね」

 

巨大な手首が唸り、両腕の先でぐるぐると回り始める。

 

「手首魔法! “リスト・スパイラル”! リスカしてるみたいで、ん気持ちェェェ!!」

 

「発想が終わってる」

 

ギュイイイイイイ!!

 

回転する手首が床を削りながら突っ込んできた。

 

モリ夫は即座に俺の背後へ隠れる。

 

「旦那ァ! 俺、行ったら死ぬから頼みますぜ!」

 

「使えなさすぎカス!」

 

俺は飛び上がり、身体の中で魔素を一気に圧縮した。

 

「拡散水刃!」

 

ドバッ!!

 

飛び散った水刃が、回転する手首の横からテクビーノの胴体をまとめて吹き飛ばす。

 

「ぐわぁぁぁ!?」

 

手首男爵は壁へ突っ込み、豪華な乳牛の絵画ごと崩れ落ちた。

 

「バカなァ……!」

 

「旦那に瞬殺されるとか、いくら最初の一体目とはいえ弱すぎだろ」

 

「今なんかディスった?」

 

ベニマルが前へ出る。

 

「紅蓮斬!」

 

ズバァッ!!

 

赤い斬撃が壁際のテクビーノへ走り、手首男爵は一度大きく跳ねてから爆散した。

 

ーーー告、よわーーーカクカクカクカクーーー

 

「クンニ君、勝ち確屈伸煽りしないで」

 

⸻

 

さらに奥へ進むと、天井の高い大広間へ出た。

 

古いシャンデリアが赤い光を落とし、中央には不自然なほど広い空間が空いている。誰かがここで戦う前提で作ったのかと思った瞬間、その天井から女が逆さまに降りてきた。

 

足首だけが、異常に長い。

 

シュナが少しだけ後ろへ下がる。

 

「ヒッ」

 

女は優雅に髪を払った。

 

「私は足首子爵、アンク・ルージュ」

 

「なんか名前だけ強そう」

 

「強いのは名前だけでは……なくてよ!」

 

次の瞬間、長い足首が鞭のようにしなった。

 

ビシィィィィッ!!

 

「痛ァ!? またオレェ!?」

 

モリ夫が壁際まで吹き飛ぶ。

 

「旦那ァ! あの女、強ぇ!」

 

「お前が弱すぎるだけだろ」

 

「ワフーン」

 

アンク・ルージュは、自分の足首を見せつけるように笑う。

 

「ふふ……私の美脚に酔いなさい」

 

「足首しか見えてねぇよ」

 

その横を、フェラチオがゆっくり通り過ぎた。

 

「女など、陰茎がない敵は面白くない」

 

「基準が終わってる」

 

フェラチオの口が開く。

 

ビュオオオオオ!!

 

「えっ」

 

アンク・ルージュの身体が、長い足首ごと宙へ浮いた。

 

「待っ――」

 

ゴクン。

 

大広間が静かになった。

 

俺達はフェラチオを見る。

 

フェラチオは何事もなかったように口元を拭った。

 

「次は男を食わせてね」

 

「感想それ?」

 

その後も、城内には五首貴族の残りが待ち構えていた。

 

襟首伯爵エリック=カラカラーンは、服の襟を高速回転させて突っ込んできた。しかしモリ夫に「クリーニング屋か?」と言われた瞬間、憤死した。

 

さらし首侯爵デュラハン=ギロチンチンロードは、飛び回る生首で俺達へ精神攻撃を仕掛けてきた。しかしモリ夫の「いや、口臭ェな!?」で憤死した。

 

こうして四首貴族を越えた俺達は、城の最奥にある巨大な扉へ辿り着いた。

 

扉の向こうからは、今までの連中とは比べものにならない魔力が漏れている。ベニマルは刀の柄を握り直し、シュナも杖を胸元へ引き寄せた。

 

モリ夫は、俺の背後で小刻みに震えている。

 

「旦那ァ……ラスボス感ヤベェです……」

 

フェラチオは、魔力ディルドを咥えたまま扉を見ていた。

 

「……あやつか」ジュポジュポズズズ。

 

「今さら何を咥えてんだよ」

 

次の瞬間、巨大な扉が内側から吹き飛んだ。

 

ドォォォォォン!!

 

飛び散った石片と煙の中から、全身鎧の巨漢が歩いてくる。

 

鎧は漆黒で、肩当てには棘があり、背中には大きなマントが翻っていた。

 

ただし、股間部分だけ異様にギラギラしている。

 

「待って」

 

「嫌な予感しかしない」

 

巨漢は低く笑った。

 

「ククク……よくここまで来たな」

 

その場にいる全員を見回してから、両腕を広げる。

 

「我が名は――」

 

「亀頭カリ首公爵、グランディオ・ディルドバルザーク」

 

「名前に情報量詰め込みすぎだろ!!!!」

 

つづく……

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