※この作品はR-18です。

精子垂らす   作:超絶ゆるふわ乙女

8 / 60
第8話|死闘!!亀頭カリ首公爵!!そして現れる“絶望”──

 

「亀頭カリ首公爵!! グランディオ・ディルドバルザーク!!!」

 

名乗っただけで城が揺れた。壁に飾られた乳首の絵画まで小刻みに震えている。

 

「名乗りの圧が強すぎる!!」

 

「じゃあ余も名乗るもんね! 我が名は口淫竜フェラチオ! 趣味、自撮りと他殺!」

 

「俺の脳内に腐った情報を入れるんじゃない!」

 

グランディオは漆黒の全身鎧を着込んでいた。

 

分厚い筋肉。

 

明らかに強者の立ち姿。

 

それなのに、股間部分だけが異様に神々しく発光している。

 

「LEDライトみたい」

 

モリ夫が俺の後ろで羽を震わせた。

 

「だ、旦那ァ……こいつ、今までの奴らとレベルが違ぇ……」

 

ーーー告、超警告ーーー

ーーー対象Lv310ーーー

 

「インフレ急すぎるだろ」

 

ベニマルが刀を構え、シュナもその横で術式を展開した。

 

「ならば全力で行く!」

 

「兄様、援護します!」

 

グランディオは低く笑った。

 

「最近、編み物にハマってるんだけど、なんかオススメの毛糸とかある?」

 

「戦う前に何の雑談?」

 

ドッッッ!!

 

次の瞬間、グランディオの姿が消えた。

 

「え?」

 

「旦那ァ、後ろォ!!」

 

ドゴォォォォォン!!

 

鎧の拳が俺の身体へめり込み、そのまま壁まで十三メートルくらい吹き飛ばされる。

 

「ぐべぇっ!!」

 

背中から壁へ叩きつけられた。

 

速い。

 

意味が分からないくらい速い。

 

グランディオは俺を見下ろしながら、軽く手を振った。

 

「はい雑魚〜」

 

「スライムは雑魚! だもん!」

 

ベニマルが炎を纏った刀を振り抜く。

 

「紅蓮爆炎斬!!」

 

真紅の斬撃がグランディオへ迫る。だが、奴は片手を上げただけで、その一撃を素手で受け止めた。

 

ギィンッ!!

 

「なっ!?」

 

「カイロよりあったかいにゃ〜」

 

グランディオは受け止めた刀を押し返し、そのまま拳を振り抜く。

 

ドゴォッ!!

 

「兄様ァ!!」

 

ベニマルまで、俺より遠い二十六メートルくらい吹き飛んだ。

 

シュナは歯を食いしばり、無数の魔法陣を展開する。

 

「白蓮結界!!」

 

光の鎖がグランディオを包み、鎧ごと床へ縫い止めようとする。

 

しかし、グランディオが少し力を入れただけで結界は砕け散った。

 

パリィンッ。

 

「箱根のガラスの森美術館みたい」

 

「嘘ぉ!?」

 

モリ夫が悲鳴を上げる。

 

「旦那ァ!! こいつ化け物ですぜ!!」

 

その間、フェラチオは部屋の隅で寝転がっていた。

 

「余、今さっき食事したばかりで動きたくない」

 

「お前さっき男根食いたいって言ってただろうが! ここで動けよ!?」

 

「腹が苦しい」

 

「メイのバカ! もう知らない!!」

 

グランディオは、立ち上がった俺を見下ろした。

 

「時給千三百円だから、もう終わっていいか?」

 

「東京の最低賃金かよ……!」

 

身体は痛い。

 

ベニマルもシュナも、グランディオの前ではまともに戦えなかった。

 

それでも、負ける気はしなかった。

 

「クンニ君」

 

ーーー告、なんでしょうーーー

 

「今の俺のレベル」

 

ーーー告、87ですーーー

 

「まだ足りねぇな」

 

グランディオは拳を構える。

 

「帰って見たいなろう系アニメがあるから消えろ!!」

 

ドォォォォォン!!

 

俺は真正面から殴り飛ばされた。

 

俺は死んだ。

 

ーーー告、復活を使用しますーーー

 

「まだだァァァァァ!!」

 

復活して、突撃する。

 

殴られて死ぬ。

 

また復活して、突撃する。

 

死ぬ。

 

復活する。

 

「旦那ァァァ!! 精神が持たねえよぉぉ!」

 

モリ夫は泣きそうだった。

 

シュナは青ざめ、ベニマルは拳を握りしめている。

 

「何度も……死んで……」

 

「どうして、そこまでして……」

 

俺は笑った。うおって。

 

「いやぁ、もう慣れた」

 

「慣れるな」

 

ーーー告、Lv120ーーー

ーーー告、Lv141ーーー

ーーー告、Lv168ーーー

 

グランディオの顔色が変わった。

 

「貴様……何故強くなる」

 

「知らねぇよ!!」

 

俺は魔素を全身へ巡らせた。

 

粘液と精液が蒸発し、空気と西野カナが震える。身体の奥から、今までとは違う力が解放されていく。

 

ーーー新必殺技獲得ーーー

『超拡散殲滅水刃

ギガント・バースト』

 

「ネーミング会議しろ」

 

でも、分かる。

 

これは勝てる。

 

「行くぜェェェェ!!」

 

ドバァァァァァァァァァッ!!

 

超高圧の水刃が、嵐みたいにグランディオへ降り注ぐ。

 

グランディオは腕で顔を庇った。防ぎ切ったように見えた鎧へ、一本の亀裂が走る。

 

バキッ。

 

「なっ!?」

 

「通販サイトで買った俺の『漆黒の鎧セット』十六万五千円がァァァ!? まだローン残ってるのに!!」

 

「ベニマル!!」

 

「応ッ!!」

 

ベニマルは血を拭い、炎を宿した刀で再び踏み込んだ。

 

「紅蓮・獄炎断!!」

 

ズバァァァァッ!!

 

亀裂の入った鎧が、真紅の斬撃で砕け散る。

 

「ぐォォォォォ!! もう消費者金融は嫌だァァァァ!!」

 

グランディオの動きが止まった。

 

シュナが、最後の魔力を振り絞る。

 

「束縛結界!!」

 

今度は、光の鎖がグランディオの両腕と両脚へ絡みついた。

 

「今ですぜ、旦那ァ!!」

 

俺は全魔力を込める。

 

「これでェェェェェ!!!」

 

「ギガント・バーストォォォォ!!!!」

 

ドォォォォォォォォォン!!!

 

閃光。

 

轟音。

 

衝撃。

 

爆発が収まった時、グランディオ・ディルドバルザークは砕けた鎧の中で崩れ落ちていた。

 

「……勝った?」

 

モリ夫が泣きながら、俺へ飛びついてくる。

 

「旦那ァァァァァ!! いつか殺してやる……クキキキ」

 

「どういう情緒なの?」

 

ベニマルは荒い息を整えながら、俺を見た。

 

「見事だ……」

 

シュナも、ようやく安心したように微笑む。

 

だが、その時。

 

パチ……パチ……

 

誰かが拍手した。

 

俺達は、同時に奥の玉座を見る。

 

いつからそこにいたのか。

 

巨大な黒いマントを羽織った男が、玉座に座っていた。

 

不気味な赤い瞳。

 

胸元で、禍々しい紋章が発光している。

 

ただ座っているだけなのに、部屋の空気が重くなった。

 

「まさか……」

 

魔力ディルドを咥えたままのフェラチオですら、露骨に顔をしかめた。

 

「ビーチク……」ジュボボボボボボ。

 

男はゆっくり立ち上がる。

 

「ようこそ」

 

「我が城へ」

 

乳首大公ビーチク・バフォメット。

 

圧倒的な魔力が空間を支配し、呼吸すら苦しくなった。

 

「貴様らには感謝している。いい退屈しのぎになった。地方のネカフェぐらいには」

 

ビーチクが手を掲げる。

 

その瞬間、空間が歪んだ。

 

ーーー超警告ーーー

ーーー回避不能級攻撃ーーー

 

「なっ──」

 

ビーチクは嗤う。

 

「消えろ」

 

「ニブルファック・フレイム」

 

ドォォォォォォォォォォォン!!!

 

目の前が、炎に呑まれた。

 

つづく……

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。