※この作品はR-18です。

【R-18】オバエロ:至高の淫魔がスケベする話   作:口だけの淫魔

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#67 子供と大人

ドラウディロンが俺の側室になった。

 

元々、そんな予定はなかったが……まぁ、成り行きで。

後悔はしていないし、寧ろ凄く幸運だとは思ったが。

 

なぜなら──

 

 

「……す、少しくっ付き過ぎているか?」

 

「いや、良いんじゃないか?」

 

 

ドラウディロンは可愛いからだ。

 

俺はドラウディロンと密着しながら、魔導国の視察……というの名のデートを行なっている。

 

街の人間にちらちらと見られているが、住民は「またか」という顔でそれほど気にはしていない。

俺が女を取っ替え引っ替えするナン股野郎だという認識があるのだろう。

 

まぁ、事実だが。

 

しかし、ドラウディロンは視線が気になるらしく顔を赤くしている。

一国の王女として他国の権力者と、こんなベタベタと触れ合う姿を見られるのは拙いと思っているのだろう。

 

いや、まぁ、そう思うなら公共の場でベタベタするのは辞めろって話だが。

俺は辞めるつもりはないし、ドラウディロンも辞めるつもりはないようだ。

 

 

「それで……今日はどこに行くんだ?」

 

 

馬車から降りて、行く先も告げず歩き出した俺に、ドラウディロンは無言でついて来てくれていたが……ついに限界が来たらしい。

 

 

「学校への見学だ」

 

「学校……?」

 

「あぁ、魔導国の先進的な教育を、この国の若者は無料で受けられる……というのがウリなんだ」

 

「……学校が無料なのか?」

 

「あぁ、生まれた家庭の差で、子供の環境に差があるのは“好ましくない”と魔導王陛下のお言葉だ」

 

「何と……」

 

 

ドラウディロンがちょっと変な顔をした。

……まぁ、モモンガさんの顔、怖いからな。

こういう事を言うとは思ってなかったのだろう。

 

しかし、魔導国内の学校を国営にしているのは、ただの善意からではない。

ずばり、民衆の教育レベルをコントロールするためだ。

他国より教育レベルは高い方がいい……だが、魔導国(ナザリック)に対する反抗心を覚えるほどは高くない方がいい。

猿に道具の使い方は教えるが、武器の作り方は覚えて欲しくない……という考え方だ。

 

無論、教育は誰にでも受ける権利がある……というのはモモンガさんの本心ではあるだろうが。

 

 

「意外か?」

 

「あ、いや……そう、だな。少し意外だった」

 

 

以前までなら、ドラウディロンも本音を話さなかっただろう。

だが、俺と親密な関係になった今、気安く本音を話してくれるようになった。

それは俺にとって嬉しい事だ。

 

なんて話をしていると、校舎が見えて来た。

 

 

「ここだ。ここが国立アインズ・ウール・ゴウン魔導学院だ。長いし魔導学院とでも呼べば良いが」

 

「ここが……随分と大きな校舎だな」

 

 

ドラウディロンが驚くのも無理はない。

ここは元々はエ・ランテルの総合庁舎があった場所だ。

魔導国領土になったタイミングで別所に新しく役所を立てた為、取り壊され、その跡地にナザリックの技術によって建築されたのが……この魔導学院校舎だ。

 

 

「俺も建築に携わっている。といっても、口出しした程度で本格的な建築についてはドワーフに先導して貰ったが」

 

「流石だな……」

 

 

男を褒める「さしすせそ」だ。

流石だ、知らなかった、凄い、なんてドラウディロンはよく言ってくれるが……まぁ本音っぽいし、尊敬の眼差しで見られるのは悪い気はしない。

真面目な話をしている最中に、頭を撫でてしまいそうになるのが欠点だな。

 

 

「見学の許可は取っている。入ろうか」

 

「う、うむ……」

 

 

俺が誘うと、ドラウディロンは少し緊張した顔付きで頷いた。

緊張するような事はないだろうに……寧ろ、一国の王女に見学される学生の方が、緊張するだろ。

 

 

 

 

 

 

 

そうして、校舎内に入った訳だが……この学校、授業の区割りが雑だ。

前世の学校のように授業はきっかり何分と決まっていないため、他のクラスが授業中だろうが校舎内に生徒がうろついている。

 

その辺り、厳しくしたかったのだが……教師として雇っている冒険者やら貴族やら魔法詠唱者(マジックキャスター)やら、彼等は教育の専門家でもなく授業時間が前後してしまうのだ。

無理に厳しくしてレベルが下がっても困るので、こうして割と自由な時間割にさせている。

具体的に言うと、午前の部2時間が一つ、午後の部2時間が二つの三限しかない感じだ。

その中に授業を収めてくれたら良いので、教師によっては30分程度で終わる事もある。

 

ちなみに学生は制服だ。

学生と言えば制服だろ!とはペロロンチーノの言葉だったか……どうだか。

 

 

「この周辺は高等部の学生達だな。年齢によって部が分かれている訳ではないから、年齢は疎らだが」

 

「ふむ?という事は、大人になってからでも学生になれるのか」

 

「そういう事だ。まぁ、学生に給料が出る訳でもないから、蓄えがある裕福な大人ぐらいしか、改めて学生になる奴は居ないが」

 

「……確かに、それもそうだ」

 

 

高等部は大体、16歳から20歳ぐらいの家を継承していない商人やら、魔法詠唱者(マジックキャスター)見習いが多い。

ここは魔導学院という名前だが、別に魔法の学校ではなく、魔導“王国の”学院というのが由来だ。

魔法だけではなく、貴族の所作、幅広い学問も学べる……という訳だ。

 

ドラウディロンがこそこそと、窓ガラス越しに教室内を覗き見た。

 

そこの授業は、魔法道具(マジックアイテム)の作り方講座だった。

教員が用意した……何だ、あの……よく分からない機械をガチャガチャしてる。

 

 

「……凄いな、あのレベルなのか」

 

 

俺はユグドラシルで高位の魔法詠唱者(マジックキャスター)になっただけで、理屈は分かっていないんだ。

あのレベルがどのレベルか分からないから、話題を振らないでくれ。

 

と、気まずく感じていると──

 

 

「ベリアル様。お越しになられていたのですね」

 

 

名前を呼ばれて振り返った。

金髪の縦ロールにこの魔導学院の制服を着た美少女が立っていた。

 

彼女はフリアーネ。

フリアーネ・ワエ……ワエ……なんだっけ?

名前のめちゃくちゃ長い、帝国貴族の少女で、魔導学院の高等部生徒だ。

本来はバハルス帝国の帝国魔法学院の生徒だが、交換留学という形でやって来た留学生であり……まぁ、皇帝ジルクニフの差し金だろう。

魔導国の教育レベルの諜報を目的とした留学生だな。

 

 

「ん?あぁ、案内をしようと思ってな」

 

「案内……そちらの方のですか?」

 

 

ちら、とフリアーネの視線がドラウディロンに移る。

 

 

「あぁ」

 

「まぁ、中等部への編入希望でしょうか?でしたら、ご案内させて頂きたいのですが」

 

 

……ん?中等部?

 

 

「……ちゅーとーぶ」

 

 

あ、ドラウディロンが顔を窄ませている。

いや、だがしかし、仕方あるまい。

今のドラウディロンは少女形態なのだから。

 

フリアーネに悪意は無いだろう。

少しショックを受けているドラウディロンの背中を撫でつつ、視線をフリアーネに戻した。

 

 

「いや、編入予定じゃないんだ。彼女の目的は視察だ」

 

「それは……申し訳ありません。失礼を致しました」

 

 

視察、という言葉にフリアーネはドラウディロンの立場を理解したようだ。

フリアーネは賢いからな。

学生の身分で、充分に貴族らしい立ち振る舞いと駆け引きが身に付いている。

 

ジルクニフに派遣されるだけの事はある。

あと可愛い。

 

対して、ドラウディロンは頭を下げられて顔を引き締めた。

 

 

「いや、構わないとも。実際そのような年齢だ……仕方あるまい」

 

 

うーん、こういうキリっとした真面目モードのドラウディロンも可愛いな。

なんて思いつつ、フリアーネに視線を戻した。

 

彼女は……なるほど、ドラウディロンの正体、というか身分を探っているみたいだな。

まぁ、少しぐらい手助けしてやるか。

 

 

「フリアーネ、紹介しよう。彼女はドラウディロン・オーリウクルス。竜王国の──

 

 

最後まで言う前に、フリアーネが膝を折って、頭を下げた。

その顔には大粒の汗が流れていた。

 

 

「竜王女陛下、先程は無礼を働き申し訳ありません。処罰はこの身を以って──

 

「い、いや、いい。構わない、構わないから頭を上げてくれ」

 

 

ドラウディロンも焦ってるようだ。

フリアーネは貴族家の令嬢だからな……こういう身分差と立ち振る舞いには厳しいのだろう。

 

 

「ありがとうございます。竜王女陛下の寛大なお心に感謝致します」

 

「う、うむ……」

 

 

ドラウディロンは気まずそうな顔をしながら、俺をチラチラと見てくる。

この気まずい空気を何とかしてくれ、と助けを求めているのだろう。

 

なら、次はフリアーネの方を紹介するか。

 

 

「それで彼女は──

 

 

ん?

あ、待て。

家名覚えてないんだった。

 

ちら、とフリアーネを見ると、何か勘違いしたのか頷いて……自ら、自己紹介を始めた。

 

 

「私の名前は、フリアーネ・ワエリア・ラン・グシモンドと申します。帝国魔法学院からの留学生です。以後、お見知りおきを」

 

「う、うむ、よろしく頼む」

 

 

貴族らしく振る舞う、未成年の学生。

少し引いた様子で苦笑している、竜王国の王女。

……これどっちが歳上か分からないな。

 

実際はドラウディロンの方が歳上なのだが。

側から見ると歳不相応な、王女という立場を守ろうと背伸びしている女の子にしか見えないんだよな。

 

これが素っぽいが、下手に演技するより年齢の誤魔化しが効いて良いのかも知れない。

実際、フリアーネは勘違いしてそうだし。

 

 

「フリアーネ、良ければ俺達の案内を頼めるか?無論、授業があれば抜けてくれても構わないが──

 

「いえ、謹んでお受けさせて頂きます」

 

 

即答か。

……まぁ、魔導国の権力者である俺と、竜王国の権力者であるドラウディロンの頼みだから断れないか。

申し訳ない事をしたな。

 

 

 

 

 

 

という訳で、フリアーネに学校を案内して貰った。

学生目線でしか分からないような、俺も知らない情報が色々と出て来て面白かったな。

 

食堂の飯が美味すぎる、とか。

まぁナザリックの面々が学校に関わっているからな。

食事の品質が異様に高まっていても仕方ないという訳で。

 

兎も角、学校内の案内をして貰っていた訳だが──

 

 

 

ドラウディロンがお花摘みに……うん、まぁ、トイレに行っている間、フリアーネと二人っきりになった。

 

外は茜色。

学生達もそろそろと帰り始めている頃だ。

 

フリアーネを一瞥する。

年相応の若さは見えるが、幼さは感じさせない。

可愛らしい少女と、美しい女の中間。

そんな彼女が、俺の視線に気づいたようでこちらを見た。

 

 

「……アルシェ、様はお元気ですか?」

 

 

フリアーネは様付けを少し躊躇いながらも、そう口にした。

 

フリアーネは、アルシェが両親の借金によって帝国魔法学院を退学する前からの友人だ。

いや、友人というよりは……ライバル、といった関係か。

二人とも優秀な学生だったそうで、競い合う仲だったとか。

 

だというのに、アルシェは両親の借金という本人とは関係のない事で退学してしまった。

それがフリアーネの中で、今でも燻っているようだ。

 

 

「あぁ、元気だぞ。仕事に励んでくれている」

 

 

アルシェは現在、魔導学院の教員を教育する立場にある。

ナザリック式の訓練で魔法詠唱者(マジックキャスター)として、更に強くなったからな。

現地人で言えば、英雄一歩手前ぐらいには強い。

 

 

「そうですか……」

 

 

そんなアルシェの立場は……ただの学生であるフリアーネを大きく引き剥がしている。

無論、強さも……魔導国内での地位も。

 

それが複雑なのだろう。

 

 

「よければ今度、家に招待しようか?アルシェに会いに来るといい」

 

「……よろしいので?」

 

「ああ、アルシェも喜ぶだろう」

 

「それは……喜ばれるかは分かりませんよ?」

 

「いや、喜ぶさ」

 

 

だって、少し前、フリアーネの話を懐かしそうにしてたし。

愛する女の子を喜ばせるのは、男の甲斐性だ。

今度、ちゃんと会えるように色々と用意しよう。

 

 

「……そうですか。ありがとうございます、ベリアル様」

 

「礼を言われるような事はしていないさ」

 

「……ふふ、優しいのですね」

 

 

フリアーネが頬を緩めて、俺を上目遣いで見ている。

……容姿が良い普段気丈な女が見せる微笑み、ずるいな。

めちゃくちゃ可愛い。

 

 

「アルシェが惚れるのも……私にも分かります」

 

 

……何か、気のあるような仕草をしてくるな。

これ、あれか、ジルクニフが何か言っているな?

俺を操れるように、自分の手が掛かった者を側室か何かに滑り込ませようとしているに違いない。

 

そう考えると、一気に冷め──

 

 

「…………」

 

 

いや、冷めないな。

だってフリアーネ、めちゃくちゃ可愛いし。

胸も大きいし。

あぁ、くそ、俺の節操なし。

 

俺が内心、葛藤していると──

 

 

「すまない、ベリアル。待たせたか──と、何かあったのか?」

 

「いや何も」

 

 

ドラウディロンが戻って来たお陰で、正気に戻った。

それと同時に学院内でチャイムが鳴り響いた。

 

 

「では、フリアーネ。良い時間だし、魔導学院の案内は終了しようと思う。ドラウディロンも構わないな?」

 

 

二人が頷いたのを見て、俺は解散を促した。

頭を下げて俺達の前から去っていくフリアーネの後ろ姿を見る。

……のだが、ドラウディロンが少しジトっとした目で俺を見ていた。

 

 

「……なんだ?ドラウディロン」

 

「いや……ああいう娘が好みなのか?」

 

 

先程の会話を聞かれていたのか。

というか聞いた上で、あの場では聞こえないフリをしていたのか。

 

しかし、俺は焦ってなど居ない。

寧ろ、頬が緩んだ。

 

 

「いや、俺はドラウディロンが好きだぞ」

 

「へっ!?あ、おま……何だ、急に……!」

 

 

だって、嫉妬する姿が可愛いから。

 

 

「まぁまぁ、帰りにアイスでも食べに行こう」

 

「わ、私を何だと思ってるんだ……!」

 

「行かないのか?」

 

「い、いや、行くには行くが……まったく」

 

 

腕を組んで、怒っています!とドラウディロンがアピールしてくる。

本当はもう怒ってないだろうに、俺に構って欲しくて怒っているフリをしているのだ。

 

 

「……ふふ」

 

「何だ、ベリアル。何か変か?」

 

「いや、違うさ。ただちょっと……そうだな、ここまで気を許してくれるのが嬉しくてな」

 

「……何だそれは」

 

 

少し照れた様子のドラウディロンを見て、俺は頭を撫でた。

 

そうして、そして、そんな中……ドラウディロンは俺へと視線を戻した。

 

 

「なぁ、ベリアル」

 

「ん?」

 

「……ベリアルは若い女が好きなのか?」

 

 

何だ、その質問。

そう思いつつも、ドラウディロンの顔を見る。

何というか、真剣な表情だ。

……茶化すのはやめるか。

 

 

「いや、別にそういう訳ではないな。好きな女に年齢はあまり関係ない」

 

 

節操がないともいう。

実際、俺の側室の年齢幅、結構あるからな。

 

 

「……そうか、そうなのか」

 

 

ドラウディロンは少し悩むような仕草をした。

……あれ?

バッドコミュニケーションだったか?

 

まさか、ドラウディロンが現在の、自分の容姿が幼い事を気にしてあんな質問をしたのか?

わ、分からんが。

 

 

「ベリアル」

 

「ん?」

 

 

悩んでいると、名前を呼ばれた。

 

 

「今夜も、その……空いてるか?大事な話がしたいのだが」

 

「あぁ、構わないが……」

 

 

性行為(セックス)のお誘い、という訳ではなさそうだ。

俺が頷くと、ドラウディロンは複雑そうな表情で笑みを浮かべた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ドラウディロンが竜王国に帰るまで、残り二日となっていた。

 

 

(このまま黙って帰れば……ベリアルの側室という立場を維持できるだろう。だから、黙って去るべきだ)

 

 

夜、自室で寝巻きに着替えながら、ドラウディロンはそう考えた。

 

 

(だが、それでいいのか?彼に隠し事をしたまま……愛してもらう事は、裏切りではないのか?)

 

 

ドラウディロンは考える。

鏡に映る幼い少女の姿。

それが偽物だとは言わない。

だが、本物だとも言えない。

 

寧ろ、実年齢のことを考えれば……偽っていると言われても文句は言えない。

竜王の血を引く者としての特質を活かした変化だ。

幻術や詐欺の類ではない。

それでも──

 

 

(嫌われるかも知れない。だが……嘘は、吐きたくない)

 

 

ドラウディロンは真実を打ち明ける事にした。

竜王国の王女としての幼い姿ではなく、一人のドラウディロンという大人の女の姿を見せたいと……そう思ったのだ。

 

ドラウディロンは夜這い用の寝巻きに着替えて、自室を出た。

真面目な話をしたいと言いながら、こんな服装で出向くのはバカみたいだと考えながらも。

 

 

 

 

そうして、ベリアルの寝室まで来てノックした。

少しすればベリアルが出て来て出迎えてくれた。

 

 

「それで、大事な話って?」

 

 

ベッドに座ったドラウディロンの横に、ベリアルが腰掛けた。

ほんの少し距離が空いているのは、密着すれば我慢できなくなるからだ。

 

 

「……実は、だな──

 

 

不安に身体が震える。

 

ベリアルならば打ち明けても、受け入れてくれる。

そんな打算で、秘密を話さそうとしている。

 

だが、しかし、もしも……受け入れてくれなかったら?

嘘吐きだと罵られたら?

 

そう考えると、怖い。

ドラウディロンは座りながら、自身の寝巻きの……そのスカートを握った。

 

言わなければならないのに。

嘘を吐いたままなど許されないのに。

 

 

「私、は……本当は……その……」

 

 

言葉にならない。

自分の愚かさ加減に、臆病さに、嫌になる──

 

 

「ドラウディロン」

 

「……っ」

 

 

その呼び声に、ドラウディロンは顔を上げた。

そして、ベリアルへと視線を戻した。

そこには、優しげな笑みがあった。

 

 

「話したくなければ、話さなくて良いんだぞ?」

 

「……い、いや、それはダメだ。お前を騙して、騙し続けるような真似は……」

 

「良いんだ。秘密の一つや二つ、あったぐらいで丁度いい」

 

 

何故、こうも決心を鈍らせるような事を言うのか、ドラウディロンには分からなかった。

 

 

「しかしっ──

 

「例え、秘密が何であろうと……不安や恐怖を感じるぐらいなら、ずっと俺を騙してくれて構わない。その秘密を含めて、俺はドラウディロンを愛そう」

 

 

微睡みのような優しさだ。

ベリアルは許容する、と言ってくれた。

例え、嘘を吐いているとしても……嘘を吐いたまま愛してくれると。

 

それは、願ってもない事だ。

だが、だからこそ──

 

 

「……いや、それでも、話させてくれ」

 

 

本当の意味で、曝け出したかった。

 

真剣な声色に反応し、ベリアルも止める事はなく……ただ頷いた。

そんなベリアルに対して、ドラウディロンは目線を合わせた。

 

 

「実はな……私は、見た目相応の年齢ではないんだ」

 

 

ついに言った。

 

 

「……そうか」

 

 

……のだが、ベリアルは少しも驚いた様子はなかった。

察していたのだろう。

 

何を今更、って顔だ。

しかし、本題はここからだ。

 

 

「この少女の姿が偽りという訳ではない。だが……歳相応の姿もある。……見て、くれるか?」

 

 

ドラウディロンは自らの心臓に手を置いた。

そう抑えなければ、爆発してしまうのではないかというぐらいに動悸していた。

 

いっそ、断られたら気が楽になる。

そう思える程に。

 

 

「……いいぞ。見せてくれるか?」

 

 

しかして、答えは是。

受け入れると、ベリアルは答えた。

 

 

「……分かった。見せよう」

 

 

故に、ドラウディロンは覚悟を決めた。

身に付けていた衣服を脱ぎ捨てて……ベッドの上で、ゆっくりと、姿が変わっていく。

 

身長は伸びて、胸は大きくなる。

肉付きもよくなり、細身の少女から美女へと姿を変わっていく。

 

そうして気付けば……そこに居たのは護国の為に姿を変えた少女、ドラウディロンではなく……ただ一人の女、ドラウディロンとなっていた。

 

少し身じろぎすれば……大きく、柔らかな二つの房が揺れる。

 

 

「これが私の……本来の姿だ。どう、だ?」

 

 

声色も、少し低くなっている。

少女らしい声から、大人の女らしい声に。

 

ドラウディロンは少し怯えながら、ベリアルを見た。

……そのベリアルはというと──

 

 

「…………」

 

 

固まっていた。

何も話さず、ただ無言でドラウディロンを見ていた。

 

 

「……あの、ベリアル?」

 

 

不安になって、ドラウディロンが呼びかけると、ようやく反応を示した。

 

 

「んっ!?あ、あー、な、なんだ?」

 

 

慌てるような仕草に、ドラウディロンは訝しんだ。

やはり、それだけショックだったのか。

少女の姿の方が良かったのか、と。

 

 

「……すまない。せめて、嫌いにはならないでくれるか?」

 

 

不安な感情のまま、そうドラウディロンは口にすれば──

 

 

「ん!?いや、何故そんな話になる?」

 

「だって、黙っていただろう。気にいらぬ姿だったのかと──

 

「いや、魅入っていただけだ……すまない、もっと早くに褒めるべきだったな」

 

 

ベリアルは申し訳なさそうな顔をした。

それは世辞を言ってるようには見えなかった。

しかし、それでも疑ってしまう程にドラウディロンは今、余裕がなかった。

 

 

「本当か……?」

 

「当然だ。こんな美しい女を気にいらない男は居ない。俺にとっても凄く……好みの姿をしている」

 

 

ドラウディロンの頬に、男の手が触れた。

 

 

「あ……」

 

 

愛でるような仕草に、思わず顔が熱くなる。

そして黙ってしまったドラウディロンを見て、男が口を開いた。

 

 

「ドラウディロン。どうしたら、信じて貰える?」

 

 

既に、ドラウディロンは信じていた。

ベリアルが己の、この姿も愛してくれるのだと信じていた。

だが、それでも……その問いは絶好の機会に思えた。

 

 

「なら、ベリアル……私を、抱いてくれないか?」

 

 

己の情欲に任せて、ただ求めるものを強請る。

今この場に居るのは竜王女ではなく、ただのドラウディロンなのだから。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

俺はチラチラと、ドラウディロンの胸を見ていた。

ドラウディロンの大人形態、めちゃくちゃおっぱいがデカい。

両手で鷲掴みにしても溢れそうなぐらいデカい。

 

変身した瞬間、手を出すまいと堪えていたら、不審がられたぐらいに……そう俺は限界ギリギリだった。

 

いや、ね?

少女形態のドラウディロンも好きだよ?

でも、大人形態のドラウディロンも好きになったのだ。

 

どっちが上とかじゃなくて、どっちも好きなのだが。

でもやはり、俺も男だ。

デカいおっぱいを見ると揉みしだきたくなるし、我慢もできなくなる。

 

俺は肩にしなだれかかってくるドラウディロンを見て、我慢の限界が近づいているのを感じていた。

 

いやしかし、ここは“耐え”だ。

ドラウディロンは今、真剣な話をしているのだ。

ここで性欲を暴走させて、話の腰を折ってはならない。

めちゃくちゃに勃起しているが、耐えねばならない。

 

大丈夫。

よし、大丈夫だ。

 

プラトニックなラブだ。

 

俺は大丈夫──

 

 

「なら、ベリアル……私を、抱いてくれないか?」

 

 

え?

いいの?

 

俺は返事もせず、ドラウディロンを押し倒した。

 

 




長くなり過ぎたので分割。
次回は早めにアップロード予定です。

書いて欲しいキャラ

  • ナーベラル
  • ソリュシャン
  • シズ
  • ティア&ティナ
  • スカマ
  • リリネット
  • ティラ(イジャニーヤの頭領)
  • アンティリーネ
  • 無限魔力
  • ルーギ(デケムの娘)
  • ※結果だけ確認する
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