【R-18】オバエロ:至高の淫魔がスケベする話 作:口だけの淫魔
大人の姿となったドラウディロンは、そのままベッドに押し倒された。
「ちょっ、急にっ──
そして、仰向けにされたドラウディロンは無理矢理、唇を重ねられた。
ちゅっ♡
「んっ!?♡」
僅かな驚き、それを上回る多幸感。
愛する男に押し倒されるという事はつまり、それだけ愛されているという事だ。
れろれろ♡♡れろぉ♡♡♡
「ん、ぅ♡♡んぁ♡♡♡」
自然と、ドラウディロンも舌を絡め始めた。
れろれろ♡♡♡ちゅっ♡♡
「ん、んっ♡♡んっ♡♡」
そうして、舌を絡めあっていると、胸に男の手が触れた。
最初は優しく、撫でるように。
さわさわ……♡♡
「ん……っ♡♡」
しかし少しずつ強く、揉みしだくように。
むにゅぅ♡♡♡♡
「ん、ぅっ♡♡♡♡」
全身をほぐされる。
普段触れられない場所に、触られている。
しかし、不快感はない。
ちゅっ♡ちゅぅ♡♡♡
むにむに♡♡♡
「は、ぁっ♡ぁ……ん♡♡♡」
舌を絡めながら、胸を揉まれる。
柔らかな脂肪の塊の、柔らかさを確かめるように揉まれている。
ちゅ、ぱ……♡♡
「ん、ぁ……♡♡はぁ……♡」
そうして、男は満足したようで舌を離した。
唾液が垂れて、胸にかかる。
下腹部が熱い。
子宮が降りて来ているの感じる。
ただキスをして、胸を揉まれただけなのに……膣内が愛液塗れになっている。
そんなドラウディロンの頭上から、男が声を掛けた。
「ドラウディロン、挿入れていいか」
そう言われて、断る理由はない。
しかし、愛撫だけで発情して
「……っ、好きにしてくれ……♡」
だから、受け身の姿勢で答えた。
捻くれた返答だ。
だが、そんな返答に男は笑みを浮かべた。
「こ、こんな姿勢が良いのか……?」
ドラウディロンは男に促され、ベッドの上で四つん這いになっていた。
だらり、と乳が重力に負けて垂れている。
そんな姿勢だ。
「あぁ、後ろからしたいんだが……嫌か?」
「べ、別に嫌ではない……いいぞ、後ろからでも……♡」
嫌ではないが、もっとして欲しい体位があった。
前回のように、仰向けて抱きしめ合う正常位が良かった。
舌を絡めあいながら手を握り、らぶらぶエッチするのが好きだった。
しかし、男の頼みとあらば仕方ない。
ドラウディロンは後背位を承諾した。
その返答を聞き、男はゆっくりとドラウディロンの後ろから……陰茎を挿入する。
ぬぢゅぅ……っ♡♡♡
「っ、あ……♡♡♡」
ヒクヒクと痙攣している膣口は、すんなりと陰茎を受け入れた。
ずちゅぅぅ♡♡♡♡♡
「……っ、〜〜〜〜ッ♡♡♡♡♡」
ぬるぬるに濡れた膣壁は、抵抗なく陰茎を迎え入れる。
言葉にもならない嬌声を漏らしながら、ドラウディロンは痙攣した。
どちゅんッ♡♡♡♡
「あ゛ぅッ♡♡♡♡♡」
そして、膣奥を
ぐりぐり♡♡ぐりっ♡♡♡
「っ、おくっ♡♡♡それ、だめ゛っ、イ゛ッ……♡♡♡」
ぷしっ♡♡
黒い染みがシーツに出来る。
子鹿のように四つん這いのまま震えるドラウディロン。
その腰を男は掴み、腰を振り始めた。
ぱちゅ♡♡ぱちゅっ♡♡♡
「あ゛っ♡♡ん゛っ♡♡♡」
ドラウディロンの尻と、男の鼠蹊部がぶつかる度、愛液で濡れた肌が淫美な音を響かせる。
ばちゅっ♡♡♡ばちゅんっ♡♡♡♡
「ん゛ぅっ♡♡♡お゛ッ♡♡♡♡」
奥まで深く、力強く突かれる。
ドラウディロンはその勢いを受け止めきれず、身体ごと揺らす。
どっちゅ♡♡♡♡どちゅんッ♡♡♡♡♡
「お゛♡♡お゛ぉっ♡♡♡お゛……♡♡♡」
その度に大きな乳がぶるん♡と揺れる。
後ろから突かれて
どちゅんッ♡♡♡♡
「っく、あ゛……ッ♡♡♡♡♡」
震える腕は力を失い、ドラウディロンはベッドに倒れ込んだ。
だが腰は男に掴まれており、足はかくかくと震えながらも、何とか堪えている。
上半身は寝かせながらも、腰を突き上げているような姿勢のまま犯されていた。
どちゅどちゅどちゅどちゅッ♡♡♡♡♡♡
「あ゛っ♡♡ま゛っ♡♡お゛♡お゛♡♡♡」
獣のような喘ぎ声を出しながら、ドラウディロンは身体を痙攣させた。
子宮が陰茎に押しつぶされる度、深い絶頂へと誘われている。
どちゅッ♡♡♡どちゅどちゅッ♡♡♡♡
「イ゛クっ♡♡イク゛イクっ♡♡イ゛くッ♡♡♡」
ぷしゃぁっ♡♡♡♡
汗が滲み、肌が濡れる。
馬鹿みたいに潮を吹いて、ベッドシーツに染みを作る。
どちゅどちゅどちゅどちゅ♡♡♡
「ま゛っ、へ♡♡♡今、イ゛ってるからっ♡♡ま゛♡お゛ッ♡♡♡♡」
絶頂したばかりの敏感
ばちゅばちゅばちゅばちゅッ♡♡♡♡♡
「お゛♡お゛っ♡お゛ッ♡♡っほ♡♡♡」
激しい、でも乱暴じゃない。
苦しくはない、痛くもない。
でもだからこそ、気持ち良過ぎて辛い。
「そろそろ
男の声にドラウディロンは反応できない。
そんな余裕はなかった。
どちゅどちゅどちゅッ♡♡♡♡♡♡
「あ゛ひっ♡♡イ゛くっ♡♡お゛っほ♡♡♡」
ただ下品な喘ぎ声を出して、膣内を引き締める事しか出来なかった。
そして、男は一際深く、子宮口に陰茎をぴったりと押し当てて──
びゅるるるるるるるるッ♡♡♡♡♡♡
「イ゛っ、〜〜〜〜〜〜ッ♡♡♡♡♡♡」
ぷしゃぁぁっ♡♡♡♡♡
ドラウディロンはたっぷりと
子宮にたっぷりと吐精され、中に熱くてどろっとしたものが吐き出された。
だというのに、男は挿入したままぐりぐりと奥へと押し付ける。
ぐりぐり♡♡
びゅっ♡♡びゅーっ♡♡♡
「お゛……ぉッ♡♡♡♡」
ぷしっ♡♡♡
射精しながらの子宮責めに、ドラウディロンは痙攣した。
火照った身体が、男の子種に喜んでいる。
妊娠できないというのに、子宮が精液を美味しそうにごくごくと飲み干している。
ぬぽ……っ♡♡♡
「お゛……っほ♡♡♡」
ぷしゃっ♡♡♡
そして、たっぷりと吐精した男は陰茎を引き抜いた。
その反動で再び絶頂し、ドラウディロンはベッドに突っ伏した。
足腰が震えて、膣口はひくひくと痙攣している。
どろり、と粘性のある白濁液が溢れるが……それに意識を向ける余裕はなかった。
「ふぅ……っ♡ふ、ゔ……ぅ♡♡」
ベッドにうつ伏せで倒れて、顔をシーツに沈める。
胸は押し潰され、呼吸も荒い。
「はぁ……っ♡♡はぁ……♡♡♡」
息苦しくなって、ドラウディロンは仰向けに転がった。
大きな乳は仰向けに寝ているドラウディロンの胸から、左右に溢れた。
「っく、……♡ん゛……ッ♡♡」
膣口から精液が溢れる。
ドロリとした粘液が溢れる感触に、絶頂しまくって敏感になったドラウディロンのざこ
微かに喘ぎ声が溢れてしまう。
そうして呼吸を整えようとしているドラウディロン……の、胸に男が手で触れた。
むに……♡
「んっ……♡」
撫でるように、指を沈めるように。
そして、ゆっくりと乳輪に指を這わせ始めた。
さわ♡さわ♡♡
「っ、ん♡……う♡♡」
乳首の周りをなぞり、焦らすように。
さわさわ♡♡♡
「は、ぅ……っ♡♡♡」
そうして、少し、そのまま胸を撫でて……ようやく男は乳首に触れた。
くに……♡♡
「っ、ん゛……ッ♡♡♡」
爪で弾くように、かくように、愛撫される。
かりかり♡♡
「あ゛っ♡そこはっ……ぁ゛♡だめ゛っ♡♡♡」
乳首を責められるのは刺激が強く、快感に腰を浮かせてしまう。
乳首が充血して硬くなっているのが、自分でも分かった。
かりかり♡♡かりかり♡♡♡
「ぁ゛ッ♡ん゛♡♡く、ぅ゛っ♡♡♡」
快楽に痙攣する。
秘部を触られている訳でもないのに、身を捩る。
両手でシーツを握って、足をばたばたとさせる。
快楽を逃そうと必死になるが、それでも気持ちいいのは辞められなかった。
このまま絶頂させられてしまうのか。
そうドラウディロンは考えたが──
「……っ、え?」
男は唐突に乳首を責めるのをやめた。
どうしてだろうか、と考えるより早く……男は仰向けになっているドラウディロンに覆い被さるように姿勢を変えた。
今からまた犯すのだと、そう告げられているような気がして……ドラウディロンは嬉しくなった。
男は陰茎を、精液が溢れているドラウディロンの膣口を塞ぐように──
ぶちぅッ♡♡♡♡
「お゛、ぉお゛……ッ♡♡♡♡」
一気に奥まで挿入した。
愛液と精液の混合物の所為で、大きな陰茎は膣内へすんなりと受け入れられた。
ばちゅっ♡♡♡ばちゅッ♡♡♡♡♡
「ぁん゛ッ♡♡♡お゛ッ♡♡♡♡」
仰向けだから顔が見えるし、見られてしまう。
なのに、不細工な
ばちゅッ♡♡♡♡ばちゅばちゅッ♡♡♡♡♡
「く、ぉ゛♡♡♡お゛っ、〜〜〜ッ♡♡♡♡」
心のまま、本能のまま快楽を貪り、だらしない笑みを浮かべてしまっている。
こんな姿見られたら嫌われるかも知れないのに──
ちゅっ♡♡♡
「ん゛ぅっ♡♡♡」
そうドラウディロンは考えていたが、その思考は男のキスで中断された。
ちゅっ♡♡れろれろ♡♡♡
「ん゛っ♡♡ん゛ぅぅ……♡♡♡
陰茎に子宮口を押し付けながら、舌を絡める。
身体を密着させ、上も下も繋がった状態となった。
(これっ……♡これ好き……♡キスしながらエッチするの好き……っ♡♡)
思わず、腕を伸ばして男を抱きしめた。
柔らかな乳が、男の胸板に押し潰される。
その感触すらも気持ちよく、愛おしい。
そんな状態のまま、男はゆっくりと力強く腰を振っている。
どちゅっ♡♡♡どちゅっ♡♡♡♡
「ん゛……ッ♡♡♡ん゛、ぅ♡♡♡♡」
開脚していた足で、男の腰を挟む。
両手両足で、大好き♡とホールドする。
れろれろ♡♡れる♡れろ♡♡
「んっ♡好き……♡しゅき……♡」
舌を絡めて、舌足らずのまま愛を囁く。
左薬指にはめた指輪の感触を確かめながら、抱きしめる。
それが琴線に響いたのか、男のピストンはより激しくなった。
どちゅどちゅッ♡♡♡どちゅんッ♡♡♡♡
「っん゛♡♡♡お゛♡♡イ゛くッ♡♡♡」
ぷしっ♡♡♡
既に精子がたっぷりと詰まった子宮を揺らされ、ドラウディロンは絶頂した。
本気汁が大量に分泌され、それが既に吐き出されていた精液と混ざり合う。
どちゅッ♡♡♡どちゅどちゅどちゅッ♡♡♡♡
「お゛っ、ほ♡♡♡お゛ぉ、〜〜〜ッ♡♡♡」
絶頂しまくり、意思を無視して陰茎に吸い付く膣内は、男の陰茎の事細かに感じ取っていた。
太さも、長さも、血管も、魔羅も。
そのどれもが気持ちよくて、幸せだった。
ばちゅッ♡♡ばちゅばちゅ♡♡♡♡
「あ゛っ♡イク゛♡またイ゛くっ♡♡♡」
膣内で男の陰茎が膨張しているのが分かる。
射精したいのだと感じ取れる。
ドラウディロンは男を抱きしめ、射精を促せば──
びゅるるるるるるるるッ♡♡♡♡
「イ゛っ……く゛、〜〜〜〜ッ♡♡♡♡」
ぷしゃぁっ♡♡♡♡
再び
愛する男を逃さないように抱きしめて、
男が避妊の意思を見せていなければ、確実に妊娠していた。
そう考えてもおかしくはない程に、子宮に濃厚な精液を吐き出された。
びゅっ♡♡びゅぅ〜っ♡♡♡
「は、ぁ……っ♡♡あ、う゛っ♡♡♡」
絶頂直後の敏感な感覚。
そんな状態で男を抱きしめていれば……男から唇を落とされた。
ちゅっ♡♡♡
「ん、ぅっ♡♡♡」
舌を絡めない、性欲よりも情愛を感じさせるキスだ。
そうして、男はゆっくりとドラウディロンから離れた。
ぬぽ……っ♡♡♡
「お゛……♡♡」
陰茎を抜かれて、膣口から精液が垂れた。
両腕でシーツを掴み、がに股のままベッドに転がっている。
まるで潰れた蛙のように、仰向けで無様な姿勢のまま……ドラウディロンはベッドに寝転んでいた。
男がベッドに腰掛けている。
そんな男の前で、床に膝をつきドラウディロンは男に向き合っていた。
ぢゅる……♡ぢゅぅ♡♡♡
「ん……♡んぅ♡」
その豊満な乳で、男の陰茎を挟み、上下する。
だが、あまりにも大きな陰茎はドラウディロンの巨乳でも隠しきれない。
はみ出した先端は、ドラウディロンが咥えていた。
れろぉ……♡♡ぬぢゃ……ぁ♡♡♡
「ん゛ぅ……♡♡ん゛、っく……ぅ♡♡♡」
パイズリをしながら、
既に何度か
だが、男にはまだ余裕があったためドラウディロンが奉仕している、という状況だ。
ぬぢぬぢ♡♡ぬっぢ♡ぬっぢ♡♡♡
「ん、ふぅ……♡♡んっ♡ん゛ぅっ♡♡♡」
そうして、愛液と精液塗れの
びゅるるるる♡♡♡♡
「ん゛、ぶっ♡♡♡♡」
ドラウディロンの口内に、男が吐精した。
口の中に独特な臭いと味が広がる。
だが、嫌な気はしながった。
「ん、っく……♡♡」
そうして、ドラウディロンは吐き出された精液をごっくん♡と飲み干した。
吐息に男の臭いが充満していたが、それでも嫌な気はしなかった。
そうして、口元を拭い……ドラウディロンは男へ視線を上げた。
「……っ、どうだ?気持ち良かったか?」
「あぁ、よかった。ありがとう、ドラウディロン」
「そ、そうか?ふ、ふふ……♡」
満足そうな笑みを浮かべる男に、ドラウディロンはだらしない笑みを浮かべた。
そして、今までどうしても気になっていた質問を口にした。
「な、なぁ、ベリアル」
「ん?」
「子供の私と、大人の私……どっちが良かった?」
どちらでも構わなかった。
今後、良かった、と言われた方でするだけで……それ以上でも、それ以下でもない質問だ。
しかしベリアルは、ドラウディロンの質問に──
「ん?んー……いや、どっち……どっちか……」
真剣な表情で悩み始めた。
それは、どう答えればドラウディロンが喜ぶか……などではなく、ただ単純に悩んでいるようだった。
「……答えづらいか?」
「あ、いや、そうだな……“どっちも”ではダメか?」
あまりにも、あんまりにもな回答にドラウディロンは苦笑した。
だが、その返答こそがベリアルっぽいなと、ドラウディロンは思った。
「いや、別に……それで構わない。どっちも私だからな……♡」
ベッドの横に並んで、笑みを浮かべながら。
男の腕に抱き付いた。
◇◆◇
ドラウディロンが、竜王国に帰ってきた。
宰相は「魔導国と同盟を結ぶ」というドラウディロンの判断を絶賛した。
凡そ、引き出せる支援の形としては最高のモノだったからだ。
故に、魔導国でのドラウディロンの仕事は完璧だったと宰相は考えていた。
考えていたのだが──
「ふ、へへ、へへへ」
玉座に座り、自身の薬指にある指輪をニヤけた笑みで眺めるドラウディロン。
それに宰相はため息を吐いた。
竜王国に帰還後、ドラウディロンは宰相に「ベリアルの側室になった」と報告した。
それ自体、宰相は納得していた。
元々、魔導国の重鎮であるベリアルと恋仲になることで、継続的な支援を貰う予定だったからだ。
だが、しかし──
「ふふ、ふふふ……♡」
ここまで、のめり込めとは宰相は言っていなかった。
相手を魅了するか、既成事実で縛るのか……恋仲という関係になっては欲しかった。
一国の王女として一歩引いた目で見て欲しかったのだ。
だというのに──
「んふふふ……♡」
このざまだ。
今のドラウディロンは色ボケ竜王女だ。
事あるごとに「魔導国に行きたい」「ベリアルに会いたい」とのたまうようになり、ああしてベリアルから貰った指輪をニヤついた顔で眺めるようになってしまった。
宰相としては複雑な感情だった。
竜王国に仕える文官としては、歓迎したくはなかった。
しかし、一個人としては、歓迎している。
王として生まれ、王として勤めを果たし続けた一人の女。
私情を殺し、政務に励み続け、滅びゆく国のために身を粉にして頑張ってきた。
そんな女が今、ようやく春を見つけたのだ。
立場としては褒められない。
だが、個人としては応援したい。
ため息を、一つ。
そして、宰相はドラウディロンに声を掛けた。
「陛下、ちゃんと仕事して下さい。また手が止まってますよ」
「んふ……む?あ、いや……少し休憩していただけだ。うむ」
雌のような顔から、政務に励む少女の顔に戻ったドラウディロンは、真剣な顔で頷いた。
「防衛費から、アンデッドの購入費用を算出すると言ったでしょう。それに関わる兵士への理解を促す手紙を書いて下さい」
「分かっている。分かっているとも……まったく、口煩いな」
「何か言いましたか?」
「……何も?」
少し睨めば、ドラウディロンは目線を逸らして手紙を書き始めた。
現在、ビーストマンからの防衛に当てられている予算。
魔導国からアンデッドを購入する費用を算出するには、様々な箇所から費用を削減しなければならない。
そんな予算を削減される者達から反感を買わぬよう、ドラウディロンは理解を促す手紙を書いているのだ。
小さな女の子っぽい文字で。
「……なぁ、やはり酒は貰えんのか?」
「はい。お酒を飲みながら書けるなら良いですが、手紙はまだあと50枚近くあります。魔導国に予算書を提出するためにも、今日中に書いて頂きたいです」
「…………」
「酒を飲みながらではとても……ですよね?納得しましたか?」
「う、うむ……仕方ない、仕方ないなぁ。はー、だる」
本音を溢すドラウディロンを見つつ、宰相は笑みを浮かべた。
ドラウディロンは負の感情を顔に浮かべている。
だが、ビーストマンの侵攻に苦しんでいた頃の、悲壮感に満ちた表情ではない。
今はただ、面倒ごとから目を背ける怠惰な表情だ。
前者よりはマシだと、宰相は笑みを浮かべていたのだ。
魔導国の……ベリアルのお陰で、絶望に嘆く顔ではなく、希望に満ちた顔をしているのだから。
竜王国を振り回すような滅茶苦茶っぷりには苦い顔をするが、その点は感謝してもいいかと宰相は考えていた。
そうして無言で頷く宰相に、ドラウディロンは視線を向けた。
「なぁ。この手紙を書き終わって、予算書も完成したら、魔導国に直接提出しに行っても良いか?」
「ダメです。何を言ってるんですか……玉座から離れている間に、仕事は溜まっているんですよ」
「う、うぐ」
「我慢して下さい」
宰相の言葉にドラウディロンは俯き……恨みがましく、宰相を見た。
「なぁ、本当にダメか?」
「ダメです」
「三日、いや二日でいいから」
「ダメです」
「し、仕方ない……なら、一日でどうだ?」
「ダメです」
しかし、こうも依存されると面倒くさい。
程々の距離感で恋愛をしてくれるならまだしも、これでは年若い恋愛至上主義の町娘と同じだ……と宰相は考えた。
「……ケチ」
「ケチで結構です」
「……せめて酒飲んでいいか?」
「ダメです」
頬を膨らませるドラウディロンを見て、宰相は深く……それは深く、ため息を吐いた。
国の破滅は遠退き、敬愛する王女も個人の幸せを手繰り寄せたが……どうにも、これからも苦労は絶えそうになかった。
次回から聖王国編(たぶん)