PC版:黒き毒杯(R18仕様)(初回封入特典なし)[アダルト] 作:シャーレの先生
腕の中に柔らかな温もりを感じて目を覚ます。昨日はずっとキサキの身体が冷たくて心配していたが、今日はうって変わって心地よい温もりがある。私も寝汗をかいたので着替えた方がいいかもしれない。キサキも寝冷えしないようにしなければ。幸いキサキの着替えは昨日用意してもらったワゴンに用意してある。そういえば昨日は風呂にも入らずに寝てしまった。キサキが臨むのであればお風呂に入れて、服はその間に洗濯乾燥機をかけるのもいいかもしれない。
そんなことを考えながら身体を起こすと、キサキがサッとこちらを振り向く。汗で額に張り付いた髪と、潤んだ瞳がなんかエロい。
「なんじゃ?」
「え? 起きてたの? もしかして起こしちゃった? ごめん私も今起きたところで」
「良い。なんでもない。いや、なんでもなくはない。一つ質問がある」
「はい。なんでしょう」
「朝までは門主でも、先生でもないと言ったな。その魔法はもう切れてしまったのか?」
「魔法の設定時間は、私の普段の起床予定時刻、午前6:30迄となっておりますので、えー、あと1時間半ありますね。ずいぶん早起きだな」
キサキはまだ甘えていたいのかもしれない。わかるよ。いつまでも朝が来なければいいのにっていうその気持ち。
「わかった。では先生、力を貸してくれぬかの」
キサキは私に腕を伸ばす。私はキサキを起こそうとキサキの手を掴み引っ張ろうとするが。
「うおっ」
逆に強い力で引っ張られる。
キサキはベッドの上に引き倒された私の上に馬乗りになって私を見下ろす。
「ふふっ、昨日とは逆になったな」
「御乱心なのは相も変わらずそちらですがね」
「む、言いよる。だがこれから乱れるのは其方の方じゃ」
「マジ? 本気?」
マウントポジションから逃げようとするが、腰の上に乗られていると身動きが取れない。キヴォトスの生徒は見掛けによらず力が強い!
「昨日そういうのは駄目だって、納得してくれたじゃんか!」
「昨日は妾も弱っておった。苦しみと恐怖に耐えきれず、痛み止めを求めた。だが其方は痛み止めではなく、傷を癒すため努めてくれた。
お陰で傷が癒えた。だから今の妾は純粋に先生を抱きたいと思っておる」
真顔で大変なことを言われてしまった。真剣に言われると、心が揺らぐ。
「ずいぶんと直接的に言うんだね。キサキらしくないよ。ちょっと冷静になって考えてみない?」
「らしくない、か。そうかもしれん。だが自分の気持ちに素直になって良いと言ったのは其方ではないか。昨日あんなことをされて、妾はもう抑えが効かぬ。ただ一人の女、キサキとして、ただ一人の男、先生を求めているだけの話じゃ」
キサキは私の耳元に唇を近付け、囁く。
「それとも、ただの◯◯に抱いて欲しいと言うべきかの?」
呼び捨てで名前を囁かれ、脳が痺れる。なるほど。大抵の毒は甘い。
一度味わってしまうと、キサキの全身が毒で出来ていることに気付く。いけないとわかっていても、触れてしまいたい。首筋からは香薬と汗の匂いに混じって、甘い甘いキサキの体臭を感じる。
キサキが顔を上げ、私は顔を見られる。私の瞳に浮かんだ情欲の色に、キサキは満足気に笑う。
キサキは自らの服を脱ぎだす。
「いやん」
「カマトトぶりおって。生娘でもあるまいに」
キサキの白い素肌に目を奪われそうになり
アホ面を晒す前に冗談を言って誤魔化すが、バレているのか返事がキツい。
冗談も一蹴されては、もう我慢が効かない。私も競い合うように服を脱ぐ。
お互い全裸になると、いよいよ心臓が高鳴り、呼吸が荒くなってくる。キサキの身体に触れ、その肌を撫で上げる。キサキはくすぐったそうに身を捩る。その姿がたまらなく官能的で、興奮する。
キサキを抱き寄せ、唇を重ねる。唇の感触。舌と舌が触れ合うザラつき。彼女の唾液の味。歯を撫でると、歯茎を撫で返される。舌を吸うと、それに反応してキサキの身体がピクンと跳ねる。イタズラで背中を撫で上げると、更に大きく身体を震わせる。
「んっ、あまり苛めてくれるな」
口ではそう言っているが、声色は悦んでいる。
キサキはキスを辞め私の首筋に唇を這わせる。そうしながら、跨る腰の位置を調整し、自らの秘部を屹立した陰茎に擦り付けてくる。愛液が溢れる表面でなぞられるだけでも、快感が背筋を駆け昇る。歯を食いしばり、息を漏らす。
「あっ、」
自分から擦り付けておいて、キサキは自分で声を上げている。可愛いところあるじゃんか。動きやすいように腰を突き出してあげる。キサキは腰の動きを激しくさせ、必死に陰茎を扱く。今度は声を我慢する為か、私の肩に噛み付いてくる。甘い痛みと痺れるような快感に頭がおかしくなりそうだ。
お返しにキサキの乳房を揉み、先端の蕾を指で弾くと、キサキの動きが一瞬止まる。右の乳房を指で弄り回しながら、左の乳房に吸い付く。その先を舌先でコロコロと転がしてやると、キサキの身体がビクンビクンと大きく跳ねる。
男と女の香りが混じり合い、獣のような性の匂いが立ち込めるが、二人はそれを吸い込み更に熱を上げる。
不意にキサキが私の耳を舐める。キスをして、吐息を吹きかける。
「ああはあっ」
我慢出来ず情けない声が漏れてしまう。
キサキは嬉しそうな声で耳元で囁く。
「よもや、先生は耳が弱いのか?」
「し、失敬な。耳元で囁かれたり水音がしたりするとちょっと力が抜けちゃうだけだから」
「そうか」
キサキはたっぷりの唾液を含んだ口でじゅぽじゅぽとわざと下品な音を立てながら私の耳を舐める。私は声こそ上げなかったものの、抵抗出来ずに身体を震わせてしまう。
「可愛い♡」
キサキは私の耳を舐めたり、甘い声で囁いたり、わざと喘ぎ声を出したりしながら、腰を激しく振る。
「先生可愛い♡」「先生大好き♡」「先生愛しておる♡」「好き好き♡」「もっと気持ちよくなって♡」
繰り返される甘い声、耳を舐められるじゅぽじゅぽとした水音。秘部から溢れ出す愛液が陰茎に擦り付けられて泡立ち、糸を引くぬちゃぬちゃという音。
ふと見ると視界いっぱいに広がる白く美しい裸体。そこから立ち昇る発情した女の香り。口に残るキスの味。腰の動きに合わせて擦り合わされる皮膚の感触。そして竜華キサキという高貴で美しく賢い魅力的な女がそれを自分に差し出しているという事実。
身体の外側からは五感の全てが。身体の内側からは歓びと快感が。今自分に感じられる全てが私を犯す。
溺れたかのように酸素に喘ぐ喉を懸命に震わせ、言葉を発する。
「ゴム、ゴム付けるから! もう我慢出来ない」
キサキはその言葉に身体の動きを止める。いや、止まらない。ごくごくゆっくりと、秘部で陰茎を撫で上げている。
「先生。其方の立場は山海經の跡取りを孕ませるに充分な資格がある。其方にも迷惑が掛かろう。無論公表はせぬつもりじゃ。しかしそれは関係なく、玄龍門の門主として考えて、これは望ましいことじゃ」
キサキは、これまでで一番甘い、そして情欲の籠もった声で言う。
「だが、今の妾は一人の女でしかない。
妾は其方の子を孕みたい。
妾に、先生の子を産ませてくれぬか」
心臓が早鐘を打つ。視界は真っ赤に染まりそうになっている。
だが、一時の衝動でそのような決断はしてはならない。キサキの身体が心配だ、とか、今更だが先生が生徒と、とか、もしもそうなってもちゃんと責任は取るつもりだ、とか、色々とそんなことを言おうと思ったが、キサキの顔を見て、この決意は本物で、何を言っても覆さないということが伝わってしまった。
ならば私も迷うことはない。言葉すら必要ないと思った。
身体を起こし、キサキの身体を組み敷く。
見下ろせばキサキは仰向けでベッドに転がり裸体の全てを無防備に晒している。
自らの陰茎をキサキの秘部に宛てがう。
「やっと先生ではない、ただ一人の男の顔になったのう」
「そっちはこれからは女の顔なんつう可愛いもんでいられると思うなよ」
箍が外れた私は、言葉が乱暴になっていた。だがそれにキサキの腰は跳ね、無意識にかもしれないが、そのまま強請るように秘部を擦り当てていた。
一応具合を確かめるか、と秘部に手を伸ばし、膣内に指を挿入する。膣内は熱く柔らかく開いており、男を受け入れる準備が疾うに出来ているようだった。
「ああっ、指で、待て、うあんっ! 指を入れるな。もう我慢出来ない」
「我慢しなくていいのに」
「はあーっ、く、嫌じゃ、はー、駄目駄目っ」
キサキの嬌声が限界に近付いてきたので、指を抜いてあげる。
「ふー、ふー、ふぅーぅっ、ぅっ」
呼吸が整い、身体の力が抜けたところで、腰を押し出す。ぬらりと亀頭が肉を掻き分け、粘膜同士が擦れ合う。
「あーっ、嫌、あっ、あっ、あっ、ん、あ」
膣内はその熱で陰茎を溶かすように、締め付け絡みついてくる。私は欲望のままに、腰を動かし陰茎で秘部を掻き乱す。
「はーっ、待て待て待て、あんっ、は、ああっ、イク、はーっ駄目、待て、お願ぃ、あーっ! イクイクイクっ!」
待てだ駄目だと言っておいて自らも腰を振りながらキサキは早速絶頂を迎えていた。同時にキサキは私の首に腕を回し、抱き寄せ、キスをしてくる。膣内がきゅうっと締まり、腰は別の生き物かのようにピクピクと震えている。だらしなく突き出される舌を吸ってやると、まだ小さく痙攣している身体を擦り付けてきた。
男を誘うように、震え、締め付けてくる秘部に対し、抽挿を再開する。
休む暇もなく与えられる快感にキサキは腰をずらして逃げようとするが、その腰を掴み、中央に据え置くと、私はキサキのその細い腰を抑えたまま、力一杯腰を振る。
「んーっ! あーっ、あっ、ああ! あんっ! あっ、はあーっ、はぁーっ」
悲鳴に近い嬌声が上がる。キサキの全身に力が入り、四肢を震わせ痙攣する。皮膚の下で筋肉が収縮し、筋と共に浮き上がる。肌は汗に濡れ、朝日を浴びててらてらと光る。快感に耐える為、瞼をぎゅっと閉じ、腰を扇情的にくねらせ、乳首が勃った張りのある乳房と腰を突き出す。それが全身を男に見せつけるポーズかのように思えて、たまらなく愛おしくなる。
快楽に耐える為にバタつかせていた腕がこちらに伸び、私の腕を掴む。それに答え、キサキの身体を抱き締める。待っていたとばかりに身体に腕を回される。その抱きつかれる力の強さに愛情を感じる。
「あっ、あんっ、あっ、あっは、あっ」
甲高い嬌声にキサキの限界を感じる。私も絶頂が近くなり、陰茎が更に硬く膨らむ。
それを感じたのか、キサキは私を見つめ懇願する。
「はあーっ! あーっ! 嬉しい、好き、好き、イク、イク」
射精を煽るように秘部を突き出し、亀頭を膣奥に擦り付けるように、キサキ自身でも腰を振る。
キサキは絶頂する寸前、必死に懇願するように、耳元で言った。
「◯◯の赤ちゃんください」
その言葉が引金となり、猛りが噴き出す。
愛と歓びと快楽がない交ぜになったそれはキサキが身体の奥で受け止められた。
頭が真っ白になり、呼吸も荒くしばらく放心する。
我に返ったところで、硬度を失った陰茎を引き抜くと、キサキが「あっ」と声を上げる。顔を見るといやらしい表情をしていたが、それはみるみる嬉しそうな表情に変わり、すぐに恥ずかしそうな表情と混じって顔を背けた。
私はキサキの髪に軽くキスを落とすと、身体を退かしキサキの横に寝転がる。
壁に掛かった時計をチラリと見る。ベッド脇にあったワゴンから水を注ぎ、キサキにも渡す。そこで、考えてみれば当然だが、あまりにも二人ともモロダシだったので、替えのシーツを二人の身体にかける。ぐいとグラスを呷り、ボソリと呟く。
「あと10分で魔法が切れる」
正確には7分弱。
ソリチュードモードが切れるのは私の起床予定時刻だが、何故か生徒達には私のいつもの起床時刻がバレているらしく、6時30分前後に現れる生徒もときたまいる。シャーレの仕事に始業時刻という概念もないが、基本的にプライベートもない。
タブレットを手に取るといくつか操作を行う。ソリチュードモード中は気を使ってアロナとプラナは現れないでくれている。手動の設定に少しもたつくが、とにかくまずは換気だ。
隣ではキサキが、自分は関係ないという顔で水を飲んでいる。こういうとき、男は女性を動かす言葉を持ち合わせていない。
私は気怠い身体に鞭打って脱ぎ捨てられた服とベッドに敷かれた、情事の跡の残ったリネンを纏めて少しでも匂いが収まるように丸めて籠に入れる。
「一旦グラスをお下げしますね」
ひょいとグラスを取り上げる。小首を傾げるキサキの背中と太ももの下に腕を入れ、そのまま抱きかかえる。驚いたキサキから指先でシーツを取り上げ、そのまま浴室へ運ぶ。全裸の素肌が露わになったキサキは恥ずかしそうに腕を回し、密着して身体を隠す。先程までの行為を思い起こさせるその匂いにクラクラしてしまいそうになりながらも浴室へ入ると、キサキを立たせ、後ろを向かせシャワーをかける。
「じゃ、ごゆっくりどうぞ」
お湯の出たままのシャワーを持たされ、身体が濡れて追ってこれないキサキを浴室に残し、私は室内の別にあるシャワールームに逃げる!
「待て! 浴槽がまだ半分も溜まっておらぬではないか!!」
浴室からは怒りの声が上がるが無視。だって時間がないから。
シャワールームに飛び込むと全身に洗剤を浴びせかける。
「うおおおおおおお」
人類が可能な限り最も速い速度で、ただし念入りに身体を洗う。この姿を女性には見せられないってのが男心なんですよ。わかってくださいよキサキさん。
爆速で身体を拭いて瞬間に服を着る。髪はまだ濡れているが乾いたタオルで乱暴に擦り、これで良しとする。
脱衣場から飛び出すとその速度を落とさずに洗濯籠を拾い、オフィスの外にあるランドリールームへダッシュ。廊下で誰にも合わなくて助かった。女性用の下着の洗濯方法をタグを見て確認し、洗剤を入れてボタンを押すまでのその動きはさながらRTA!
寝室に戻ると消臭スプレーを振り撒く。オフィスにも振り撒く。これでとりあえずなんとかなったかな!!
「先生、シャワーだけ借りたのじゃが、着替えがない。悪いが取ってくれぬか」
ちょっと足りていなかった。寝室のワゴンから女性用の下着と病衣を取り出し、浴室へ持って行く。
キサキは浴室の扉を僅かに開け、こちらを見ていた。タオルで身体を隠しているようだが、チラリと肩と首筋が覗いて見える。
うん。ごく僅かだが、まだ魔法は残っている。
着替えを渡す動きのまま、浴室に滑り込む。キサキの左手は着替えを持っており、右手は身体を隠すタオルを抑えている。これでは近付く私に抵抗出来ない。右手をタオルから離しこちらに伸ばしてくるが、その手首を掴み抑える。タオルがはらりと落ちる。もう片方の腕をキサキの腰に回し、キサキを抱き締め、キスをする。
永遠にそうしていたかったが、残念ながら残された時間はほぼなかった。すぐにモモトークやメール、その他様々なコミュニケーションツールの着信音が鳴る。流石は眠らない世界、キヴォトスだ。24時間何かが起きているらしい。これでオフィスのセキュリティ設定が通常通りとなり、私が在室中は誰でも自由に出入り出来るようになった。
だが急に浴室まで入ってくる者はまずいない。たった数秒だけ魔法を延長。
「誰でも見せられない、ただの男の私を受け入れてくれてありがとう。ここから出たらシャーレの先生に戻るけど、今の私は、今のキサキのこと忘れないよ」
最後に頬にキスをして浴室から出る。キサキは立ち尽くしていた。扉を閉める寸前、キサキは「ズルい」と呟いていた。
大人はズルい。大人は汚い。大人はいやらしい。一皮剥けばこんなもん。
タブレットを手に取り、アロナとプラナにも手伝ってもらって優先度の高いものから処理していく。
「なんでこんなことになってるの!? ちょっとすぐ向かおう。アロナ――」
本当はくだらない大人でも、それでもシャーレの先生をやっていくしかない。自分の出来ることをやるだけだ。
感想、誤字脱字報告、今日の夕飯のメニュー、抜き報告。
なんでも募集中です。