我ながら傑作、ニヤつく顔を惜しげもなく開放して独り部屋で至福の達成感に浸る。
「書けた……ん……ぁ、っく」
小鞠知花は手足を伸ばし、小説の投稿済み表示を映すパソコンを後に、ふらふらとベッドへと不時着を果たす。
だらしなく捲り上がったお腹、シャツにショーツというだらしない服装で布団に寝転び足を延ばす。
生足が布団の表面に擦れて、少し心地よい。
「ぁ……あぁ……ぁ、しんど……でも、ぁあ……ん、あぁ……ああぁ、さむさむさむッ」
暖房があるとはいえ肌寒い姿をしていたから、体の末端は温もりを欲している。
血の巡りを良くしたい体は、わずかな摩擦の刺激にも心地よさを覚えるのだろう。
「……ん」
もぞもぞと、布団の中に体を忍ばせていく。
夜はすでに遅く夜更かしをしていると流石に明日が怖い。
しかし、執筆で高ぶった脳内は容易に睡眠へと移行しない。故に、自然と手の中でスマホは起動する。
「……ん」
ちび達は既に寝付いている。
寝入るために、今ならしても問題は無い。そう思い、小鞠は
「……………ん♡」
スマホの画面を切り替える。求めたのは、艶やかな活字の世界
小説投稿サイト、そのサイト内にある、少々よろしくないサイトに小鞠は触れてしまった。それは活字のポルノ、男女の営みを男性視点で描く物語がいくつも点在している世界。
女性向けであればBLを好む小鞠だが、ここ最近になってはどうやら傾向が違う。
見たいのは、男が女を犯している。もしくは、女が淫らに男へ奉仕をしている。
読みたいものを検査して、精査して、小鞠はとある作品に目を向けた。
「……更新、されてる…………じゃあ、仕方ないか」
独り言葉を漏らす。不要な言い訳、しかし言い聞かせないと自ら生み出す羞恥に溺れてしまいかねない。
すべては秘密裏に
していることは、誰にも知られてはいけない。
……するる
「……ッ」
ショーツを下ろした。
ほんの少し、微かな陰毛が茂る丘を下る。
ふにふにした割れ目の中にある、小さな突起。くすぐる様に指先で押して、ひっかいて、小鞠はスマホをスクロール。
微弱な刺激と共に活字を目に流し込む。
モノローグ、台詞、擬音、視点は竿を持つものであるのに不思議と小鞠には犯されている女性の景色が見えてくる。
男が女の頭を掴み、その顔に押し付ける性器を舐めさせる描写。だが、小鞠に見えるのは逆の景色。
……くちゅ………………ぬちゅ
「ぁ……ぁ……ッ……ぁ…………ん♡」
想像する。想像しながら致してしまう。布団に覆われて温まった体を余計にヒートさせ、噴き出る汗と愛液が混ざりぬめりが良くなる。
熱くなる体で、口は開いたまま。何も口にしていないのに、なぜか口は開いて固定、唇は何かを咥えたかのようにとある直系の輪を描き、そして舌も
「……ぁ……ん……ぁ…………ぁ♡……ぁ、ふぇら、ちお♡♡」
想像するのは女の景色、犯されて快楽の為に虐げられている女の跪いた視点。
浮かべる男性器が目の前にあると思えば勝手に口が開いてしまう。開いた口が勝手に疼いて舌を蠢かしてしまう。
読み進めるたびに、女性がいかにそれを舐めまわしているかを共感したくて、何度も同じ場所を咀嚼するように読み返してしまう。無論、その間も小鞠の左手はショーツの中で快感を生み出していた。
「……ぁ……っく……ぁ、ん……ッ……ッッ♡」
欲しい、何故そう思ってしまうのかがわからない。
乾く、今までろくにしなかった自慰行為が何故かここ最近になって頻繁になりしかも癖になっている。
一度の痺れでは満たされない。むしろ、重ねるほどに快感に慣れて言って、刺激を欲してしまう。
地以降では満たされないのではと、恐ろしい事さえ浮かべてしまう。
「……ぁ……っく……ぁ、あぁッ」
……ぬる、ぬちゅ……にゅぷ
達した。淡く達して、そして大きく息を繰り返す。
小さな体躯で何度も快感を飲んでいるのに、未だ満たされない。器にはまだ乾いたスペースばかり。
何も入っていないから、それは当然ともいえることだろうが
だが、だからといって、小鞠は未だ受け入れられていない。
「い、いや……ダメだろ……あ、あんな……馬鹿、死ねッ……考えるなッ」
あの時見た光景、あの時以降から二人がこそこそとしている行為、そして行為の中で飲み干しているあれに、あれの出所に
考えなんて向けてはいけない。忘れてしまわないといけない。そう、考えて端にやって押しのけても、余計に思いは強く硬く内に居座り続けている。
小鞠知花は、消えない劣情に苦しみ、今日も指先に頼るしかない。
「……ふ、ふざけないでよ……だめ、なのにッ……なんで、何でッ」
……くちゅ、ぬちゅ……くりゅッ
「————……温水ッ……どうして、わたしもッ……ぁ、ちが……ぁ、んぅ……ぁ、ああぁッ♡!」
…………くちゅ、ぐちゅッ
………………びく、ブルルッ!?
「——————ッ……ぁ……あぁ……ぁ……うぅッ」
◯
「お、新着……して、内容も」
さすが小鞠、思わず頷いてしまう。温水は読み終えた読後感と続きが気になる高揚感で気分はふわふわと良い心地。
しかし、ほんの少し感じ取ってしまった違和感が次第に大きく膨れ上がっていく。
「なんだろう、妙に艶かしいな」
面白かった。素直にそう思った、だが何でもない男女のやり取りの中に、少々生々しさが含まれていた。
違和感はない。整合性もある。ただ、何かに影響を受けいているように思えて仕方ない。悩んでるのだろうか
……余計なお世話かもだけど、聞いてみるかな?
明日、小鞠に小説について尋ねよう。そして、それは他の人に聞かれないように、二人のタイミングを選ぶべきと思考を完結。
温水は就寝に付いた。
…………ブルル
スマホに小鞠と通知が出たことにも気付かずに。
次回からえちえちに移行できたらいいなぁ
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