◯
浴室で男女が二人
家のお風呂に同じ学年の女子がいる。エロゲの景色という概念は、きっと今自分が視界に納めているこのことを指すのだろう。
「……ねえ、温水くん」
反響する声。シャワーの湯を浴びて厚く重ね着した石鹸の泡を跡形もなく溶かしていく。
露になる健康的な肌色に、薄紅色に、陰部に微かに茂る濃い青色。目線が置き所を探して忙しい。
「……見てて楽しいの?」
うなずく。横に振ることはできない。
「ふぅん……まあ、いいけど。見られるの、今更だし……アンダーの処理もしてるから、今はいいかな?……あ、でも濃い時は見ないでよね。ちゃんと整えてる時だけ、いい?」
「……裸を見るにしても、最低限のマナーは守ってね。」
「ん、別に……制限なんてしたら嫌がるでしょ。温水くん、私の裸好きなんだし♡……ちゃんと目線エッチだし、温水君もやっぱり男の子なんだね」
「……ねえ、男の子の温水君。見るだけでいいのかな?」
「洗いたての、すべすべナイスバディな八奈見杏奈だよ……触らなくていいの?」
近づく。
浴室の床に座ったまま、互いに膝と膝が触れ合う。
「……胸……触りたい、です」
「ん……いいよ、邪魔しない様に触ってね」
「……」
シャワーホースから出続ける湯が太ももに触れた。
八奈見さんは俺の体に湯を浴びせ始めて、そして十分濡らしたから、今度はボディーソープを掴んだ。
一方で、俺の手は八奈見さんの胸を撫でている。くすぐりにならないように、気を付けていたいけど、でも手は触り心地に興奮していろんな場所に色んな加減で触れようとしてしまう。
でも、八奈見さんは怒らない。
揉んで、指で乳首と乳輪をコリコリつまんでも、怒らない。
「……綺麗にしてあげる」
「ど、どうも」
軽く礼、そして体に感じる心地よさと温かみに声が漏れてしまわないように、少しだけ喉の奥に力を込める。
「本当に細い……でも、ここは固いし、骨あるし、温水くんちゃんと男の子なんだね。女装が似合うけど、ちゃんと男の子なんだね、ちゃんと」
「あの……性別って触らなくても十分わかることだと思うけど?」
「え、なに?……おちんちん見ろって、それ遠回しにセクハラ?」
「いや、その……ぁ、ちが……ちがう、訂正する。だから、その」
……ぬる、ぬりゅる
「……大きいね。それに、硬い。洗いやすいからそのままね、温水くん勃起したまま我慢だよ。」
「ーーッ」
「良い子だから、ね♡」
泡のついた体でなければ、きっとそのまま体のどこか、それこそ今も硬く前に突き出るそれの先にキスをされていただろう。
よく知っている。
そういう行為で人を喜ばせることに、八奈見さんは躊躇わない。
……くしゅくしゅくしゅ
「ねえ、気持ちいい?」
「……そう、かも」
「どっちなの?」
「き、気持ちいい、よ……ただ、恥ずかしいから」
「素直になれないか。仕方ない、じゃあ言い訳をあげる。私、今から温水くんにイタズラするから、温水くんは被害者ね」
「……あの、別に嫌じゃない、から」
「知ってる♡」
「……そう、なら」
安心かもしれないと、ひとまずはそう思うことにした。
まあ、思う思わない関係なく八奈見さんはやりたいようにするだろう。
膝をつき、体を洗い、行動も振る舞いも奉仕になっていようで、その主導権は握ったまま。
許しを得て乳房に触れて安心感を得ながら、八奈見さんの心地よいくすぐりに堪えて息を漏らす。
ベッドでは自分で頑張ってリードしてみたつもりだけど、結局この形で落ち着いてしまう。
淫らさに開き直ったヒロインを前にして、つくづく自分は受け身なのだと痛感した。
「……ん。できた」
「————……ぁ」
出来たというのは、全身泡まみれの姿だ。
着ぐるみを纏ったような気分、泡立てた肌は外気に触れていないから少し暖かい気もする。
「……流してあげる」
シャワーから再度湯を出す。
ホースの持ち手を握りながら、八奈見さんは俺に抱き着いた。
「……驚かないね」
「まあ、その……肌寒いから」
「ん……その通り。一緒に暖まろっか♡……このままじっとして、二人一緒に……良い子、良い子って甘やかしてあげながら♡」
「……ッ」
隙あれば甘い言葉を吐く。抱き合う姿勢で、耳元に声がかかるからまるでASMRだ。
神経がくすぐられてびりりと熱を帯びる。感覚を捉える配線に淫らな熱を塗りたくられて、調子が乱れる。息も多くなる。
……シャアアァァァァァァ
「……ねぇ……暖かいね。温水君♡」
……むにゅ、むにゅるぅ
浴びているのはお湯だけなのに、八奈見さんの肌の温度ばかり感じ取ってしまった。
のぼせてしまいそうだ。
〇
~PM.05;46
流石に、帰らないといけない時間を意識する。しかし、八奈見さんは風呂上がり、まだドライヤーで髪を乾かしている最中だ。
髪が長い女子はたいへんだ、佳樹程じゃないけど
「ねえ、慣れてるよね。やっぱり佳樹ちゃん!」
「うん、そうだね!」
脱衣所に響く音にかき消されないよう、少しボリュームを上げて会話をする。
八奈見さんの髪質を指先で感じながら、いつも以上に丁寧に髪を漉いている。普段は手を抜いているということではない。佳樹の綺麗な黒髪を焦がしては末代まで不敬罪だ。
だが、それでも慣れない他人の髪に触れるのは気を払ってしまう。
……良い匂いで、ドキドキするなぁ
手元を仕損じてしまわないようにしないと。
何でもない体の箇所、耳の裏やうなじに横顔から見るまつ毛の長さ、細かな情報で心を乱される。
「ん……また、外の雪で濡れちゃうし……ほどほどでいいよ。家に帰ったらまたシャワー浴びるし……ん……ありがと」
「……えっと、ぁ……あと毛先だけ」
「先だけでしょ……ん、十分……ありがとね、温水君」
振り返る。
下着姿、持ってきていたのかいつものランジェリー姿をしている。髪の色に合わせたパステルのブルーをした下着はレースも入っていて少し扇情的だ。
面積は多すぎず少なすぎず、ちゃんと隠していてその上で谷間を強調して、目の毒。
目線を下げればお腹に、ショーツに、何処を見ても落ち着かない。
「ねえ、なんで人の耳ばかり見るかな?」
「……仕方ない理由があるから」
「そっか、耳フェチなんだね温水くん。」
「ではないと……思いたい」
髪を乾かす際に結構見ていたから、何とも言い難い。
「ん……まあいいや、フェチはひとまず置いて……じゃ、交代。温水君、そこにもたれて」
「え……あ、うん」
タオルで拭いて、とりあえず自然でいいかと思っていた。けど、してもらえるならと俺は洗面台の石に腰を付ける。
「ねえ、それじゃできないから……ほら、おちんちんこっち向けて」
「え、髪の毛じゃないの?」
「……嫌なの?」
「!?」
いじらしく、たっぷりの笑みで訪ねてきた。
抗えない。
「…………ッ」
指先が腹筋を撫でる。下着を下ろして、まだ温もりと湿り気を残すそれを、八奈見さんは正面から拝む。
膝を付き、顔の位置を合わせて
先端にキスをしたらすぐに血が巡る。
……ぁっむ
「ん……ん、ぁっむ……んぅ、れるれる、れぅれぇ♡」
「————ッ」
慣れた様子でフェラチオする所作に思わず感心してしまう。
流れるように勃起させて、そして亀頭をはみ、口内で陰茎を捉える。
深く咥えてまま舌先から舌の根までを存分に使ってれろれろ、吸いながら舐めて舐めて吸って、次第に顔も前後に動かしていく。
「ん……んぅ、ろぉろぉ♡……ん、ふぇらひお……きもひい、よね♡」
「……えっち、すぎるッ」
「ん……わたひ、ぁん……おっぱいあげるのも好きだけど……んッ♡……フェラチオ、好きなんだよね……ぁっむ、んぅ……れりゅれる、れりゅれぇ♡……れろれぇ♡」
……ぬっぷ、くちゅ……ぬりゅ、ぬりゅる
「ん……フェラされて、感じてる顔……見あげるの、好き♡」
「————ッ」
見下ろす顔は卑猥。快感で悶える自分を見て、反応して表情を変える。
見ているのは同じだ。
フェラチオをする八奈見さんの顔に、毎回見惚れている。
「ん……んふふ♡……見て、いいよ♡……ん、んぶ……じゅるる」
「!」
まるで、遊園地で写真を撮る時の様に、その手は明るく日本の指を広げていた。
両手をピース、顔の横にWピースを立てながら、窄めて細くなるフェラ顔を披露して、じゅぼじゅぼ、じゅるじゅる。
「……ッ」
「ん、んぅ♡……じゅるる、じゅぶるるるうぅッ!!」
我慢できない。出来るわけがない、Wピースでバキュームフェラチオ
敏感間場所をピンポイントに磨かれて、体は負けるように白濁液を落とした。
落とした液は、舌の根と、喉奥の壁に当たって、広がって、唾液と一緒に喉を滑り落ちていく。
見えないけど、感覚と聴覚でそれを認識できてしまう。
「……すごく、エッチです♡」
すごく、そうすごく卑猥だ
思ったことを代弁された。
誰に、誰に……だ
「!?」
「ん……佳樹ちゃんお帰り、ごめんね長引いちゃって」
「いえ、それは問題ないです……だって、良いモノを見れましたから♡」
「!?!?」
Fin
読了感謝です。
次回からは佳樹のお話、投稿は未定。プロット練り練りして良い負けヒロイン二次を提供したい。
妹負けヒロインの甘々なご奉仕フェラはまず間違いなく書きますのでお楽しみに。あの私室にあるデスクチェアに座っている温水君にフェラチオご奉仕させたいんじゃ~