A.正解は本編で
肩に触れようとした。けど、オフショルダーのそのカーディガンは先輩の肌に触れてしまう。躊躇っても先輩は求める声を止めない。
淫らに誘う言葉は止まらない。
親鳥に餌をせがむ雛鳥のように、先輩は言葉を繰り返す。
無視をするな、視線を逸らすな、という意味も込められているかも
所作は変わらず緩慢で、発する言葉も力がない。だけど、今この時の志喜屋先輩は今まで一番饒舌だ。その上で、もっとこの人の意思を俺は今日受け止めなければならない。
× × ×
「脱がして……濡れた服、重いから……結構、辛い」
「すみません……えっと、見ますね」
確認を取る。
「ん……見て、良い……良いから、触ってもいい」
「……ッ」
「裸になろ……じゃないと出来ないから」
えっち、と
最後だけは、少しだけ音を下げて告げた。
遅れてその顔には恥じらいが浮き出たのか、少し視線を下げた。
「……」
黙したまま、先輩は腕を差し出す。
意を決し、俺は先輩の服に手をかけた。
「万歳してください……引き揚げます、うわ重」
実際、コットン生地は水を良く吸い、先輩の肌を重く締め付ける拘束となっている。下を持ち、皮をめくるように張り付く服を引っぺがす。
万歳した先輩の腕から袖が抜ける、と同時に俺は先輩のそれを見た。見てしまった。
「……軽くなった、ね……じゃあ、次……これも」
そう言った先輩は、自分の手を折り曲げて自身の膨らみに指先を置いた。そのまま自分で脱げるだろうに、先輩はまだ主導権を受け取ってくれない。
「今日のブラ、自信ある……ちゃんと可愛い」
白のブラは細かいレースが入っていて、確かに高級そうな質感を思わせる。異性に見せることを意識しているのか、レース生地は微かに肌色を透かしていた。
「見慣れてる?……物足りない?」
「わたしの、おっぱい……ダメ?」
「…………えいち、かっぷ」
……ぶるんッ……ぷるんッッ♡
「!?」
死人のごとき印象を常に持ちながら、そこはあまりにも生命力が、瑞々しさが豊かだった。
ブラに形を整えられている今も、大きさ故の反発ではち切れそうだ。フロントホックの金具が悲鳴を上げている。
「外して……簡単、だから」
「は、はい……えっと、目をつぶりますから」
「……見て」
「——ッ」
南無三、心の中で唱えたと同時に手は目的を終えた。経験を重ねてしまった俺の手に外すことは造作もなかった。
だけど、それを見て動じない精神性は、まだまだ身に付けられそうにない。
…………カチ
……ばるんッ!?
「!」
見た。志喜屋先輩の胸を、その全貌を見てしまった。
「……感想、聞きたい……教えて」
「え、あ……その」
「触ってみないと、わからない?」
「……まって、ほんとまってッ」
「……わかった、待つ……でも、寒いからシャワーかけて」
「は、はい……はい……………はい」
揺れる。
弾む乳房に湯を当てると、それはもう柔らかそうにプルプル揺れてしまう。
生の乳房を見た経験は重ねていても、何も動じないでいることは不可能だ。
それが、まだ見たことの無い異性の物であり、なおかつ今まで見た誰よりも大きいのなら、この興奮はもうどうしようもなく抑えがたい。
「……乳首、吸う?」
「な、なんで……そんなこと」
「八奈見ちゃんのは、吸ってるよね……見た」
「!」
「うらやま、しい……楽しそうだった……私もしてみたい そう思ってた」
動き出す。
先輩が体を起こした。
顔に、先輩のエイチカップが近づいてきた。
「!」
後輩思いの優しい先輩、そんなベースが基本的に先輩のイメージを形作っている。
この人には人に対する悪意もなく、嫉妬もなく、ただ、ただ相手を想う。理解したい、仲良くなりたい。でも、それがどうにも不器用な結果になってしまう。
先輩は優しい人だ。その上で不器用さがある。
……ぴちゃ、ぴちゃ
行動に悪意もない。裏もない。
志喜屋先輩は嘘を付かない。誰よりも上手なポーカーフェイスを持ちながら、この人に虚言は存在しないのだ。
「……ッ」
迫る乳房に飛びのいてしまった。
背後には湯船、服を着たままの俺は浴室で転倒死した高齢者のニュースを思い出す。
「あ、あぶな……てて」
「……ぁ」
体が滑り落ちた。
けがは、軽い打ち身だろうか
暖かい湯が服に染みて、これは確かに重い。
「……生きてる?」
「生きてます」
貴方よりは、なんて言葉が一瞬出てしまいそうになった。
しかし、これは動きづらい。重い、体が勝手に沈む。
「すみません、ちょっと……手を」
「……」
「あの……志喜屋先輩」
呼びかける、無表情の先輩は何かを考えている。そして、何かを決めた。
……ぴちゃり
「あ、あの」
……ざばぁああああ
入った。
先輩が入ってきた。
「……温かい」
「で、でしょうね」
片や服を着たまま、そして先輩はショーツとスカートのみでトップレスな姿。
およそ、湯船に浸かるには不適切な姿同士で向かい合ってしまった。
「……ッ」
「いい、のに……見ても」
湯に浮かぶその膨らみを普通に直視してしまった。
慣れとは怖い。女子の裸を、乳房を見ても構わないと、刷り込まれてしまっているのがきっと良くない」
「……見て、いいのに」
「いえ……その」
「吸いたい?」
「だ、だから……あ、ああッ」
……ぷるん……むにゅッ
湯が溢れる。
暴れて、沈んで、せっかく溜めた湯が無駄になってしまう。
二人の体積で、湯が流れ出て、けれども体はずっと暖かなまま。湯の熱なんて必要じゃないぐらい、この体は沸騰し掛けている。
……むんにゅ……ぱっちゅ、むにゅ……ぷるん……ふゆんッ♡♡
「————ッ」
先輩の乳房が顔におそいかかる。暖かくて、柔らかくて、吸い付く心地に顔が包まれて前が暗闇になった。
その心地よい闇を知っているから、無条件に体は拒むことを止めた。
「素直に、なった……いい子……いい子」
八奈見さんよりも大きな乳房が、自分の顔をもみくちゃにして、その先の弾力ある吸い口が唇をこじ開ける。
「吸って……欲しい……私も、知りたい♡……君が、おっぱいに甘えてるところ……見た……あれ、うらやましい……私も、してみたい……おままごとみたいで、楽しそう♡」
「……ぁ……ぁあ」
「今、唾飲んだ……我慢、しないで」
抗えない。
そうすることが正しいと、良い事だと、教えられてしまっているから
……こく……こく
「……ぁ……ぁ♡……上手、慣れてる……君は、おっぱい好きなんだね……かわよ」
……むにゅ……ふゆん……むにゅ、むにゅりッ
「!」
「これ……硬くなってる?」
「硬くならないのが、無理です」
「…………♡」
くすりと、笑いを零した音を先輩の口からきいた。
実に楽し気で、機嫌も良くて
もう、この人は本当に止まらないんだなって気づいてしまった。
「……出た、君の……おちん、ちん」
……ちゃぷ……ざざぁ
湯を揺らす。先輩が湯に浸かる下半身から残る衣類も外そうとしている。
腰のフックを外して、水にぬれたスカートをそのまま湯に放り捨てた。そして、残るは下着だけ
乳房に押された視点では、下だけがかすかに見える
先輩のお腹が、綺麗な肌のお腹の下、ショーツをずらして微かに茂る陰毛が覗く。
そして、割れ目も。先輩の膣口が自分の性器の先にある。
「ん……んぅ……ぁ、あぁあッ♡!」
……ぬっぷ……ぐちゅッ♡
その日で、一番大きな声だった。
志喜屋先輩の声が、甲高い声が浴室の中を乱反射する。
「ぁ……ぁあッ……ぁ、っく……ぁあ、ああぁあッ」
「む、無理……しないで、ください」
「……キス……したい」
「!」
顎を触られ、顔の角度を変えられた。乳房に揉まれほぐされた顔は口を閉じることを知らない。
開いたままの口に、先輩の口が重ねられた。途切れがちなダウナー喋りをする口とは思えない。言葉にするよりずっと饒舌に感情を伝えてくる行為を、先輩はきっと気に入っている。
強く、執拗に、舌を挿し入れて口内を襲う。キスの心地よさを感じて、相手にも与えて、誰よりもその口の使い方は巧みだ。
抱きしめて、キスをして、深く、深く入って、繋がって
……ぬっぷ……ぐちゅ……ぬぷ、ずっぷッ
「!?」
繋がる。狭くきつい肉壁を突き刺し強引に穴を作るように、先輩の初めてに俺の性器が痕を残した。
甘い声が出る。
快感で悶えて声が出る。けど、その声は浴室には響かない。
注ぎ入れられて、体の内側で響くだけだ。
……ぐちゅ……ぬっちゅ……ぐちゅくちゅッ♡
「ぁ、んぁ……っむ……れる、んちゅ……ちゅ、くちゅ……ぁん、んぅッ♡……ぁ、れる……んぅ……ぁ、ちゅあ……あぁ、あ……ぁ、ああぁ♡」
「……ごめんなさい……俺、我慢できなくて」
自分でも情けないぐらくぃ震えた声が出た。涙を流さなかっただけ褒めて欲しい。
息を乱し、顔を赤く染める志喜屋先輩を正面から見つめる。
口の端に巻き込まれた髪の毛が一本、それをつまんで払うと、嬉しそうに口角を釣り上げた。
「熱いから……いつもより、笑いやすい……表情、出る♡……えっち、すご……これ、好き♡」
「……先輩、いやらしすぎます」
「君も、いやらしい……いっぱい、出してる」
「……すみません」
……びゅる……びゅぷ、とぷとぷ……ごぶぷ♡
経験値なんて全部吹き飛んだ。過去の性行為で知ったはずなのに、俺は耐えられず情けなく漏らした。
無論、奢っていたつもりもない。ただ、やはりそうなんだと再認識してしまった。
「いっぱい……えっち、してるよね……でも、早いんだ……君、マゾ?」
「————ッ」
「顔、赤くなった……かわよ……嫌いじゃない、マゾな後輩……むしろ……良い♡」
羞恥に染まる顔に先輩は何度もキスをしてきた。
抵抗できず、ただされるがまま。ゾンビに襲われてむなしく犠牲となった被害者のごとく、俺は何も出来ずただ優しく穏やかに貪られ続けた。
湯で体が温まるまで、いや先輩が満足するまで行為が続く。
繋がったままキスだけが繰り返される。積極的な、まるで恋人同士で交わすような長く艶めかしい褥。
次回に続く。
お風呂エッチはここまで、折り返しまで書けました。まだ志喜屋先輩のエッチは続きますのでご安心を
まだまだ志喜屋先輩とイチャラブエッチ、キスもおっぱいもたっぷり味わいます。あれ、ママの八奈見さんの嫉妬歯ぎしりが聞こえてくる?
次回もお楽しみに