体育倉庫に入った瞬間ドアが閉まった。焼塩に相談があると呼ばれ、とくに警戒もせず倉庫に入ってしまったのはやはり軽率だったか
入った瞬間扉は閉鎖した。外から鍵をかけられているみたいに開かない、開けようとしても
「ぬっくん……騒がしくしないでよ。人、来ちゃうじゃん」
「……その方が、良いんじゃ」
「ダメ、人に聞かれたらダメ……エッチしたこと、言っちゃうよッ」
「!」
手が離れる。その脅し文句はいささか強すぎる。下手すれば崖から飛び降りる要求でさえ飲みかねない。
抗えない。言いなりになってしまう。
「ぬっくん、とりあえずこっち」
「……」
抗えない。八奈見さんのように、主導権を完全に握られてしまっている。
〇
~焼塩檸檬は匂いフェチ系エロゲヒロイン~
「…………」
落ち着かない焼塩を見ている。自分と相対して、何か言いだそうとしては押し黙る。まるで小鞠が乗り移っているみたいだ。
焼塩がいつもの焼塩らしくない。
明らかに、何かおかしくなっている。なにせ、あからさまに人を閉じ込めてきたのだから。
……どう、しようか
冷静に考えると、これはちょっとした犯罪現場だ。呼び出されて監禁されたのだから、相手が焼塩でなければ今すぐスマホで110番を入力していた。
だけど、それをしないのはやはり焼塩檸檬だから。危害を加えるわけがない、何も不安は無い、そう思い。
今は、話をすることにした。
「焼塩……どうして呼び出したんだ」
そして
「……ど、何処まで知ってるんだ?」
言いよどむ。冷静に話をすることは出来なかった。言葉尻が完全に震えて情けなくなっていた。
知られてはいけないセンシティブな秘密を、よりにもよって身近な女子に知られてしまったのだから、誰だって仕方ない。そう、仕方ない。
……仕方ない、けども
「質問に答えてくれ……その、出来れば誤解を解きたい」
「……ッ」
「誤解があるなら、だけど」
薄暗い倉庫の中、焼塩は静かに頷く。
……八奈見さんを心配して呼び出した、とか?
真っ先に浮かぶのはそういうこと。自分が悪いことをしている加害者、八奈見さんは被害者、そういう認識で義憤に駆られて行動に出た、そう行動理由が暫定的に浮かび上がる。
焼塩檸檬は人に優しくある。優しくあり過ぎて、傷を負うタイプでもある。
メロスでないけど、怒りに駆られて訴状を叩きつけるよりも先に胸ぐらをつかんでもおかしくない。
「ぬっくん」
「!」
身構える。振り上げた手が胸ぐらをつかむか、それともはたくか
目を閉じて、ただ待った。しかし、痛みも怒声も来ない。
「……ん……すん、ぅ」
「!」
感覚はある。触れられている、けどそれは心地の良い感触だった。
焼塩に迫られたまま、壁際に背中を預けさせられる。跳び箱にもたれ、床のマットに尻を着けてしまった。
「??」
自分は今、焼塩檸檬に迫られている。
そして、それは妙に色気を含んで、インモラルな呼吸のリズムをBGMに行われている。
「……やなちゃん、すごく楽しいって言ってた」
「!」
「ん、男の子の匂い……癖になるって」
「……八奈見さん、から」
「うん……聞いた」
冷や汗がどっと湧きおこる。
……知られてしまった、やはり知られてしまったッ。ていうかリテラシー!情報漏洩はまずいよ八奈見さん、いや、待て、待て待て!
そもそもだ。どうして八奈見さんが話したのか、性行為のある関係をそう簡単に第三者へ言ってしまう物だろうか。仮に見られてしまってもはぐらかすか、それか知らないふりをするかだ。
「見たよ、この前……すごかった」
「すごかったんだ……そう、なんだ」
他人から行為の感想を聞かされてしまった。恥ずかしくて顔が熱くなる。
にしても、今の焼塩の行為はどう受け取るべきか。少なくとも、八奈見さんを案じて義憤にかられたなんて事ではなさそうだ。
見た上で、聞いてきて、知ったうえで自分と二人きりになって今は密着している。
焼塩は、男の匂いを嗅いで頬を赤く染めている。
「ま、まさか……焼塩も」
思い浮かぶ可能性。負けヒロインである八奈見さんがエロゲヒロインになってしまったのなら、同じく負けヒロインである焼塩にも同じことは起こりえるかもしれない。いや、根拠はない。今だって八奈見さんと淫らな関係に至ってしまったことは現実的におかしい話だ。
「本気なのか、焼塩も」
「……」
無言、返事はなくただ顔を鎖骨あたりに押し付けて、匂いを吸ってくるだけ。
でも、その行為は十分すぎるインモラルな行いだ。普通ではない、普通ではないことをしているなら、もう答えは出ているも同然だ。
焼塩檸檬なる彼女もまた、八奈見さんと同じ道を歩んでいるのではないのか?
「————……や、焼塩ッ」
「ぬっくん……良い匂い、もっと欲しい」
結論は、もうすでに出ている。
……ゾゾ
「!」
犬や猫が甘えている行為とはわけが違う。
焼塩は、誰が答えても可憐だと返す女子だ。焼けた肌、時折見える日焼け跡、浴びた日の光の分だけ活発な印象を与えながら、その中身は繊細で機微で、すごく可憐な女の子だ。
魅力的な相手だ。間違いなく言える。だから、そんな焼塩に迫られて、性的な接触をされてしまえば意識せざるを得ない。
くすぐったい、鼻先が擦れる。
「ぁ…ぅ、すぅ……ぁ、はあぁ♡……ぁ、あはは、男の子の匂いだッ♡……ぬっくん、汗かいてるね♡」
「……ッ」
吐く息が肌を湿らせて、その上からまた匂いを飲んでくる。
焼塩がずっと匂いを嗅いでいる。
男の匂いを嗅いで、もじもじと腰を揺らしている。明らかに、内腿が擦り合わせている。
「ん、やなちゃん……言った通り、男の子の匂いってすごい」
すごい、濃い
そう口にする焼塩の顔はますます近づいていく。顔ではない、より下にだ。
「い、一応聞くけど……怒るつもりで呼んだんじゃないんだな」
「ちがう、そんなんじゃない……じゃないから。怒るつもりなら、ちゃんと殴るし蹴る……やなちゃん大事な友達だもん」
「……」
物騒だけど、ちゃんとまともな考えだ。
そうか、なら安心した。とは、行かないッ
「離れ、ない?」
「ん、離さない♡」
強く、その手が服を掴む。そして、焼塩は深く人の匂いを吸い堪能している。くすぐったい、生ぬるい
「……良い匂い、男の子の匂い♡」
「な、なあ……焼塩」
「んぅ、うるさい」
「!」
……くちゅ
「ん、んむ……大人しくしててね」
「……ッ」
痛い、だけど気持ちが良いとも感じた。焼塩に首を甘噛みされた。
歯痕をなぞる。前歯と犬歯が肌を突いた跡が生々しく残っている。くすぐったい感覚が、妙に張り付いて離れない。
「や、焼塩……どうして、どうして俺なんかに……その」
「……えっちなことしたがるのかって聞きたいの?……したいからだよ、それ以外に無いよ。女の子がえっちに興味ないなんて、それは男子の思い込みだよ♡」
「——……そ、それはッ」
そうだとしか言えない。現に、身近に当てはまり過ぎる例がある
「ぬっくん……脱がすね」
「——ッ」
上目遣い、下半身を抑えつけるように伏したまま、焼塩はまるで発情した獣だ。
顔が股間の位置に近いから、余計に既視感を覚えてしまう。八奈見さんに迫られて、されるがまま餌食になって舐められる時と同じだ。
今、自分はまさに捕食対象になっている。
「見せてよ、ぬっくんのおちんちん♡」
「!」
あどけない言い方、しかし焼塩から出でた言葉に下半身が反応してしまう。添えた手のひらに、服越しの勃起を悟られてしまった。
「……ッ」
……くん、すんすん
「汗の匂い嗅ぐのも好き……でも、ここの匂いはもっと好きかも♡」
血を吸う吸血鬼のように舌なめずりをした。肌に歯を刺すように、焼塩の舌が真っすぐ尖って肌を突く。
ベルトを外され、はがされた下半身。下着の隆起した先に焼塩の舌先が衝突する。
「ぁ、はっむ……ぅ、んぅッ♡♡」
……ぬる、じわぁ
「!」
下着越しに、先端を咥えられた。焼塩の唇が亀頭をハムハムと刺激してくる。その上で、焼塩は聞こえるぐらい大きく呼吸を繰り返した。
わざとらしく、チンポの匂いを嗅ぐ痴女の音を聞かせてきた。
「んぅ、んんぅッ♡……ぉ、お“お”お“お”、んぅ、ぅぅッ♡……お゛お゛あ゛あ゛あ゛あ゛ッ♡♡!?!?」
「!?」
とっさだった濁った悲鳴を上げたから、とっさに焼塩の後頭部に手を置いて顔を押し込んでしまった。叫ばないように、声を押し殺させるように
「ぅ……ぅ、んぅッ♡……ぁ、ああ……ぉ、んぉ、おおぉッ♡」
「……ッ」
声が出るのは避けたい。そう思ってしまった。
焼塩が、こんな淫らな姿をさらしているなんて、誰にも知られるわけにはいかなかった。だから
……ブルンッ!
「!」
「舐めて、いいよ……焼塩ッ」
……じゅる、ぢゅぶふぅッ……っく、こくくッ♡♡
「————……ッ♡♡」
内腿に手を添えて、焼塩は自ら顔を前に押し込んで喉奥まで受け入れる。前後して、舌と口蓋でチンポを挟んで擦る。快感で先走りが出ると、半ばまでを咥えた状態にして先端を集中して舐め回す。
「!」
……じゅるぅ、じゅぶぶぅッ♡……れる、れるれぉッ♡
「んぅ……ぁっむ、んぅッ♡……ぁ、ひんひん……ふほぉ、これすごぉ♡♡」
くすぐったくて、肌が敏感になって汗腺が開いてしまったのか全身から汗が噴き出る。
焼塩檸檬のフェラチオで体温が上がってばっかり、肌寒い気候なんて無視して体は熱さに焼かれている。内から湧く熱によって
「ん、んん……じゅる、ぁっむ……おいひ、おちんちん♡」
「……ッ」
敏感だから、ゴムなんてない剥き出しのチンポで焼塩の口内を感じてしまっているから
熱くなって、汗をかいて、もう、もうすぐにでも
「んぅ……ふふ♡……ぁ、んぅ、じゅるぅ、ぢゅぶるるぅううッ♡♡」
「!」
出る、出てしまう。そのことを理解して、焼塩は激しく口淫を強めた。
窄めた口の中で、何度も何度も舌がチンポを撫でまわす。
カリ首の汚れも、先走りも全部その口に頂かれて、そして
……びゅる、びゅるるうぅう、ぶびゅびゅぅうううッ!!?!?
「んぶぐぅううッ♡♡!??……ぅ、んぐぅうッっくぅううッ♡♡……ぅ、んぅ……ぅ、っふぅぅ、ぉお、お゛お゛お゛お゛♡♡」
チンポを咥えたまま、熱い熱い息を吐いた。呼吸は乱れて熱くなって、焼塩も汗が漏れ出て火照っているのが伝わる。
小麦色の肌に蜜の雫が多量に付着している様は、まさに垂涎。見るだけで唾液が湧いてしまうほど良い女なのだ。
焼塩に誘惑されている自分がいることを、次第に認めてしまう。
……くちゅ、ちゅぷ
「ん……ぁ、んぅ……っく」
起き上がる。
手を突き、上体を起こして女の子座り。
汗を吸ったスポブラがめくれあがってあの時みたいに下乳が見えてしまっている。日焼け跡の、艶めかしい白肌が覗いてしまった。
「おっぱい、見たいの?」
「!」
返答を返す間もなく、焼塩は手をかける。
あの時みたいに、迷いなく脱いだ。けど、あの時と違ってその意識は確実に冴えている。
「えへへ、おっぱいぴろ~ん♡……ん、っと……ぁ、あはは、おっぱい見せちゃった♡やなちゃんのよりは小さいけど、ちゃんとおっぱいあるよ♡……膨らんでるでしょ」
「……綺麗、だよ」
「え、あぁ……あはは、うれしいな。褒められちゃった、いえい♡」
嬉しそうに、焼塩は体を揺らす。おべっかを言いたかったつもりではない。でも、反射的に感想が出てしまった。
健康的に焼けた腕や肩にお腹、だけど胸に位置する所だけは日に焼けていない肌色がある。額縁で区切ったフレームの中に、綺麗な美白の肌で際立った焼塩の胸が飾られている。スレンダーで、大きい胸とは言えないけれど形が良くて前にツンと主張する綺麗なおっぱい。
綺麗な形だから、美乳だから、素直に口から出てしまった。
焼塩のおっぱいは、すごく魅力的だ。綺麗で、形が良いから
「……おちんちん、元気になっちゃったね♡」
「ぁ……ぁ、ぅ……それは、ごめん」
「謝らないでいいよ……うれしいから、気にしないよ♡」
……すん、すぅ、すうぅッ♡
「!」
近づかれた。また、また焼塩は匂いを嗅いできた。
大型犬が人に甘えるように、焼塩檸檬が四つん這いで近づいて匂いを嗅いできた。
「ぬっくんはさ……良い匂いするね。やなちゃんの匂いと、混ざってるけど……ん、ちゃんと男の子の匂いいっぱい感じる。香水で隠してるけど、ぜんぜん隠れてない♡……臭い、おちんちんの匂いもする♡」
「……全部、気づかれてた?」
ここ一週間、合間の時間は必ずと言ってもいいほど八奈見さんとの行為があった。
その全てに、もしかしてと思い尋ねる。焼塩は
「うん……良い匂いだったから、気づいちゃった♡」
「————ッ」
答えた上で、性癖を堂々と示した。
……くちゅ
「!」
「ん……んぅ、っく……ぁ、汗の味、おいし♡……ぬっくんって、美味しいんだね♡」
……ちゅく、ちゅ
……ちゅる
「!」
汗を啄み、食した。
気づけば、自分は体操のマットに押し倒されて焼塩が上に乗っている。
あの時と同じ、似ている。
初めてを奪われた時と同じ構図で、焼塩は自分を見降ろしている。
「ぬっくん、ほんと美味しそう♡……食べさせてよ、やなちゃんばかりずるいんだよね♡……我慢ってね、すごく辛いんだよ♡」
「やなちゃんはさ……すごく、幸せそうだった」
「……だから、しちゃうね♡」
……しゅる、するる
「!」
短パンを脱いだ。片手で器用にずらして、形のいい尻を露にしてしまった。
体育倉庫のマットの上で、焼塩檸檬は裸になってしまった。
「あ……焼塩ッ」
「……ねえ、教えてよ。どうしてさ、私はぬっくんの匂いを嗅いだらエッチな気分になっちゃうの?」
「し、知らないッ」
「無責任なこと言わないでよ……二人の匂い、すごく良い匂い……匂いのせいでさ、ひとりえっち毎日しちゃってるんだからッ♡」
「!!」
告げる言葉のすべてが卑猥。
脳で処理する前に興奮がバレてしまう。下半身は、焼塩を求めて今も上を向いてしまっている。
「……硬くなってる♡」
……くっちゅ、ぬりゅるッ♡
次もお楽しみに
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