一夏が列に戻ったのを確認した千冬。
千冬「さて束。それでその専用機とやらは・・・」
束に箒の専用機はどこにあるのか尋ねると
束「そうだね・・・それじゃあ・・・上に注目!」
束は更に指を差すと、皆釣られて空を見上げた。
すると
ズドォォン!!
空からコンテナが落ちてきた。
束「これが箒ちゃんの専用機『七赫』だよ!」
コンテナから現れたのは、鮮やかな真紅の色をしたISだった。
箒「・・・」
箒は、七赫に近付くと柔らかい笑みを浮かべながら愛しむように撫で
箒(宜しく・・・『七赫』・・・私は篠ノ之箒だ・・・)
心の中で自己紹介をしていた。
束「さぁ、乗って箒ちゃん。今からフィッティングとパーソナライズを始めよう!私がしっかり補佐するからね。」
そんな時、束が早速乗って適正を始めようと言い
箒「はい、姉さん。お願いします。」
束は、リモコンのボタンを押した。
すると、七赫が操縦者を受け入れるかのように膝を落とし、乗り込みやすい姿勢に変わった。
そして、乗り込むと箒の頭から何かが出て来た。
惇「兜?」
それは、兜のような物だった。
その結果、箒は完全なる鎧武者の格好となり、とても凛々しかった。
そして、七赫の武器が判明した。
惇「武装は刀と・・・あれは・・・弓か?」
一振りの刀が腰に差されてあり、背中には弓が背負われてあった。
セシリア「あれは・・・弓ですわね・・・」
シャルロット「うん。まさか弓とは思わなかったよ・・・」
ラウラ「ああ・・・銃火器かと思ったが・・・予想外だな。」
他の専用機持ちも、まさか弓とは思わなかったので驚いていた。
束「箒ちゃんのデータはある程度先行して入れてあるから、後は最新データに更新するだけだね。」
束「基本は近接戦闘がメインで、刀の名前は『彦星』、背に装備されてある弓は、『織姫』って言うの。」」
箒「織姫と彦星・・・私の誕生日とかけてるんですね・・・」
束「にゃはは!正解だよ、箒ちゃん。」
箒「ふふ・・・嬉しいかけ方です」
束「にゃはは!」
笑いながら軽口を言い合う2人。
その様子は、まさに仲の良い姉妹のようだ。
束「それはそうと箒ちゃん・・・また剣の腕が上がったね。箒ちゃんは束さんの自慢の妹だよ。」
箒「ありがとうございます。私も、姉さんは自慢の姉です。」
束「んん〜!箒ちゃんもう一回!」
箒「はい。自慢の姉です。」
束「んん〜!嬉しいよ箒ちゃん!!」
箒に自慢の姉だと言われ、束は益々嬉しそうな笑みを浮かべた。
束「よし。これでフィッティングは終了だよ。気分はどう?」
そんな中、フィッティングが終わり、束は箒を気遣うような言葉を言うと
箒「大丈夫です。寧ろ馴染んできます。」
箒は、馴染んできて良いと返した。
「篠ノ之さんかっこいい・・・」
「うん・・・赤い鎧武者・・・良い・・・」
この時、誰かが箒がISを纏った姿を見て、彼女の凛々しい美貌と真紅の色と合わさって非常に美しく感じ、見惚れる者もいた。
束「後は自動処理に任せておけばパーソナライズも終わるからね。」
箒「はい、姉さん。」
そして、パーソナライズも終わり、連結されたケーブルが全て外れた。
束「んじゃあ、試運転も兼ねて飛んでみて。箒ちゃんのイメージ通りに動くと思うけど、何か違和感があったら遠慮無く言って。」
箒「はい。それでは・・・行きます。」
そして、箒が集中した次の瞬間
ドンッ
七赫は空へ飛翔した。
惇「スゲ・・・?」
惇は、素直に凄いと言葉が出た。
束「どうかな、箒ちゃん?」
箒「はい。私がイメージした通りに動きます。」
束の言葉に、箒はイメージ通りに動いたと言った。
束「よし。それじゃあまずは刀の『彦星』を使ってみようか。」
束「次に使ってもらう弓の『織姫』も、箒ちゃんのイメージした通りに動けば良いから。」
すると、束は刀の彦星を使ってみようと言い、同時にダミーの無人ISが現れた。
その数凡そ10体程で、一斉に箒に向かった。
箒「行くぞ!」
箒は、ダミーの敵を見るや
箒「ふっ!」
ズバッ
箒「はっ!」
ザシュ
箒「やぁっ!」
ザンッ
巧みに相手の攻撃を受け流しつつ斬り捨てていった。
その動きは、まさに夏休みで篠ノ之神社で舞った神楽舞のように力強くも凛々しく、そして美しかった。
そして、全て斬り倒し
束「うんうん!それじゃあ次は『織姫』なんだけど・・・これを全て射抜いてみせて!」
次はミサイルを呼び出すと、各方面から一斉に放たれた。
箒「!」
すると箒は、特に気負う姿を見せず、サッと背中の弓を取って構えると、光の粒子が集まって矢が形成された。
そして
ドーン!
ドカーン!
ズドーン!
全て正確に射抜き、ミサイルを撃破していった。
セシリア「あの・・・惇さん。」
惇「あ?」
セシリア「箒さんって・・・弓も出来るんですの?」
セシリアは、箒は弓も得意なのか惇に尋ねた。
惇「ああ。アイツは剣術以外にも他の武術も長けてるぞ。寧ろ、弓は剣の次に得意だって言ってたしな。」
惇「弓に専念してたら、中学時代日本一になっても不思議じゃねーかもな・・・」
惇は、箒は剣術の次に弓が得意だと言い、もし弓に専念してたら日本一になってたと加えた。
セシリア「そ、そうなんですの・・・!」
ラウラ「確かに・・・あの正確無比の弓を見たら納得の腕だ・・・」
シャルロット「うん・・・これは凄いね・・・」
惇の説明を聞いたラウラとシャルロットも、納得していた。
そんな中、ラスト4発のミサイルだが
箒「フッ!」
ドーンドカーン!!
4本の矢を出して、一気に放ち、全て射抜いたのだった。
惇「スゲェ・・・!」
ラスト4発一気に全て射抜き、全弾撃破した箒。
その真紅のISと箒の姿は、まさに凛々しいだけじゃなく、堂々としていた。
この結果に、束は満足そうに頷き
束「お疲れ箒ちゃん。」
箒に労いの言葉をかけた。
箒「はい。」
束「それで・・・どこか違和感あった?」
そして、違和感があるか尋ねると
箒「そうですね・・・少しスピードに振り回されてる感じがします。刀と弓は、大丈夫です。」
機体のスピードに振り回されてしまっていると言った。
束「分かった。じゃあ後でそこ調整しとくね。」
束は、箒の言葉に頷き、調整すると言った。
そして、地上に降りた箒は
箒「ふぅ・・・」
息を1つ吐いた。
すると
パチパチパチ
箒「ん?」
皆が一斉に拍手をし始め
「凄い!凄いよ篠ノ之さん!」
「動き方もミサイルの対応も全て凄いよ!」
箒を称賛した。
箒「ありがとう。けど、まだ機体のスペックについていくのがやっとだから、練習あるのみだな。」
しかし、まだ使いこなせてない為、練習して使いこなしたいと言った。
箒「ありがとうございます、姉さん。」
束「良いんだよ、箒ちゃん。箒ちゃんなら、きっと使いこなせるから。頑張ってね。」
箒「はい。」
箒は束にお礼の言葉を言い、束は激励の言葉をかけたのだった。
そして、束が見ている中、実戦訓練を行った。
その訓練で一夏は、またいつもの繰り返しを行い、皆を呆れさせていたのだった。
そして、全てが終了すると
束「それじゃあ、束さんは帰りますか。じゃあね、ちーちゃん。」
千冬「ああ。気を付けてな。」
束は、帰ると千冬に言った。
束「あ、そうだ。箒ちゃんとじゅー君をちょっと借りて良いかな?」
千冬「・・・構わないが、すぐに戻せよ。一応まだ授業中だからな。」
束「にゃはは・・・ありがとう。箒ちゃん、じゅー君。ちょっと来て。」
惇「あ、はい!」
箒「一体何だろうか?」
惇「さあ?」
惇と箒は、束について行った。
その2人を
一夏「・・・」
一夏は、黙ってジッと凝視していた。
一夏(何で・・・俺は強化しねーんだよ・・・質問に答えたのに・・・何でだよ・・・!)
一夏(何でアイツが・・・箒の隣にいるんだよ・・・ふざけんなよ!)
一夏(許さねー・・・箒を騙して・・・身体を弄んでるに違いねー・・・!)
一夏(絶対・・・守ってやる・・・箒・・・!)
一夏(そのエロい身体は・・・俺のだ・・・箒は・・・俺の物だ・・・!)
その心は、ドス黒い嫉妬と欲望、そして憎しみで更に染まりまくっていったのであった。
投稿出来ました。
久しぶりに少し長めの内容です。
途中グタリましたが、お許し下さい。
箒の専用機の名前ですが、勝鬨斬月様の提案で、『七赫』にし、武器の名前も刀は『彦星』、弓は『織姫』にしました。
勝鬨斬月様、ありがとうございました。
それでは、また。