クラス対抗戦当日。1年生の試合が行われるアリーナの観客席は満席で異様な熱気に包まれている。
その熱気の中、鈴音はISを身に纏いながらアリーナで待機していた。
鈴音(来なさい、一夏・・・全力で叩きのめしてあげるわ!)
鈴音は、絶対に一夏に勝つと気合が入っていた。
彼女のISは『甲龍』という名の第3世代型のISだ。
燃費と安定性を第一に設計され、少し特殊な形をしている近接武器、双天牙月による近接格闘型だが、他にもある武器も持っているが秘密だ。
一夏「あれで殴られたら、スゲェ痛そうだな・・・」
ピットにて、鈴音のISを見た一夏は、ポツリと呟いた。
一夏(けど、俺は絶対に負けない!何故なら、俺もあの武器を持ってるからだ!)
しかし、一夏は絶対に負けないと思っていた。
何故なら、自身の近接武器である雪片弐型という武器は、姉の千冬と同じ雪片の後継。
その名を持った武器を手にしている為、負ける事は無いと思っているのだ。
加えて、単一仕様能力も同じで、特性を改めて聞いた為尚更強く思っていた。
因みにその単一仕様能力の名は『零落白夜』と言い、相手のエネルギー兵器による攻撃を無効化したり、シールドバリアーを切り裂いて相手のシールドエネルギーに直接ダメージを与える事が可能な能力だ。
とはいえ、自身のシールドエネルギーを消費して稼動するため、使用すればするほど自身も危機に陥ってしまう欠点もあるのだ。
加えて、出力を上げ過ぎたり、斬る場所が悪ければ相手の命に関わる危険性もある。
勿論千冬も、この能力の危険性やデメリットを一夏に話したのだが、一夏は能力の長所を聞いて有頂天になってしまい、危険性やデメリットをまともに聞いてなかったのだ。
『それでは両者、規定の位置まで移動して下さい。』
そして、アナウンスの声に従い、一夏はアリーナに現れた。
鈴音も規定位置に行くと
鈴音「一夏。今謝るなら、少しくらい痛めつけるレベルを下げてあげるわよ。」
鈴音は、今ならまだ間に合うと言うと
一夏「そんなのいらねーよ。何故なら、俺が勝つからな。」
一夏は、自分が絶対に勝つと返した。
鈴音「・・・アンタ、それ本気で言ってるの?私は代表候補生。ISを纏って動かしてまだ1ヶ月しか経ってない素人に毛が生えた程度に負けるはずがないじゃない!」
鈴音は、まだISを動かして日が浅い一夏の自信に眉を顰めた。
一夏「俺は本気だ!俺は絶対に負けない!誰が相手でも勝つ!」
一夏「なんたって俺は、世界最強の弟なんだ!加えて、その世界最強と同じ力を持ってるんだ!負ける道理がねえ!」
しかし一夏は、負ける道理は無いと返した。
それを聞いた瞬間、鈴音の心は急速に冷めていった。
それは、決して闘志や気合を失ったわけでは無い。
自分は千冬の弟だから、その千冬と同じ武器を手にしてるから強くなったと勘違いしている姿に、彼に抱いていた淡い恋心が冷めていったのだ。
その姿は、彼女が恋した彼の姿とはあまりにかけ離れていたのだ。
『それでは両者、試合を開始して下さい。』
アナウンスの試合開始の合図と同時に、鈴音は双天牙月を取り出して構えた。
その表情は、どこか一夏に対して幻滅した表情でもあった。
そんな鈴音の気持ちを露知らず、一夏は雪片弍型を繰り出すと
一夏「うおおっ!」
鈴音に向かって一直線に突っ込んで行ったのであった。
投稿出来ました。
少し内容が薄いですが、お許し下さい。
それでは、また。