※この作品はR-18です。

ISーもう一人の男性操縦者   作:ホークス馬鹿

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38話です。


38話

ゴールデンウィーク。多くの生徒達が、皆実家に帰省したりしている中、一夏も実家に戻っていた。

 

一夏「久しぶりに弾と遊ぶか・・・」

 

実家に着くと、一夏は早速中学時代の友達である五反田弾と遊ぼうと思い、彼の家に向かった。

彼の家は、食堂を経営しており、一夏もそこでよく遊びに行っては、ご馳走していた。

 

一夏(アイツ・・・元気にしてっかなぁ・・・)

 

友達の笑顔を思い浮かべ、一夏は笑みを浮かべた。

そして、家に到着すると

 

ピンポーン

 

家のインターホンを鳴らした。

暫くして

 

『どちらでしょうか?』

 

久しぶりに聞く友達の声が聞こえたので

 

一夏「弾か。俺だ、一夏だ。」

 

一夏は、自分の名前を言った。

しかし

 

一夏「?」

 

特に何も返答が無かったので首を傾げていると

 

ガチャ

 

扉が開き

 

一夏「弾!」

 

赤髪にバンダナを巻いた少年が現れた。

 

一夏「久しぶり、弾!丁度休みなんだ!今から遊びに・・・」

 

彼を見た一夏は、遊びに行こうと誘ったら

 

弾「帰れ。」

 

一夏「・・・え?」

 

帰れと言われ、戸惑った。

 

一夏「な、何の冗談だよ、弾?」

 

最初は、友達の冗談かと思ったが

 

弾「何の冗談だ?笑わせんな!鈴の想いを踏み躙りやがって!」

 

彼は本気だった。

 

一夏「な、何の事だよ!」

 

一夏は、何の事だと言ったが

 

弾「はっ!またお前のお得意の覚えてませんってか?お前マジで良い加減にしやがれ!!」

 

弾は、本気で怒っていた。

 

弾「全て、鈴から聞いたぞ!」

 

実を言うと、一夏が来る前日の事だった。

 

 

 

 

回想

 

 

 

 

鈴音「いやぁ・・・久しぶりね、弾。」

 

鈴音が、五反田食堂にやって来て、弾と久しぶりに再会していた。

 

弾「久しぶりだな、鈴!」

 

蘭「お久しぶりです、鈴さん!」

 

弾の他に、彼の妹である蘭もいた。

 

鈴音「久しぶり。ここの料理も相変わらず美味しいわね!」

 

鈴音は、この定食屋の料理に舌鼓を打っていた。

そして、暫く雑談をしていると

 

蘭「そ、そういえば・・・一夏さんは・・・お元気ですか?」

 

蘭が、一夏は元気か尋ねた。

何故なら、彼女は一夏に想いを寄せている女の子で、高校受験での第一志望はIS学園にしている程なのだ。

しかし、鈴音から返ってきた返答は

 

鈴音「・・・さあ?」

 

の一言で

 

弾「は?」

 

蘭「え?」

 

弾と蘭は唖然とした。

 

鈴音「私が知るわけないでしょう?どうでも良いし・・・」

 

この鈴音の冷たい言葉に

 

「「なっ!?」」

 

2人は絶句した。

2人から見て、鈴音は一夏に恋をしている少女だったからだ。

それが今となっては、無関心に近い感情だった。

 

弾「どうでも良いって・・・どうしたんだよ!お前、アイツの事・・・」

 

鈴音「何とも思ってないわ。アイツとはタダの赤の他人。それ以上でもそれ以下でも無いわ。」

 

蘭「赤の他人って・・・あんなに一夏さんの事好きだったのに・・・」

 

鈴音「そうね・・・あんな顔と口先だけの『ペラ男』野郎に惚れた私が馬鹿だったし、腹が立つわ!」

 

鈴音は、最早一夏に興味も無く、嫌悪感を抱いていると言っても過言では無い態度に

 

弾「一体何があったんだよ、鈴!」

 

蘭「お兄の言う通りです!一体何があったんですか?」

 

弾と蘭は、何があったのかを尋ねた。

 

鈴音「まず最初に言っておくけど、今から私が言う事は決して嘘は一つもついてないという事を前提に話を聞きなさいね。」

 

鈴音は、まず今から言う事は真実だという事を前提に聞くように言い、これまでの出来事を話した。

 

鈴音「・・・という事よ。とは言え、私も悪いわ。あんな鈍感な奴にストレートに告白すれば、こんな事にはならなかったと思う・・・と言いたいけど、アイツは無意識に人の気持ちを傷付けて、自分を勘違いしてるしプライドが高くて人の話に耳を貸さずに迷惑を掛け、殴ろうとする・・・そんな奴に恋を抱くかと言うと冷静に考えれば無理な話ね・・・」

 

鈴音の話を聞き終えると

 

弾「あの馬鹿・・・あんだけ忠告したのに・・・」

 

弾は、頭を抱えてしまった。

実を言うと、一夏の不治の病レベルの鈍感さと異常なまでのプライドの高い一面を、弾は治すようにと散々忠告をしており、それに一夏は

 

「はいはい。」

 

と返すのみだったのだ。

あまり口煩く言うのも可哀想だし、時間と共に欠点は治っていくだろうと思っていたのだが、その結果がこれなのだ。

 

鈴音「アンタの忠告は全く届いてないし、寧ろ右から左に流されてるわよ。アイツは意味が全く理解出来てないから、そもそも理解してればこんな事起きないでしょ?」

 

鈴音の言葉に

 

弾「・・・そうだな。」

 

弾も認めるほか無かった。

しかし

 

蘭「そんなの・・・そんなの嘘です!」

 

弾「蘭・・・」

 

蘭は納得せず

 

蘭「一夏さんは・・・一夏さんはそんな酷い事する人じゃありません!」

 

鈴音を信じれなかった。

鈴音が、自分が一夏の事が好きだと分かってて、こんな嘘をついてるのだと思っていたのだ。

しかし、鈴音はそんな嘘をつくような人では無い事を知っている為、混乱していた。

 

鈴音「・・・私の話を聞いて、信じる信じないはアンタ次第よ。けど、これだけは言うわ。私は決して嘘はついてないと言う事よ。」

 

鈴音「だからアンタの気持ちを知った上で言ってあげるけど、アイツに惚れても実を結ぶことも無いわよ。あるのは痛みと後悔だけよ。」

 

蘭「け、けど・・・」

 

鈴音「それでもアイツを好きだって言うなら私は止めないわ。決めるのは私じゃない。アンタの人生なんだから、どうするのかはアンタが決めなさい。」

 

鈴音「けどね、アンタには私と同じ辛い思いはして欲しくないのよ。アンタは、私の大切な幼馴染の1人なんだから。」

 

鈴音の言葉に

 

蘭「・・・」

 

蘭は何も言えなかった。

 

鈴音「因みに言うけど、アイツ自身に聞くのは勧めないわ。アイツは寧ろ、自分の都合の良いように話すだけだから。」

 

すると

 

蘭「・・・本当、なんですね?」

 

蘭は、確認でまた鈴音に言うと

 

鈴音「ええ、本当よ。」

 

鈴音は、本当だと答えた。

そして、鈴音はお金をテーブルの上に置くと

 

鈴音「言い過ぎてごめんなさい。お釣りは要らないわ。」

 

鈴音はそのまま帰ろうとしたその時

 

ビュン

 

鈴音の頭に何か飛んできたので咄嗟に避けると、そこには

 

鈴音「おたま・・・こんな事するのはあの人しかいないわね・・・」

 

おたまが飛んできて、飛んできた先を見ると

 

「・・・」

 

弾と蘭の祖父、五反田厳がいた。

この五反田食堂を切り盛りしており、未だ現役で料理を作れる程の腕の持ち主だ。

孫娘の蘭を特に溺愛しており、蘭が悪い事しても殆ど注意せず、彼女が落ち込んだり泣いたりしていると理由を聞かずに問答無用に殴ったりする一面を覗かせている。

 

「おい、鈴音よ。蘭を泣かせておいて、簡単に帰れると思うか・・・?」

 

厳は、筋骨隆々とした身体を怒らせながら、鈴音に近付いていった。

 

弾「ま、待ってくれ爺ちゃん!鈴は決して・・・」

 

弾は、そんな厳を止めようとしたが

 

厳「お前は黙ってろ!」

 

弾「ガハッ!」

 

厳は、弾を殴った。

 

蘭「待って、お爺ちゃん!」

 

厳「っ!?」

 

しかし、蘭が止めると、厳は止まった。

そして

 

鈴音「お爺さん。蘭を大事に思うのは分かりますが、限度を考えて下さい。」

 

鈴音は、真っ直ぐ見据えて厳に意見を言い

 

厳「何じゃと!!」

 

厳は再び怒り、拳を振り上げたが

 

鈴音「蘭を泣かせた事は謝ります。けれど、内容をまともに聞かずに、ただ孫娘が泣いてるからというだけで相手を殴るのはおかしいと言ってるんです。」

 

鈴音「加えて、蘭が何か悪さをしてもあなたは決して注意しませんよね。だから、蘭は少し我儘になったんじゃないんですか?」

 

鈴音「そんな事してたら、彼女はいつか何かやらかしますよ!」

 

鈴音「加えて、あなたのやってる事は、タダの暴行罪ですよ!」

 

鈴音は、決して怯む事なく厳に意見を言った。

 

厳「こんの・・・小娘がぁ・・・!」

 

しかし、厳の耳には届かず、厳は怒りに身を任せ拳を鈴音に向かって振り下ろそうとしたが

 

ガシッ

 

厳「なっ!?」

 

鈴音はその腕を掴み

 

厳「グアアアッ!」

 

腕を後ろにやって関節を決めた。

 

鈴音「私は代表候補生です。この程度の拳、造作でもありませんよ。」

 

鈴音は、冷徹に答え

 

蘭「お願い、本当にやめてお爺ちゃん!鈴さんの言ってる事、決して間違ってないよ!」

 

厳「ら、蘭・・・!?」

 

蘭の制止に、厳はやっと怒りが収まった。

鈴音が拘束を解くと、厳は項垂れてるかのように顔を下にしていた。

 

弾「り、鈴・・・本当に悪かった・・・爺ちゃんに代わって、俺が謝る。本当にごめん・・・」

 

弾は、必死に土下座して鈴音に謝った。

 

鈴音「別に気にしてないわよ。けど、もしこのままだったら、アンタのお爺さん、本当に犯罪を犯しかねないわよ。」

 

鈴音は、気にしてないと言いつつ、今のままだったら危ないと言った。

 

弾「ああ・・・俺から何とか爺ちゃんを説得する。本当にごめん・・・」

 

弾は、必ず厳を説得し、治すと言った。

 

鈴音「・・・分かったわ。それじゃあ、またね。」

 

鈴音は、そのまま店を後にしたのだった。

 

 

 

 

回想終了

 

 

 

 

 

弾「あんだけ俺が人の気持ちを少しでも敏感になれや、あまりプライドを高く持ちすぎるなと散々言ったのに、このザマかよ!」

 

弾「お前、マジで男として以前に人として最低じゃねーかよ!」

 

弾の怒りに

 

一夏「わ、悪かった!今後はちゃんと治すよう努力する!だから・・・」

 

一夏は必死に謝ったが

 

弾「もうお前は信用出来ねー。お前みてーな口だけ野郎なんか、絶交だ!2度とウチに来るな!」

 

弾は、一夏に絶交だと言い、扉を閉めたのだった。

 

一夏「ま、待ってくれ、弾!!お願いだから話を聞いてくれ!!弾!だーん!」

 

一夏は、必死に扉を叩いて弾を呼んだが返事は無く、しまいには近所からの通報で来た警察に事情聴取をされる程だった。

その間

 

弾「・・・」

 

弾は、かつての悪友に対する思いに涙を流していたのであった。




連続投稿出来ました。

かなり重い話になりました。

尚且つちょっとグダグダかもしれませんが、お許しください。

それでは、また。
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