扉を叩く音とドアノブが動いてる音が聞こえ、振り返った惇と箒。
すると
一夏「惇!頼むから早く開けてくれ!!」
一夏の声が聞こえた。
箒「一夏の声・・・」
惇「・・・まさか。」
これに、2人は何の用かすぐに察し
惇「取り敢えず、開けるぞ。いくら何でも近所迷惑だ。」
箒「ああ・・・」
扉を開け
惇「おい織斑、流石に近所迷惑だぞ・・・」
周りの迷惑だと惇は言ったのだが
一夏「そんな事はどうでも良いから、早く来てくれ!」
一夏は聞く耳持たず、とにかく来てくれと怒鳴るように言った。
惇「だから、周りの迷惑だって・・・」
これに惇は、再度注意したが
一夏「そんなのどうでも良いから!」
しかし、一夏は聞く耳持たなかった。
すると
箒「私も一緒に行こうか?」
箒も、一緒に行くと言った。
一夏「ほ、箒も?」
箒「何だ?私が一緒で何か不都合な事でもあるのか?」
一夏「そ、それは・・・」
箒の言葉に、一夏は口籠った。
箒「では決まりだな。行くか、惇。」
惇「ああ。」
そして、惇と箒は一夏に連れられて一夏の部屋に入った。
因みに部屋に入る寸前に
惇(一応、録音はしておくか・・・)
惇は、ポケットの中にあるスマホをこっそり操作し、録音を開始したのだった。
そして、部屋に入ると
シャルロット「あ・・・惇に箒・・・」
そこには、ジャージ姿で俯き加減に座っていたシャルロットがいた。
惇「おい織斑、シャルルがシャルロット・デュノアという名前で女子だという話か?」
惇の言葉に
シャルロット「・・・え!?」
一夏「なっ!?」
一夏とシャルロットは、驚きの表情を浮かべた。
シャルロット「い、いつから・・・?」
シャルロットは、いつから正体に気付いたのか聞くと
惇「いや、初日から疑ってたぞ。」
箒「私もだ。お前を見て、すぐに男なのかと疑問に感じた。」
転校初日から疑っていた事を言い
惇「男の操縦者が出たらニュースになる筈なのに全くそんな情報が無かった事。にも関わらず、3人目がやって来た。」
惇「また、その日の2組とのIS実習で少し喉が見えてな。それを見て、男では無いと確信した。」
ニュースにならなかったにも関わらず3人目としてやって来た事に疑問を抱き、IS実習で疑問が確信に変わったと言った。
シャルロット「そ、それって・・・」
惇「喉仏だ。男は普通にあるのにお前には無い。それを見て、ほぼ確信したんだよ。」
その理由は、喉仏が無い事だと言った。
箒「私もそれを見て、お前が男では無いと確信した。加えて、所作や仕草が、あまりにも男がやる事では無く、女性特有の行動ばかりをしている。」
箒「だから、お前を男では無く女だと思ったのだ。」
箒も、シャルルがシャルロットだと思った証拠を全て話した。
シャルロット「そ、そんな・・・」
その話を聞き、シャルロットはショックのあまり膝をついてしまった。
一夏「え!?という事は、お前達は初日から・・・?」
惇「ああ、疑ってたよ。そして、疑いが確信に変わった。それだけの事だ。」
それを聞き
一夏「な、なら話が早い!俺達でシャルルを助けよう!」
一夏は、シャルロットを助けようと言った。
惇「・・・どうやって?」
そのやり方を聞くと
一夏「特記事項21項を使う。『本学園における生徒はその在学中においてありとあらゆる国家・組織・団体に帰属しない。本人の同意が無い場合、それらの外的介入は原則として許可されないものとする』つまり、この学園にいれば、3年はシャルルは安心だ。」
特記事項を使うと言った。
それを聞いて
箒「しかし一夏、それはただ問題を先延ばしにしてるだけじゃないのか?3年の間、彼女をどうするか1日でも早く解決策を考えなければいけないと思うが?」
箒は、それは単なる問題の先延ばしだと言い
惇「箒の言う通りだ。少しでも考えてあげねーと、彼女を悩ませるだけだぞ。」
惇も同意した。
また
惇「それに、その特記事項だが、あくまでこの学園の敷地内のみに適用される。加えて、ありとあらゆる国家や組織、団体という事は、フランス以外の国や組織、そして団体に対してのみ適用されるだけじゃねーのか?」
惇は、特記事項の意味を改めて言うと
一夏「え?」
シャルロット「それって・・・」
一夏とシャルロットは、よく分からないと言ったような表情を浮かべた。
惇「つまり、シャルロットはフランス国籍の人間。そのフランスから何かしらの理由で帰還命令が出たら拒否れねーよ。ましてやシャルロットはフランス代表候補生だ、尚更拒否れん。要するに、その特記事項は役に立たねーって事だ。」
話を聞き
シャルロット「そ、そんな・・・」
シャルロットは絶望した表情を浮かべた。
一夏「それなら・・・どうすれば・・・?」
一夏は、それならどうすればと焦った表情で呟いた。
自身の考えが覆され、頭がパンクしたのだ。
惇「答えは簡単だ、織斑先生に相談しろ。もう一学生のする範囲を超えているんだ。だったら、上の人に話すのが賢明だ。」
そんな一夏に、惇は千冬に相談すべきだと言った。
しかし
一夏「それは嫌だ!そんな事したら、千冬姉に迷惑を掛ける!そんなの、絶対に出来ない!」
千冬に迷惑を掛けるから相談なんて出来ないと言った。
惇「・・・テメーは馬鹿か?」
一夏「なっ!?」
すると、惇が怒り顔で一夏を馬鹿と言うと
惇「あたりめーだろ!この話、もしバレたらテメーにも疑いの目が向くぞ!スパイ行為をしたシャルロットを庇い、共犯したというな!」
惇「もしそうなったら、確実に担任である織斑先生に全ての責任が及ぶんだぞ!」
バレたら確実に担任である千冬に責任が降りかかると言った。
一夏「そんな!千冬姉は関係・・・!」
一夏は、千冬は関係無いと言おうとしたが
惇「ねーわけねーだろうが!それが現実なんだよ!テメーがどう思っていようが、周りの人間はそう感じねーんだよ!」
惇「分からねー事があったり、困った事があったらすぐ上に話すのは当たり前な事だ!報連相はメッチャ大事なんだぞ!」
関係無くは無いと言い、何かあったらすぐ上に話すという所謂報連相は当たり前だが大事な事だと言った。
一夏「い、いや・・・けど・・・けど・・・そんなの・・・大した事・・・」
しかし、一夏は大した事にはならないだろうと思ったのだが
惇「・・・もう良い。それでシャルロット、テメーはどうしたいんだ?」
惇は、そんな一夏を無視し、シャルロットにどうしたいか尋ねた。
シャルロット「ぼ、僕?」
惇「そうだ。テメーの思いは何だ?」
惇の問いに
シャルロット「僕は・・・僕は・・・」
シャルロットは、少し泣きそうになっていた。
それを見て
一夏「この野郎!」
一夏が、惇に向かって殴りかかって来た。
しかし
箒「はあっ!」
ガシッ
一夏「ぐあっ!」
箒が、一夏の腕を掴むと、捻って彼の背後に回って関節を決めた。
箒「何のつもりだ、一夏?」
箒は、惇に殴りかかってきた一夏に問うと
一夏「は、離せ箒!コイツは・・・惇は男として最低な事をしたんだ!」
一夏は、惇は悪い事をしたと言った。
箒「・・・何をだ?」
一夏「女の子のシャルルを虐めて泣かしたんだ!その根性を正してやるんだ!」
一夏の目から、惇はシャルロットを虐めて泣かしたように見えたのだ。
箒「・・・アレはどう見ても虐めではないぞ。惇は、シャルロットにどうしたいのか尋ねただけだぞ。」
箒は、惇はシャルロットに本当の気持ちを尋ねただけだと一夏に言ったが
一夏「うるせぇ!俺が虐めてると言ったら虐めてるんだ!そんな惇を庇う箒も同じだ!」
一夏「アイツと同じ、腐った考えで尚且つそのエロい体が取り柄の淫行野郎が!」
一夏には届かず、極めつけは箒に悪口を言ってしまった。
それを聞き
惇「・・・手を離せ、箒。」
惇は、手を離すよう箒に言った。
箒「し、しかし!」
箒は躊躇ったが
惇「・・・」
惇の目を見て、手を離した。
すると
一夏「クッ・・・!このぉ!」
一夏は、痛みに顔を歪めていたが、すぐに惇に向かって殴りかかった。
しかし
ガシッ
一夏「なっ!?」
惇は、一夏の腕を掴むと
ドカッ
一夏「グハッ!」
肘打ちをミゾに喰らわせた。
それを喰らった一夏は、倒れて悶絶した。
惇「織斑。俺の事をどんなに罵倒しようが、何しようが一向に構わねー・・・」
惇「けどな・・・箒を・・・俺の大切な人を馬鹿にする事はゼッテー許さねーぞ!」
そんな一夏に、惇は怒り心頭の表情を浮かべて言った。
箒「惇・・・私は大丈夫だ。」
すると、そんな惇に、箒は優しく寄り添い落ち着かせた。
惇「・・・取り敢えず、この話は終わりで良いか?」
シャルロット「あ・・・うん・・・」
惇「どうしたいのか、今日はしっかり考えて、それから織斑先生か若しくは楯無さんに話せば良い。」
シャルロット「楯無さんって・・・生徒会長の?」
惇「ああ。あの人も頼りになる人だ。話せばちゃんと聞いてくれる。」
惇「俺からはそれだけだ。行こうか、箒。」
箒「ああ。ではな、シャルロット。」
そう言い、惇と箒は部屋を後にした。
部屋を出ると
箒「録音した内容、千冬さんに聞かせるつもりだろう?」
箒は、録音した内容に関して言うと
惇「・・・気付いてたか。」
惇は、バレたかと言わんばかりの表情を浮かべつつも
惇「ああ、そうだ。後は織斑先生に任せるつもりだ。」
千冬に報告して、どうするか任せると言った。
箒「・・・そうだな。」
箒は、静かに了承した。
すると
惇「さっきはその・・・悪かったな。あんなみっともねー姿見せちまって・・・」
惇は、怒りに身を任せて一夏に肘打ちを喰らわせた事を箒に謝った。
すると
そっ
惇「え?」
箒は惇の手を優しく取り
箒「いや、良いんだ。大切な人を馬鹿にされて怒るのは当然だ。」
箒「私も逆の立場だったら同じ事をする。だから、気にする必要は無い。」
穏やかな笑みを浮かべて言った。
惇「・・・ありがとう。」
惇は、少し照れ気味に顔を逸らしながらお礼の言葉を言い
箒「ふふ・・・」
そんな惇を、箒は綺麗な笑みを浮かべながら見ていたのであった。
投稿出来ました。
特記事項の意味・・・間違ってないかな・・・?
そこが少し不安ですね(汗)
そ、それでは、また。