実習が中止となり、皆旅館に戻った。
専用機持ちメンバーは、旅館の1番奥に設けられた宴会用の大座敷で集められた。
そこには、即席の機材や設備が揃っており、即席の司令室のような形になっていた。
因みに先程
一夏「俺も参加する!」
一夏も参加すると言い
千冬「お前は部屋に戻れ!」
千冬は戻るよう言った。
一夏「何でだよ千冬姉!?」
千冬「織斑先生だ!!いい加減にしろ!!お前は専用機持ちではないんだ、今すぐ部屋に戻れ!!」
一夏「け、けど・・・!」
千冬「言う事聞かないのなら、身柄拘束で学園に強制帰還させるぞ!!」
千冬も流石に激怒し
一夏「っ!・・・分かったよ!」
一夏は部屋に戻ったのだった。
千冬「ふぅ・・・見苦しいところを見せてすまない。では、現状を説明する。」
千冬は目を閉じて深呼吸をし、改めて冷静になり説明を始めた。
千冬「2時間前、ハワイ沖で試験稼働にあったアメリカ・イスラエル共同開発の第3世代型のIS『銀の福音』、通称『福音』が制御下を離れて暴走。監視空域より離脱したとの連絡があった。」
千冬の話に、皆真剣な表情で聞いていた。
彼女達は、正式な国家代表候補生である為、こういった事態に対しての訓練も受けており、特にラウラは代表候補生以前に軍人でもある為、真剣そのものの眼差しだ。
惇も、皆と比べてまだISを乗りこなした時間は短いが、それでも皆と同様真剣な表情だ。
千冬「情報によれば、無人のISという事だ。」
惇「無人・・・」
無人と聞き、惇はポツリと呟いた。
千冬「その後、衛星による追跡の結果、福音はここから2キロ先の空域を通過する事が分かった。時間にして50分後。学園上層部からの通達により、我々がこの事態に対処する事となった。」
千冬「教員は学園の訓練機を使用して空域及び海域の封鎖を行う。よって、本作戦の要は専用機持ちに担当して貰う。」
千冬の説明を聞き
惇「ちょっと待って下さい。何で俺らが対応しなきゃなんないんすか?これはアメリカとイスラエルの問題なんだから、俺ら無関係の者達が首突っ込めばメンドーな事になるんじゃ・・・」
惇は何故自分達が対処しなきゃならないのか尋ねた。
千冬「足立の言う通りだ。しかし、福音は現在音速飛行中で向こうにある他のISが追っても間に合わないそうだ。」
千冬の回答を聞き
惇「それ・・・要は俺らにやらかしの尻拭いさせろって事っすよね・・・」
惇は、少し目付きを鋭くしながら言った。
皆も同意見なのか、揃って頷いた。
千冬「私も同じ気持ちだ・・・だが、既にその2国からIS委員会と学園を通して私達に指示が来ている・・・やむを得ん・・・」
千冬は、命令に従わざるを得ないと言い
「「「・・・」」」
惇含め、皆は何も言わなかった。
千冬「それでは作戦会議を始める。意見がある者は挙手するように。」
千冬の言葉に
セシリア「はい。目標ISの詳細なスペックデータを要求します。」
まずセシリアが挙手し、福音のスペックデータを知りたいと言った。
千冬「分かった。だが決して口外するな。もし情報が漏洩した場合、諸君には査問委員会による裁判と最低でも2年の監視が付けられる。」
千冬の厳しい言葉に
セシリア「了解しました。」
セシリアは承諾し、開示されたデータを見て皆と話し合った。
セシリア「広域殲滅を目的とした特殊射撃型・・・私と簪さんのISと同じく、オールレンジ攻撃を行えるようですわね。」
鈴音「攻撃と機動の両方を特化した機体ね、厄介だわ。しかも、スペック上では私の甲龍を上回ってるから、向こうのほうが有利・・・」
シャルロット「この特殊武装が曲者って感じはするね。連続しての防御は難しい気がするよ。」
惇「よく分かんねーけど、このデータって格闘性能が詳しく出てねーな。」
簪「確かに・・・もしかしたら追加されているのかも・・・」
ラウラ「ああ。全くの未知数だ・・・」
皆それぞれ、福音のデータを見て思うところを話し、どう対処するか考えた。
すると
惇「・・・どこかに誘導して、俺達全員で一気に攻撃するっつーのはどうだ?」
惇が、福音を倒す作戦を話した。
ラウラ「どういう事だ、惇?」
これに、ラウラがいち早く反応した。
惇「ああ・・・良いっすか?」
千冬「構わん。遠慮せず自分の意見を言え。」
惇「うっす。例えば、俺達をABCと3チームに分けて、例えばAチームがどこか無人の小島で待機して、BチームはAチームの後方で待機する。そしてCチームは福音をAチームがいる場所まで誘導して、到着したところを俺達で一気に攻撃するって言う感じだ・・・」
惇の発言に
ラウラ「成程・・・悪くない・・・」
ラウラは頷いた。
他の皆もラウラと同様の反応を示した。
惇「メチャざっくりっすけど、良いっすか?」
惇は、改めて千冬に聞いた。
千冬「・・・成程・・・良いだろう。足立の作戦を採用する。チーム分けは、私達が決める!」
千冬「チームを発表した後、すぐに出撃する!!」
千冬「それから、もし身の危険を感じたらすぐに撤退するように!!皆の命が最優先だ!!万が一の為に、山田先生を中心とした後詰部隊も編成する!!」
千冬「山田先生、お願いします。」
山田「了解しました!」
千冬「各自、直ちに準備に取り掛れ!!」
「「「はい!!」」」
こうして作戦が決まり、各自準備に取り掛かった。
しかしこの時、この作戦会議を密かに聞いていた者がいた。
??「これはチャンスだ・・・ここで俺が福音とやらを倒せば、千冬姉も皆も俺を認めてくれる・・・!」
??「アイツを見返す事が出来るし、何より・・・箒が絶対俺に惚れ、目を覚ましてアイツから離れて俺に靡いてくれる・・・!」
??「そうだ・・・俺が・・・俺が絶対正しいんだ・・・!!」
??「待ってろよ箒・・・必ず・・・必ず目を覚ましてやる・・・!」
??「お前は・・・俺の物だ・・・!」
その者は、濁った目で呟きながら実習で使う打鉄とラファールがある倉庫に向かったのであった。
投稿出来ました。
福音ですが、このお話では無人とさせていただきます。
原作通りのを求めていたら、大変申し訳ございません。
後・・・中々読みにくい内容かもしれません・・・。
特に作戦内容・・・分かったかな・・・?
もし分かりにくかったらすいません・・・。
それでは、また。