悪徳プロデューサーへの転生 ~バッドエンドを回避するため枕営業させていた彼女たちに優しくしていたら、いつの間にか好意を寄せられてました ※ただし枕営業は辞めません 作:柊咲
明らかに様子がおかしい二人。
紗奈に関してはもう自力で立つことができず俺にしがみついて息を荒くさせていた。
「はあ、はあ、はあ……おじさん、もしかしてさっきのジュースって」
「おそらく、媚薬でも入れられてたかもな」
考えられるのはあの飲み物だ。
紗奈がボーイから半ば奪った感じで取ったとき、あのボーイは慌てていた。
だが次に俺が同じのを欲しいと言ったとき、何かを察したように今度は素直に渡してくれた。
「……紗奈ちゃんも、あのジュース飲んだの?」
「ってことは、桜子も?」
「挨拶周りしてたときに、強引な感じで迫ってきた人に飲まされたの。……たぶん、変なの入ってると思う」
状況はわからないが、このままここにいたらいけない気がした。
二人の熱っぽい身体や息遣い、それに触っただけで感じた声を漏らす状態──そしてもし本当に媚薬が入れられているのなら、ここから意識が朦朧としてくるはずだ。
「桜子はまだ自分で歩けるか?」
「は、はい、なんとか……途中で飲むのを止めたので」
「あはは、さすが桜子、頭いい……。紗奈はちょっと、無理っぽいかも……」
「このまま掴まっていろ」
肩を抱きながら会場を出ようとした。
「小中桜子さん」
だが、桜子が呼び止められた。
男性の参加者で、名前まではわからない。
「体調が優れないようですね。もし良かったら、僕が介抱しましょうか?」
下卑た笑みを浮かべる男性。
桜子の身体に異変が起きていることも、そうなる理由も知っているのだろう。
「い、いえ、結構です……。すみません、私たちはこれで失礼します」
「でも、お仕事の話がまだでしたよね? 今度ね、うちが担当することになったアニメがあって、そのキャストに桜子さんがいいかなって思ってるんだよ」
「え……」
驚いて固まる桜子。
唾を飲み、体調が悪くても、話を聞こうとしていた。
そして男性は俺に目配せする。
無言で「この女は僕の獲物だ、君はそっちの子で我慢しろ」と、まるで同族に獲物を横取りするなと訴えているようだった。
「えっと、その……」
桜子は迷っていた。
だから彼女の肩を抱き引き寄せる。
「あっ♡」
「すみません、彼女のことは俺が先に狙っていたので。他を当たってください」
そう伝えると、男性は何か言いたげに3秒ほど俺を睨む。
だが俺が譲らないとわかったのか、ちっ、と舌打ちして消えていった。
「行くぞ、桜子」
「は、はい……」
二人と共にホテルの外へ。
タクシーを拾い、このままの状態で家に帰すわけにはいかないと、とりあえず自宅まで向かう。
「大丈夫か、紗奈?」
「……」
紗奈は何も答えなかった。
決して無視しているわけじゃなく、ただタクシーの運転手の前で迂闊に声が出せないだけだろう。
「桜子は大丈夫か?」
「は、い……」
まるでお酒で酔ったみたいな、おかしな視線のまま返事をする。
俺はそれ以上のことは何も喋らず、できる限り二人の身体を刺激しないようにした。
そしてタクシーが自宅に到着すると、歩くこともままならない二人の肩を抱きながらエレベーターへ。
肩に手を触れただけで喘ぎ声を漏らす二人。
幸いなことに人に見られることはなく、自宅のカギを開け、なんとか帰ることができた。
「とりあえず水を持ってくるから、二人とも座って待っててくれ」
そう伝えて冷蔵庫から水を持ってくる。
二人の荒くなった呼吸が部屋中に響き、表情は恍惚としていて色気がにじみ出ていた。
「おじさん、これ……やばいかも」
「とりあえず水を飲め」
「う、うん……」
二人とも水を飲むが、何も変わらない。
「おそらくだが、紗奈が誤って飲んだときの感じから男性側で媚薬入りの飲み物を”指定した”女性に渡すよう、予めボーイに指示してたんだろう。ただそれは全員じゃなく、一部の男性だけ」
クリーンなイメージのあった社長とかがあのパーティー会場にいたのは、おそらく女性側を安心させる為であったり、媚薬入りのドリンクを気付かせない為のカモフラージュだろう。
「完全に堕とせるとわかった相手にだけ、おそらく媚薬入りを飲ませるようにしていたんだろうな」
「なるほど、ねー。あはは、だからかー。紗奈が飲んだとき、あのボーイの人めっちゃ困ってたもんね。もしかして、媚薬入りだってバレて誰かにバラされると思った感じ?」
「だな。だが俺が同じのを貰うように言ったら安心していた。おそらくは俺が全てを知った男性側だと勘違いしたんだろう」
「……はあ、まんまと罠に引っかかっちゃた。いや、勝手に引っかかっただけかー。おじさんは大丈夫……ではないよねー」
そう聞かれて返事ができなかった。
俺の身体にもはっきりと異変があったんだ。
隠せてはいないと思うが、さっきから全身が熱い。それにペニスが痛いぐらい勃起してる。
おそらく最初に紗奈から味見を頼まれたのではなく、後にボーイが持ってきた男性用の媚薬が入れられたドリンクの効果だろう。
味も少し違っていたが、その時はお酒を呑んだ後だから気にもしなかった。
大きくズボンを突き上げてテントを張るペニス。
紗奈は息を荒くさせながら直視して、桜子はさっきからチラチラと見てくる。
「まあ、こうなったらさ……仕方ないよねー」
紗奈はそう言ってソファーに座っていた俺の上に跨る。
「おい、紗奈?」
「こう、なったとき……あ、んっ♡ 治す一番の方法ってさ……ぶっちゃけ、エッチしちゃうことでしょ?」
「ちょ、ちょっと……紗奈ちゃん」
俺の上に跨って腰を動かす紗奈。
ペニスが擦られてめちゃくちゃ気持ちいい。
正直なところ俺ももう、媚薬でおかしくなった身体を治すのはこの方法しかないと思っていた。
だからこそ、二人を家に連れ込んだんだ。
「桜子は、その……処女だからさ、まあー無理にとは言わないよ。でもさ、正直なとこ……紗奈、もう我慢できないんだよねー♡」
「で、でも……」
「別に今のおじさん、嫌いじゃないし……というか、結構アリなんだよねー。一緒にいて楽しいしさ、見た目もタイプだし。あ、んんっ♡ ご、ごめん桜子、もう我慢できないの……っ♡」
紗奈はそう言って俺にキスをした。