悪徳プロデューサーへの転生 ~バッドエンドを回避するため枕営業させていた彼女たちに優しくしていたら、いつの間にか好意を寄せられてました ※ただし枕営業は辞めません 作:柊咲
それからもセシリーとのセックスを楽しんだ。
あの日の夜に再びホテルへ来た彼女を犯して、次の日も、また次の日も虐めた。
セシリーが俺に依存しておかしくなるんじゃないかってぐらい犯した。
まだまだしてやるつもりだった。
それぐらい、女を屈服させて従わせるのに快感を得ていた。
だが、そうもいかない用事──いや、緊急事態が発生したのだ。
「──社長、申し訳ございませんでした!」
事情を聞かされ急いで会社に戻った俺。
そんな俺に今回の問題を起こした男は頭と膝を地面に擦り付け、何度も謝罪した。
「……わかったからもう頭を上げろ」
「ですが!」
「お前がここで俺に土下座しても何も変わらない」
うちの事務所に所属している今最も売り出し中の新人アイドルグループ”レイニー・キャッツ”のメンバー数名が不祥事を起こしたというのを週刊誌に撮られたというのが発端だ。
写真には、カラオケボックスのようなところで未成年のメンバーがお酒を呑み、タバコを吸い、男とキスしている場面がはっきりと撮られていた。
週刊誌に撮られた写真を差止めする間もなく、既にこの記事は世に出回ってしまった。
写真に撮られたメンバーは脱退の処置を済まし、残されたメンバーもグループを解散させ個人の活動へ移行した。
だが話しはこれだけで済まない。
むしろ大きな問題は他にあって、今回の一件でテレビ番組への出演や放送されていたCMは中止に、多方面に迷惑をかけたことによって生まれた損害は軽く1億を越えている。
──そして、俺の目の間で土下座している『加藤洋一郎』は、そのアイドルグループのマネージャーだ。
「今回の不祥事、自分の監督不行き届きでした。大変……大変、申し訳ありませんでした! この件に関して責任を取り、私も退職を──」
「お前に関しては処分は保留だ。追って連絡する」
「ですが!」
「いいから待っていろ!」
土下座を続けた加藤を無視して社長室に向かう。
社長室のイスに深々と座ると、俺は大きくため息をつく。
「つい数時間まで楽しい楽しいハワイだったというのに、まったく……」
だが切り替えないといけない。
今回の一件について考えていると、ドアがノックされる。
「どうぞ」
「おじゃましまーす!」
普通の人間は社長室へは「失礼します」と固い感じで入ってくるのだが、彼女だけは違う。
「紗奈か」
「そうだよー、おじさんが帰ってきたって聞いて駆けつけたの」
えへへ、と八重歯を出して笑う紗奈。
愛人妻として調教した京香の娘である桜子。そんな桜子の友人で、アイドルとして活動する東和紗奈。
あれからも俺の家にたびたび遊びに来たりする彼女。
もちろん、身体を求めれば「えー、どうしよっかなー」と悩んだフリしながら犯らせてくれる。
紗奈はソファーに座る。
「ほら、お土産」
「えっ、いいの? いやだなー、これじゃあ紗奈が催促したみたいじゃん!」
「違ったのか?」
「どうだろ。あっ、これ紗奈が欲しかったネックレスだー! へー、おじさん紗奈がこれ欲しいって知ってたんだねー」
「……まあな」
というより、俺がハワイに行くと言ったら「誰と?」と聞いてきて、曖昧な返事をすると、俺が女に会いに行くのに気付いて無言でこのネックレスが載った記事のサイトをメッセージで送りつけてきた。
まあ、一種の機嫌取りみたいなもんだ。
紗奈にはいい思いを何度もさせてもらってるからな。現役の女子高生と楽しめる機会を失うわけにはいかない。
「ぷぷ、他の子にもちゃんとお土産買ってきたの?」
「京香と桜子の分もな。誰かさんが告げ口するから機嫌取りしないとならん」
「えー、誰だろー、知らなーい!」
「まったく。だがわざわざ社長室に来なくても、次の仕事が休みのときにでも家に来れば良かっただろ」
「まーそうなんだけどさ、なるべく早く教えとこうと思って」
「教える? 何をだ?」
「例のアイドルの問題の件」
そう聞くと、紗奈は買ってきたネックレスを箱から取り出し目を輝かせる。
「わあ、実物は画像よりも可愛い!」
「もしかして、何か知ってるのか?」
「これでも紗奈って一応アイドルだから」
アイドルグループで失敗した彼女だが、あれからソロアイドルとして活動を始めた。
元から完璧な歌声と男女問わず人気を得られるルックスであっという間に人気になった。
「実はあの週刊誌に撮られたっていう写真さ、元々はあのマネージャーが撮った写真っぽいんだよねー」
「なに?」
俺は秘書から受け取った週刊誌を確認する。
「確かにこれ、週刊誌の記者が撮った写真とかじゃないよな。アングル的にカラオケボックスに入って撮影しているし、なんならどれもカメラ目線だ。撮れるとしたらこいつらの関係者しかいないよな」
「そうそう」
「だが参加者が週刊誌に売ったとは言ってなかったな」
「でねでね、そのお遊びに参加してた子の友達と紗奈が仲良くてさ。なんか、マネージャー同伴で変な遊びしてたみたいよー。何をしてたとかまではその友達も聞いてないんだけど、他の事務所の若い男呼んで……みたいな。マネージャーさん、見返りに何か貰ったのか、もしくはさせてもらってたのかなー?」
そこまで聞いて、あのマネージャーに詳しく話を聞く必要があると思った。
すぐさま電話をかけ呼び出すと、数分であの男は秘書に連れられやってきた。
「失礼します、社長。加藤洋一郎マネージャーをお呼びしました」
「ああ」
申し訳なさそうな顔をして入室した加藤は、ソファーに座る紗奈を見て顔を青ざめる。
「社長、私はこれで」
「いや、お前も残れ」
「……はい」
秘書を残らせる。
社長室付きのこの秘書は、加藤洋一郎の結婚して間もない奥さんの加藤眞由美だ。